ビアホール・ビアバー・クラフトビール店の内装の費用相場|坪単価・内訳・見積の注意点

📅 最終更新: 2026年4月4日
ビアホール・ビアバー・クラフトビール店の内装費用は、居抜きで坪25〜55万円スケルトンで坪45〜90万円が全国的な目安です。タップ数を増やした本格クラフトビアバーや醸造設備併設のブルーパブでは坪70〜130万円以上になることも。この業態は「ビールサーバー・タップ・冷蔵庫などのドラフトシステム」と「ビールを最高の状態で提供するための冷却配管・ガス配管」が費用を大きく左右します。さらに「ビールが映える空間」──重厚なバーカウンター、タップが並ぶ壁面、照明の演出──が集客と客単価を左右する「見た目勝負」の業態でもあります。本記事では坪単価の考え方からモデル予算、見積内訳、業態別(ビアホール・クラフトビアバー・ブルーパブ・ビアガーデン等)の費用差、コストダウンの優先順位、届出、失敗事例、業者選びまで──BtoC(一般消費者向けのクラフトビール専門店・ビアバー)からBtoB(法人パーティー利用・企業懇親会向けビアホール・醸造委託のブルーパブ)まで、ビール業態開業の内装費用をこの1本で解消します。

基本ビアホール・ビアバー・クラフトビール 内装費用の全体像──何で決まるのか

ビール業態の内装費用は、主に以下の 5つの要素 が複合的に影響します。一般のバーや居酒屋と異なり、「ドラフトシステム(タップ・冷却配管・ガス配管)のインフラ」と「ビールが映える空間演出」がこの業態固有のコスト要因です。

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ドラフトシステム(タップ・冷却・ガス)
ビールサーバー、タップ(注ぎ口)、樽からタップまでの冷却配管、炭酸ガスの配管──タップ数が増えるほどシステムが複雑化し、費用が積み上がります。
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バーカウンターの造作
ビアバーの顔はカウンター。無垢材の天板、タップが並ぶバックバー、樽を見せるディスプレイ──カウンターの素材とデザインが店の世界観を決定づけます。
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冷蔵・冷却設備
樽の保冷庫(ウォークインクーラー or リーチインクーラー)、ボトルビールの冷蔵ショーケース。ビールの品質管理は温度管理がすべてです。
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照明・空間演出
タップが映える間接照明、ビールの色が美しく見える照明設計、レンガ・木・アイアンの素材ミックス──「ここでビールを飲みたい」と思わせる空間力が集客の核です。
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醸造設備(ブルーパブの場合)
店内で醸造するブルーパブは醸造設備(醸造タンク、発酵タンク、冷却装置等)への投資が加わります。醸造免許も必要で、設備投資は数百万〜数千万円規模。

結論として、「居抜きの小型ビアバー(タップ8本)」と「スケルトンからつくるブルーパブ(醸造設備付き)」では費用が 5〜10倍 開くことも珍しくありません。まずは業態とタップ数を整理しましょう。(詳しくは業種別の費用相場一覧で解説しています。)


表①坪単価の目安(居抜き/スケルトン/ブルーパブ仕様)

施工タイプ 坪単価の目安 特徴・想定業態
居抜き物件 25〜55万円/坪 前テナントのカウンター・給排水を活用。小型ビアバー
標準スケルトン 45〜90万円/坪 カウンター・ドラフトシステム・客席を新設。クラフトビアバー
ブルーパブ仕様/大型ビアホール 70〜130万円以上/坪 醸造設備併設 or 大箱のビアホール。重厚な内装+大型設備
ビール業態の坪単価は「タップ数」と「醸造設備の有無」で大きく変わります。タップ8本のシンプルなビアバーと、タップ20本以上のクラフトビアバーではドラフトシステムの費用が2〜3倍に。ブルーパブは醸造設備だけで500万〜3,000万円以上の追加投資です。

坪単価はあくまで目安であり、タップ数・醸造設備の有無・物件条件で大きく変動します。坪単価ガイドで業種横断的な相場感も確認し、3社以上の相見積もりで適正価格を把握してください。見積もり比較ガイドで比較のコツも押さえておきましょう。タップ数の増減で坪単価が大きく変わるのがビアバー特有のポイントです。4タップの小規模バーと20タップ以上の本格ビアバーでは設備コストに200万〜500万円の差が生まれます。


表②坪数別モデル予算(10坪〜40坪)

ビアバーはカウンター中心なら10坪でも成立。ビアホールは30〜40坪以上が標準です。

坪数 費用目安 想定される店舗規模
10坪 約350〜700万円 カウンター中心のクラフトビアバー。タップ8〜12本
15坪 約500〜1,100万円 カウンター+テーブル席。タップ10〜16本。フード充実
25坪 約800〜1,800万円 ビアバー+テラス or 半地下。タップ15〜20本以上
40坪 約1,300〜3,200万円 ビアホール。大テーブル+スタンディング。タップ20本以上

15坪モデルの費用内訳例(関東圏・スケルトン・クラフトビアバー)

費目 金額目安 補足
ドラフトシステム一式 80〜250万円 ビールサーバー、タップ×12本、冷却配管、炭酸ガス配管、洗浄設備
バーカウンター造作 60〜200万円 天板(無垢材 or 人工大理石)、バックバー、タップタワー設置部
冷蔵・冷却設備 50〜150万円 樽の保冷庫、ボトル用冷蔵ショーケース、ウォークインクーラー
厨房設備工事 40〜120万円 フードメニュー用。フライヤー、グリル、シンク
給排水工事 25〜70万円 カウンター内の給排水、グラス洗浄機、手洗い
換気・空調工事 25〜60万円 厨房排気、客席空調。ビールは温度管理が重要
内装仕上げ工事 60〜200万円 床・壁・天井。レンガ、木、アイアンの素材ミックス
電気・照明工事 25〜70万円 タップを照らす間接照明、ビールの色が映える照明設計
ファサード・サイン工事 15〜50万円 看板、扉。「ここはビール屋だ」と一目でわかる外観
設計費 20〜50万円 レイアウト設計、ドラフトシステム設計、保健所協議
合計 約400〜1,170万円 坪単価換算で約27〜78万円
上記はクラフトビアバーの参考値です。ブルーパブは醸造設備(500万〜3,000万円以上)が別途加わります。

実際にどんな予算帯でどんな仕上がりになるか知りたい方は、ビアバー・クラフトビール店の内装デザイン事例を写真で比較するのが近道です。


深掘りなぜ費用が変動するのか──業態・タップ・カウンター・醸造の影響

① 業態タイプ別の費用差──最大の変動要因

業態タイプ 坪単価の傾向 費用の特徴
クラフトビアバー(カウンター型) 坪30〜70万円 タップ8〜20本。カウンター中心。ビール好きが集まる専門店
ビアホール(大型) 坪40〜80万円 大テーブル+スタンディング。ドイツ風 or アメリカン。宴会対応
ビアダイニング(食事メイン) 坪35〜75万円 ビール+本格フード。厨房が充実。レストラン寄りの内装
ブルーパブ(醸造併設) 坪60〜130万円 醸造設備+タップルーム。醸造タンクを見せる演出。最も高額
ビアガーデン(屋外・テラス) 坪10〜35万円 屋外のテラス設営。仮設テントやパラソル。季節営業
ボトルショップ+角打ち 坪20〜50万円 クラフトビールの物販+店内で飲める角打ちスペース

② ドラフトシステム──タップ数が費用を決める

タップ数 ドラフトシステムの費用目安 備考
4〜8タップ 30〜100万円 小型ビアバーやビアダイニングのスタート規模
10〜16タップ 80〜200万円 クラフトビアバーの標準。品揃えの幅が魅力に
20〜30タップ 150〜350万円 本格派クラフトビアバー。冷却配管が長くなりコスト増
30タップ以上 250〜500万円以上 大型ビアホール。ビールの専門性が最大の武器
タップ数は「集客力」と直結する。クラフトビアバーでは「何種類のビールが飲めるか」が来店動機になります。ただしタップ数が多いほどドラフトシステムの費用+ロス率(回転が遅い銘柄の鮮度低下)も増加。10〜16タップがコストと品揃えのバランスが最も良いゾーンです。

③ バーカウンター──ビアバーの「顔」

カウンターのグレード 費用目安(15坪の場合) 特徴
シンプル(既製品+塗装) 20〜50万円 既製品のカウンター+塗装仕上げ。立ち飲みスタイルに
スタンダード(造作・木材) 50〜120万円 木の天板+タイルのバックバー。クラフトビアバーの定番
こだわり仕様(無垢材・金属) 120〜250万円以上 一枚板の天板、銅 or 真鍮のタップタワー、バックバーの照明演出

④ 醸造設備──ブルーパブの追加投資

醸造設備 費用目安 備考
小規模醸造設備(200L〜500L) 500〜1,500万円 醸造タンク、発酵タンク、冷却装置、洗浄設備。マイクロブルワリー規模
中規模醸造設備(500L〜2,000L) 1,500〜3,000万円以上 量産体制。外販も視野に
醸造室の造作(防水・排水・換気) 100〜300万円 醸造室は大量の水を使うため防水・排水が重要
ブルーパブは「醸造免許」の取得が前提。酒税法に基づくビール製造免許(年間60kL以上)or 発泡酒製造免許(年間6kL以上)が必要です。免許取得には設備の検査が伴うため、醸造設備の設計は免許申請と並行して進めましょう。

⑤ 地域差・物件タイプ

条件 費用への影響
繁華街・駅前 集客力◎。家賃は高めだがビアバーの集客力と相性が良い
オフィス街 アフターワーク需要。平日夜がメイン。金曜の回転率が鍵
住宅街・商店街 地域密着型ビアバー。常連客のコミュニティ形成
倉庫・工場リノベーション ブルーパブとの相性◎。天井高と広さが醸造設備に最適

実務見積の内訳──何が含まれるかを確認する

カテゴリ 含まれる主な項目
① 仮設・解体費 養生、既存内装の撤去、廃材処分
② ドラフトシステム費 ビールサーバー、タップ、冷却配管、炭酸ガス配管、洗浄設備
③ バーカウンター造作費 天板、バックバー、タップタワー設置部、グラス棚
④ 冷蔵・冷却設備費 樽の保冷庫、ボトル冷蔵ショーケース
⑤ 厨房設備工事費 フードメニュー用の調理設備
⑥ 給排水工事費 カウンター内給排水、グラス洗浄機、手洗い
⑦ 換気・空調工事費 厨房排気、客席空調
⑧ 内装仕上げ工事費 床・壁・天井。レンガ、木、アイアン、タイル
⑨ 電気・照明工事費 間接照明、タップ照明、看板電源
⑩ 設計費 レイアウト設計、ドラフトシステム設計、保健所協議
ビール業態特有の注意点:「ドラフトシステム」はビールメーカーやサーバー専門業者から購入・リースするケースが多く、内装会社の見積もりとは別途になることが一般的です。見積もり比較時はドラフトシステムが含まれるか別途かを必ず確認してください。見積書の「諸経費」が工事費の20%を超えている場合は内訳の説明を求めてください。

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注意追加費用が出る典型パターンと回避策

パターン なぜ起こるか 回避策
冷却配管が長すぎてビールがぬるい 樽の保管場所からタップまでの距離が遠く冷却が追いつかない 樽の保管場所はカウンター直下 or 直近に。冷却配管は最短ルートで設計
タップ増設が配管の制約で不可 将来のタップ増設を想定せず配管設計したため拡張できない 初期設計で「将来のタップ増設スペースと配管の余裕」を確保
電気容量不足で冷蔵庫が回らない 樽の保冷庫+ボトル冷蔵庫+グラス洗浄機+エアコンで電気容量超過 ビール業態は冷蔵設備が多い。物件の電気容量を事前確認
ビールの泡立ちが悪い→クレーム 炭酸ガスの配管設計 or ガス圧設定が不適切 ドラフトシステムは専門業者に設計・施工を依頼。内装会社とは別
予備費のすすめ:ビール業態はドラフトシステムと冷蔵設備で想定外が起きやすいため、総予算の 10〜15% を予備費として確保しましょう。

追加費用の多くは「設計段階での確認不足」が原因です。ドラフトシステムの冷却配管やガス配管の経路、排気ダクトのルートを設計段階で確定させておくことで着工後の想定外を最小限に抑えられます。特にビアバーはカウンター内部にドラフトシステムを組み込むため、カウンターの造作工事と設備工事の調整が重要です。


節約予算を抑えるコツ──優先順位の付け方

◎ 削りやすい箇所
  • バー・居酒屋の居抜き:カウンター・給排水・換気を流用で最大の削減効果
  • タップ数はスモールスタート:8〜12タップで始めて需要に応じて増設
  • ドラフトシステムはリース:ビールメーカーのリースでサーバー費用を圧縮
  • 天井はスケルトン仕上げ:ダクト見せのインダストリアル感はビアバーと相性◎
  • 壁はレンガ調タイル+塗装:本物のレンガより安価で「ビール空間」の雰囲気は十分
✕ 削ると後悔する箇所
  • 冷却配管の品質:ぬるいビールは「ビール屋失格」。冷却は最重要投資
  • バーカウンターの存在感:カウンターが安っぽいとビアバーの魅力が半減
  • 照明の演出:タップとビールが映える照明は集客+SNS拡散の核
  • グラス洗浄機:ビールグラスの清潔さは泡立ちと味に直結
  • 樽の保冷庫の容量:在庫切れは売上ロス。ピーク時の消費量を前提に

コストダウン策の優先順位まとめ

優先度 施策 削減効果の目安
★★★ バー・居酒屋の居抜きを選ぶ スケルトン比で30〜50%削減も
★★★ ドラフトシステムはメーカーリース サーバー購入費50〜150万円を回避
★★☆ タップ数はスモールスタート(8〜12本) ドラフト費を30〜50%圧縮
★★☆ 天井スケルトン+レンガ調タイル 仕上げ費を30〜50%削減
★☆☆ フードメニューは簡易調理中心 厨房設備費を20〜40%削減

資金融資・資金調達の基礎知識

方法 概要 ポイント
日本政策金融公庫の融資 飲食業の新規開業者向け融資制度 飲食業での勤務経験が重視。事業計画書の精度が鍵
自治体の制度融資 各自治体の金融機関連携融資 創業融資の枠組みが利用可能
クラウドファンディング クラフトビール+CFは相性◎ 開業前からのファンづくり。ブルーパブは特に効果的
ビールメーカーのリース・支援 サーバーのリース、タップの無償貸与 取扱銘柄の縛りがある場合も。条件を確認
自己資金 開業資金の核 小型ビアバーなら500万円台〜。ブルーパブは2,000万円以上を見込む
ビアホール・ブルーパブの開業資金は内装費に加え、ドラフトシステム(タップ・冷却配管・ガス配管で100万〜500万円)、醸造設備(ブルーパブの場合1,000万〜3,000万円)、物件取得費(保証金・仲介手数料)、運転資金(3〜6か月分の固定費)、ビールの初回仕入れを含めた総額で計画してください。開業費用ガイドで内装費以外の初期費用の全体像も確認しましょう。最新の補助金要件は公式サイトでご確認ください。クラウドファンディングはクラフトビール業態との相性が特に良く、開業前からファンコミュニティを形成できるメリットがあります。

契約原状回復・退去時コストの注意点

  • 原状回復の範囲は賃貸借契約書で決まる:「スケルトン返し」か「現状返し」かで費用が大きく異なる
  • 費用の目安:飲食店の原状回復は坪あたり5〜12万円程度が目安。バーカウンターの撤去が主な費用
  • ドラフトシステムの売却:ビールサーバー、タップは中古市場で売却可能。リース品は返却
  • 「居抜き退去」で大幅削減:バーからバーへの居抜き需要は高い。カウンターとドラフトシステムは特に価値がある
  • B工事の範囲を契約前に確認:ビル指定業者による工事は相見積もりが取れず割高。造作譲渡の可否も入居時に確認しておくと退去コストを大幅に圧縮できる

ビアバーの原状回復で特にコストがかかるのはドラフトシステム(タップ・冷却配管・ガス配管)の撤去と、バーカウンターの造作物撤去です。ドラフトシステムはメーカーやリース会社への返却で撤去費用が不要になるケースもあるため、導入時の契約形態を事前に確認してください。居抜きのメリット・デメリットで居抜き退去の選択肢も確認しましょう。バーカウンターは居抜き退去で次のテナントに譲渡できれば撤去費用をゼロにできます。賃貸借契約書に原状回復の範囲・造作譲渡の可否を明記しておくと退去時のトラブルを防げます。


届出届出・許認可──ビール業態の開業手続き

ビアバー・ビアホールは飲食店に共通する飲食店営業許可が必須です。ブルーパブ(醸造併設)の場合は酒類製造免許が追加で必要になります。

必須の届出・許可

届出・許可 届出先 備考
飲食店営業許可 保健所 必須。厨房の構造基準(二槽シンク、手洗い等)を満たすことが条件
食品衛生責任者の設置 保健所 1店舗に1名。養成講習会(1日)で取得可能
防火対象物使用開始届 消防署 内装工事着工の7日前までに提出
個人事業の開業届出 or 法人設立届 税務署 開業後1か月以内に提出

条件によって追加で必要な届出

条件 必要な届出・資格 届出先
深夜0時以降に酒類を提供 深夜酒類提供飲食店営業届出 警察署
収容人数30名以上 防火管理者の選任 消防署
店内で醸造する(ブルーパブ) 酒類製造免許(ビール or 発泡酒) 税務署(所轄税務署)
ボトルビールの物販 一般酒類小売業免許 税務署
ブルーパブの醸造免許は取得までに6か月〜1年かかる。酒税法に基づくビール製造免許は年間60kL以上の製造見込みが要件(発泡酒は年間6kL以上)。設備の検査、技術的能力の審査があるため、開業計画の初期段階から税務署に相談しましょう。醸造設備の設計は免許申請と並行して進める必要があります。

深夜酒類提供飲食店営業届出は「深夜0時以降も営業するビアバー」には必須。届出を怠ると罰則があります。客席の見取り図等の提出が必要なため、内装設計の段階で警察への届出を視野に入れましょう。


DIYDIY──ビアバーで自分でやれる範囲

ビール業態は「インダストリアル」「ヴィンテージ」といったDIYとの相性が抜群のスタイルが定番。手作り感が「クラフト」の世界観そのものになります。

◎ DIYしやすい作業
  • 壁の塗装+レンガ調タイル貼り:ビアバーの定番素材をDIYで
  • カウンター天板の仕上げ:無垢材の天板にオイル or ワックス仕上げ
  • 棚・ディスプレイの造作:ボトルや樽を飾る棚をDIYで
  • 看板・黒板メニュー:手書きのタップリスト、チョークアートの黒板
  • 照明器具の取り付け:ペンダントライト、エジソンバルブ(配線はプロに)
  • テーブル・スツールのリメイク:中古家具をペイントやオイル仕上げ
✕ プロに任せるべき作業
  • ドラフトシステムの設置:冷却配管、ガス配管は専門業者に
  • 給排水工事:カウンター内のシンク、グラス洗浄機の配管
  • 電気工事:冷蔵設備の電源、照明の配線は電気工事士に
  • 換気・空調工事:厨房の排気、客席の空調
  • 醸造設備の設置:ブルーパブの醸造設備は専門業者に
ビアバーのDIYで最も効果的なのは壁の塗装+棚の造作+看板・黒板の3点セット。この3つをDIYするだけで30〜80万円程度の削減が見込め、「クラフト」の名にふさわしい手作りの温もりが空間に宿ります。

工期工期の目安と進め方

フェーズ 目安期間 やること
相談・要件整理 1〜2週間 コンセプト・タップ数・フードメニューを整理。施工会社の選定・相見積もり
設計・プランニング 1〜3週間 レイアウト設計、ドラフトシステム設計、見積もり確定。保健所への事前相談
施工 3〜8週間 解体→給排水→電気→内装仕上げ→カウンター造作→ドラフトシステム設置→照明→クリーニング
備品搬入・最終確認 数日〜1週間 グラス・備品搬入、ドラフトシステムの動作確認、保健所の検査
トータル(ビアバー) 約1.5〜3か月 居抜きなら最短3〜4週間で開業も
トータル(ブルーパブ) 約6か月〜1.5年 醸造免許の取得(6か月〜1年)が律速
ドラフトシステムの納期に注意。海外製のタップタワーや特注のサーバーは納期が1〜2か月かかるケースも。設計初期にドラフトシステムの仕様を確定し、発注しておきましょう。工期中も賃料は発生するため、スケジュール遅延は直接的なコスト増につながります。ドラフトシステムの冷却配管はカウンター内部に通すため、カウンターの造作工事と同時進行で施工する必要があり、工程間の調整が重要です。設計完了後は週次の進捗確認を行い、遅延リスクを早期に検知してください。

失敗例失敗・トラブル事例3選──先人の後悔から学ぶ

事例①
冷却配管が長すぎて「最初の1杯がぬるい」──ビール好きの厳しい目

樽の保管場所をバックヤードの奥に配置し、カウンターのタップまで配管が約8m。営業開始直後や注文が途切れた後の最初の1杯がぬるく、ビール好きの常連客から「ここのビールは温度管理がなっていない」と厳しい指摘。冷却システムの増強で約30万円。

→ 教訓:樽の保管場所はカウンター直下 or 直近に配置し、冷却配管は最短ルート(3m以内が理想)で設計する。配管が長くなる場合はグリコールクーラーなどの追冷却設備を検討。
事例②
タップ20本でスタート→回転が遅く鮮度低下──「味が落ちた」の声

「品揃え勝負」と意気込みタップ20本でスタート。開業直後は物珍しさで来客があったが、回転が遅い銘柄の鮮度が落ち「味が落ちた」「古いビールが出てくる」と評判が悪化。結局12タップに減らし、残りの配管は使わないまま。

→ 教訓:タップ数は来客数と回転率から逆算する。1タップあたり1日10〜15杯が維持できる規模がスタートライン。10〜12タップで始めて需要に応じて増設するのが最もリスクが低い。
事例③
照明が明るすぎて「ファミレスみたい」──ビールが映えない空間

コスト削減で蛍光灯ベースの全体照明に。「明るすぎてビアバーの雰囲気がない」「ファミレスみたい」とSNSでの評価がつかず集客に苦戦。照明の全面リニューアル(間接照明+ダウンライト+タップ照明)で約35万円。(詳しくは照明設計ガイドで解説しています。)

→ 教訓:ビアバーの照明は「タップが映える」「ビールの色が美しく見える」設計が命。全体は暗めに落とし、タップタワーとバックバーにスポットやLEDバーで光を集中させる。照明設計はビアバーの売上を直接左右する。

選び方内装業者の選び方・相見積のコツ

🍺
バー・飲食店の施工実績
バーカウンターの造作、ドラフトシステムの設置スペース設計──バー業態の施工経験があるか。
💡
照明デザインの提案力
タップとビールが映える照明設計。間接照明、スポット、LEDバーの使い分けができるか。
📋
見積もりの透明性
ドラフトシステム、冷蔵設備、カウンター造作の費用が明確に分離されているか。
🧱
素材ミックスの提案力
レンガ、木、アイアン、タイル──ビアバーならではの素材の組み合わせを提案できるか。
📌 5つ目:相見積もりは最低2〜3社

同じ条件で複数社から見積もりを取り、金額だけでなくバー施工の実績・照明デザイン力・素材の提案力も比較しましょう。(詳しくは見積もり比較ガイドで解説しています。)

店舗内装ドットコムでは 7,000件超の内装事例を写真で比較 できるため、ビアバーの施工実績がある会社を見つけやすくなっています。気になる会社があれば、ビアバー・クラフトビール店の内装デザイン事例・会社一覧からチェックしてみてください。

業者の選び方ガイドで内装会社選びの全体像も確認しましょう。ビアバーはドラフトシステムの配管設計が特殊なため、飲食店の施工実績があっても「ビアバー・ビアホールの施工経験」がある業者を選ぶことが前提条件です。


準備要件整理チェックリスト(そのまま相談に使える)

内装会社への相談前に以下を整理しておくと、見積もりの精度が格段に上がります。このリストはそのまま印刷・スクショして初回打ち合わせに持参できます。

📝 ビアホール・ビアバー・クラフトビール 内装相談チェックリスト
  • 物件の状態:居抜き(前テナントの業態も記載)or スケルトン
  • 坪数・間取り:図面があればベスト。電気容量も確認
  • 業態タイプ:クラフトビアバー / ビアホール / ビアダイニング / ブルーパブ / ボトルショップ+角打ち
  • タップ数:開業時の本数。将来の増設の可能性
  • ドラフトシステムの調達:メーカーリース / 自己購入 / 内装会社に含む
  • 樽の保管場所:カウンター下 / バックヤード / ウォークインクーラー
  • フードメニューの充実度:簡易調理のみ / 本格フード(厨房の規模に影響)
  • バーカウンターの仕様:シンプル / 木材スタンダード / こだわり仕様(無垢材・金属)
  • 座席タイプ:カウンターのみ / カウンター+テーブル / スタンディング / テラス
  • 醸造設備の有無:ブルーパブの場合は規模(200L / 500L / 1,000L等)
  • 深夜営業の有無:深夜0時以降の営業(届出が必要)
  • ボトル物販の有無:酒類小売業免許の要否
  • 内装の雰囲気:インダストリアル / ヴィンテージ / モダン / ドイツ風 / アメリカン
  • 予算の上限:内装工事+設計の合計(ドラフトシステム・醸造設備は別途の場合も。予備費10〜15%は別枠)
  • 開業希望時期:ビアバーなら最短1.5か月。ブルーパブは免許取得含めて1年以上
  • デザインのイメージ:参考写真を3〜5枚用意(好きなビアバーの写真も有効)
  • 賃貸借契約の原状回復条件:スケルトン返し or 現状返し

事例事例でイメージを固める

費用相場やコストダウン策を理解したら、次は「どんなビアバーにしたいか」を具体的にビジュアルで固めるステップです。

店舗内装ドットコムのビアバー・クラフトビール店の内装デザイン事例・会社一覧では、業態別・規模別・予算帯別にさまざまな施工事例を写真で比較できます。

  • タップ20本以上が並ぶ本格クラフトビアバーの事例
  • 醸造タンクが見えるブルーパブの事例
  • レンガ×アイアンのインダストリアルなビアホールの事例
  • テラス席が魅力のビアガーデン併設店の事例
  • 居抜きを活用しコストを抑えた小型ビアバーの事例

施工事例を見る際のチェックポイントは「タップの配置とバーカウンターのデザイン」「照明の使い方(ビールの色が映える演色性Ra80以上)」「客席レイアウトと通路幅」「ファサードのデザイン」の4点です。気に入った事例の写真を3〜5枚保存し、内装会社との打ち合わせで共有してください。業種別費用相場一覧で他業態の費用感と比較するのもおすすめです。照明設計ガイド床材ガイドも確認しましょう。事例ごとのタップ数・客席数・坪数を把握しておくと自店の計画に落とし込みやすくなります。ファサード設計ガイドで外観デザインの選択肢も確認してください。


FAQよくある質問

Q1. クラフトビアバーの内装費用の相場はどのくらいですか?
居抜きで坪25〜55万円、スケルトンで坪45〜90万円が目安です。15坪のクラフトビアバーなら400〜1,170万円前後。タップ数と内装のグレードで変動します。
Q2. タップ数はどのくらいが適切ですか?
10〜12タップがコストと品揃えのバランスが最も良いゾーンです。1タップあたり1日10〜15杯の回転が維持できる規模でスタートし、需要に応じて増設するのがリスクが低い方法です。
Q3. ドラフトシステムはリースと購入どちらが良いですか?
ビールメーカーからのリースは初期費用を抑えられますが、取扱銘柄の縛りがある場合も。クラフトビール専門店は多様な銘柄を扱うため自己購入が主流。メーカーリースと自己購入の混合もあります。
Q4. ブルーパブの開業費用はどのくらいですか?
内装+醸造設備で2,000万〜5,000万円以上が目安です。醸造設備だけで500万〜3,000万円。醸造免許の取得に6か月〜1年かかるため、開業計画は早めに始める必要があります。
Q5. ビールの温度管理で気をつけるポイントは?
冷却配管は最短ルート(3m以内が理想)で設計し、樽の保管場所はカウンター直下 or 直近に。客席の空調も適温に保ち、グラスの温度も管理。「冷たいビール」はビアバーの最低条件です。
Q6. 照明で気をつけるポイントは?
全体は暗めに落とし、タップタワーとバックバーにスポットやLEDバーで光を集中。ビールの色が美しく見える色温度(2700〜3000K)を基本に。蛍光灯のような均一な明るさはビアバーの雰囲気を壊します。
Q7. 工期はどのくらいかかりますか?
ビアバーならスケルトンで1.5〜3か月、居抜きなら最短3〜4週間。ブルーパブは醸造免許の取得(6か月〜1年)が律速で、全体では1〜1.5年が標準です。
Q8. ボトルビールの物販に必要な免許は?
一般酒類小売業免許が必要です。税務署に申請し、審査期間は約2か月。「飲食店での提供」とは別の免許です。ボトルショップ+角打ちスタイルの場合は飲食店営業許可と酒類小売業免許の両方が必要。
Q9. クラウドファンディングはビアバーの開業に使えますか?
クラフトビール×CFは相性◎です。特にブルーパブは「自分たちのビールを作る」ストーリーがCFに向いています。リターンに「タップネーミング権」「オリジナルビール醸造体験」等を設定する事例も。開業前からのファンづくりにも効果的。
Q10. 予算オーバーを防ぐ最も効果的な方法は?
バー・居酒屋の居抜きを選ぶこと(カウンター・給排水の流用で30〜50%削減)。ドラフトシステムはメーカーリースで初期費用を圧縮。タップ数は10〜12本でスモールスタート。照明は削らず、冷却配管は最短ルートで。予備費は10〜15%確保。

次の一歩まずは事例を見て、相場感をつかみましょう

ビアバー・クラフトビール店の内装費用は、タップ数・カウンターの仕様・醸造設備の有無で大きく変わります。後悔しないためには──

理想のビアバーを実現する3ステップ

1相場感をつかむ → 2事例でイメージを固める → 3複数社の見積もりを比較

ビアバー内装の事例・会社一覧を見る

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