薬局の
薬局に対応できる会社を、事務局が1社ずつ確認してご紹介します。
この記事の答え
薬局の内装で法令上必ず要る所は、業態と取りたい認定で変わります。調剤をするなら薬局(全体おおむね19.8㎡以上・調剤室6.6㎡以上)、OTCだけなら店舗販売業(おおむね13.2㎡以上。「薬局」とは名乗れません)。認定を目指すなら、座って話せる間仕切りの相談窓口と段差のない造りを最初の工事に入れます。
- 予算の目安:内装工事は、店舗デザイン会社IDEALが示す目安(坪30〜60万円)の中〜上の坪45〜60万円で計算すると、20坪で900万〜1,200万円です(公表の坪単価×面積の計算で、見積もりではありません)。調剤機器・在庫・申請手数料などは別にかかります。→薬局の内装費用・坪単価
- 判断の軸:①調剤をするか(薬局か店舗販売業か)②認定・届出を取るか(地域連携、2027年5月施行予定で健康サポート薬局から変わる健康増進支援薬局など)③無菌・薬局製剤・OTCの区画など、後から足すと工事が大きい設備を最初に入れるか
1. 業態で変わる「法令で要る所」早見表|8業態の構造設備と手続き
業態ごとに、根拠・内装で要る所・後付けが大きい工事・手続きを並べました。自治体の基準(天井高・透視面など)は2章で分けています。
業態や認定が未定でも、条件から相談できます
計画と所在地、物件の状況、入れたい設備など分かる条件を一度入力すると、事務局が候補の会社へ1社ずつ対応できるかを確認し、対応できる会社をご紹介します。紹介先と直接相談・見積もりをして、提案を比べて自由に選べます(相談無料・会員登録不要)。
ご紹介までの費用はかかりません。紹介先の現地調査・見積作成・設計・工事の費用や条件は、依頼の前に紹介先へご確認ください。
2. 調剤をする薬局の国の基準と、自治体で違う所(天井高・透視面・付属設備)
国の薬局等構造設備規則が全国共通の最低線で、図面の細かい数字は都道府県などの基準で決まります。右列は東京都の基準(薬局等許可審査基準)の例です。
調剤室には液量器・水浴・調剤台・乳鉢・はかりなどの器具も備えます(構造設備規則1条1項15号)。東京都は、構造設備は着工前にレイアウト図面を持って所管の保健所へ相談するよう案内しています。所在地の基準と運用・解釈は、管轄の保健所(薬務担当)で確かめてから図面を固めます。透視面や投薬カウンターの置き方は、写真つきの調剤薬局の内装デザインとレイアウトで扱っています。
所在地の基準を確かめながら、図面の段階から相談できます
条件を一度入力すると、事務局が対応できる会社を1社ずつ確認してご紹介します(相談無料・会員登録不要)。
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3. 門前・医療モール・面分業|医療機関との構造上の独立と、待合・投薬の数
保険薬局は、保険医療機関やオンライン診療受診施設と一体的な構造にしたり、一体的な経営をしたりしてはならないと定めています(保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則2条の3)。
東京都の基準は「構造的独立」として、①医療機関と構造的に分離している ②医療機関から薬局へ患者を誘導する設備がない ③薬局の入口が公道に面している ④薬局の設備を医療機関が共用していない、を挙げ、抵触すると保険薬局の指定を受けられないことがあるとしています。
公道については、関東信越厚生局も保険薬局の指定申請の平面図に、出入口が公道又はこれに準ずる道路と面しているかを書くよう求めています。物件の契約前に、所在地の地方厚生局で確かめます。
医療モールや商業ビルでは、給排水・空調・防災設備などがビル側の指定業者の工事(いわゆるB工事。費用はテナント負担)になっている場合があり、調剤室の給排水や空調で業者も費用も選べないことがあります。賃貸借契約と工事区分表で契約前に確かめます。
門前薬局の投薬の窓口と調剤台の数は、薬剤師の数から逆算します。調剤に従事する薬剤師は、1日平均の取扱処方箋数(眼科・耳鼻咽喉科・歯科は3分の2で数える)を40で割った数以上(端数は切り上げ)と定めています(薬局並びに店舗販売業及び配置販売業の業務を行う体制を定める省令〔体制省令〕1条1項2号)。
1日平均が40枚を超えると2人以上です。東京都の基準は、2人で調剤するなら調剤室9.9㎡以上が望ましいとし、待合は6.6㎡以上としています。面分業で処方箋が増える見込みがあるなら、調剤台と投薬の窓口を足せる余白を最初の図面に残します。
面分業では、冷暗貯蔵と鍵のかかる貯蔵設備(構造設備規則1条1項7〜9号)を、処方元と品目の数に合わせた容量と置き場で見込みます。
ドライブスルーを設けるなら、東京都の基準は、情報提供の設備を薬局内に別に置き、外側に専用の受付・投薬の窓口を設け、調剤室から直接投薬しない構造を求めています。
門前・医療モールの物件の内装を相談できます
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4. ドラッグストア併設・OTC専業|薬局と店舗販売業の線引き、1.2mの区画、指定濫用防止医薬品
薬機法6条は、許可を受けた薬局でない所に「薬局」の名称を付けてはならないと定めています。調剤をせずOTCだけを売る店は店舗販売業で、店舗はおおむね13.2㎡以上、陳列と交付の場所は60ルクス以上です(構造設備規則2条4号・5号)。
店舗販売業に調剤室の定めはなく、冷暗貯蔵と鍵のかかる貯蔵設備は扱う品によって除かれる場合があります(同条7号・8号)。
ドラッグストア併設で売場を店舗販売業として別に許可を取るなら、薬局の部分をその店舗と明確に区別します(1条1項3号)。東京都の基準は、医薬品と医薬品以外の陳列・貯蔵の場所の区別も求め、大規模店舗の一部に薬局を開くとき、隔壁で区分できなければ陳列ケースやパネルを結んだ内側を面積とし、やむを得なければ床の線引き・色分けも可、営業時間が違えば時間外に入れない措置を求めています。
要指導医薬品と第1類医薬品は、陳列設備から1.2m以内に客が入れない措置(鍵をかけた陳列設備など手が触れられない陳列は除く)と、売らない時間に区画を閉鎖できる構造が基準です(1条1項11号・12号、店舗は2条10号・11号)。情報提供の設備は、区画の内部か近くに置きます。
2026年5月1日からは、指定濫用防止医薬品(第2類・第3類のもの)も、1.2mの区画か鍵をかけた陳列設備などにするか、陳列設備から7m以内に情報提供の設備を置いて薬剤師か登録販売者を継続的に配置するかを選びます(1条1項13号・2条12号)。
要指導・第1類を売る時間は薬剤師、第2類・第3類は薬剤師か登録販売者が常時勤務し(体制省令1条1項3号・4号、店舗は2条)、販売に従事する人の週の勤務時間の総和を情報提供の場所の数で割った数が週の開店時間以上であることも求めています(同1条1項10号)。相談カウンターの数は勤務表と合わせて決めます。
ドラッグストア併設・OTCの売場を相談できます
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5. 在宅・無菌製剤処理・麻薬|自局に作るか共同利用か
予定した在宅訪問の間も、薬局は調剤に応じられる体制を保つのが前提です。緊急の在宅対応などでやむを得ず一時的に薬剤師がいない時間が「薬剤師不在時間」で(東京都の基準が引く平成29年の施行通知)、1日4時間か開店時間の2分の1の短い方までです(体制省令1条1項7号)。
不在時間がある薬局は調剤室を閉鎖できる構造にし(構造設備規則1条1項10号ニ)、不在時間を薬局の内側と外側の見やすい場所に掲示します(施行規則15条の16)。東京都の基準は、閉鎖は原則として施錠、難しければシャッターやパーティションで物理的に遮ることとしています。
無菌製剤処理は、①自局にクリーンベンチ・安全キャビネット・無菌室を設ける ②他の薬局の無菌調剤室を共同利用する ③当面は対応できる薬局を紹介する、の3つの体制があります(京都府の地域連携薬局の解説)。共同利用では、事前に指針の策定や研修を行うと定めています(施行規則11条の8)。
自局に無菌調剤室を作るなら、他と仕切られた専用の部屋で、処理の間は常時ISO14644-1のクラス7以上を保てる設備とし、変更届に変更前後の平面図と清浄度の確認書類を付けます(文京区の案内)。文京区は、共同利用の開始も主要な構造設備の変更として届け出るよう案内しています。
専用室と空調は後から足すと大きな工事になるため、方針は着工前に決めます。設備と費用は調剤設備・無菌調製室の費用と選び方で扱っています。
麻薬を調剤するには、薬局開設許可とは別に麻薬小売業者の免許が要ります(東京都西多摩保健所の案内)。麻薬は麻薬以外の医薬品と区別し、鍵をかけた堅固な設備内に保管すると定めています(麻薬及び向精神薬取締法34条2項)。
厚生労働省のマニュアルは、固定した麻薬専用の金庫か動かしにくい重量金庫とし、手提げ金庫・スチールロッカー・机の引き出しは保管庫にならないとしています。置き場は人目につかず、関係者以外が出入りしない場所が望ましいとされます。向精神薬は、実地に盗難を防ぐ注意をする場合を除き、鍵をかけた設備内です(同法施行規則40条2項)。
6. 認定・届出を取る薬局|地域連携・専門医療機関連携・健康サポート(2027年から健康増進支援)
認定や届出の薬局では、相談の場所・使いやすい造り・掲示が内装の要件になります。
通知は、単にパーティションを置けばよいのではなく、相談できる広さ、待合とカウンターの距離、他の利用者の目線や動線、話が聞き取られない配慮まで含めて考えるよう求めています。椅子を常設できない場合は、座って相談できることを掲示や声かけで伝える配慮も示しています(認定薬局の施行通知、令和3年1月)。
使いやすい造りの例として、同じ通知は手すり・入口に段差がないこと・車いすで来局できることを挙げ、バリアフリー法の建築物移動等円滑化基準も参考にするとしています。その基準は、出入口の幅80cm以上・廊下等の幅120cm以上・段を設けないことなどです(バリアフリー法施行令19条)。
適合が求められるのは床面積の合計2,000㎡以上の特別特定建築物など(同令9条。条例で対象を広げる自治体もあります)で、小さな薬局では目安です。
申請は写真と図面で説明します。京都府は、相談窓口やパーテーションの写真、待合と相談窓口の位置関係、出入口や通路、入口から相談窓口までの導線がわかる写真や図面を求めています。仕切りと座る場所が写真で分かる配置にします。
地域連携薬局は、麻薬小売業者の免許、無菌製剤処理の体制(共同利用を含む)、在宅の実績(月平均2回以上)、衛生材料などを提供するための高度管理医療機器等の販売業の許可も基準です(施行規則10条の2)。認定の申請手数料は都道府県で違います(9章の表)。
認定に向けた相談窓口の改装を相談できます
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7. 漢方・薬局製剤|陳列区画と試験検査の設備
漢方の相談販売の店も、店名に「薬局」を付けるなら薬局の許可が要り、全体おおむね19.8㎡・調剤室6.6㎡以上などの基準を満たします。調剤をせず一般用の漢方製剤を売るだけなら店舗販売業で、名称に「薬局」は使えません(薬機法6条)。
薬局製剤(薬局製造販売医薬品)を売る薬局は、専用の陳列設備と、陳列設備から1.2m以内に客が入れない措置(鍵をかけた陳列設備などは除く)、売らない時間に区画を閉鎖できる構造が基準です(構造設備規則1条1項10号の2)。
薬局製剤の製造業の許可(有効期間6年。施行令10条)を受ける薬局は、顕微鏡かルーペ、試験検査台、デシケーター、感量1mgのはかり、薄層クロマトグラフ装置、pH計、崩壊度試験器、融点測定器などの試験検査の設備を備えます(構造設備規則1条1項16号)。
試験検査台は支障がなければ調剤台と兼ねられ、一部の器具は登録試験検査機関の利用で代えられるため、置き場の広さは所管と相談して決めます。なお、規則の60ルクス・120ルクスは下限で、売場の明るさは関連情報の照明設計のガイドで計画します。
8. 2026〜2027年の制度変更で内装に関わる所
改正薬機法(令和7年法律第37号)で、薬局の構造設備の基準は段階的に変わります。2027年分はe-Govに掲載された改正後の条文(施行予定)によるもので、経過措置と運用は施行通知と管轄の保健所で確認してください(2026年10月8日にe-Govほかで確認)。
9. 予算の組み方|工事は公表坪単価の中〜上、業態で増える費目を足す
店舗デザイン会社の費用解説(IDEAL、2023年10月掲載)は、薬局の内装工事を坪30〜60万円、10坪のスケルトンで300〜600万円としています。設備・機器・什器の台数やグレードで上がるとしているため、設備が加わる薬局は中〜上の坪45〜60万円で見ておくと不足しにくくなります。
表は公表の坪単価×面積の計算で、見積もりではありません。下の公庫の調査では、調剤薬局の1企業当たりの店舗面積(事務所・倉庫などを除く)の中央値が60.0㎡(約18坪)、平均が99.1㎡(約30坪)で、20坪と30坪の行が目安になります。
坪単価に含むものと、別に見込む費目
IDEALの内訳は、デザイン約10%、施工監理・仮設・解体約10%、内装工事(天井・壁・床・建具)約30%、設備・機器・什器工事(電気・水道・ガス・空調・換気・通信・カウンターなど)約50%です。次の費目は別に見込みます。
公的な統計で見る、二度の工事を避けたい理由
日本政策金融公庫「小企業の経営指標調査」(2025年度。公庫が融資した従業者50人未満の法人、調剤薬局n=122)では、店舗面積3.3㎡当たりの売上高の中央値が5,097千円、売上高経常利益率の中央値が0.9%(平均は−0.7%)、損益分岐点比率の平均が104.1%でした。
第25回医療経済実態調査を日本薬剤師会が整理した資料では、法人立の保険薬局(1,018施設)の令和6年度の1施設当たり収益は1億8,061万円(保険調剤16,258万円とその他1,803万円)、損益差額(税引前)は881万円(4.9%)で、3割弱は赤字でした。
利益率が数%の業態なので、認定や無菌を後から足して工事を二度にしない計画が予算を守ります。
10. よくある失敗(典型パターン)と内装会社に確かめること
条文と自治体の基準から想定される典型パターン
PATTERN 01 国と自治体の基準を取り違える:「天井高2.1m・透視面・調剤室を通路にしない」は東京都などの基準で、国の規則にはありません。逆に国の19.8㎡を便所や事務室込みの広さで満たしても、内法で測り付属設備を除く東京都などの測り方では足りなくなることがあります。
PATTERN 02 OTCの区画を後付けにする:1.2mの区画・閉鎖の構造・指定濫用防止医薬品の陳列を売場づくりの後に考え、棚と通路をやり直す。
PATTERN 03 認定の相談窓口を立ち話のカウンターで作る:地域連携は座って話せる間仕切りの相談窓口が基準で、通知は距離・目線・動線まで見るよう求めています。
PATTERN 04 掲示の場所がない:薬剤師不在時間、認定薬局である旨、健康サポート薬局の表示は内側と外側に掲示します。ガラス面や壁面を先に割り当てます。
PATTERN 05 無菌の方針を決めずに着工する:自局に作るか、共同利用か、紹介かで、要る部屋と届出が変わります。
PATTERN 06 改装の手続きを取り違える:構造設備の主要部分の変更は30日以内の変更届です(薬機法10条1項・施行規則16条2号)。東京都の案内では、店舗の移転や全面改装は新たな許可が要ります。どちらに当たるかは着工前に保健所で確かめます。
- 所在地の自治体の基準(面積の測り方・天井高・透視面など)で図面を作れるか
- 認定の申請写真で説明できる相談窓口と導線の配置を提案できるか
- 1.2mの区画・閉鎖の構造・鍵付きの陳列設備を売場の図面に入れられるか
- 無菌調剤室を作るなら、清浄度を確かめる書類まで用意できるか
- 申請に添える平面図・設備の図面・写真をどこまで用意してもらえるか(申請書類の作成を報酬を得て代わりに行えるのは行政書士など。行政書士法19条)
11. 薬局 開業・費用・関連情報
開業や近い業種の内装、設備ごとの工事は次のページで扱っています。
東京で医療系の店舗を出す方は、こちらもどうぞ。
12. よくある質問(FAQ)
13. まとめ|業態選びの3つの問い
薬局の内装は、見た目より先に3つの問いで必要な工事が決まります。
- 調剤をするか:薬局(全体おおむね19.8㎡・調剤室6.6㎡以上)か、店舗販売業(おおむね13.2㎡以上。「薬局」の名称は使えない)か。
- 認定・届出を取るか:地域連携・専門医療機関連携・健康サポート(2027年5月20日から健康増進支援薬局の認定の予定)なら、座って話せる相談窓口・使いやすい構造・掲示の場所。
- 後から足すと大きい設備を最初に入れるか:無菌調剤室、薬局製剤の試験検査の設備、OTCの1.2mの区画と閉鎖の構造。
工事は公表の坪単価の中〜上で、20坪なら900万〜1,200万円(公表の坪単価×面積の計算で、見積もりではありません)に、機器・手数料・在庫などを足して組みます。図面は所在地の基準で作り、着工の前に管轄の保健所(薬務担当)へ相談してください。
物件や業態が未定でも、分かる範囲で相談できます
計画と所在地、物件の状況、入れたい設備など分かる条件を一度入力すると、事務局が候補の会社へ1社ずつ対応できるかを確認し、対応できる会社をご紹介します。紹介先と直接相談・見積もりをして、提案を比べて自由に選べます(相談無料・会員登録不要)。
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