業務用厨房機器の選び方と費用|新品・中古・リースと設置工事の比較

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📅 最終更新: 2026年10月11日

飲食店の厨房機器と設備工事の費用を、メーカーの公表価格(型番つき)と施工会社・公的機関の公表例で整理したガイドです。

結論|冷蔵庫・製氷機・食洗機など新品8台の定価の合計は422.4万円(税抜・上限側の目安)。工事費は別に物件の条件で決まります

  • 機器の定価(税抜・この記事の一覧の範囲):冷蔵庫(台下・縦型)59万〜133万円、製氷機 51.6万〜88万円、食器洗浄機 110万〜144.1万円、ガステーブル 20.6万〜27万円、二槽シンク 19.6万円。販売価格は見積もりで決まります(型番つきの一覧)
  • 工事費(施工会社の公表の目安):ダクト工事は店の広さ10〜15坪で50万〜100万円、20〜30坪で100万〜200万円。グリストラップ(排水の油を分ける設備)の新設は屋内・小規模で10万〜25万円程度。ガス・電気は見積もりで確かめます(工事費の公表例)
  • 判断の軸:①見積もりは同じ完成範囲(機器・台数・搬入・接続・試運転・工事)で比べる ②新品・中古・リース・居抜き(前の店の内装・設備が残る物件)は、導入時・毎月・終了時の支払いで比べる ③業態とメニューで足す機器を先に一覧にする(業態別)
  • 手続き:保健所には工事の前に図面で相談。東京消防庁の管内では、火を使う設備の入力(ガス消費量などのkW)の合計が120kW以上の厨房は、工事に着手する日の7日前までに届出が要るとされています(火を使う設備の届出)

目次(押すとその章へ進みます)

  1. 機器の定価と予算の組み方
  2. 設備工事の費用と届出
  3. 業態別に足す機器
  4. 見積もりの比べ方
  5. 新品・中古・リース・レンタル・居抜き
  6. 厨房レイアウトと動線
ほかの4章を見る(家庭用との違い(製氷・電源)/失敗5パターンと発注前の確認(揃える順番)/予算を調整する2つの進め方/よくある質問)
  1. 家庭用との違い(製氷・電源)
  2. 失敗5パターンと発注前の確認(揃える順番)
  3. 予算を調整する2つの進め方
  4. よくある質問

厨房機器は「本体・設置工事・使い続ける費用」に分けて選ぶ

要点:厨房の予算は「機器の本体」「設置工事(搬入・据付〔所定の場所に置いて固定すること〕・接続と、ダクト・給排水などの設備工事)」「保守・消耗品などの使い続ける費用」の3つに分けて組みます。本体はメーカーの定価が上限側の目安で、8台の例を定価で積むと422.4万円(税抜)です。

厨房機器の予算は、必要な機器の型番・台数を決め、搬入・接続工事と合わせて組み立てます。同じ冷蔵庫でも、販売価格に運搬・設置が含まれる見積もりと、本体だけの見積もりでは比較する範囲が違います。

主な厨房機器のメーカー定価(型番・寸法つき・税抜)

メーカーが公式サイトやカタログで公表している価格(定価)です。どれも本体だけの単品の掲載価格で、搬入・据付・接続工事は入っていません。実際の販売価格は販売店の見積もりで決まるため、この表は予算の上限側の目安として使います(確認日:2026年10月9日)。区分名のかっこの幅は、表の下の閉じた一覧の機種も含めた幅です。

区分(メーカー・型番・寸法mm)定価(税抜)
縦型冷蔵庫(幅610〜1200mm)102.5万〜133万円

フクシマガリレイ GRN-060RX(幅610×奥行650)102.5万円/ホシザキ HR-63BT(幅625×奥行650)109.8万円/フクシマガリレイ GRN-090RX(幅900×奥行650)133万円

出典:フクシマガリレイ タテ型冷蔵庫・ホシザキ 縦型冷蔵庫

縦型冷凍冷蔵庫・冷凍庫(幅610〜900mm)127.1万〜152.7万円

ホシザキ HF-63BT(冷凍庫・幅625×奥行650)127.1万円/ホシザキ HRF-63BT(幅625×奥行650)140.8万円/ホシザキ HRF-90BT(幅900×奥行650)152.7万円

出典:ホシザキ 縦型冷凍庫・ホシザキ 縦型冷凍冷蔵庫

台下冷蔵庫(コールドテーブル=上が作業台の冷蔵庫・幅755〜1200mm)59万〜90.4万円

ホシザキ RT-120MTCJ(奥行450・165L)59万円/フクシマガリレイ LRC-120RX(奥行600・239L)90.4万円

出典:ホシザキ テーブル形冷蔵庫(内装カラー鋼板)・フクシマガリレイ ヨコ型冷蔵庫

製氷機(キューブアイス・幅395〜630mm)51.6万〜88万円

ホシザキ IM-25P(25kgタイプ・幅395)51.6万円/フクシマガリレイ FIC-25KTX1(幅398)52.5万円/ホシザキ IM-35P(35kgタイプ・幅500)68.8万円/ホシザキ IM-45P(45kgタイプ・幅630)88万円

出典:ホシザキ キューブアイス製氷機・フクシマガリレイ キューブアイス製氷機

食器洗浄機(アンダーカウンター=カウンターの下に収まる型)110万〜144.1万円

タニコー TDWE-4C1(単相100V・幅600)110万円/ホシザキ JWE-400TUC(幅600・最大1.215kW)134.5万円/ホシザキ JWE-400TUC3(最大4.575kW)144.1万円

出典:タニコー 総合カタログ(洗浄機)・ホシザキ アンダーカウンタータイプ食器洗浄機

業務用ガスコンロ(卓上)63,800〜89,200円

リンナイ RSB-S206N(幅542×奥行350・税込70,180円)63,800円/リンナイ RSB-S306N(幅738×奥行350・税込98,120円)89,200円

出典:リンナイ 業務用ガスコンロ

ガステーブル(幅900〜1200mm)20.6万〜27万円

タニコー TGTA-0920(幅900)20.6万円/タニコー TGTA-1230(幅1200)27万円

出典:タニコー 総合カタログ(ガステーブル・ガスレンジ)

ガスレンジ(オーブン付・幅900〜1200mm)42万〜64.8万円

タニコー TGRA-0920(幅900)42万円/マルゼン MGRX-096F(幅900)57万円/マルゼン MGRX-126F(幅1200)64.8万円

出典:タニコー 総合カタログ(ガステーブル・ガスレンジ)・マルゼン ガスレンジ

ガスフライヤー(油量12〜18L)17.4万〜21.9万円

マルゼン MGF-12TJ(卓上・油量12L)17.4万円/マルゼン MGF-18K(油量18L)21.9万円

出典:マルゼン ガスフライヤー

シンク(ステンレス・一槽/二槽)12.6万〜19.6万円

タニコー TA-1S-60(一槽・幅600)12.6万円/タニコー TA-2S-120(二槽・幅1200)19.6万円

出典:タニコー 総合カタログ(シンク)

作業台(ステンレス・奥行450mm)50,000〜54,000円

タニコー TRE-WT-A945(幅900)50,000円/タニコー TRE-WT-A1245(幅1200)54,000円

出典:タニコー 総合カタログ(作業台)

換気フード(厨房のフード本体)見積もりで確認

メーカーの公表価格が見つからないため、ダクト工事と合わせて見積もりで確かめます

表と下の閉じた一覧にある「単相100V」は一般のコンセントと同じ種類の電気、「三相200V」は「動力」と呼ばれる業務用の電気です。業態で足す機器(ゆで麺機・ロースター・ミキサーなど)は、業態別の章の機器名をもとに見積もりで確かめます。

型番ごとの寸法・容量・電源・ガス消費量と、価格の呼び方の違い(この記事の42機種)

ホシザキ・フクシマガリレイ・マルゼンは「標準価格(税抜)」、タニコーは総合カタログの「本体価格(税抜)」、リンナイは「希望小売価格」として公表している値です。どれもメーカーが公表している価格(定価・カタログの価格)で、販売価格ではありません。なお、ホシザキの縦型冷蔵庫の一覧の全体(同社の頁に載る44機種)では、標準価格は109.8万円〜185.9万円です(この記事の表は、そのうち幅1200mmまでの例)。給排水ユニット対応の製氷機 IM-25P-PT はオープン価格(価格を公表していない)です。

縦型冷蔵庫

  • フクシマガリレイ GRN-060RX:102.5万円|610×650×1,950mm・有効内容積390L・単相100V
  • フクシマガリレイ GRD-060RX:106.7万円|610×800×1,950mm・503L・単相100V
  • フクシマガリレイ GRD-060RDX:109.5万円|610×800×1,950mm・503L・三相200V(GRD-060RX と同じ寸法・容量)
  • ホシザキ HR-63BT:109.8万円|幅625×奥行650×高さ1910mm・定格内容積384L
  • ホシザキ HR-63B:111.7万円|幅625×奥行800×高さ1910mm・493L
  • ホシザキ HR-90BT:131.7万円|幅900×奥行650×高さ1910mm・589L
  • ホシザキ HR-120BT:132.3万円|幅1200×奥行650×高さ1910mm・819L
  • フクシマガリレイ GRN-090RX:133万円|900×650×1,950mm・611L

縦型冷凍冷蔵庫・冷凍庫

  • ホシザキ HF-63BT:127.1万円|冷凍庫・幅625×奥行650×高さ1910mm・384L
  • ホシザキ HRF-63BT:140.8万円|幅625×奥行650×高さ1910mm・337L(冷蔵241L/冷凍96L)
  • フクシマガリレイ GRN-061PX:142.3万円|610×650×1,950mm
  • ホシザキ HRF-90BT:152.7万円|幅900×奥行650×高さ1910mm・550L(冷蔵424L/冷凍126L)

台下冷蔵庫(コールドテーブル)

  • ホシザキ RT-120MTCJ:59万円|幅1200×奥行450×高さ800mm・165L(内装カラー鋼板)
  • ホシザキ RT-120MNCJ:73.5万円|幅1200×奥行600×高さ800mm・243L(内装カラー鋼板)
  • フクシマガリレイ LRC-080RX:77.7万円|755×600×800mm・111L
  • ホシザキ RT-90SNJ:87.2万円|幅900×奥行600×高さ800mm・157L(ステンレス)
  • ホシザキ RT-120SNJ:90.2万円|幅1200×奥行600×高さ800mm・243L(ステンレス)
  • フクシマガリレイ LRC-120RX:90.4万円|1,200×600×800mm・239L

製氷機(キューブアイス)

  • ホシザキ IM-25P:51.6万円|25kgタイプ・自然落下時の貯氷量 約8.5kg・幅395×奥行450×高さ770mm
  • フクシマガリレイ FIC-25KTX1:52.5万円|製氷能力の表示 26/27(室温20℃・水温15℃。メーカーの頁に単位の記載なし)・貯氷量(通常)13.5kg・398×450×800mm
  • フクシマガリレイ FIC-35KTX1:67.9万円|製氷能力の表示 32/36・貯氷量(通常)17kg・500×450×800mm
  • ホシザキ IM-35P:68.8万円|35kgタイプ・自然落下時の貯氷量 約10.5kg・幅500×奥行450×高さ800mm
  • フクシマガリレイ FIC-45KTX1:85.5万円|製氷能力の表示 41/45・貯氷量(通常)24kg・630×450×800mm
  • ホシザキ IM-45P:88万円|45kgタイプ・自然落下時の貯氷量 約12kg・幅630×奥行450×高さ800mm

食器洗浄機(アンダーカウンター)

  • タニコー TDWE-4C1:110万円|600×600×850mm・単相100V・消費電力1.3kW・洗浄能力 標準40ラック/時(ラック=食器を並べて洗うかご)
  • タニコー TDWE-4C3:119万円|600×600×850mm・三相200V・消費電力5.0kW(TDWE-4C1 と同じ寸法)
  • ホシザキ JWE-400TUC:134.5万円|幅600×奥行600×高さ800(〜820)mm・1回90秒・40ラック/時・最大1.215kW
  • ホシザキ JWE-400TUC3:144.1万円|JWE-400TUC の型番違いで、最大消費電力4.575kW

業務用ガスコンロ(卓上)

  • リンナイ RSB-S206N:63,800円|W542×D350×H212mm・12kg・最大ガス消費量 7.20kW(13A=都市ガス)・希望小売価格 税込70,180円
  • リンナイ RSB-S306N:89,200円|W738×D350×H212mm・15.5kg・希望小売価格 税込98,120円

ガステーブル

  • タニコー TGTA-0920:20.6万円|900×600×850mm・φ165の二重バーナー×2・都市ガス27.9kW
  • タニコー TGTA-1230:27万円|1,200×600×850mm・φ165のバーナー×3・都市ガス41.9kW

ガスレンジ(オーブン付)

  • タニコー TGRA-0920:42万円|900×600×850mm・オーブン1・都市ガス36.1kW
  • マルゼン MGRX-096F:57万円|間口900×奥行600×高さ800mm・バーナー小1・大2・オーブン1・都市ガス39.6kW
  • マルゼン MGRX-126F:64.8万円|間口1,200×奥行600×高さ800mm

ガスフライヤー

  • マルゼン MGF-12TJ:17.4万円|卓上・間口400×奥行500×高さ400mm・油量12L・都市ガス6.40kW
  • マルゼン MGF-13K:20.5万円|間口330×奥行600×高さ800mm・油量13L・都市ガス6.40kW
  • マルゼン MGF-18K:21.9万円|間口430×奥行600×高さ800mm・油量18L・都市ガス8.72kW・フライドポテト15kg/時

シンク

  • タニコー TA-1S-60:12.6万円|一槽・600×600×850mm(ステンレス SUS304)
  • タニコー TA-2S-120:19.6万円|二槽・1,200×600×850mm(ステンレス SUS304)

作業台

  • タニコー TRE-WT-A945:50,000円|900×450×850mm(ステンレス SUS430)
  • タニコー TRE-WT-A1245:54,000円|1,200×450×850mm(ステンレス SUS430)

出典:各メーカーの公式の製品ページ・総合カタログ(上の表と、ページ末の「資料の一覧」のリンク)。確認日:2026年10月9日。型番は価格を示すための例で、ほかのメーカー・機種を選ぶこともできます。

表の定価は、本体だけの掲載価格です。実際の販売価格は販売店の見積もりで、搬入・据付・接続の工事は内装会社の見積もりで決まります。使いたい機器が見えてきたら、工事がどこまで見積もりに入るかを、内装会社と確かめられます。

機器の搬入・接続の工事を相談する(無料)

押すと入力画面(3ステップ:業態・物件・エリア → ご予算・ご希望 → お客様情報)が開き、業種は最初の画面で選びます。2つ目の画面(ご予算・ご希望)の「依頼内容・希望詳細」の欄には、相談したい範囲(厨房機器と設備工事を含めて)・機器の候補・物件の状態の見出しが入っています(書き換えられます)。送ったあとは、対応できる内装会社をご紹介します(相談無料・会員登録不要)。

定価で積んだ予算の例(上限側の目安)

上の表の型番を、冷蔵・製氷・洗浄・加熱などの基本の機器で組み合わせて足した例です。どちらもメーカーの定価(税抜)の合計で、販売価格・搬入・据付・接続・工事は入っていません。定価どおりに買う前提ではなく、予算の上限側の目安として使います。業態別の章の公的な例(J-Net21)は、含む費目や物件の条件が違い、これより少ない額も多い額もあります(業態別に足す機器)。

8台の例(冷蔵2台〔縦型・台下〕・製氷・洗浄・加熱・揚げ物・シンク・作業台)

合計 422.4万円(税抜)

縦型冷蔵庫ホシザキ HR-63BT 109.8万円
台下冷蔵庫ホシザキ RT-120MTCJ 59万円
製氷機ホシザキ IM-25P 51.6万円
食器洗浄機ホシザキ JWE-400TUC 134.5万円
ガステーブルタニコー TGTA-0920 20.6万円
ガスフライヤーマルゼン MGF-18K 21.9万円
二槽シンクタニコー TA-2S-120 19.6万円
作業台タニコー TRE-WT-A1245 54,000円

5台の例(小さな厨房:冷蔵・製氷・卓上コンロ・シンク・作業台)

合計 141万9,800円(税抜)

台下冷蔵庫ホシザキ RT-120MTCJ 59万円
製氷機ホシザキ IM-25P 51.6万円
業務用ガスコンロ(卓上)リンナイ RSB-S206N 63,800円
二槽シンクタニコー TA-2S-120 19.6万円
作業台タニコー TRE-WT-A1245 54,000円

機器の組み合わせは業態とメニューで変わります。8台の例では、縦型冷蔵庫(109.8万円)と食器洗浄機(134.5万円)の2台で244.3万円と、合計の半分以上です。予算の見直し方は予算を調整する2つの進め方へ。

必要な機器を工程から絞る

次は選定の出発点です。全店で同じ機器を揃えるための必須リストではありません。

冷蔵庫・冷凍庫

保管する食材、仕入れ頻度、容器寸法、保管温度を整理します。庫内容量だけでなく、扉を開いたときの通路、放熱・清掃の空間、温度確認の方法まで確認します。

同じ幅でも容量が違う例台下冷蔵庫(コールドテーブル)の幅1200mmで、ホシザキ RT-120MTCJ は奥行450mm・165L、RT-120MNCJ は奥行600mm・243Lです(どちらも内装カラー鋼板。定価は59万円と73.5万円)。通路の幅と合わせて選びます

ガスレンジ・フライヤー・オーブン

焼く・煮る・揚げる工程の有無と、一度に調理する量で選びます。ガス種(都市ガスか LP ガスか)、電源、給排水の要否、排気・給気を型番ごとに照合します。焼肉店でも厨房で加熱するメニューがあれば別の加熱機器が必要になります。

能力で選ぶための目安フライヤーは、油量と1時間の処理量を公表している機種があります(例:マルゼン MGF-18K は油量18L・フライドポテト15kg/時)

製氷機

ピーク時に使う氷の量、製氷能力(1日に作れる量)、貯氷量(ためておける量)を分けて確認します。氷を購入する運用も含めて比べ、製氷機を置く場合は給排水と日々の清掃方法を決めます(製氷能力と貯氷量の違い)。

食器洗浄機

食器の種類、ピーク時の洗浄量、予洗い・洗浄後の置き場を確認します。電源(単相・三相)と容量だけでなく、必要な給湯温度・流量、排水条件、洗剤の費用も機種仕様で確認します。

シンク・手洗い・作業台

食品や器具を洗う設備と従事者の手洗いを混同せず、用途を図面に記載します。槽数、寸法、数、消毒方法は取り扱う食品と工程に合わせて保健所へ相談します。

槽の数は一律ではない(設置例は2槽)新宿区の手引の共通基準は、洗浄設備を「使用目的に応じた大きさ及び数」としていて、2槽と決めた一律の記載はありません。ただし同じ手引の図面の例では、共用による汚染を防ぐため、食材用シンクと器具洗浄用シンクを分けた2槽を「設置例」として示しています。槽の数は、洗う物と工程を図面に書いて保健所の事前相談で確かめます。手洗いは流水式で、洗った手が再び汚れない構造の水栓を求めています(食品関係営業許可申請の手引の5・9ページ〔ページの下の番号〕)

客席ロースター・専用機器

ロースターは客席数ではなく、設置する卓・機器の数で数えます。麺ゆで機、コーヒー機器、ミキサー、発酵機なども、採用メニューと調理方法が決まってから必要台数を確認します(業態別に足す機器)。

収納・小物・清掃用品

食器棚、調理器具、容器、温度計、洗剤・清掃用具も別に一覧に入れます。大型機器一式の見積もりに含まれるとは限りません。食品と洗剤等の保管場所も分けます。

機器の削減は提供工程や衛生管理が成立することを先に確かめます。予算調整は内装費用を抑える方法も参照してください。

冷蔵・加熱・洗浄・製氷など、使う機器の型番と台数の候補を一覧にできたら、その一覧を添えて、設置と設備工事まで含めた見積もりを相談できます。物件が決まる前なら、探している条件も書いてください。

選んだ機器の設置まで含めて、内装を相談する(無料)

押すと入力画面が開き、業種は最初の画面で選びます。送ったあとは、対応できる内装会社をご紹介します(相談無料)。

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ダクト・給排水などの設備工事は、機器本体と工事範囲を分ける

要点:設備工事の費用は、物件の状態と排気の経路で大きく変わります。施工会社の公表の目安では、一般的な居酒屋を想定したダクト工事は店の広さ10〜15坪で50万〜100万円、20〜30坪で100万〜200万円、グリストラップの新設は屋内・小規模で10万〜25万円程度です。ガス・電気の工事は公表例が見つからないため、見積もりで確かめます。

加熱時の煙・蒸気・熱やにおいをどこへ排出するかは、機器の選定と同時に決めます。既存ダクト(煙や熱を外へ出す管)があっても、新しい調理内容に使えるとは限りません。テナント契約前に排出口までの経路、建物側の使用条件、清掃・点検できる位置を確認しましょう。

厨房の工事費の公表例(ダクト・グリストラップ)

ダクト工事(店の広さ別)

前提一般的な居酒屋を想定した、ダクト工事の機器代・工賃込みの目安(坪は店全体の広さ)
10〜15坪50万〜100万円
20〜30坪100万〜200万円(排気の経路が長くなることが多く、中間ファンの追加などが要るケースが増えるとしています)
40坪以上250万円〜

ダクト工事(物件の状態・階)

居抜き(前の店の内装・設備が残る物件)前の店の設備をそのまま使える場合は、20万〜50万円程度の点検や部分改修。業態が変わると容量不足で全面引き直しになることもあるとしています
スケルトン(内装・設備が無い状態の物件)100万〜200万円以上
階数建物が1階層上がるたびに20万円ほど上がる
広さ別との関係広さ別の箱と、この箱の居抜き・スケルトンは、同じ会社(広積空調工業)のコラムが別の切り口で示した目安で、足し合わせる数字ではありません。コラムには10坪未満と間の広さ(15〜20坪・30〜40坪)の目安は無く、提供する料理でも費用が変わるとしています。店の広さと物件の状態の両方(スケルトンなら状態別の幅も)を伝えて、見積もりで確かめます
出典居抜き・スケルトンは広積空調工業のコラム、階数は株式会社コーセイ(ダクト工事会社)のコラム(日付の記載なし)

グリストラップ(排水の油を分ける設備)

屋内・小規模の新設10万〜25万円程度(FRP〔繊維で強くした樹脂〕製の本体50〜100Lの購入と、排水管の接続・床のコア抜き〔穴あけ〕・埋設工事を含む)
屋外(中〜大規模)の新設30万〜80万円程度
既存の建物への増設・移設配管ルートの変更や床の解体が伴う場合は、上記に10万〜20万円程度の追加
清掃の委託1回1万〜3万円
出典森工業(配管工事会社)のコラム(2026年8月12日更新)

ガス・電気の工事

見積もりで確認

公表例金額と範囲がそろった施工会社の公表例は見つかりませんでした
変わる所ガスは、使う機器のガス消費量に配管とメーターの能力が足りるか。電気は、契約の容量、幹線(建物の電気を分電盤まで送る太い配線)、専用回路、三相200V(動力)の有無で変わります
確かめ方機器の一覧(型番・ガス消費量・電源)を渡し、ガス・電気の工事を別の行にして見積もってもらいます(店舗の電気容量と電気工事)

これらは施工会社が自社のサイトで公表している目安で、税込か税抜かの記載はありません。物件と範囲で変わるため相場とは言い切らず、自分の物件の見積もりで確かめます。

居抜き・スケルトンの比較条件

居抜きで確認

  • 残る機器が誰の物か(譲渡か、リースか)
  • 使えるか(点検・清掃の状態)
  • 直す・入れ替える所はどこか

スケルトンで確認

  • 建物から引き渡される設備と、つなぐ位置(接続点)
  • 電気・給排水・給排気をどこまで新しくするか
  • 新設・改修が要る所

同じ完成範囲で比較

機器・工事・毎月の支払いを分け、見積もりに入っている(含む)/別(別途)/未定と、税込か税抜かを書き出す

居抜きの機器の所有・譲渡の確かめ方は居抜き・手持ち機器の流用、同じ完成範囲での比べ方は見積もりの比べ方で扱っています。

居抜きかスケルトンかと、使う機器の一覧(型番・ガス消費量・電源)を伝えると、ダクト・給排水・ガス・電気の工事を同じ範囲にそろえて相談できます。

物件の状態と機器の一覧で、内装を相談する(無料)

押すと入力画面が開き、業種は最初の画面で選びます。送ったあとは、対応できる内装会社をご紹介します(相談無料)。

ここからは、工事ごとに、見積もりの前に確かめることです。

フード・排気ダクト・ファン

対象機器、調理方法、必要な捕集(煙や油を集めること)・排気、ダクトの長さと曲がり、排出口、清掃口までまとめて計画します。フードを機器より一定寸法大きくするだけで性能や適合を判断しません。

給気・空調

排気に見合う外気の取り入れ方と空調を合わせて設計します。給気を排気の一律の割合で決めず、扉の開閉、客席からの空気の流れ、熱やにおいの移動を確認します(店舗の換気・給排気の設計)。

防火・消音・脱臭

建物の防火区画(火が広がらないように区切った範囲)、排気経路、熱源、近隣への影響に応じて、必要な防火措置や騒音・におい対策を設計します。防火ダンパー(火事のときにダクトを閉じて延焼を防ぐ装置)等の要否・仕様は建築・消防の確認事項とし、設備単価だけで予算を確定しません。

排水・グリストラップ

グリストラップは排水中の油脂等を分離する設備で、排気ダクト内のグリス除去装置とは別です。必要性、処理対象、容量、配管位置・勾配、清掃場所を確認し、排水工事と設備本体のどこまでが見積もりに含まれるかを揃えます。

東京消防庁は、排気ダクトなどの内部に多量の油脂がたまると、延焼の経路になるおそれがあるとしています。点検口や清掃できる経路を設計段階から確保し、維持管理方法も引き継ぎます。東京消防庁の厨房設備・排気ダクトの維持管理案内

長い経路、屋上作業、足場、建物共用部の工事、指定業者の施工が必要になると、機器購入以外の予算と調整が増えます。外壁へ短い経路で出せるとは限らず、所有者・管理者の承認や近隣条件を確認します。ビル側が業者を指定する工事(B工事と呼ばれることがあります)は、費用をテナントが持つ場合でも業者を選べないことがあるため、契約の前に工事区分表(どの工事をビル側とテナント側のどちらが受け持つかを書いた表)で範囲を確かめます。詳しくは飲食店のダクト工事、グリストラップの設置を参照してください。

火を使う設備の届出(東京消防庁管内の例)

東京消防庁は、一定規模以上のこんろ・ボイラーなど火を使う設備を置くときに、管轄の消防署への届出を求めています。飲食店の厨房についての案内は次のとおりです。

  • 対象:火を使う設備(同じ厨房に置く給湯湯沸設備を含む)の入力の合計が120kW以上の厨房。排気取入口から下方に排気する方式(煙を下向きに吸い込んで出す方式)の厨房設備は、入力の合計にかかわらず対象です
  • 期限:工事に着手する日の7日前まで(牛込消防署のよくある質問)。届出の案内の頁には「設置する7日前まで」とも書かれているため、早い方の「工事に着手する日の7日前」に間に合うように準備し、管轄の消防署で確かめます
  • 出す人:設備の新設・増設・移設などを依頼した人(建物の所有者やテナントなど、状況で変わります)。工事の施工者ではないとされています
  • 使い始める前:工事が終わったら、使用を開始する前に消防署の検査を受けます(届出の内容によって省略される場合があります)

入力は、機器が使うガスなどの量を熱量(kW)で表した値で、メーカーは型番ごとにガス消費量として公表しています(例:タニコー TGRA-0920 36.1kW、TGTA-0920 27.9kW、マルゼン MGF-18K 8.72kW、リンナイ RSB-S206N 7.20kW。いずれも都市ガス)。ただし、届出が要るかを判断する入力の計算方法は消防の審査基準で示されているため、機器の値を足しただけで決めず、配置図と機器の一覧を持って管轄の消防署で確かめます。ほかの地域の基準と期限も、管轄の消防署で確かめてください。

届出に添える図面と、内装工事の届出(東京消防庁の案内)
  • 添える図面:厨房機器(給湯湯沸設備を含む)の配置図、厨房機器の一覧表、各機器の仕様書(承認図=メーカーが出す仕様の図面)、厨房排気ダクトの図(ダクトのルート、材質・板厚、断熱材の仕様、天蓋〔フード〕の材質・板厚、排気量の計算など)
  • テナント内の間仕切り工事などを行う場合:工事等に着手する7日前までに防火対象物工事等計画届出書、使用を開始する日の7日前までに防火対象物使用開始届出書

出典:東京消防庁「火を使用する設備等の設置届」、牛込消防署「よくある質問(予防)」。確認日:2026年10月9日。

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厨房を含む店舗の内装を無料で相談する

厨房を含む店舗に対応できる会社を、事務局が1社ずつ確認してご紹介します。

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業態別の確認点と、追加で検討する機器

要点:基本の機器(冷蔵・加熱・洗浄・シンク・作業台)に、業態で足す機器を加えて一覧にします。J-Net21(中小企業基盤整備機構)の開業資金の例では、ラーメン店の厨房設備費が約300万円、居酒屋(10坪・居抜き)の業務用設備費が約30万〜100万円、パン屋(20坪程度)の厨房機器・什器・備品類が500万円です。どれも条件の違う1つの例で、新品を定価で積んだ8台の例(422.4万円)とは前提が違います。

J-Net21 の例は地域の相場ではなく、広さや席数が書かれていない例もあります。たとえば居酒屋の例は、前の店の内装・設備が残る居抜きの物件(10坪)での、冷蔵庫・調理台・シンクなどの業務用設備費です。8台の例は新品をメーカーの定価で積んだ上限側の目安なので、どちらか一方で予算を決めず、自分の店の機器の一覧と見積もりで確かめます。

同じ業態でも、店内で仕込む範囲と提供量で必要設備は変わります。厨房面積を店舗全体の一定割合で決める前に、機器の配置・扉の開閉・作業場所・通路を図面上で確認します。賃借面積、厨房の有効な作業面積、実際に工事する面積は別に記録します。

各業態のカードの最後にある「相談する」を押すと、入力画面(3ステップ:業態・物件・エリア → ご予算・ご希望 → お客様情報)が開き、業種が入った状態で始まります。2つ目の画面(ご予算・ご希望)の「依頼内容・希望詳細」の欄には、相談したい範囲(厨房機器と設備工事を含めて)・機器の候補・物件の状態の見出しが入っています(その業態で足す機器の例つき・書き換えられます)。送ったあとは、店舗内装ドットコムの事務局が候補の内装会社に1社ずつ対応できるかを確かめ、対応できる会社をご紹介します。紹介先と直接相談・見積もりをして、提案を比べて自由に選べます(相談無料・会員登録不要)。

カフェ

飲料中心か、店内で焼く・揚げる・製菓を行うかを分けます。抽出機器、製氷、冷蔵に加え、加熱工程を持つ場合の熱源・排気を確認します。

追加で検討する機器エスプレッソマシン・コーヒーグラインダー(豆をひく機械)、製氷機、冷蔵ショーケース、ブレンダー。焼き菓子や軽食を作るならオーブン・フライヤーと排気
公的な例テーブル・椅子・冷蔵庫・調理器具・食器などを含む什器備品費が約100万〜200万円(J-Net21 の個人経営のカフェの開業資金例・広さの記載なし・2024年7月10日。厨房の設備だけの額は出ていません)

カフェの厨房と内装を相談する(無料)

居酒屋

揚げ物・焼き物・刺身等の工程とピーク時の提供量を整理します。熱源、排気、食材の保管、汚れた食器と提供料理の動線を合わせて確認します。

追加で検討する機器フライヤー(定価の例は上の表)、焼き物器(焼き台)、製氷機、食器洗浄機、刺身や食材を見せる冷蔵ケース
公的な例業務用設備費(冷蔵庫・調理台・シンクなど)が約30万〜100万円、内外装工事が約200万〜300万円(J-Net21 の居酒屋の開業資金例・小規模タイプ・15席・大阪市中央区・10坪の居抜き・個人事業型・2024年8月30日)

居酒屋の厨房と内装を相談する(無料)

ラーメン店

店内でスープを炊くか、外部製造品を温めるかで設備計画が変わります。麺ゆで、スープ加熱、蒸気の排出、給湯・排水量を確認します。

追加で検討する機器ゆで麺機(麺をゆでる専用の機器)、スープを炊く寸胴用の加熱機器、自家製麺なら製麺機。給湯器の能力も見ます
公的な例厨房設備費が約300万円(J-Net21 のラーメン店の初期費用の例・面積・席数の記載なし・2023年1月20日。内装工事費 約500万円・空調設備費 約100万円は別に計上)

ラーメン店の厨房と内装を相談する(無料)

焼肉店

厨房内の設備に加え、客席の加熱機器・排煙経路も一覧に入れます。各卓への接続と建物共通の排気工事を、別々に重複計上しないよう区分します。

追加で検討する機器客席の吸煙ロースター(煙を吸い込む焼き台)と各卓の排煙ダクト、肉の保管に合う冷蔵・冷凍庫、製氷機
公的な例内外装工事費が800万円、什器・備品費が500万円(J-Net21 の焼肉店の必要資金例・約30坪・50席・駅前や繁華街・2018年12月の掲載で古い例。厨房の設備だけの額は出ていません)。新しい焼肉店は吸煙ロースターが完備され、テーブル席ごとに排煙ダクトが設置されているところが一般的で、その分、内外装工事費などがかさむ場合が多いとしています

焼肉店の厨房と内装を相談する(無料)

パン屋・ベーカリー

生地から製造するか、成形済み生地を焼くかで、ミキサー・発酵・冷凍・焼成設備が変わります。作業台、冷却・陳列、粉類の保管場所も配置します。

追加で検討する機器ミキサー、ドウコンディショナーやホイロ(生地を寝かせる・発酵させる機械)、オーブン、冷凍庫、焼いたパンを冷ます棚と陳列ケース
公的な例厨房機器・什器・備品類が500万円(J-Net21 のパン屋の必要資金例・店舗面積20坪程度・2021年6月16日。内外装工事費 200万円は別に計上)

パン屋の厨房と内装を相談する(無料)

業態ごとの内装費用(総額・坪単価・内訳)は、カフェの内装費用・居酒屋の内装工事費用・ラーメン屋の内装工事費用・焼肉・鉄板焼きの内装費用・パン屋の内装費用・焼き鳥屋の内装費用で扱っています。

この章の出典(J-Net21 の業種別開業ガイド)

J-Net21(中小企業基盤整備機構)の業種別開業ガイド「ラーメン店」(2023年1月20日)・「居酒屋」(2024年8月30日)・「カフェ」(2024年7月10日)・「焼肉店」(2018年12月)・「パン屋」(2021年6月16日)の開業資金の表(画像)と本文。どの頁も、数値は出店状況や開業状況などで異なると注記しています。確認日:2026年10月9日。

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厨房設備費の見積もりは、同じ完成範囲で比べる

要点:本体の価格だけで比べず、機器・台数・搬入・据付・接続・工事の範囲をそろえた合計で比べます。一式の額に入っている搬入設置費をもう一度足すと、二重計上(同じ費用を2回数えること)になります。

本体価格が安く見えても、設置まで含めた合計で比べる

次は、金額は入れず、見積書の行の分け方だけを比べた例です。どちらも同じ機器一式・搬入設置・排気工事・排水工事を完成させる見積もりで、搬入設置には機器と配管・電気の最後のつなぎ(末端接続)と試運転、排水にはグリストラップ本体と接続が入っているとします。実際の見積書では、各社の見積もりに含まれる範囲と、税込か税抜かを照らし合わせてください。

見積①:本体と搬入設置をまとめて表示

見積書の書き方の例「厨房機器 一式(搬入・据付・接続・試運転を含む)」の1行
比べる合計機器・搬入設置の一式額 + 排気工事費 + 排水工事費 = 比較対象の合計

見積②:本体と搬入設置を分けて表示

見積書の書き方の例「縦型冷蔵庫 本体」「製氷機 本体」…の行と、「搬入・据付費」の行が別
比べる合計機器本体代 + 搬入設置費 + 排気工事費 + 排水工事費 = 比較対象の合計

②の本体の行だけを①の一式の行と比べると、②が安く見えます。②は搬入・据付費の行も足して、①と同じ範囲の合計で比べます。逆に、①の一式額に入っている搬入設置費をもう一度足すと二重計上です。機器・台数・工事範囲を揃えた合計で差を確認し、税込と税別を混ぜずに比較してください。

ここに含めていないもの:厨房以外の内装、別途の設計、建物側の電気・ガス幹線更新、撤去処分、調理小物・食器、物件取得費、開業後の運転資金。必要性と見積範囲を確認して別に予算化します。実際の見積もりでも、排水工事にグリストラップ本体を含むかなど、工事の項目名だけでは分からない項目は内訳を確認します。

別に予算にするときの目安として、設計を工事と別の会社に頼むと設計料は内装工事費の10〜20%(内装マガジン・店舗デザイン事務所の Lovation)、工事中の追加・変更に備える予備費は見積もり金額の10〜15%(飲食店の内装を手がける施工会社 RAWMAN)とされています。

比較前に、各費目を3つに分ける

含む

どの見積項目に入っているかを記録し、一度だけ計上します。

別途

発注先・金額・税区分・支払時期を確認して追加します。

未定

金額欄を0円にせず、調査する人と確認時期を決めます。

見積書には型番・台数・新品/中古、搬入、据付、電気・ガス・給排水の接続、試運転、既存機器撤去の範囲を揃えてもらいます。工事一式に機器が入っている場合は、別に受け取った機器見積もりとの重複を確認します(見積書の項目の読み方は店舗内装の見積書の読み方)。

相談時に伝えると比較が進む情報

  • 業態・メニュー・忙しい時間帯の提供数・厨房で同時に働く人数
  • 物件図面、賃借面積と厨房・施工予定の範囲、開業・改装の希望時期
  • 機器の候補型番・台数、購入/中古/リース/流用の希望と、既存機器の型番・写真
  • 建物の電気・ガス・給排水・排気の資料、指定業者や施工制限
  • 手元の見積書、税込・税別の区分、使える初期予算と月額負担の希望

すべてを確定する必要はありません。決まっていない項目も、希望や候補を書くほど、対応できる会社が見つかりやすくなります。機器選定・設備工事・内装のどこまで依頼したいかも添えてください。図面・写真・見積書は入力画面には添付しないので、紹介された会社との相談のときに見せます。

店舗内装ドットコムでは、一度の入力で、事務局が候補の内装会社に1社ずつ対応できるかを確かめ、対応できる会社をご紹介します。紹介先と直接相談・見積もりをして、提案を比べて自由に選べます(相談無料・会員登録不要)。下のボタンを押すと入力画面が開き(業種は最初の画面で選びます)、2つ目の画面(ご予算・ご希望)の「依頼内容・希望詳細」の欄に、相談したい範囲(厨房機器と設備工事を含めて)・機器の候補・物件の状態の見出しが入っています(書き換えられます)。

厨房の機器と工事を含めて、内装を相談する(無料)

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新品・中古・リース・レンタル・居抜きを同じ条件で比較する

要点:調達の方法は、導入前後の支払い、毎月の支払い、終了時の負担に分けて比べます。「リース」「流用」と選んだだけで初期費用が0円になるわけではなく、ファイナンス・リース(機器の代金と金利などを期間中に払いきる形のリース)は、原則として途中で解約できない契約です。

新品購入

導入時機器の購入額と、別途の搬入・接続・試運転
毎月保守、消耗品、光熱水費(購入代金を払い終えても残ります)
終了時自分の物なので、移設・売却・処分を自分で手配します
確かめること保証期間だけでなく、対象部品、出張・工賃、業務使用の条件

中古購入

導入時機器代、搬入・接続、必要な清掃・整備
毎月新品と同じく、保守・消耗品・光熱水費
終了時新品と同じ(自分の物)
確かめること型番・製造番号、使用と整備の履歴、清掃状態、予定する条件での動作、修理部品の供給、保証と返品の条件
予算の入れ方年式や値引率だけで使える期間を決めません。未確認の修理費を0円として予算に入れません

リース

導入時リース対象外の工事・搬入、初回の支払い
毎月リース料と、別途の保守費
終了時返却(撤去・原状回復)か再リース
確かめること下の「リースの契約で確かめる3点」

レンタル

導入時搬入・設置費
毎月レンタル料
終了時回収費
確かめること最低利用期間、解約予告、延長料金、破損時の負担。短期間の利用でも月額だけで比べず、予定期間の支払いと返却費を含めます

居抜き・手持ち機器の流用

導入時譲渡額(別にある場合)と、点検・清掃・修理・移設接続
毎月保守・消耗品・光熱水費(引き継ぐリースがあれば、その支払いも)
終了時譲り受けた機器は購入と同じ。引き継いだリースは、その契約の返却・再リースの条件
確かめること所有者、譲渡対象、リース残債・返却条件、使用する権限。動作確認だけで将来の故障は保証されません
予算の入れ方譲渡一式に機器代が含まれていれば、二重に計上しません

リースの契約で確かめる3点(対象範囲・総額・中途解約)

  • 対象範囲:機器だけか、搬入・接続・工事も入るか。工事がリース対象に入る契約なら、その工事を初期費用に重ねません。機器本体がリース対象でも、搬入接続や別途工事まで初期費用0円とは限りません
  • 総額:月額×回数と、別途の保守費。リース事業協会の説明では、月額リース料は「物件価格(借りる機器の価格)+金利+固定資産税+保険料+管理費・利益」をリース期間の月数で割った額です
  • 中途解約:ファイナンス・リースは、期間中の解約(中途解約)が基本的に禁止され、解約する場合は残りの期間のリース料またはそれに相当する違約金をまとめて支払うよう、契約で定められています

ほかに、修理・保守は原則として借りる側(ユーザー)の負担で、リース会社が保守・修繕まで行う「メインテナンス・リース」もあります。借りた機器はリース会社の所有物で、所有権を示す標識が貼られます。移転や店舗譲渡の時は事前に契約先へ確認し、無断で譲渡しません。期間が終わる時は、再リース(期間の後も続けて借りること。料金は低くなります)か、借りる側の負担でリース会社が指定する場所へ返却します(期間中の損傷は原状回復=借りた時の状態に戻す)。満了の2〜3か月前にリース会社から通知が来るのが通常とされています。

出典:リース事業協会「リース契約の特徴」「リースの種類」「契約書の主な条項」。個別の契約の金額・税務の判断とは区別しています。

初期負担と期間中の支払いを分けて、リースと購入を比べる手順

前の見積もりの例の機器だけをリースし、搬入設置・排気・排水の工事は別に払う場合の比べ方です。金額と支払回数は、お手元の見積書の値を入れます。導入時の工事等の支払いと、利用期間を通した機器の支払いを分けることが、この比較の目的です。

1

リースの合計を出す

定額の契約なら、月額リース料 × 支払回数に、リースに入らない搬入設置・排気・排水の支払いを足します。初回のリース料を開業前に払う場合も、支払回数に含めた分を合計にもう一度足しません。

2

購入の合計を出す

機器の本体代に、リースと同じ工事(搬入設置・排気・排水)を足します。利用期間もリースとそろえます。

3

2つの時点で並べる

開業までに要る現金と、期間全体の支払いを、リースと購入で別々に並べます。

保守・光熱水費・返却・再リース等はこの比較に含めていません。購入後に残る機器の価値も異なるため、機器・工事の支払額だけで得失を確定しません。実際には同じ機器・工事範囲・利用期間の見積もりを取り、未定の費目を確認中として記録し、確認する担当と期限を決めます。

新品・中古・リース・居抜きで迷っている場合は、候補と迷っている点を書くほど、紹介先の内装会社が見積もりの範囲をそろえやすくなります。調達の方法ごとに、搬入・接続の工事がどの見積もりに入るかを確かめます。

新品・中古・リースを比べて、内装を相談する(無料)

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厨房レイアウトは、作業・洗浄・搬入の動線を分けて決める

要点:食材の流れ(受入れ→保管→下準備→調理→盛り付け→提供)と、使用済み食器の流れ(回収→洗浄→保管)を図面に描き、交わる所を減らします。通路の幅は一律の数字で決めず、同時に働く人数と扉の開閉で確かめます。

2つの流れを図面に描いたら、食品と汚れた器具の交差を減らし、洗浄や消毒の運用と合わせて配置を決めます。

冷蔵・保管

搬入の近さだけでなく、取り出す頻度、作業場所、扉の開閉、清掃空間を確認します。入口付近が常に適切とは限りません。

洗浄・手洗い

食品・器具の洗浄設備と手洗い設備の用途を図面に明記します。汚れた器具から盛り付け場所へ水がはねない配置や、手を洗った後の再汚染を防ぐ操作方法も確認します。

加熱・排気

機器の離隔(機器と壁などとの間の距離)、フードの位置、給気、作業者の立ち位置を合わせます。壁面配置・対面配置のどちらも、排気経路や清掃できる空間を確認して決めます。

通路・扉・保守

同時に働く人数、台車、扉や引出しを開いた状態、機器を修理・交換するときの作業場所を図面や現地で確認します。図面に、人が立つ幅と、扉・引出しを開いた幅を描き込み、重なる所が無いかを見ます。避難経路等の条件は設計者と照合します。

給排水・床

機器の接続位置、排水勾配、床の高さ、清掃方法を着工前にすり合わせます。配置変更時は、配管・下地・防水等への影響と追加費用・日程を確認してから施工を変更します。

店舗のレイアウト・動線設計も参考に、機器配置図と内装図面を同じ版に揃えて見積もりを依頼しましょう。

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店舗用の厨房は、家庭用キッチンと確認条件が違う

要点:業務用は、ピーク時の量を続けて処理できるか、清掃・消毒しやすいか、物件の電源・ガス・給排水に合うかで選びます。製氷機は、1日に作れる量(製氷能力)と、ためておける量(貯氷量)が別です。

住宅用・業務用という商品名だけで、営業に使えるかは決まりません。提供量と連続使用、清掃・消毒のしやすさ、営業施設の基準、メーカーの使用条件や保証範囲を照合します。住宅のキッチンを流用する計画でも、飲食営業に必要な手続きや設備計画を別に確認します。

性能と運用

冷却・加熱・洗浄の能力を、ピーク時の提供量と比較します。大容量ほど良いとは限らず、必要な能力、保管温度、日々の清掃に使える時間まで決めます。

本体と物件の接続

製品の電圧・相数・周波数、ガス種、給水・給湯・排水条件を、物件の既存設備と照合します。使える電源があることと、必要な容量・専用回路があることは別です。

同じ寸法で電源が違う例フクシマガリレイの縦型冷蔵庫 GRD-060RX(単相100V)と GRD-060RDX(三相200V)は、寸法・容量が同じで電源の種類が違います。タニコーの食器洗浄機 TDWE-4C1(単相100V・1.3kW)と TDWE-4C3(三相200V・5.0kW)は、寸法が同じで電源の種類と消費電力が違います。三相200V(動力)の引き込みが物件に無ければ、電気の工事が要ります

衛生と保守

食品に触れる部分の清掃・消毒、温度管理、機器周りの点検ができる配置にします。メーカーや販売店には、業務使用時の保証と、故障した際の対応範囲を確認します。

実際の製品仕様を見る例:製氷能力と貯氷量は別

ホシザキの給排水ユニット対応製氷機 IM-25P-PT は、50Hzの製氷能力が室温20℃・水温20℃で約23kg/日、室温30℃・水温30℃で約18kg/日と記載されています。自然落下時の貯氷量(氷が落ちるままにたまる量)は約8.5kg、最大ストック量(いちばん多くためられる量)は約14kgです。1日に作れる量を、そのまま忙しい時間に取り出せる量とは考えません。

同じくらいの大きさでも、貯氷量の表示はメーカーで違います。ホシザキ IM-25P(25kgタイプ・定価51.6万円)は自然落下時の貯氷量が約8.5kg、フクシマガリレイ FIC-25KTX1(定価52.5万円)は貯氷量(通常)が13.5kgと公表されています(製氷能力は、メーカーの頁に単位の書かれていない数字のため、ここでは比べません)。測る条件と呼び方がそろっていないため、数字を並べて優劣を決めず、ピーク時に取り出す量と夏の条件で選びます。

同シリーズには、設置条件に応じて給水タンクや強制排水ユニットを組み合わせる仕様があります。「製氷機は全部同じ接続工事」とせず、本体・追加ユニット・接続範囲を型番で確認します。IM-25P-PT の価格はオープン価格(メーカーが価格を公表していない)で、この例から設置費込みの市場価格は出せません。ホシザキの製品仕様(2026年10月9日確認)

物件の電源(単相・三相)・ガス・給排水が、選ぶ機器に足りるかは、現地と図面で確かめます。物件の資料と機器の候補をそろえて相談できます。

物件の設備と機器を合わせて、内装を相談する(無料)

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厨房設備の失敗5パターンと、発注前の確認

要点:失敗が出やすいのは、搬入・電源・給排水・排気と、中古機器の責任の切り分けです。物件の契約前・発注前・搬入日の前・営業開始の前の4つの時点で、未確認の条件を減らします。

飲食店の開業で厨房設備を揃える順番

機器名の一覧だけでは、物件で使えるか、工事が間に合うかは決まりません。次の4つの時点ごとに、確かめることを番号の順に並べました。設備を選ぶ段階から、厨房の販売・設計担当と内装の施工担当に同じ図面を渡しましょう。

1

物件を契約する前|メニューと提供量・物件の供給条件

営業したいメニューと調理工程、必要な機器の候補を整理します。貸主・管理者には電気・ガスの供給条件、給排水の接続点、排気経路、搬入経路を確認し、厨房機器の販売・設計担当には候補機器で営業できるか検討を依頼します。増設や経路変更が必要な場合は、建物の承認と工事範囲を確かめてから予算へ入れます。

2

機器を発注する前|機器配置と施設基準・発注範囲

型番・台数と配置図を揃え、機器の接続条件を設備図面に反映します。メニューや洗浄方法を添えて、工事の着工前に保健所へ図面を相談します。火を使う設備の届出が要るかも確かめます(東京消防庁の管内の期限は火を使う設備の届出)。確認中の寸法や設備条件が残る機器は、変更・取消条件を販売店に確認してから発注を判断します。メーカーの一覧には「ご注文を受けてから生産する商品」という印の説明もあるため、納期も販売店に確かめます。

保健所の事前相談:新宿区の案内(施設の工事着工前に設計図等を持って相談)。受注生産の印:ホシザキの製品一覧

3

搬入日を決める前|搬入の段取り

床や配管等の工事状況、搬入口、養生(床や壁を傷から守る覆い)、エレベーター等の使用条件を施工担当と確認します。販売店の配送範囲が車上渡し(トラックの上で引き渡し、降ろすのは受け取る側)・店内搬入・据付のどこまでかを照合し、接続と試運転を行う担当を決めます。配送日だけを先に確定すると、保管や再配送の調整が必要になる場合があります。

4

営業を始める前|試運転と検査

設置した機器を動かして、温度、給排水、排気、操作と清掃方法を担当者と確認します。新宿区の案内では、営業許可の申請は工事完成予定日の10日くらい前が目安で、検査の後、許可書の交付まで約1週間(5開庁日)かかるとしています。火を使う設備の届出をした場合は、使い始める前に消防署の検査を受けます(届出の内容によって省略される場合があります)。機器の初期不良と接続工事の不具合で連絡先が分かれる場合は、受付窓口と切り分ける人を決めます。

申請の時期と日数:新宿区の案内。消防の検査:東京消防庁

機器本体に加えて、ダクト・配管・電気・ガスなどの接続工事も同じ図面で計画します。個別物件の設備仕様と工事の分担は、貸主・設計者・施工会社に確認してください。保健所の手続きの名前と日数は地域で違うため、新宿区の営業許可等の手続きを例に、管轄の保健所で確かめます。

次の5つは、想定される典型パターンです(特定の店の話ではありません)。

① 設置場所には収まるが、搬入できない

本体と梱包の寸法・重量、扉や脚を外せるか、搬入口、曲がり角、階段・エレベーターの寸法と荷重を確認します。特殊搬入が必要なら、その方法・承認・費用・日程を発注前に見積もります。

② 電源が合わない・同時使用できない

型番ごとの電圧・相数・必要容量・専用回路と、同時に使う組合せを整理します。単に消費電力を合算するだけで契約や配線を決めず、分電盤、幹線、建物側の供給条件まで電気工事の担当者に確認します(同じ寸法で電源が違う例は本体と物件の接続)。

③ 給水・給湯・排水が接続できない

機器側の接続口と物件側の位置・高さ・能力を照合します。接続工事、給湯器の更新、排水処理、床の復旧をどの見積もりに含めるか決め、施工前に図面を揃えます。

④ 排気・給気と調理内容が合わない

加熱機器だけでなく調理方法、フード、経路、ファン、外気の取入れ、排出口まで一緒に確認します。発熱量だけで設計を完了せず、竣工時の試運転・調整と、その後の清掃方法まで見積範囲に入れます。

⑤ 中古・流用機器の不具合と責任が曖昧

動かない・冷えないときに、機器の不具合か接続工事の不具合かで連絡先が分かれます。販売店(保証・返品)、施工会社(接続・再調整)、前の所有者(譲渡の条件)のどこが何を受け持つかを、発注前に書面で決めます。確かめる項目は中古購入にまとめています。

どの不具合が最も高額になるかは、工事範囲や営業への影響によります。追加工事費と、休業中も出ていくお金(家賃など)を分けて見積もります。休んだ間に減る売上の額は、仕入れなども減るため、そのまま利益の減る額にはなりません。機器の買い直しだけでなく、搬出・再接続・検査や再調整の必要性も確認します。

機器ごとに1行ずつ、発注前の確認表を作る

機器1台につき1行、次の7つの列で表を作ります。右は製氷機の行の記入例です。

列(書くこと)
記入例(製氷機の行)
用途・ピーク時の処理量何に使い、忙しい時間にどれだけ処理するか
飲み物用の氷。昼と夜のピークに使う量
メーカー・型番・台数候補の型番と台数
ホシザキ IM-25P-PT・1台(予算の例の IM-25P と同じ寸法・消費電力で、給水・排水のユニットと組み合わせられる型)
新品・中古・流用調達の方法
新品
寸法・扉の開閉・放熱空間本体の寸法と、開け閉め・放熱・清掃に要る空間
幅395×奥行450×高さ770mm
電源・ガス・給排水電源の種類と容量、ガス種、給水・給湯・排水
単相100V・4.7A/給水・排水
本体と工事の費用区分本体と接続工事を別の行に分け、含む・別途・未定を書く
本体はオープン価格のため販売店の見積もり/給排水の接続は施工会社の見積もりで別途
担当者・未確認事項空欄を誰がいつ確かめるか
排水の位置(施工会社・図面の段階)

製品の寸法図・仕様書と物件図面をひも付けます。相談の時点では空欄が残っていて構いません。発注までに、空欄ごとに誰がいつ確認するかを決めて埋めましょう。

厨房機器を自分で購入する場合も、この表と図面を設置する会社へ渡します。販売店が受け持つ範囲(配送・搬入・据付のどこまでか)と、施工会社が受け持つ接続工事の間に、担当の決まらない作業を残さないことが大切です。

上の確認表は、埋まった行だけでも添えると、搬入・接続・工事の受け持ちを、紹介先の内装会社と決めやすくなります。機器の一覧と物件の図面があれば、あわせて伝えてください。

確認表と図面をもとに、内装を相談する(無料)

押すと入力画面が開き、業種は最初の画面で選びます。送ったあとは、対応できる内装会社をご紹介します(相談無料)。

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厨房設備の予算を調整する2つの進め方

要点:定価で積んだ8台の例(422.4万円)では、縦型冷蔵庫と食器洗浄機の2台で244.3万円と半分以上を占めます。金額の大きい機器から新品・中古・流用・リースを同じ条件で比べ、次に設備工事とメニューを一緒に見直します。

① 新品・中古・流用を、機器ごとの条件で比較する

予定メニューに必要な機能を先に決め、同じ能力・台数・設置条件で新品と中古の見積もりを比べます。「冷蔵庫は中古、コンロは新品」のように機器の種類だけで分けず、状態、保証、修理部品、故障時の代替を確認します(確かめる項目は中古購入のとおりです)。中古代金が安くても、整備・配送・設置を含めて比較すると差が小さくなる場合があります。

流用する機器は譲渡対象と所有者を一覧にし、清掃・点検・更新が必要な部分を書き出します。後から設備を追加する計画では、そのためのスペースや接続の準備費も確認しておきます。

② 設備工事とメニューを一緒に見直す

排気経路の短縮、機器位置の変更、仕込み方法の変更を候補にします。どの案も、必要な性能、衛生管理、防火措置、建物の承認、近隣条件を満たすかが前提です。初期工事が減っても仕入れ・光熱水費が増える案は、毎月の支払いを別に比べます。

厨房全体の配置と設備工事の計画は厨房レイアウトの設計ガイド、発注先の確認は内装会社の比較と選び方を参照してください。

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よくある質問(FAQ)

厨房設備はどこで購入すべきですか?

メーカーの販売窓口、厨房機器販売店、中古販売店、オンライン販売等を比較できます。販売経路だけで決めず、型番・状態・保証に加え、搬入、設置接続、試運転、故障時の窓口が見積もりに含まれるかを揃えて確認します。機器を施主支給(自分で買った機器を施工会社に設置してもらう形)にする場合は、内装会社と配送日時、接続、初期不良時の作業負担を決めてから発注します。

厨房設備のメンテナンス費用はどれくらいかかりますか?

機器一式の購入額に一定割合を掛けず、日常清掃、定期点検、消耗品、故障修理を分けて見積もります。公表例では、グリストラップの清掃の委託が1回1万〜3万円です(森工業のコラム)。保守契約に含む範囲、出張・工賃・部品代、対応時間を確認し、排気ダクトやグリストラップの清掃も汚れ方と営業条件に合わせて計画します。東京消防庁は、レンジフードや排気ダクトは油脂やほこりがたまりやすく、維持管理を怠ると火災や一酸化炭素中毒の事故につながる危険性があるとしています。

中古の厨房機器で注意すべきポイントは?

型番・製造番号と整備の履歴、予定する条件での動作、修理部品と保証を、搬入・接続・点検の費用まで含めて確かめます。確かめる項目の一覧と予算の入れ方は、本文の「中古購入」にまとめています。

厨房の防水工事は必要ですか?

清掃方法、床の現況、階下への漏水リスクに応じて仕様を決めます。新宿区の手引の共通基準では、水を使う清掃が必要な施設の床は不浸透性の材料で排水が良好であること等を求めています。衛生上の床仕上げ条件と、建物の漏水を防ぐ防水層・立上りの設計は同じではありません。水洗いの範囲、床排水、既存防水の状態を示し、保健所と設計・施工担当へ確認します(店舗の床材の選び方)。

保健所の検査で厨房に必要な要件は?

営業内容に合う施設基準を、機器購入・工事前に図面で相談します。食品を洗う設備と従事者の手洗いの基準は、本文の「シンク・手洗い・作業台」にまとめています(新宿区の手引は槽の数を一律には決めていませんが、図面の例では食材用と器具洗浄用を分けた2槽を設置例にしています)。そのほか、新宿区の手引の共通基準では、冷蔵・冷凍・殺菌・加熱などの設備には温度計を備えること、洗浄剤・殺菌剤などの薬剤を食品と区分して保管する設備、食品を扱う場所の真上は結露しにくく換気が適切にできる構造などを求めています。保健所の確認とは別に、建築・消防や建物管理者との調整が必要になる場合があります。

厨房工事の工期はどれくらいですか?

業態だけでは決まりません。物件調査と図面相談、機器の選定・納期、建物側の承認、配管・電気・排気工事、搬入据付、試運転、必要な検査・手続きを工程表にします。ダクト工事と他工事は重なって進む場合もあるため、各期間を単純に足しません。日数が決まっている手続きの例として、新宿区の案内では、営業許可の申請は工事完成予定日の10日くらい前が目安で、検査の後、許可書の交付まで約1週間(5開庁日)かかるとしています。東京消防庁の管内では、火を使う設備の届出(入力の合計が120kW以上の厨房)は、工事に着手する日の7日前までとされています。これらの期限から逆算して組みます(揃える順番)。営業中の改修では、止まる設備、区画分け、清掃と再開確認に必要な時間も確認します。

厨房設備のリース契約の注意点は?

対象範囲(工事が入るか)、総額(月額×回数と保守費)、中途解約(ファイナンス・リースは原則として途中で解約できない契約)の3点を、契約の前に確かめます。詳しくは本文の「リースの契約で確かめる3点」へ。

居抜き物件の厨房設備はそのまま使えますか?

設備の状態・所有者・譲渡の確かめ方は、本文の「居抜き・手持ち機器の流用」にまとめています。設備とは別に、保健所の手続きも確かめます。前店舗の許可や設備があるだけで新しい営業を始められるとは限りません。新宿区の案内では、事業譲渡(令和5年〔2023年〕12月13日以降)の場合の手続きがあり、構造設備の変更等がある場合は手続きが異なる場合があるとしています。同じ案内では、施設の構造や設備を変えたときは10日以内に変更届を出すとされ、変更の程度や状況によっては新たな営業許可が必要になる場合があるため、事前に保健所へ相談します。

厨房機器の耐用年数は何年ですか?

税務上の耐用年数は、国税庁の表で「飲食店業用設備」が8年、建物附属設備の「給排水・衛生設備、ガス設備」が15年です。リースの期間も、税務上の規定で耐用年数の70%以上に設定するとされています(リース事業協会)。実際に使える年数は使い方と整備で変わります。経費の扱いは税理士に確かめてください。

価格・工事費・施設基準・契約の確認に使った資料

数字と基準は、メーカー・施工会社の公式サイトと公的機関の案内で確かめています(確認日:2026年10月9日)。東京消防庁と新宿区の案内は地域の例で、全国一律の基準や設備寸法へ置き換えていません。

資料の一覧を見る(メーカー・施工会社・公的機関)

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まとめ|厨房設備で先に決めること

  • 提供メニューとピーク時の量から、必要な機器を型番・台数で一覧にする(業態で足す機器も入れる)
  • 機器の定価(上限側の目安)と、ダクト・給排水・ガス・電気の工事費を分けて予算にする
  • 見積もりは同じ完成範囲でそろえ、含む・別途・未定に分けて比べる(未定は0円にしない)
  • 工事の前に、保健所への図面の相談と、火を使う設備の届出が要るかを確かめる

この記事について(運営者情報)

店舗内装ドットコム編集部(運営:株式会社BPBコンサルティング)が作成・更新しています。機器の価格はメーカーの公式の製品ページとカタログ(ホシザキ・フクシマガリレイ・マルゼン・タニコー・リンナイ)、工事費は施工会社の公式サイトの公表の目安、開業資金の例は J-Net21(中小企業基盤整備機構)、届出と施設基準は東京消防庁・新宿区、リースはリース事業協会、耐用年数は国税庁の案内で確かめています(確認日:2026年10月9日)。

定価と公表例は予算の目安で、地域の相場や見積もりではありません。届出・許可の細かい運用は、管轄の消防署・保健所で確かめてください。

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