厨房と
業態・席数・物件の状態を伺い、中華の厨房と排気まで対応できる会社を、事務局が1社ずつ確認してご紹介します。
中華料理店の内装デザインは「好きな雰囲気を選ぶ」のではなく、「客単価・客層・立地から逆算する」のが正解です。本記事では代表8テイスト(町中華/ガード下大衆中華/ネオ中華・SNS映え/地方中華(四川・広東・上海)/台湾・モダンアジアン/飲茶・点心専門/本格中華個室・接待/ハイエンド・ミシュラン級)を4つの軸で比べ、各テイストの具体的な家具・色・素材・照明・中華レンジの考え方まで踏み込みます。5分で絞り込める独自の診断フロー、20坪の中華料理店の予算の組み立て(居抜き・スケルトン)、テイストで費用が動く所まで、意思決定に必要な情報を1ページにまとめました。
中華料理店の内装工事費は、スケルトンで坪76万〜89万円、居抜きで坪30万〜55万円が目安です(当サイトの中華料理店の内装費用と同じ帯)。20坪なら内装工事だけで、スケルトン1,520万〜1,780万円・居抜き600万〜1,100万円。中華レンジなどの厨房機器・設計・予備費は別です。
出典:スケルトンは内装マガジン(2021年3月)の公表を今の物価に直した値の真ん中から上(1社)、居抜きは飲食店の内装費用と同じ帯(くわしくは1章の③)。税込か税抜かは、どの出典にも書かれていません(税抜なら消費税10%が別)。テイストで坪単価や工期を分けた施工会社の公表は見つからないため、テイストごとの金額は置いていません。
本記事の想定読者:10〜40坪前後の中華料理店を、内装会社に頼んで開業・リニューアルしようとしている方。物件の条件(築年数・スケルトンか居抜きか・構造)・エリア・中華レンジの規模・個室の数で金額は変わるため、最後は見積もりで確かめてください。
中華料理店の営業には、一般に飲食店営業許可(保健所)が要るとされています。消防では、厨房の火を使う設備の入力の合計などで「火を使用する設備等の設置届」が要るとされ(東京消防庁の管内では120kW以上・設置する7日前まで。くわしくは10章の失敗5)、排煙ダクト・防火区画の消防対策が設計段階から論点になります。中華は他業態より排気能力を必要とし、屋上までのダクト経路・近隣離隔の事前確認が欠かせません。営業時間・深夜酒類提供の規定は都道府県条例および物件所在地の管轄行政庁により異なります。「〜が一般的」「〜が目安」として記載しており、最終的には管轄の保健所・消防署で確かめてください。
自分の想定する客単価・席数・予算に合う中華料理の事例を写真で見たい方は、店舗内装ドットコムの中華料理事例ページをご覧ください。
1. 中華料理店の内装デザインを決める前に押さえる3つの前提
中華料理店の内装テイストは「気分や好み」ではなく、「誰に・いくらで・何席で売るか」というビジネス設計から決まります。以下の3つを数値で決めてからテイストを選ぶのが、失敗しない基本手順です。
① 客単価と客層を数値で定義する
中華料理店の客単価は業態ごとに大きく違います。町中華・大衆系は手ごろな価格帯、本格個室・ハイエンドは高い価格帯というように、先に客単価の帯を決めると、テーブル素材・個室の数・中華レンジの規模・食器類まで絞り込めます。
② 席数/坪・テーブル構成・円卓有無を先に決める
中華は「テーブル席中心」か「円卓中心」か「カウンター中心」かで設計が大きく変わります。本格中華・ハイエンドでは大型の円卓が主なレイアウト要素になるため、円卓を入れる個室の広さと、搬入の経路(エレベーター・入口の寸法)を先に確かめます。席数の目安は10坪で10〜15席・15坪で15〜25席・20坪で25〜35席・30坪で40〜50席とする施工会社があり、厨房の面積は全体の25〜35%を確保するのが一般的とする施工会社もあります(飲食店の内装費用の席数の段)。
③ 予算の全体像を固める(内装費と中華レンジ・排気設備を分けて考える)
中華料理の内装工事費と厨房機器の費用は別物です。新品の厨房機器は10坪で100万〜150万円・20坪で200万〜400万円、家具・什器・備品は20坪で100万〜200万円が目安です(RAWMANの規模別の内訳)。中華レンジの標準価格は、マルゼンの外管式標準型(1口〜4口)で191,000〜675,000円(税抜・マルゼン)、強火力のスーパー龍神で1台1,990,000〜2,390,000円(税抜・マルゼン)です。
20坪のスケルトンなら、内装工事に設計(別の会社に頼むとき10〜15%)と予備費(内装工事と設計を足した額の10〜15%)を足して約1,839万〜2,354万円(率は RAWMAN の公表)、厨房機器と家具・什器・備品まで入れると約2,139万〜2,954万円です。居抜きなら、内装工事に設計と予備費を足して約726万〜1,455万円、厨房機器(100万〜200万円)と家具・什器・備品(80万〜150万円)まで入れると約906万〜1,805万円です(RAWMAN の居抜きの値。当サイトの飲食店の内装費用の総額の表と同じ)。物件取得費と運転資金は別に見込みます。
内装工事の帯は、スケルトンは内装マガジンが「本格的な厨房設備が必要になる中華やイタリアンなどのレストラン」を坪50万〜70万円(2021年3月更新)としている値を、国土交通省の建設工事費デフレーター(2021年1〜3月→2026年4〜6月 約1.27倍)で今の物価に直した坪約63万〜89万円の真ん中から上(坪76万〜89万円・1社の公表)、居抜きは前の店の設備しだいなので業態で分けない帯(坪30万〜55万円)で、当サイトの飲食店の内装費用と同じです。
2. 【比較マトリクス】代表8テイストを4つの軸で比較
中華料理店の代表的な8テイストを、意思決定に効く4つの軸(費用が動く所・設備負荷・SNS映え・固定客化)で整理しました。工事費はテイストで分けず、帯は冒頭のとおりです(スケルトン坪76万〜89万円・居抜き坪30万〜55万円)。
① 町中華(ラーメン・定食・餃子)
費用が動く所:客席の造作は控えめ。中華レンジと排気は要る|設備負荷:強(中華レンジ)|SNS映え:中〜強|固定客化:非常に強
ラーメン・炒飯・餃子・定食を軸にした昔ながらの中華店。カウンター+テーブル構成で、ランチ・地元常連が主軸。Z世代のレトロブームで若年層の新規流入も期待できる万能型。
② ガード下大衆中華・居酒屋中華
費用が動く所:円卓と酒場の造作。客席の多さに合わせた排気|設備負荷:強(中華レンジ)|SNS映え:中〜強|固定客化:強
ガード下・駅前・商店街の大衆中華業態。円卓2〜4卓+カウンター併設で、中華料理+ビール・紹興酒・ハイボールの居酒屋使いに対応。サラリーマンの仕事帰り・常連グループが中心。
③ ネオ中華・SNS映え系
費用が動く所:ネオン・照明・映える壁の造作|設備負荷:強|SNS映え:非常に強|固定客化:中〜強
黒・赤のアジアンモダン+ネオン・真鍮で20〜30代女性にSNS経由で刺さる業態。麻婆豆腐・小籠包・よだれ鶏等の映えメニューで差別化。
④ 地方中華(四川・広東・上海・香港等)
費用が動く所:地方色の装飾と、料理に合わせた厨房(四川の強火・広東の蒸し場など)|設備負荷:強|SNS映え:強|固定客化:非常に強
四川(激辛・麻辣)・広東(飲茶・海鮮)・上海(小籠包)・香港(焼物)等、地方の料理文化を専門化した業態。地方料理の器・酒・内装要素で「専門性」を空間で表現。
⑤ 台湾・モダンアジアン
費用が動く所:照明・ネオン・装飾の造作|設備負荷:中〜強|SNS映え:非常に強|固定客化:強
魯肉飯・小籠包・タピオカ・火鍋等の台湾系+ベトナム・タイのアジアン要素を融合した業態。パステル+ピンクネオン+ハングル風の文字で20〜30代女性に刺さる。
⑥ 飲茶・点心専門
費用が動く所:蒸篭の蒸し場と見せる厨房・銘木の円卓|設備負荷:強(蒸篭設備)|SNS映え:強|固定客化:非常に強
点心(小籠包・焼売・春巻・エビ蒸し餃子等)・お茶を軸にした業態。蒸篭の蒸気が立ち上る開放厨房が特徴で、香港式・上海式の内装要素で高級感を演出。
⑦ 本格中華レストラン・個室接待
費用が動く所:個室・円卓・宴会の造作と大型の厨房|設備負荷:強(大型厨房・個室)|SNS映え:強|固定客化:非常に強
円卓主体の本格中華。朱色・金・黒の伝統色、漆・モールディング装飾で「中国宮廷」の重厚感を演出。接待・会食・記念日需要に対応し、個室の数が多いほど造作が増えます。
⑧ ハイエンド中華(ミシュラン級・完全予約)
費用が動く所:作家の仕上げ・銘木・完全個室(造作の分、帯の上限を超えることも)|設備負荷:強(作家仕上げ)|SNS映え:強|固定客化:非常に強
ミシュラン星付きの最高峰中華。作家ものの食器・銘木・骨董調度品で「中国美術館」のような空間。完全予約制+コース主体で、富裕層・海外VIPが中心。
「内装費が高い=売上が高い」ではありません。町中華は造作を抑えて回転で売上を作る業態、ハイエンドは席を絞って客単価で補う業態、というように、同じ坪数でも売り方が違います。帯(スケルトン坪76万〜89万円・居抜き坪30万〜55万円)は中華料理店の中心の目安で、多くのテイストは客席の造作と厨房の重さでこの中を上下します。作家の仕上げ・銘木・完全個室を多く入れるハイエンドは、帯の上限を超えることもあります(テイスト別の公表は見つからないため、金額は置いていません)。
厨房と
業態・席数・物件の状態を伺い、中華の厨房と排気まで対応できる会社を、事務局が1社ずつ確認してご紹介します。
3. 【独自】自店に合うテイストを5分で絞り込む診断フロー
この5項目の組合せで2〜3候補に絞れます。手ごろな客単価×駅前・商店街なら「町中華/ガード下大衆」、中くらいの客単価×繁華街・住宅街なら「ネオ中華/地方中華/台湾系」、高めの客単価×住宅街・高級商業地なら「飲茶/本格個室」、完全予約の高価格×高級商業地なら「ハイエンド」が候補になります。予算は、20坪の居抜きで内装工事600万〜1,100万円・スケルトンで1,520万〜1,780万円の帯から見ます。
4. 町中華/ガード下大衆中華|カジュアル・小資本の2テイスト
町中華(ラーメン・定食・餃子)の具体スペック
色パレット:白(壁)+赤(店頭看板)+木目(ベージュ)+ステンレスの4色構成。
素材:壁=塗装+タイル、床=長尺シート/タイル、カウンター=無垢木/メラミン化粧板、什器=スチール椅子・木製椅子。
照明:全体3500K+厨房4000K、照度500〜700lxで明るめに。
向いている業態:駅前・商店街・15〜25坪・カウンター6〜12席+テーブル4〜8卓。ランチ・常連夜飲みがメイン需要で、中華レンジ1〜2基の構成。
ガード下大衆中華・居酒屋中華の具体スペック
色パレット:赤提灯の赤+黒+金・銅+木目の4色。「中華の華やかさと酒場の賑わい」を両立。
素材:壁=赤塗装+タイル+中国風装飾、床=タイル/土間コンクリ、円卓=2〜4卓(直径900〜1,200mm)、什器=木製椅子・スツール。
照明:全体3000K+テーブル3500K、照度350〜500lxで賑やかさを演出。赤提灯・中華式ペンダントライト。
向いている業態:ガード下・駅前・繁華街裏路地・15〜25坪・円卓2〜4卓+カウンター4〜8席。
町中華・大衆中華系の事例は下記カテゴリから確認できます。
5. ネオ中華・SNS映え系/地方中華(四川・広東・上海・香港等)|中価格帯の2テイスト
ネオ中華・SNS映え系の具体スペック
色パレット:黒+赤+真鍮・ゴールド+ピンクネオンの4色。伝統中華+モダン要素のハイブリッド。
素材:壁=黒塗装/モルタル/赤タイル+ネオンサイン、床=モルタル/濃色フローリング、円卓=1〜3卓(モダン仕様)、什器=インダストリアルチェア・ベロア張り。
照明:全体2700〜3000K+テーブル3500K、照度250〜400lxで陰影強調。ペンダント+ネオン+ピンスポット。
向いている業態:渋谷・中目黒・新宿三丁目・中華街等の繁華街・15〜25坪・テーブル6〜12卓+カウンター2〜6席。
地方中華(四川・広東・上海・香港等)の具体スペック
色パレット:地方色(四川=赤・黒、広東=茶・金、上海=青・白、香港=緑・赤)+生成り+木目の4色基調。
素材:壁=地方色塗装+タイル+地方骨董品、床=無垢広板/タイル、円卓=2〜4卓、什器=中国式木製椅子・スツール。
照明:全体2700K+テーブル3000K、照度250〜400lx。地方色を反映したペンダント。
向いている業態:住宅街・中華街・繁華街・15〜30坪・円卓2〜4卓+テーブル4〜8卓。四川は「麻婆豆腐」、広東は「飲茶」、上海は「小籠包」、香港は「焼物」を主力商品とした専門性の確立が差別化の中核。
6. 台湾・モダンアジアン/飲茶・点心専門|中高価格の2テイスト
台湾・モダンアジアン系の具体スペック
色パレット:パステルピンク+白+ミントグリーン+ネオンピンクの4色基調。「可愛さと台湾の陽気さ」を両立。
素材:壁=ピンク塗装+タイル+ネオンサイン、床=フロアタイル/モルタル、テーブル=メラミン化粧板+無垢木、什器=カラフルチェア+ベンチ。
照明:全体3000K+テーブル3500K、照度300〜500lx。ピンクネオン・ペンダント・ファブリックランプ。
向いている業態:繁華街・商業施設・駅近・12〜25坪・テーブル6〜12卓+カウンター2〜6席。20〜30代女性・カップル・女子会がメイン。
飲茶・点心専門の具体スペック
色パレット:茶+金・銅+生成り+深い赤の4色基調。香港・上海の伝統的な飲茶楼を彷彿させる設計。
素材:壁=深茶塗装+銅装飾+中国骨董、床=無垢広板/タイル、テーブル=銘木(直径1,200〜1,800mmの円卓併設)、什器=中国式木製肘掛け椅子。蒸篭の見える厨房。
照明:全体2700K+テーブル3000K+蒸篭3500K、照度250〜400lx。ランタン風ペンダント・壁付けブラケットで「茶館の静謐さ」を演出。
向いている業態:住宅街・中華街・高級商業地・20〜35坪・円卓2〜4卓+テーブル4〜10卓。30〜60代の点心愛好家・カップル・家族連れ。
台湾系・飲茶系の事例を見ると、同じ予算帯でも設計者による完成度の差が大きいことがわかります。
7. 本格中華レストラン・個室接待/ハイエンド中華|高単価業態の2テイスト
本格中華レストラン・個室接待の具体スペック
色パレット:朱色+深い茶+金+黒の中国宮廷4色基調。
素材:壁=朱塗装+金装飾+銘木パネル、床=無垢広板+絨毯、円卓=4〜8卓(直径1,500〜1,800mm)、什器=中国式肘掛け椅子(ベロア張り)、個室仕切=障子・衝立・格子。
照明:全体2700〜3000K+テーブル3500K、照度200〜350lx。シャンデリア・中国式ランタン・調光ダウンライト。演色性Ra90以上。
向いている業態:銀座・麻布・青山・中華街等の高級商業地・25〜50坪・円卓4〜8卓+個室3〜8室。40〜60代ビジネスマン・接待需要が中心。
ハイエンド中華(ミシュラン級)の具体スペック
色パレット:漆黒+銘木の濃茶+金・銀+朱色の4色基調。
素材:壁=本漆塗装+銘木パネル+作家左官、床=無垢広板(樹齢100年以上)+石張り、円卓=銘木+漆塗装(直径1,500〜2,000mm)、什器=作家ものの椅子・骨董、個室=作家建具。
照明:シャンデリア+調光ダウンライト+テーブルピンスポット、色温度2700K、照度150〜300lx、演色性Ra95以上。
向いている業態:銀座・麻布・青山の高級商業地・20〜40坪・円卓3〜6卓+完全個室3〜6室。完全予約制。
8. 【独自】20坪の中華料理店の予算の組み立て(居抜き・スケルトン・個室の多い本格)
居抜き(前の店の設備を一部使う):内装工事 600万〜1,100万円
居抜きの坪単価は、前の店の設備をどれだけ使えるかで決まるため、業態で分けず坪30万〜55万円で計算しています(当サイトの飲食店の内装費用と同じ帯)。前の店も中華で、厨房設備や配管をそのまま使えれば、坪15万〜30万円(20坪で300万〜600万円)まで下がることもあります(RAWMAN)。町中華のように客席の造作を抑える業態と組み合わせやすい形です。設計(別の会社に頼むとき)と予備費まで足すと、20坪で約726万〜1,455万円です。
スケルトン:内装工事 1,520万〜1,780万円
設備のない区画から作るときは、坪76万〜89万円で計算しています(出典は1章の③)。ネオ中華・地方中華・台湾系のように、照明や装飾の造作に費用をかけるなら、スケルトンから作る形が合いやすくなります。設計と予備費まで足すと、20坪で約1,839万〜2,354万円です。中華レンジ・業務用冷蔵庫などの厨房機器(新品なら20坪で200万〜400万円)と、家具・什器・備品(同じく100万〜200万円)は別です(RAWMAN の規模別の内訳)。
個室・円卓の多い本格中華・高級中華(ハイエンド):造作の分だけ上がる
個室・円卓・作家の仕上げを入れる本格中華や高級中華(ハイエンド)は、同じ20坪でも、個室の壁・建具・空調と、円卓・仕上げの造作が増える分だけ帯の上の方になり、作家の仕上げや銘木を多く使うと上限を超えることもあります。金額は置かず、個室の数・円卓の大きさ・仕上げの素材を決めてから見積もりで確かめる順を勧めます。
上の金額は内装工事(と設計・予備費)の目安です。開業の総額は、物件取得費・厨房機器・食器類(大皿・蒸篭・円卓の回転台など)・運転資金を足した額になります。居抜きは前の設備が使えるかで大きく変わるため、契約の前に、中華レンジ・排気・ガス・グリストラップが使えるかを施工会社と確かめます。
9. テイスト別 費用が動く所と工期の考え方
テイストで坪単価や工期を分けた施工会社の公表は見つからないため、ここでは金額と週数を置かず、費用と工期が動く所を並べます。工事の期間は、広さで10〜15坪 約1か月・20〜30坪 約1.5〜2か月・40坪以上 約2.5〜3か月が目安です(エスケイ)。スケルトンからなら2か月以上、居抜きでも1か月程度かかるとする施工会社もあり(RAWMAN)、設計・申請・検査まで含めると最低4〜6か月を見込むとする施工会社もあります(GLORY)。
- 町中華:客席の造作は控えめにしやすい。中華レンジ・排気・ガスはどの業態でも要る
- ガード下大衆中華:円卓と酒場の造作と、客席の多さに合わせた排気
- ネオ中華・台湾・モダンアジアン:照明・ネオン・装飾の造作に費用が寄る
- 地方中華:料理に合わせた厨房(四川の強火・広東の蒸し場など)と地方色の装飾
- 飲茶・点心専門:蒸篭の蒸し場と、見せる厨房
- 本格中華・ハイエンド:個室・円卓・作家の仕上げの造作と、大型の厨房。工期も長くなりやすい
素材の選び方とメンテナンス:銘木・朱塗装・本漆のように経年で味が出る素材と、ペイント壁・タイル・モルタルのように塗り直しや張り替えで保つ素材では、手入れの考え方が違います。中華料理は油の付着が多く、中華レンジ周りの壁・ダクト・床の清掃は、テイストを問わず欠かせない運用コストになります。
施工会社に見積もりを頼むとき、「数年後に手入れが要る所と、その費用の考え方」も一緒に聞くと、初期費用だけで決める落とし穴を避けられます。とくに排気ダクトの中の油は火災の原因になりやすいため、定期的な清掃の計画も相談しておきます(清掃の基準は管轄の消防署で確かめてください)。
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10. 中華料理内装デザインでよくある失敗5パターン
❌ 失敗1:排気ダクトの能力不足で、中華レンジの火力が活かせない
中華は他の業態より強い排気を必要とします。排気の能力が足りないと、強火で調理したときに煙が客席に流れ、店内全体に油汚れが付きます。要る排気の量は、中華レンジの数と火力で施工会社が計算します。ダクト工事は、1階で壁から外へ出す10〜20坪の店で約70万〜100万円、20〜30坪の店で約150万〜200万円、ビルの屋上まで上げると約200万〜300万円が目安です(施工会社・メーカーの公表の真ん中から上・当サイトの飲食店のダクト工事費用の相場)。ダクト工事は、内装工事の坪単価に入る費目とされています(見積書で、内装工事に入っているかを確かめます)。前の店のダクトを点検・部分改修して使えれば約35万〜50万円が目安ですが、業態が変わると全面の引き直しになることもあります。
物件によっては厨房の排気量に上限があるため(自治体が公開する店舗区画の工事区分表の例:厨房の排気量は2,000CMH〔1時間あたりの立方メートル〕まで)、物件の契約の前に、屋上までのダクトの経路・排気の能力・排気量の上限を確かめてください。
❌ 失敗2:円卓サイズ・個室レイアウトを誤り、8名用円卓が入らない
8名用の円卓は直径1,500mm、10名用は1,800mm、12名用は2,000mmが目安です。壁から0.8〜1.0m空けると、個室の一辺は8名用で3.1〜3.5m(約9.6〜12.3㎡)、10名用で3.4〜3.8m(約11.6〜14.4㎡)、12名用で3.6〜4.0m(約13.0〜16.0㎡)が要ります(円卓の直径+離隔×2)。本格中華・ハイエンドでは円卓主体の設計が前提となるため、レイアウト初期段階での正確な寸法計画が重要です。
❌ 失敗3:中華レンジのガス容量・電気容量を確認せず、同時使用で出力不足
中華レンジを何基置くか、業務用冷蔵庫・蒸し器・給湯器を同時に使うかで、要るガスの容量と電気の容量(主幹・動力)が変わります。物件の契約の前に、ガスの供給の条件と電気の容量を、施工会社とガス会社に確かめてもらいます。
❌ 失敗4:仕上材選定で「油・煙・熱」への対策が不十分で、早く傷む
中華料理店の壁・床・天井は、他業態より早く油・煙で黒ずみます。一般的な塗装・クロスを選ぶと、早いうちに張り替えが要ることもあります。壁は耐油・耐熱・ウォッシャブル仕様の塗装+メラミン化粧板、床はタイル/土間コンクリ/防滑+耐油の長尺シートが一般的です。
❌ 失敗5:消防の届出(「火を使用する設備等の設置届」など)を確かめず、開業が遅れる
中華レンジは、マルゼンの外管式標準型で1台23.3kW(1口)〜84.9kW(4口)あり(マルゼン)、ほかの火を使う厨房機器と合わせた入力の合計が120kW以上になると、東京消防庁の管内では、設置する7日前までに「火を使用する設備等の設置届」が要るとされています(台数ではなく入力の合計で決まり、1台でも対象になりえます。下に排気する方式の厨房設備は入力によらず・東京消防庁)。届け出るのは設備の設置を依頼した側で、工事をする会社ではないとされています。届出の後、設備を使い始める前に消防署の検査を受けるのが原則とされ、日程は届出の受付で相談します(東京消防庁)。
排煙ダクト・防火区画・スプリンクラー(規模による)の基準に合わないと、開業が遅れることもあります。基準と様式は自治体の火災予防条例により異なるため、入力の合計を施工会社に出してもらい、物件を選ぶ段階で、平面図を持って管轄の消防署に事前に相談すると確実です。
11. 中華料理店開業・費用・事例の関連情報
▶ 総合版:中華料理店の内装ガイド(費用相場・厨房・業者選び)/費用詳細:内装費用相場/中華料理店の内装・デザイン事例を見る
- 中華料理店開業ガイド|開業資金・資格・内装費用まで完全解説
- 店舗内装工事の費用相場ガイド
- 飲食店の排気ダクト工事完全ガイド
- 居抜き改装完全ガイド
- 飲食店の改装・リニューアル完全ガイド
- 居酒屋の内装デザイン完全ガイド
- イタリアンの内装デザイン完全ガイド
- 寿司屋の内装デザイン完全ガイド
- 焼肉店の内装デザイン完全ガイド
12. よくある質問(FAQ)
中華料理店の内装デザインで、他業態と最も異なるポイントは何ですか?
中華レンジは何基必要ですか?
坪単価を本当に抑えるには何から見直すべきですか?
個室は何割あれば接待需要に対応できますか?
SNS映えを重視するなら、どのテイストが強いですか?
開業後に中華レンジ・円卓を追加するのは難しいですか?
13. まとめ|テイストは「客単価と客層」から逆算する
中華料理店の内装デザインは、オーナーの好みから決めるのではなく、想定客単価・客層・立地・予算の4つから逆算するのが失敗しない基本の手順です。工事費は、スケルトンで坪76万〜89万円、居抜きで坪30万〜55万円が中心の目安で(出典は1章の③)、多くのテイストは客席の造作と厨房の重さでこの中を上下し、作家の仕上げや完全個室を多く入れるハイエンドは上限を超えることもあります。
さらに中華料理ならではの論点として、中華レンジ(マルゼンの外管式標準型の標準価格 191,000〜675,000円・税抜)・強い排気・円卓レイアウト・耐油仕上げ・消防への届出の5つが、他の業態と違う大事な所です。条件を伝えて見積もりを取ると、金額が確かになります。一度の入力で、事務局が候補の内装会社へ1社ずつ対応できるかを確認し、対応できる会社をご紹介します。紹介先と直接相談・見積もりをして、提案を比べて自由に選べます(相談無料・会員登録不要)。
中華料理の内装は、テイスト・客単価・立地・中華レンジ・円卓の組合せで最適な設計が大きく異なります。
東京で飲食店舗の開業・出店をご検討の方は地域特化の業者選びガイドもご覧ください
- 東京の飲食店 内装会社の選び方|業態×立地×予算別の判断フレームと相見積もり実務(飲食特化版)
- 東京都の店舗内装会社の選び方|23区×8業態別の判断フレームと相見積もり実務(東京全業態の上位ピラー)
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