パン屋の店舗内装の費用相場|坪単価・内訳・見積の注意点

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📅 最終更新: 2026年4月10日
パン屋(ベーカリー)の内装費用は、居抜きで坪30〜60万円スケルトンで坪55〜100万円が全国的な目安です。パン屋は「製造設備(オーブン・ミキサー・発酵器)」と「売場の演出」の両方にコストがかかる”工場と店舗の二面性”を持つ業態。厨房面積比率の高さ、排気・空調の要件、ショーケースの仕様が費用を大きく左右します。本記事では坪単価の考え方からモデル予算、見積内訳、業態別(街のベーカリー・ベーカリーカフェ・食パン専門店・冷凍生地店等)の費用差、コストダウンの優先順位、使える補助金、保健所の届出、失敗事例、業者選びまで──BtoC(一般消費者向けの街のベーカリー)からBtoB(法人向け卸売・ホテル内ベーカリー・学校給食向け製パン)まで、パン屋開業の内装費用をこの1本で解消します。

基本パン屋内装費用の全体像──何で決まるのか

パン屋の内装費用は、主に以下の 5つの要素 が複合的に影響します。パン屋は飲食店の中でも「製造設備の占める割合」が圧倒的に高いのが最大の特徴です。

🏠
物件の状態
居抜き(前テナントの設備を活用)か、スケルトン(ゼロから施工)かで工事費が根本的に変わります。同じパン屋からの居抜きならオーブンの排気ルートや電気容量を流用できる可能性も。
🔥
オーブンの種類と台数
デッキオーブン、コンベクションオーブン、石窯──オーブンの種類と台数が電気・ガス容量、排気設備、床の耐荷重に影響し費用の核になります。
🏭
製造スペースの広さと設備
ミキサー、発酵器(ホイロ)、モルダー、分割機──パンの種類と生産量で必要な製造設備が決まり、厨房面積と設備投資に直結します。
🛒
売場の演出とショーケース
対面販売のショーケースか、セルフ式のトレー&トング方式か。売場のレイアウトとディスプレイが集客力を左右します。
イートイン・カフェ併設の有無
テイクアウト専門か、イートインスペースを設けるか、本格的なベーカリーカフェにするか──客席の有無で内装費と必要な届出が変わります。

結論として、「冷凍生地を焼くだけの小規模テイクアウト専門店」と「スクラッチ製法(粉から製造)のベーカリーカフェ」では費用が 3〜5倍 開くことも珍しくありません。まずは製造方法と売場コンセプトを整理しましょう。


表①坪単価の目安(居抜き/スケルトン/高級仕様)

施工タイプ 坪単価の目安 特徴・想定業態
居抜き物件 30〜60万円/坪 前テナントのオーブン排気・電気容量を活用。冷凍生地焼成店、小規模ベーカリー向き
標準スケルトン 55〜100万円/坪 製造設備+売場を新設。街のベーカリー、食パン専門店全般
高級仕様/大型店 90〜150万円/坪 スクラッチ製法のフル装備、石窯導入、ベーカリーカフェ併設
パン屋の坪単価は「製造設備(オーブン・ミキサー等)が見積もりに含まれるかどうか」で大きく変わります。設備費だけで500〜1,500万円以上かかるケースもあるため、見積もり比較時は「設備費込みか別か」を必ず揃えてください。

坪単価はあくまで目安であり、業態(街のベーカリー・カフェ併設・食パン専門店・冷凍生地店)と製造メニューの幅で必要な設備が大きく異なります。坪単価ガイドで業種横断的な相場感も確認し、3社以上から相見積もりを取って適正価格を把握してください。BtoC(一般消費者向け)の路面店とBtoB(卸売・法人向け)の製造拠点では内装の方向性がまったく異なるため、自店のビジネスモデルに合った設計が重要です。見積もり比較ガイドで比較のコツも押さえておきましょう。


表②坪数別モデル予算(10坪〜30坪)

パン屋は製造スペースが大きく、最低でも10坪以上は必要です。厨房と売場の面積比率は6:4〜7:3が一般的。(詳しくは厨房設備ガイドで解説しています。)

坪数 費用目安 想定される店舗規模
10坪 約400〜800万円 テイクアウト専門の小規模ベーカリー。冷凍生地焼成 or 小ロットのスクラッチ
15坪 約600〜1,200万円 製造+売場のバランス型。街のベーカリー、食パン専門店
20坪 約900〜1,800万円 フル装備の製造スペース+ゆとりのある売場。人気店を目指すスタンダード
30坪 約1,300〜2,800万円 大型ベーカリーカフェ。製造+売場+イートイン20席程度

15坪モデルの費用内訳例(関東圏・スケルトン・街のベーカリー)

費目 金額目安 補足
製造設備(オーブン・ミキサー・ホイロ等) 300〜800万円 パン屋の費用の核。デッキオーブン1台で100〜300万円
厨房設備工事(給排水・ガス・排気) 100〜250万円 オーブンの排気ダクト、ガス配管、グリストラップ、床の防水
電気工事(動力電源の引込み) 50〜120万円 オーブン・ミキサーに必要な動力電源(三相200V)の引込み。パン屋特有の大きなコスト
売場の内装仕上げ・ショーケース 100〜250万円 陳列棚、ショーケース、レジカウンター、照明、床材、壁材
空調・換気工事 60〜120万円 オーブンの廃熱対策が重要。製造スペースの室温管理(発酵に影響)
設計費 40〜80万円 製造動線設計、売場レイアウト、設備配置計画、保健所対応、現場監理
合計 約650〜1,620万円 坪単価換算で約43〜108万円(設備費込み)
上記は15坪の街のベーカリーの参考値です。石窯の導入やベーカリーカフェの客席造作がある場合はさらに上振れします。

実際にどんな予算帯でどんな仕上がりになるか知りたい方は、パン屋の内装デザイン事例を写真で比較するのが近道です。


深掘りなぜ費用が変動するのか──設備・製造方式・売場・地域の影響

① 製造設備──パン屋最大の投資ポイント

パン屋は製造設備だけで総費用の30〜50%を占めるケースが珍しくありません。

設備 費用目安 備考
デッキオーブン(2段〜3段) 100〜300万円 パン屋の主力。ハード系パンに最適。ガス or 電気で価格差あり
コンベクションオーブン 30〜100万円 均一な焼き上がり。菓子パン・食パンに向く
石窯 200〜500万円以上 薪窯は排気+床補強で追加費用大。差別化の強力な武器
スパイラルミキサー(20〜50L) 50〜150万円 生地の捏ね上げ。容量で価格が変動
発酵器(ホイロ) 30〜80万円 温度・湿度を管理して生地を発酵させる
ドゥコンディショナー(リタードホイロ) 80〜200万円 冷蔵発酵→自動ホイロ。早朝の労働負荷を軽減
モルダー・分割機 30〜100万円 生地の成形・分割を効率化。中〜大規模店向き
冷蔵庫・冷凍庫(業務用) 15〜50万円 材料保管用
「動力電源(三相200V)」の引込みがパン屋特有のコスト。デッキオーブンやミキサーは家庭用の単相100V/200Vでは動かず、動力電源(三相200V)が必要です。物件に動力電源がない場合は引込み工事で50〜100万円以上かかることも。物件選定時に電気容量を必ず確認しましょう。

② 製造方式(スクラッチ vs 冷凍生地焼成)

製造方式 必要設備 設備費の目安
スクラッチ製法(粉から製造) ミキサー+ホイロ+オーブン+モルダー等フル装備 500〜1,500万円
冷凍生地焼成(仕入れた生地を焼く) ホイロ+オーブン+冷凍庫が中心 200〜500万円
ベイクオフ(半焼成パンを仕上げ焼き) コンベクションオーブン+冷凍庫 100〜300万円

③ 業態タイプ別の費用差

業態タイプ 坪単価の傾向 費用の特徴
街のベーカリー(スクラッチ) 高め(坪55〜100万円) フル装備の製造設備+売場。設備費が最もかかる
食パン専門店 中程度(坪40〜75万円) 製造設備はオーブン+ミキサー中心。売場は小規模でコンパクト
ベーカリーカフェ 高め(坪55〜110万円) 製造設備+売場+客席。カフェ設備(エスプレッソマシン等)も追加
冷凍生地焼成店 低〜中(坪30〜60万円) 製造設備が最小限。ホイロ+オーブン+冷凍庫で開業可能
サンドイッチ・ベーグル専門店 中程度(坪35〜65万円) オーブンは小型で済む。仕込みスペースと冷蔵設備が中心

④ 地域差・物件タイプ

条件 費用への影響
路面店(1階テナント) パン屋の理想立地。通りからパンが見え香りが漂う効果。ファサードの投資効果が高い
商業施設テナント 集客力は高いが内装制限あり。排気ルートが制限される場合も
ビル上階・地下 排気ダクトの延長費用が大きく、オーブンの搬入経路にも注意
地方・郊外 人件費・資材費は抑えやすい。駐車場の整備も考慮

実務見積の内訳──何が含まれるかを確認する

カテゴリ 含まれる主な項目
① 仮設・解体費 養生、既存内装の撤去、廃材処分
② 製造設備費 オーブン、ミキサー、ホイロ、モルダー、冷蔵庫・冷凍庫
③ 厨房設備工事費 給排水、ガス配管、排気ダクト・フード、グリストラップ、厨房床の防水
④ 電気工事費 動力電源(三相200V)の引込み、分電盤、コンセント、照明配線
⑤ 売場内装仕上げ費 床材、壁材、天井、ショーケース、陳列棚、レジカウンター、ファサード
⑥ 照明工事費 売場の演出照明、パンを美しく見せるスポットライト、製造スペースの作業灯
⑦ 空調・換気工事費 エアコン、換気扇、オーブンの廃熱対策。製造スペースの温度管理が重要
⑧ 設計費 製造動線設計、売場レイアウト、設備配置計画、保健所対応、現場監理
⑨ 諸経費 現場管理費、産廃処分費、各種申請手数料
パン屋特有の注意点:「製造設備」が見積もりに含まれるか別途手配かで金額が数百万円変わります。また「動力電源の引込み」は一般的な飲食店の見積もりには含まれないことも多いため、必ず確認を。見積書の「諸経費」が工事費の20%を超えている場合は内訳の説明を求めてください。

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注意追加費用が出る典型パターンと回避策

パターン なぜ起こるか 回避策
動力電源の引込み追加 物件に三相200Vが来ておらず、電力会社への申請+引込み工事が発生 物件契約前に電気容量と動力電源の有無を確認。引込み工事の費用を事前に見積もりに組み込む
オーブンの床補強 デッキオーブンは重量が500kg〜1t以上になるものも。2階以上の物件では床の耐荷重を超える場合あり 2階以上に出店する場合はオーブンの重量と建物の耐荷重を事前確認
廃熱対策の追加空調 オーブンの廃熱で製造スペースが40℃以上になり、生地の発酵管理が困難に。追加のスポット空調が必要 オーブンの発熱量を前提にした空調計画を設計段階で作成
排気ダクトの経路変更 ビルの構造や管理規約でダクトの通るルートが制限され、計画変更が発生 物件契約前にビル管理会社に排気ルートの確認を取る
予備費のすすめ:パン屋は動力電源・オーブン搬入・廃熱対策で想定外が起きやすいため、総予算の 15〜20% を予備費として確保しておくと安心です。追加費用の多くは「設計段階での確認不足」が原因です。内装会社と「追加費用が発生しやすいポイント」を事前にリストアップし、見積もりに織り込んでおくことで着工後の想定外を最小限に抑えられます。

節約予算を抑えるコツ──優先順位の付け方

◎ 削りやすい箇所
  • パン屋・飲食店からの居抜き:排気ダクト・動力電源・グリストラップを流用できれば最大の削減効果
  • 製造設備の中古活用:デッキオーブン、ミキサー、ホイロは中古市場が豊富。新品比30〜50%削減
  • 冷凍生地焼成方式でスタート:初期投資を抑えて開業し、売上安定後にスクラッチ設備を追加する段階的アプローチ
  • 売場はシンプルに:パンが主役。木製の陳列棚とスポット照明だけでも十分映える
  • 壁は塗装仕上げ:レンガ風の塗装やモルタル仕上げでベーカリーらしい雰囲気を安価に演出
✕ 削ると後悔する箇所
  • オーブンの品質:パンの味を決める最重要設備。安価なオーブンでは焼き上がりにムラが出る
  • 排気・換気設備:オーブンの廃熱と煙の排出が不十分だと製造環境が悪化し、パンの品質に影響
  • 製造動線:仕込み→成形→発酵→焼成→冷却→陳列の流れが最短距離になる設計が効率を左右
  • 売場の照明:パンの焼き色を美しく見せる照明は購買意欲に直結
  • 空調(製造スペース):室温管理は生地の発酵に直結。温度が不安定だとパンの品質がバラつく

コストダウン策の優先順位まとめ

優先度 施策 削減効果の目安
★★★ パン屋・飲食店の居抜き物件を選ぶ スケルトン比で30〜50%削減も。排気・動力電源の流用が大きい
★★★ 製造設備の中古活用 オーブン・ミキサーで新品比30〜50%削減。状態の見極めが重要
★★☆ 相見積もりで適正価格を把握 設備込みの見積もりは会社間の差が特に大きい
★★☆ 冷凍生地焼成で段階的にスタート 製造設備費を50〜70%削減。売上安定後に設備追加
★☆☆ 売場のシンプル仕上げ+DIY装飾 売場の仕上げ費を20〜40%削減

資金融資・助成金・補助金の基礎知識

方法 概要 ポイント
日本政策金融公庫の融資 飲食店・製造小売業の新規開業者向け融資制度 事業計画書が必須。パン屋での勤務経験・製パンの資格があると有利
自治体の制度融資 各自治体が金融機関と連携する低金利の融資制度 利率は低いが審査に時間がかかる場合も
小規模事業者持続化補助金 販路開拓等の経費の一部を補助 内装費が対象になるかは年度・類型による
ものづくり補助金 設備投資の一部を補助。製造設備(オーブン・ミキサー等)が対象になる可能性 パン屋は「食品製造業」としての申請も検討可能
設備リース 高額なオーブン・ミキサーをリースで導入し初期費用を平準化 デッキオーブンのリースで月額3〜10万円程度に分散可能
補助金・助成金は 公募時期、対象経費、申請条件が年度ごとに変わる ため、具体的な金額や締切は断定できません。最新情報は各制度の公式サイトまたは自治体窓口で確認してください。

資金計画のポイント

  • 自己資金は総費用の3分の1程度が目安。パン屋は製造設備費が大きいため、設備リースの活用も検討
  • 運転資金(家賃+材料費+人件費の3〜6か月分)を確保。パンの原材料(小麦粉・バター等)は価格変動があるため余裕を
  • 開業前の試作期間:製造設備を入れてからメニュー開発・試作に2〜4週間は見込む

契約原状回復・退去時コストの注意点

  • 原状回復の範囲は賃貸借契約書で決まる:「スケルトン返し」か「現状返し」かで費用が大きく異なる
  • 費用の目安:パン屋の原状回復は坪あたり5〜15万円程度が目安。オーブンの搬出と排気ダクトの撤去が主な費用
  • 製造設備の搬出・売却:デッキオーブンやミキサーは中古で売却可能。状態が良ければ数十万〜百万円以上で売れることも
  • 「居抜き退去」で大幅削減:パン屋からパン屋への居抜き需要は一定ある。動力電源・排気ダクト・製造設備はそのまま引き渡しで大幅コストカット
パン屋の製造設備は資産価値が高いため、退去時に中古設備業者に買い取ってもらえるケースが多いです。特にデッキオーブンは中古需要が高く、退去コストの一部を相殺できます。B工事(ビル側指定業者による工事)の範囲と費用負担も契約前に確認してください。造作譲渡の可否を賃貸借契約書に明記しておくと退去時のトラブルを防げます。居抜きのメリット・デメリットで居抜き退去の選択肢も確認しましょう。パン屋の原状回復で特にコストがかかるのはオーブンの搬出(重量物のため専門業者が必要、10万〜30万円)と排気ダクトの撤去・壁穴埋め(10万〜30万円)です。動力電源の撤去(5万〜15万円)も見落としがちな項目です。

届出届出・許認可──パン屋の保健所基準と消防届出

パン屋は「菓子製造業」と「飲食店営業」で必要な許可が異なります。業態に応じた営業許可を設計段階から意識しましょう。

営業許可の種類

業態 必要な営業許可 備考
パンの製造・販売のみ 菓子製造業許可 パンは「菓子」に分類される。テイクアウト専門はこれだけでOK
サンドイッチ等の調理パン販売 飲食店営業許可 具材を挟む等の「調理行為」が伴う場合は飲食店営業許可が必要
イートイン・カフェ併設 飲食店営業許可 店内で飲食を提供する場合は飲食店営業が必要。菓子製造業と併願
ドリンク提供あり 飲食店営業許可 コーヒーなどの飲料を提供する場合
2021年の食品衛生法改正で許可業種が再編されています。「菓子製造業」の許可でパンの製造・販売が可能ですが、サンドイッチなどの調理パンやイートインを設ける場合は「飲食店営業許可」も必要です。管轄の保健所に事前相談し、自分の業態にどの許可が必要かを確認しましょう。

保健所の施設基準(主なポイント)

  • 製造室と売場の区分:製造スペースと販売スペースが区画されていること
  • 手洗い設備:製造室内に流水式の手洗い設備。手指消毒用の設備も
  • 床・壁の仕様:製造室の床は耐水性・排水が可能な構造。壁は清掃しやすい素材
  • 換気設備:十分な換気能力。オーブンの排気を外部に逃がす設備
  • HACCP(ハサップ)に沿った衛生管理:衛生管理計画の策定が義務

消防署への届出

  • 防火対象物使用開始届:内装工事着工の7日前までに消防署へ提出
  • 火を使用する設備等の届出:ガスオーブン等の火気設備がある場合
  • 消防設備:消火器、誘導灯等の設置

食品衛生責任者

食品衛生責任者の配置が義務です。調理師免許・製菓衛生師免許があれば自動的に資格を満たします。免許がない場合は都道府県の養成講習会(1日・約1万円)を受講して取得できます。


DIYDIY──パン屋で自分でやれる範囲

パン屋は製造設備まわりのDIYは難しいものの、売場の演出は自分の手で仕上げやすい業態です。

◎ DIYしやすい作業
  • 売場の壁の塗装:レンガ風・モルタル風の塗装はベーカリーの定番演出
  • 陳列棚の組立・配置:木製の棚やバスケットのディスプレイ
  • 看板・サインの制作:黒板メニュー、木製看板、パンの手描きイラスト
  • 装飾・ディスプレイ:ドライフラワー、麦の穂、グリーン、パン型のオブジェ
  • 床のタイル施工:売場のフロアタイルはDIYで施工可能
✕ プロに任せるべき作業
  • 電気工事(動力電源):三相200Vの引込み・配線は電気工事士の資格が必須
  • オーブンの設置・排気ダクト接続:メーカーの設置基準に従った施工が必要
  • 給排水・ガス工事:資格のある専門業者に依頼
  • 製造室の床の防水工事:水を使う製造スペースの床は防水施工が不可欠
  • 空調工事:オーブンの廃熱を考慮した空調設計が必要
パン屋のDIYで最も効果的なのは売場の演出です。壁の塗装、木製の陳列棚、黒板メニュー、ディスプレイを自分の手で仕上げれば20〜60万円程度の削減が見込めます。製造スペースは絶対にプロに任せ、売場にこだわりを注ぎましょう。DIYで塗装を行う場合は食品衛生に影響しない低VOC塗料を選び、営業開始前に十分な乾燥期間を確保してください。

工期工期の目安と進め方

フェーズ 目安期間 やること
相談・要件整理 1〜2週間 コンセプト・製造方式・メニュー構成を整理。施工会社の選定・相見積もり依頼
設計・デザイン 2〜4週間 製造動線設計、設備配置計画、売場レイアウト、保健所への事前相談、見積もり確定
設備の発注 並行して4〜12週間 オーブン・ミキサー等の納期は長いもので2〜3か月。早めに発注
施工 3〜6週間 解体→設備工事(電気・給排水・ガス・排気)→内装仕上げ→設備搬入・設置→クリーニング
試作・検査・引渡し 1〜3週間 設備の試運転、メニューの試作、保健所検査、引渡し
トータル 約2.5〜4か月 オーブンの納期が長い場合はさらに延びることも
製造設備の納期がボトルネックになりやすい:デッキオーブンは海外メーカー品の場合、発注から納品まで2〜3か月以上かかることも。設計段階で設備を選定し、工事と並行して発注するのが鉄則です。工期中も賃料は発生するため、スケジュール遅延は直接的なコスト増につながります。設計完了後は週次の進捗確認を内装会社と行い、遅延リスクを早期に検知する体制を作りましょう。居抜き物件ならオーブン搬入・排気ダクトが既設のため工期を半分以下に短縮できるケースもあります。

失敗例失敗・トラブル事例3選──先人の後悔から学ぶ

事例①
動力電源がない物件で、引込み工事に想定外の80万円

オーブンとミキサーの消費電力を確認しないまま物件を契約。三相200Vの動力電源が来ておらず、電力会社への申請+引込み工事で約80万円の追加費用が発生。さらに申請から工事完了まで6週間かかり、開業が1か月遅延した。

→ 教訓:物件契約前に電気容量(単相 or 三相)を必ず確認。動力電源の引込みには費用と時間がかかるため、予算とスケジュールに組み込む。
事例②
オーブンの廃熱で製造室が40℃超え → 発酵管理が崩壊

空調のコストを削ってエアコン1台で済ませたところ、夏場にオーブン稼働中の製造室が40℃以上に。生地がオーバーしてしまい(過発酵)、パンの品質が安定しない日が続出。スポットクーラー2台の追加で約40万円の追加費用。

→ 教訓:パン屋の製造室はオーブンの廃熱で室温が大幅に上がる。設計段階でオーブンの発熱量を前提にした空調計画を立てる。特に夏場の最高気温+オーブン廃熱で試算を。
事例③
製造動線が悪く、1人で回せない厨房に

売場を広くとりたいあまり製造スペースを狭くしたところ、ミキサーからオーブンまでの動線が遠回りになり、1人で仕込み→成形→焼成→陳列を回すのが困難に。朝の仕込み時間が想定の1.5倍かかり、開店に間に合わない日も。設備のレイアウト変更で約30万円の追加。

→ 教訓:パン屋の製造動線は「仕込み→分割・成形→発酵→焼成→冷却→陳列」の一方通行が理想。設計段階で実際の作業フローをシミュレーションし、1人でも回せる動線を確保する。

選び方内装業者の選び方・相見積のコツ

🍞
パン屋・製造小売の施工実績
製造動線の設計、オーブンの排気・電気工事、製造室の防水──パン屋特有の要件に対応できるか。過去のベーカリー施工事例を確認。
設備工事の対応力
動力電源の引込み、大型オーブンの搬入・設置、排気ダクトの設計。設備メーカーとの連携経験があるか。
📋
見積もりの透明性
製造設備が見積もりに含まれるか別途か、動力電源の引込み費用が含まれるか。パン屋はこの2項目の有無で金額が大きく変わる。
🛡️
アフター対応・保証
オーブンや排気設備のトラブル時の迅速対応。パン屋は早朝稼働のため、緊急時の対応力が重要。
📌 5つ目:相見積もりは最低2〜3社

同じ条件で複数社から見積もりを取り、金額だけでなく設備工事の経験値・製造動線の設計力・保健所対応も比較しましょう。(詳しくは見積もり比較ガイドで解説しています。)

店舗内装ドットコムでは 7,000件超の内装事例を写真で比較 できるため、パン屋の施工実績がある会社を見つけやすくなっています。気になる会社があれば、パン屋の内装デザイン事例・会社一覧からチェックしてみてください。業者の選び方ガイドで内装会社選びの全体像も確認しましょう。パン屋は動力電源・排気・製造動線など専門性が高いため、パン屋やベーカリーカフェの施工実績がない会社に依頼すると手戻りのリスクが高まります。


準備要件整理チェックリスト(そのまま相談に使える)

内装会社への相談前に以下を整理しておくと、見積もりの精度が格段に上がります。このリストはそのまま印刷・スクショして初回打ち合わせに持参できます。

📝 パン屋開業 内装相談チェックリスト
  • 物件の状態:居抜き(前テナントの業態も記載)or スケルトン
  • 坪数・間取り:図面があればベスト
  • 製造方式:スクラッチ(粉から製造)/冷凍生地焼成/ベイクオフ
  • オーブンの種類・台数:デッキオーブン/コンベクション/石窯。希望メーカーがあれば
  • 製造設備の一覧:ミキサー、ホイロ、ドゥコンディショナー、モルダー、分割機の要否
  • パンの種類と日産量:ハード系・菓子パン・食パンの構成と1日の生産ロット数
  • 売場の方式:対面販売(ショーケース)/セルフ(トレー&トング)/両方
  • イートインの有無:テイクアウト専門 or イートインあり(席数の目安)
  • カフェ併設の有無:ドリンク提供の有無(エスプレッソマシン等)
  • 電気の現状:動力電源(三相200V)の有無。契約アンペア数
  • 予算の上限:内装工事+製造設備+設計の合計(予備費15〜20%は別枠で確保)
  • 開業希望時期:オーブンの納期(2〜3か月)も考慮して逆算
  • デザインのイメージ:参考写真を3〜5枚用意
  • 保健所への事前相談:済 or 未済(菓子製造業 or 飲食店営業 or 両方)
  • 賃貸借契約の原状回復条件:スケルトン返し or 現状返し

事例事例でイメージを固める

費用相場やコストダウン策を理解したら、次は「どんなパン屋にしたいか」を具体的にビジュアルで固めるステップです。

店舗内装ドットコムのパン屋の内装デザイン事例・会社一覧では、テイスト別・規模別・予算帯別にさまざまな施工事例を写真で比較できます。

  • 木とレンガのナチュラルなベーカリーの事例
  • 石窯を構えた本格派ベーカリーの事例
  • ベーカリーカフェの製造+売場+客席の事例
  • 食パン専門店のコンパクトな事例
  • 居抜きを活用しコストを抑えたパン屋の事例

施工事例を見る際のチェックポイントは「オーブンの配置と製造動線」「売場のショーケース・陳列方法」「焼きたてパンの香りが漂う空間設計」「ファサードのデザイン」の4点です。気に入った事例の写真を3〜5枚保存し、内装会社との初回打ち合わせで共有してください。業種別費用相場一覧で他の飲食業態の費用感と比較するのもおすすめです。照明設計ガイド床材ガイドも合わせて読むと、内装会社との打ち合わせがスムーズに進みます。事例ごとの坪数・製造方式(スクラッチ/冷凍生地/ベイクオフ)・おおよその予算帯を把握しておくと、自店の計画に落とし込みやすくなります。ファサード設計ガイドで外観デザインの選択肢も確認しましょう。


FAQよくある質問

Q1. パン屋の内装費用の相場はどのくらいですか?
居抜きで坪30〜60万円、スケルトンで坪55〜100万円が目安です。15坪のスケルトンなら製造設備・設計費込みで650〜1,620万円前後。製造設備(オーブン・ミキサー等)だけで300〜800万円かかるのがパン屋の特徴です。
Q2. オーブンはどのくらいの費用ですか?
デッキオーブン(2〜3段)で100〜300万円、コンベクションオーブンで30〜100万円、石窯は200〜500万円以上が目安です。中古のデッキオーブンなら新品の30〜50%程度に抑えられますが、状態の確認が重要です。
Q3. 動力電源がない物件でもパン屋は開業できますか?
可能ですが、動力電源(三相200V)の引込み工事で50〜100万円以上、申請から工事完了まで4〜6週間程度かかります。物件選定時に電気容量を確認し、引込み費用を予算に組み込んでおきましょう。
Q4. 冷凍生地焼成で開業する場合の費用は?
スクラッチ製法に比べて製造設備費を50〜70%削減できます。10坪のテイクアウト専門なら400〜800万円程度で開業可能。売上が安定してからスクラッチ設備を追加する段階的アプローチも有効です。
Q5. 工期はどのくらいかかりますか?
トータルで2.5〜4か月程度が目安です。ただしデッキオーブンの納期が2〜3か月かかる場合は設計段階で早めに発注しましょう。
Q6. パン屋に必要な営業許可は?
パンの製造・販売は「菓子製造業許可」が基本です。サンドイッチなどの調理パンやイートインを設ける場合は「飲食店営業許可」も必要になります。管轄の保健所に事前相談しましょう。
Q7. ベーカリーカフェにする場合の追加費用は?
客席の造作、カフェ設備(エスプレッソマシン30〜150万円等)、客席の空調・照明で200〜500万円程度の追加が目安。飲食店営業許可の取得も必要です。
Q8. 補助金や助成金は使えますか?
小規模事業者持続化補助金やものづくり補助金(製造設備が対象になる場合)が使える可能性があります。最新情報は各制度の公式サイトまたは自治体窓口で確認してください。
Q9. 製造設備は中古でも大丈夫?
デッキオーブン、ミキサー、ホイロは中古市場が豊富で、新品比30〜50%で入手可能です。ただし整備状況・メーカーのパーツ供給の有無を確認しましょう。信頼できる中古設備業者から購入するのが安全です。
Q10. 予算オーバーを防ぐ最も効果的な方法は?
物件契約前に動力電源の有無・排気ルート・オーブンの搬入経路を確認すること。「施工してから電源が足りない・ダクトが通せない」がパン屋の予算オーバーの最大原因です。予備費は総予算の15〜20%を確保しましょう。

次の一歩まずは事例を見て、相場感をつかみましょう

パン屋の内装費用は、製造方式・オーブンの種類・売場のコンセプトで大きく変わります。後悔しないためには──

理想のパン屋を実現する3ステップ

1相場感をつかむ → 2事例でイメージを固める → 3複数社の見積もりを比較

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