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📋 この記事でわかること
- 串揚げ・串カツ店の開業に必要なステップと全体スケジュール
- 業態タイプ別(立ち飲みカウンター・テーブル席・高級おまかせ等)の特徴
- 必要な資格・届出と、深夜営業時の追加届出
- 開業資金の目安(居抜き・スケルトン別)と調達方法
- 内装工事の費用相場と、串揚げ店ならではの設計ポイント
- 食材原価の管理とメニュー構成の考え方
1. 串揚げ・串カツ店 開業の全体像
串揚げ・串カツ店の開業は、大きく分けて以下の8ステップで進みます。揚げ物業態は厨房のダクト・排気設備が店舗設計の要となるため、物件選びと内装設計に十分な時間を確保することが重要です。全体で10〜14ヶ月を見込むと余裕のある準備ができます。
2. 業態タイプと店舗コンセプトの決め方
串揚げ・串カツ店は、スタイルや価格帯によって業態が大きく分かれます。コンセプトの方向性を早い段階で固めることで、物件選び・内装設計・メニュー開発がスムーズに進みます。
主な業態タイプ
🍢 大衆立ち飲み串カツ
🪑 テーブル席型串揚げ
✨ 高級おまかせ串揚げ
大阪発祥の「串カツ」と、東京で発展した「串揚げ」は、基本的な調理法は同じですが、提供スタイルや価格帯に違いがあります。大衆的なスタイルで回転率を重視するか、専門性を高めて客単価を上げるかで、必要な内装投資や物件の条件が大きく変わるため、最初のコンセプト設計が非常に重要です。
3. 事業計画の作り方|コンセプトから収支計画まで
コンセプトを言語化する
収支シミュレーション例
カウンター12席・繁華街の串揚げ店を想定した月間収支のシミュレーション例です。
4. 必要な資格・届出
原則として必要なもの
条件によって必要になるもの
5. 開業資金の目安と資金調達
開業資金の内訳
串揚げ・串カツ店は、フライヤー・ダクト・換気設備などの設備投資が大きいのが特徴です。特にカウンター席で目の前で揚げるスタイルの場合、油煙対策の排気・換気設備に相応の費用がかかります。15坪前後の店舗での一般的な費用目安をまとめます。
居抜き vs スケルトン比較
🔧 居抜き物件
🏗️ スケルトン物件
資金調達の選択肢
6. 物件選び・立地のポイント
立地選びの3つのチェックポイント
①ダクト・排気設備の設置可否:串揚げ店にとって最も重要な確認事項です。大量の油煙を排出するため、屋上までダクトを引けるか、近隣への臭気対策が可能かを最優先で確認しましょう。ビルの上層階では排気ルートが確保できないケースも多いため、1階路面店が有利です。
②夜間の人通り:串揚げ・串カツ店は夕方〜深夜帯が主な営業時間です。ランチ営業をしない場合、昼間の人通りより夜の人流のほうが重要になります。繁華街や飲食店集積エリアの周辺が理想的です。
③近隣環境への配慮:揚げ物特有の油煙と臭気は、近隣トラブルの原因になりやすい要素です。住宅が密集しているエリアでは、高性能の脱臭フィルターや排気ルートの工夫が必要になり、追加コストが発生します。物件契約前に近隣の用途地域と建物の構造を確認しましょう。
串揚げ店の居抜き物件チェックポイント
7. 内装工事の流れと費用
設計〜引き渡しまでのスケジュール
串揚げ店の内装費用目安
串揚げ店ならではの内装設計ポイント
カウンター席の設計:目の前で揚げるスタイルの場合、客とフライヤーの距離・高低差・油はね防止対策が重要です。カウンターの奥行きは最低60cm、フライヤーとの間にガラスパーティションを設ける店舗も増えています。
換気・排煙設備:串揚げ店では、客席とフライヤーが近いため、油煙を速やかに排出する強力な換気設備が不可欠です。排気ダクトの風量設計と、それに見合った給気設備を合わせて計画しましょう。
床材の選定:油はねに強く、滑りにくい素材を選ぶことが安全面で重要です。清掃のしやすさも厨房の衛生管理に直結します。
8. 厨房設備・メニュー開発
串揚げ店に必要な厨房設備
メニュー構成の考え方
串揚げ店のメニューは「串ネタの種類」と「提供スタイル(コース or 単品)」の2軸で設計します。
定番串ネタ:エビ・豚・鶏・うずら卵・レンコン・タマネギ・紅しょうがなど。これらの定番ネタは原価が安定しており、回転率の高いメニューです。
季節の変わり串:アスパラ・牡蠣・松茸・鱧など、旬の食材を月替わりで提供することでリピート率を高め、客単価の向上にもつながります。
原価率の目安:串揚げ店の食材原価率は一般的に25〜35%とされています。衣の比率が高い分、原価率は他の飲食業態より低めに抑えやすいのが強みです。ただし、油の購入・廃棄コスト(月2〜5万円程度)も含めて管理する必要があります。
9. 開業後の経営のコツ
集客の3本柱
①Googleビジネスプロフィール:「串揚げ ○○(地名)」「串カツ 近く」などの検索に対応するため、Googleマップへの掲載情報を充実させましょう。揚げたての写真やメニュー情報の定期更新が効果的です。
②SNS(Instagram・X):串揚げは見た目のインパクトがあるため、Instagramとの相性が良い業態です。「本日の変わり串」の投稿を日課にすることで、フォロワーの来店動機を作りましょう。
③グルメサイト・口コミ:食べログ・Retty・Googleの口コミは新規客の来店判断に大きく影響します。丁寧な接客と味の安定で口コミ評価を高めることが、中長期的な集客の基盤になります。
油の管理で品質とコストを両立
串揚げ店の品質は「油の状態」に大きく左右されます。以下のポイントを押さえて、油の管理を徹底しましょう。
10. よくある失敗と対策
失敗①:ダクト・排気工事の見積もり不足
排気ダクトの設置費は物件の構造・階数・屋上までの距離によって大きく変動します。「居抜きだから安く済む」と油断していたところ、ダクトの劣化で全面入替が必要になり、想定外の100〜200万円が追加でかかるケースは珍しくありません。物件契約前にダクトの専門業者に状態を確認してもらうことが重要です。
失敗②:油煙による近隣トラブル
串揚げ店は油煙の排出量が多いため、近隣住民やテナントからのクレームが発生しやすい業態です。脱臭フィルターの設置や排気口の位置・方向の設計を軽視すると、開業後にトラブルが常態化し、営業に支障が出ることもあります。内装設計の段階で排煙・脱臭対策を十分に検討しましょう。
失敗③:内装費用の比較不足
串揚げ店は排気・換気設備の費用が大きいため、業者によって見積もり金額に200〜400万円の差が出ることもあります。飲食店、特に揚げ物業態の施工実績が豊富な業者を選び、最低3社から相見積もりを取ることをおすすめします。
11. まとめ|開業準備チェックリスト
串揚げ・串カツ店の開業に必要な準備を、チェックリスト形式でまとめます。
- コンセプト(業態タイプ・価格帯・ターゲット・提供スタイル)を固めた
- 事業計画書を作成し、収支シミュレーションを行った
- 必要な資格・届出を確認し、食品衛生責任者の講習を申し込んだ
- 開業資金の総額を試算し、自己資金+融資で調達の目処を立てた
- 物件を選定し、ダクト・排気設備の設置可否を確認した
- 内装業者を3社以上から選び、相見積もりを比較した
- 保健所の施設基準を確認し、厨房設計に反映した
- 消防署にフライヤー等の火気使用設備の届出要否を確認した
- フライヤー・油ろ過機等の厨房設備を選定・発注した
- 食材の仕入先を確保し、原価率をシミュレーションした
- 油の廃棄・回収業者と契約した
- SNS・Googleビジネスプロフィールを開設し、開業前の発信を始めた
- 開業日を決定し、プレオープンの計画を立てた
よくある質問(FAQ)
立地・規模・物件の状態によりますが、15坪の店舗の場合、居抜きで800〜1,500万円、スケルトンで1,200〜2,500万円が一般的な目安です。排気ダクト・換気設備の費用が大きいのが特徴で、物件の構造によって100〜300万円の差が出ることがあります。相見積もりで内装費を抑えることが重要です。
一般的に、食品衛生責任者の配置と飲食店営業許可が必要とされています。収容人数30人以上の場合は防火管理者、深夜0時以降に酒類を提供する場合は深夜酒類提供飲食店営業届出も必要です。火気使用設備(フライヤー等)の設置届出が求められる場合もありますので、消防署と保健所に事前相談することをおすすめします。
食材原価率は一般的に25〜35%とされています。衣の比率が高い分、他の飲食業態より原価を抑えやすいのが強みです。ただし、油の購入・廃棄コスト(月2〜5万円程度)や、油ろ過のランニングコストも含めてトータルで管理することが重要です。
前テナントが揚げ物業態だった場合、フライヤー・ダクト・グリーストラップの劣化状況を必ず確認してください。特にダクト内の油汚れの蓄積は、清掃だけでは対応できず全面入替が必要になるケースもあります。専門業者に物件を下見してもらい、設備の残存価値を正確に把握してから契約することをおすすめします。
高性能の排気ダクトと脱臭フィルターの設置が基本です。カウンター型で目の前で揚げるスタイルの場合は、客席との間にガラスパーティションを設けたり、カウンター下部から排気する方式を採用する店舗もあります。近隣トラブルを防ぐため、排気口の位置と方向にも十分な配慮が必要です。内装設計の段階で排煙の専門家に相談しましょう。
基本的な調理法(食材を串に刺して衣をつけて揚げる)は同じですが、「串カツ」は大阪を中心に発展した大衆的なスタイル(立ち飲み・ソース二度漬け禁止など)を指すことが多く、「串揚げ」は東京を中心に発展した比較的高級な路線(おまかせコース・塩やレモンなど多彩な調味料)を指す傾向があります。ただし厳密な定義はなく、地域や店舗によって呼び方は異なります。
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