店舗内装を
業種・地域・工事のご希望を伺い、1社ずつ対応を確認してご紹介します。
店舗の開業費用を、費目ごとに「何の費用か」「いつ・誰に払うか」「戻るお金か」「消費税がかかるか」「見積書が要るか」で整理します。総額の目安と予算の決め方は「店舗開業費用はいくら?」にまとめ、このページは内訳の中身を扱います。
結論|開業費用は「設備資金」と「運転資金」に分け、費目ごとに払う時期と戻るお金を確かめて積み上げる
- 公的な記入例と、足す費目:日本公庫の飲食業の手引の記入例は合計1,000万円=設備資金770万円(内外装工事400・厨房機器150・什器・備品類100・保証金120)+運転資金230万円です(令和7年9月)。表には礼金・仲介手数料・前家賃、工事中の家賃、許可の手数料の行がなく、開業後の赤字の補てんも別の行になっていません。これらを同じ記入例の家賃(月20万円)×月数などで足すと約1,252万円です(内訳の計算で業種の例に切り替え・書き換えができます)
- 払う時期:物件の契約のときに保証金・礼金・前家賃・仲介手数料がまとめて出ます(J-Net21 の居酒屋のガイドの書き方だと家賃のおよそ14か月分。仲介手数料などは別)。工事の代金は契約・着工・引渡しで、運転資金は開業前から毎月出ます
- 戻るお金:戻るのは保証金・敷金の残りだけで、退去のときに償却分や未払いの賃料など(原状回復を保証金から精算する契約なら、その費用も)が差し引かれます。礼金・工事・機器・運転資金は戻りません
- 業種で形が違う:J-Net21 の11業種の例(前提はばらばら)では、合計に占める内装(内外装)の割合がパン屋の約17%からセレクトショップの約57%まで開きます
目次
費目の一覧|設備資金と運転資金に分けて積み上げる
日本公庫の創業計画書の記入例は、「必要な資金」を設備資金と運転資金に分け、設備資金の欄に見積先を書いて「見積書などを添付してください」としています。融資を受けるかどうかにかかわらず、この分け方で積むと、払う時期と戻るお金の区別がつきやすくなります。
物件取得費
内外装工事(設備資金)
設備・機器・什器備品(設備資金)
運転資金
その他の開業前の費用
出典:日本政策金融公庫「創業計画書【記入例】(洋風居酒屋)」・「創業の手引」、国税庁「No.6225 地代、家賃や権利金、敷金など」。
記入例に行が無く、見積もりと窓口で確かめる費目
- 設計料:内外装工事の見積もりに入っている(設計施工)か、設計事務所などに別に払うかで、見積書の書き方が変わります。別に払うなら、創業計画書の設備資金の欄に、見積先ごとに分けて書きます(店舗デザイン費用・設計料の相場)
- 申請の手数料:許可を出す自治体(都道府県・保健所を置く市・特別区など)の条例で決まり、自治体で違います。例えば新宿区の一覧(令和3年6月1日現在の表示)では、飲食店営業の許可の新規が18,300円(新宿区 営業許可業種と申請手数料一覧)、新宿区保健所の美容所の開設届の様式に書かれた手数料は24,000円です(新宿区保健所の様式)。管轄の保健所で確かめます
- 予備費:工事中の追加・変更に備えるお金です。公的な資料に決まった率は見当たらないため、見積書の「別途」「追加」の項目と、ビル側が指定する工事(B工事)の範囲を確かめて見込みます
公庫の創業計画書の記入例は、個人営業の場合、事業主分の人件費は「利益」に含まれると注記しています(店主の取り分は、売上から経費を引いた残りから出る形です)。開業してしばらくは利益が出ないこともあるため、個人で開業するなら、売上から生活費を取れるようになるまでの店主の生活費を、事業の資金とは別に確保しておきます。同じ貯蓄を、事業の資金と生活費の両方に数えないようにします。
公庫の飲食業・美容業の手引は、事業開始後の運転資金として「半年程度の赤字補てん資金等」の準備をチェックの項目に挙げています。創業の手引は、黒字化にかかった期間の平均を6.4ヵ月としています(2025年版新規開業白書)。平均なので、これより長くかかる店もあります。
業種で内訳はこう違う|J-Net21 の11業種の開業資金の例
中小機構の J-Net21 は、業種別開業ガイドで開業資金の例を示しています。11業種の例を並べると、合計に占める内装(内外装)の割合が業種で大きく違います。
合計に占める内装(内外装)の割合(割合の大きい順)
幅のある例は、濃い色が小さいほうの値、薄い色が大きいほうの値までです。
出典:中小機構 J-Net21 業種別開業ガイド(各業種のページの開業資金〔初期費用〕の表)。割合は表の数字から計算し、幅のある例は下限どうし・上限どうしで割っています。前提(広さ・立地・居抜きか)は業種ごとにばらばらで、時点も違います(ページの日付は2019〜2025年。焼肉店は2018年12月の掲載、カイロ・整体院は2015年3月の確認、美容室の表は日本公庫の平成27年〔2015年〕8月のデータ)。表の費目の分け方と範囲も違い、セレクトショップ・雑貨店の表には保証金などの物件取得費が無く(開業前賃借料30万円のみ)、美容室の表は運転資金150万円を含みます。相場ではなく、内訳の形の例として見てください。
工事費は年によって動きます。国土交通省の建設工事費デフレーター(2015年度=100)は、建築総合で2025年8月に130.9ポイントで(国土交通月例経済 令和7年11月号。2026年4月分からは2020年度基準に改定)、2025年8月の工事費は2015年度より約3割高い水準です。2015年ごろのデータの例(カイロ・整体院、美容室)をはじめ、古い年の例ほど、同じ工事でも今は高くなる可能性があります。
内装の割合が大きい業種ほど、内装の見積もりで総額が大きく動きます。逆に、パン屋のように厨房機器・什器備品の割合が大きい業種は、機器の選び方(新品か中古か・リースか)で総額が動きます。自分の業種の内装の費用の考え方は「店舗内装の費用相場(業種別の違い)」で扱っています。業種と広さ・物件の状態を伝えれば、内装の見積もりの相談ができます。
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日本公庫の記入例で見る「必要な資金と調達方法」
飲食業の手引の記入例
合計1,000万円
美容業の手引の記入例
合計1,000万円
創業計画書の記入例(洋風居酒屋)
合計1,260万円
出典:日本政策金融公庫「新たに飲食業を始めるみなさまへ 創業の手引+」・「新たに美容業を始めるみなさまへ 創業の手引+」・「創業計画書【記入例】(洋風居酒屋)」(単位は万円)。記入例は書き方の見本で、相場ではありません。
- 保証金は「設備資金」の欄に入れる形です。保証金を開業資金から外さないようにします
- 記入例は、設備資金の欄に見積先を書き、見積書などを添付するよう案内しています(すでに支払済みの分は領収書・請求書など。様式にも見積先の欄があります)。融資を受けるなら、物件の契約の前に、候補の物件の図面で内装・機器の概算見積もりをそろえます。申込みに要るほかの書類は、公庫の書式のページの「必要書類のご案内」で確かめます(様式と業種ごとの記入例も同じページにあります)
- 飲食業の手引のチェック項目には、「2社以上から見積書を取って、工事価格の妥当性や相場観をつかんでいますか?」「創業時の広告宣伝費や人材募集費等の運転資金、事業開始後の運転資金(半年程度の赤字補てん資金等)の準備は大丈夫ですか?」があります
- 居抜きの場合は、譲渡してもらう造作・設備の価格の内訳や妥当性を確かめることも、同じチェック項目にあります
融資の制度(新規開業・スタートアップ支援資金など)は「店舗開業の資金調達・融資ガイド」で扱っています。
物件取得費の内訳|保証金・礼金・仲介手数料・前家賃
物件取得費は、契約のときにまとめて払います。J-Net21 の居酒屋のガイドは、物件取得費の中身を「前家賃(契約月と翌月分)、敷金もしくは保証金(およそ10カ月分)、礼金(およそ2カ月分)など」と書いています(J-Net21 居酒屋)。月数は物件ごとに違うため、候補の物件の募集条件で計算します。
- 保証金・敷金:家賃×月数(税抜の家賃にかけるか、共益費・管理費も含めるかは契約で確かめる)。戻る予定のお金でも、原則として契約のときに全額を払います(分割できるかは物件しだい)
- 礼金:戻らないお金。事業用なら消費税の対象になるとされています(国税庁 No.6225)
- 仲介手数料:原則として、不動産会社が貸主・借主の双方から受け取れる合計の上限は「1ヶ月分の賃料×1.1倍の金額」以内です(国交省)。この賃料は消費税を含まない額で、店舗では借主がこの上限まで払う取り決めもあり得ます。店舗など住宅以外の賃貸借で返されない権利金(名前は問わない)を払う場合は、その額を売買の代金とみなして計算できる特例があります。長く使われていない物件(長期の空家等)の特例は貸主から受け取る分を増やせるもので、借主から受け取る額は賃料1か月分×1.1以内のままとされています(国交省の報酬の告示)。額と計算のしかたは、契約の前に不動産会社に確かめます
- 前家賃・保証料・火災保険料・造作譲渡料(居抜き):募集条件と契約書で確かめて足します
自分の家賃で物件取得費と退去のときに戻る見込みを出すには、「店舗の保証金・敷金の相場」のシミュレーターが使えます(保証金の月数・償却・原状回復の払い方もそこで扱っています)。
内外装工事の内訳|見積書の項目と、ビル側の工事
内外装工事の中身は、物件の状態で変わります。スケルトン(内装や設備の無い状態)は、床・壁・天井から電気・空調・給排水・換気まで一からつくります。居抜き(前の店の内装や設備が残る状態)は、残す物を活かせれば工事が減る一方、造作譲渡料が物件取得費に加わり、合わない設備の撤去や修理の費用が出ることがあります。J-Net21 の例では、居抜きの居酒屋(大阪市中央区・10坪)も、スケルトンの花屋(東京都練馬区・20㎡)も、内外装工事は約200〜300万円です(業種も広さも違うため、この2つで居抜きとスケルトンの差は比べられません)。居抜きでは、譲渡してもらう造作・設備の価格の内訳や妥当性を確かめることが、公庫の手引のチェック項目にあります。どちらの場合も、物件の契約の前に、電気・ガス・給排水・排気の容量が業種に足りるかを内装会社と確かめておくと、契約の後の追加工事を減らせます(居抜きとスケルトンの違い・居抜き物件のメリット・デメリット)。機器をリースにすると、設備資金から毎月の出費に移ります。
- 設計・デザイン:図面・デザインの費用。施工と一緒に頼むか、別に頼むかで見積書の書き方が変わります
- 解体・撤去:居抜きで前の店の内装や設備を外す費用
- 内装仕上げ:床・壁・天井・建具・カウンターなど
- 設備工事:電気・空調・給排水・ガス・換気・ダクト。業種で大きく変わる所です
- 看板・サイン:内外装の見積もりに入るのか、別の会社か
- ビル側が指定する工事(B工事):ビルの設備にかかわる工事を、ビル側が指定する会社が行う決まりがあると、借主が費用を払うのに相見積もりが効きにくくなります(工事区分(A・B・C工事))
見積書の項目の読み方は「店舗内装の見積書の読み方」、施工会社の公開事例の内訳の割合と、地域と工事の時期による違いは「公開事例の内訳を読む」「地域と時期|所在地と工事の時期でも変わる」で扱っています。業種別の坪単価の目安は「店舗内装の坪単価相場」、会社の比べ方は「店舗内装会社の比べ方」へ。
テナントの工事は、地域によって消防署への届出が求められます。東京消防庁は、工事に着手する7日前までの工事等計画届と、使用を開始する7日前までの使用開始届を求めています(東京消防庁)。対象になるかは建物や工事の内容で変わるため、管轄の消防署に確かめます。書類づくりを内装会社に頼むなら、見積書に入っているかも確かめます。
内装の見積もりは、候補の物件の図面と業種・席数などの条件がそろうと比べやすくなります。店舗内装ドットコムでは、一度の入力で、事務局が候補の会社に1社ずつ対応できるかを確かめ、対応できる会社をご紹介します。紹介先と直接相談・見積もりをして、提案を比べて自由に選べます(相談無料・会員登録不要)。
運転資金の内訳と月数|黒字化までの出費を見込む
運転資金は、開業前の仕入・広告と、開業後に売上で出費をまかなえるまでの家賃・人件費などです。何か月分という決まりはありませんが、公的な資料に手がかりがあります。
- 日本公庫の飲食業・美容業の手引のチェック項目は、事業開始後の運転資金を「半年程度の赤字補てん資金等」としています。美容業の手引の記入例には「赤字の期間も資金が不足しないように運転資金に余裕を持たせておきましょう」とあります
- 日本公庫の創業の手引は、黒字化にかかった期間の平均を6.4か月としています(2025年版新規開業白書)。平均なので、これより長くかかる店もあります
- 個人で開業するなら、売上から生活費を取れるようになるまでの店主の生活費を、事業の資金とは別に確保します(公庫の記入例では、個人営業の事業主分の人件費は利益に含まれます)。同じ貯蓄を両方に数えないようにします
- J-Net21 の居酒屋の例では、1か月の運転資金が個人で131〜140万円です(家賃・人件費・仕入などの合計)
自分の計画では、月ごとの入金と支払い(家賃・人件費・仕入・広告・返済など)を並べ、売上で支払いをまかなえるようになるまでの不足分を開業資金に入れます。総額と予算の決め方は「店舗開業費用はいくら?」へ。内装の金額を早めに固めると、運転資金に回せる額も決めやすくなります。
払う時期の順番|契約から開業後までの資金繰り
- 物件の申込み・契約:保証金・礼金・仲介手数料・前家賃
- 内装の設計・工事の契約:着手金など(支払いの回数と時期は契約で決める)
- 工事中・引渡し:中間金・残金。設備・機器の納品。物件の契約から開業までの家賃(工事中の家賃)も出ていくので、フリーレントの有無を募集条件・契約で確かめる
- 開業前:仕入・広告・採用・備品
- 開業後:売上で出費をまかなえるまでの運転資金
工事の期間の目安は、国土交通省の調査(令和7年度)で、店舗の工事の平均工期が1件100万〜500万円で30.9日、500万〜1,000万円で46.5日、1,000万〜5,000万円で61.2日です(修繕を含む。設計・申請の期間は別。建築物リフォーム・リニューアル調査報告)。内訳の計算の「工事中の家賃」は、この平均工期で家賃を数えています。工程の全体は「店舗内装工事の流れ」へ。
融資を使うなら、申込みに見積書などが要り、融資の実行が物件や工事の支払いに間に合うかを確かめます。保証金は退去するまで戻らないので、開業後の運転資金や返済には使えないお金として数えます。
自分の数字で積み上げる計算|払う時期ごとの額と戻るお金
開いた時点で、日本公庫の飲食業の手引の記入例(令和7年9月)の金額が入り、払う時期ごとの額と戻る予定のお金・戻らないお金まで出ています。「業種の例」で公庫の美容業・洋風居酒屋の記入例や J-Net21 の業種別開業ガイドの例(幅のある例は上限)に切り替えられ、例の表に無い費目は家賃×月数で埋めています。家賃は、公庫の記入例では同じ記入例の「事業の見通し」の額(飲食業と洋風居酒屋は月20万円、美容業は月10万円)、J-Net21 の例では同じページの運転資金の例の家賃(カフェ 月約15万円・居酒屋 月約15〜20万円の上側・花屋 月約11万円)で、家賃の載っていない例は物件取得費を14か月(保証金10・礼金2・前家賃2)で割った仮の値です(焼肉店の例は内訳が無いため空欄)。礼金・前家賃・仲介手数料を家賃から出すときは家賃の5.5か月分(礼金2か月・前家賃2か月に消費税、仲介手数料は上限の1.1か月)で、保証金を家賃の10か月分で数えると合わせて約15.5か月分です(「店舗の保証金・敷金の相場」のシミュレーターと同じ数え方)。欄ごとに、どの資料の何年の数字かを下に書いています。見積もりや物件の条件が分かったら書き換えてください。
- 物件取得費は、候補の物件の募集条件で出します。保証金・敷金の額と退去のときに戻る見込みは「店舗の保証金・敷金の相場」のシミュレーターで出せます
- 内外装工事と設備・機器は、候補の物件の図面で取った概算見積もりの額を入れます。見積書に入っている範囲(設計・看板・設備工事・機器の設置など)を確かめ、二重に数えないようにします
- 運転資金は、月ごとの入金と支払いを並べて、売上でまかなえるまでの不足分を出します。記入用の資金繰りの表は「店舗開業費用はいくら?」にあります
- 日本公庫の創業計画書に書くときは、記入例にならって、設備資金(内外装工事・機器・保証金など)と運転資金(仕入・諸経費など)に分けます
消費税の扱い|戻らないお金と、税込・税抜
- 事業用の建物の家賃は消費税の課税対象とされています(住宅は原則非課税)。保証金・権利金・敷金・更新料のうち、返還しないものは課税、返還される保証金や敷金は課税の対象外とされています(国税庁 No.6225)
- 保証金から差し引かれる原状回復工事の費用に当たる額は、課税の対象とする国税庁の質疑応答事例があります(国税庁 質疑応答事例)
- 見積書・契約書の金額が税込か税抜かを、費目ごとにそろえて比べます
よくある質問
Q. 店舗の開業費用の内訳は?
日本政策金融公庫の創業計画書の分け方では、設備資金(店舗の内外装工事・厨房機器・什器備品・保証金など)と運転資金(仕入・広告宣伝費などの諸経費・家賃など)です。公庫の飲食業の手引の記入例は合計1,000万円で、設備資金770万円・運転資金230万円です(令和7年9月)。
Q. 内装費は開業費用の何割ですか?
業種で大きく違います。J-Net21 の業種別開業ガイドの11業種の例では、合計に占める内装(内外装)の割合がパン屋の約17%からセレクトショップの約57%まで開きます。前提と時点がばらばらなので、相場ではなく内訳の形の例として見てください。
Q. 保証金は開業費用に入れますか?
入れます。日本公庫の記入例では、保証金は設備資金の欄に入っています。戻る予定のお金でも、原則として契約のときに払うためです。
Q. 運転資金は何か月分を見込みますか?
決まりはありません。日本公庫の飲食業・美容業の手引は、事業開始後の運転資金を「半年程度の赤字補てん資金等」としています。創業の手引は黒字化にかかった期間の平均を6.4か月としていますが(2025年版新規開業白書)、平均なので長くかかる店もあります。個人で開業するなら、店主の生活費は事業の資金とは別に確保します。
Q. 前家賃と工事中の家賃は別に数えますか?
重ねて数えません。前家賃は契約のときに先払いする家賃で(J-Net21 の居酒屋のガイドは「前家賃(契約月と翌月分)」と書いています)、多くは開業までの家賃の一部です。資金計画では、開業までに家賃がかかる月から、前家賃で払った月とフリーレントの月を除いた分を足します。
Q. 見積書はいつ要りますか?
融資を受けるなら、申込みのときです。日本公庫の創業計画書の記入例は、設備資金の欄に見積先を書き、見積書などを添付するよう案内しています。融資を受けない場合も、物件の契約の前に、候補の物件の図面で内装の概算見積もりを取ると、総額がぶれにくくなります。
Q. 居抜き物件だと、開業費用の内訳はどう変わりますか?
前の店の内装や設備を買い取る造作譲渡料が物件取得費に加わり、残す物を活かせれば内外装工事が減ります。ただし、合わない設備の撤去や修理、電気・ガス・給排水・排気の容量が業種に足りないときの工事が出ることがあります。日本公庫の手引は、譲渡してもらう造作・設備の価格の内訳や妥当性を確かめることをチェック項目に挙げています。
Q. 設計料・申請の手数料・予備費は、どこに入れますか?
設計料は、設計と施工を同じ会社に頼むなら内外装工事の見積もりに入り、設計事務所に別に頼むなら設備資金の欄に分けて書きます。許可・届出の手数料は許可を出す自治体(都道府県・保健所を置く市・特別区など)の条例で決まり、例えば新宿区の一覧(令和3年6月1日現在の表示)では飲食店営業の許可の新規が18,300円、新宿区保健所の美容所の開設届の様式に書かれた手数料は24,000円です。予備費は、公的な資料に決まった率が見当たらないため、見積書の別途・追加の項目とB工事の範囲で見込みます。
Q. 内装の見積もりは、どう比べて会社を選べばいいですか?
同じ図面・工事の範囲・設備の条件で取った見積もりを、費目の書き方をそろえて比べます。設計料・解体・設備工事・看板が入っているか、ビル側が指定する工事(B工事)や追加になりやすい項目は何かを確かめます。比べ方の手順は「店舗内装の見積書の読み方」「店舗内装会社の比べ方」で扱っています。店舗内装ドットコムでは、一度の入力で、事務局が候補の会社に1社ずつ対応できるかを確かめ、対応できる会社をご紹介します。紹介先と直接相談・見積もりをして、提案を比べて自由に選べます(相談無料・会員登録不要)。
Q. 物件の契約から開業まで、どれくらいかかりますか?
物件の契約から開業までの全体の期間を示した公的な数字は、日本公庫の手引や中小機構の業種別開業ガイドには見当たりません。工事だけなら、国土交通省の調査(令和7年度)で、店舗(飲食店・物販店舗)の工事の平均工期は、1件100万〜500万円で30.9日、500万〜1,000万円で46.5日、1,000万〜5,000万円で61.2日です(修繕を含む)。その前に設計・見積もりの期間があり、工事の終わりから開業までに保健所・消防の検査や届出があります。前家賃とフリーレントの月を除いた、契約から開業までの家賃を資金計画に入れます。
まとめ|開業費用の内訳で先に決めること
- 設備資金(内外装・設備・什器備品・保証金)と運転資金(仕入・広告・家賃・人件費・赤字の補てん)に分けて積む
- 費目ごとに、いつ誰に払うか・戻るか・消費税・見積書が要るかを確かめる
- 内装の割合は業種で約17%〜57%と開く。内装の割合が大きい業種は、内装の見積もりで総額が動く
- 運転資金は、公庫の手引の「半年程度の赤字補てん資金等」を手がかりに、月ごとの入金と支払いから不足分を入れる。個人なら、店主の生活費は事業の資金とは別に確保する
内訳の中でいちばん見積もりで動きやすい内装は、物件の契約の前に、候補の物件の図面と条件で相談すると比べやすくなります。
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この記事について(運営者情報)
店舗内装ドットコム編集部(運営:株式会社BPBコンサルティング)が作成・更新しています。数字は、日本政策金融公庫の調査・創業の手引・創業計画書の記入例、中小機構 J-Net21 の業種別開業ガイド、国税庁・国土交通省(報酬の告示を含む)・東京消防庁の公表資料にもとづきます(確認日:2026年10月8日)。
記入例・開業資金の例は書き方や内訳の形の見本で、相場や見積もりではありません。
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