ジムの
業種・エリア・物件の状況から、用途変更の要否や床・設備の条件も相談できる会社を、事務局が1社ずつ確認してご紹介します。用途地域や階・置く機器は、次の画面で分かる範囲を書けます。
この記事の結論
- 確かめる順:用途地域 → 用途と面積・階 → 消防と避難 → 床と振動 → 設備
- 用途:法令にジムの用途名はなく、建築指導課などが判断。教室の類(学習塾等)とされないと住居専用地域の多くで原則開けません(建築基準法の別表第二。特例許可などの例外、地区計画・条例による違いと確かめ方は用途地域の章)。「スポーツの練習場」なら200㎡(約60坪)超の用途変更に確認申請が要ります。
- 費用:内装のほかマシン等の機材費が大きく、スケルトンからは設備の新設も加わります。国の中小企業支援機関(中小機構)の300坪の例で機材1億円が内外装の3倍超。事務所を生かした22坪の改装の公表例でも300万円(税抜)。内装費用の記事
- 判断軸:用途地域 階と階段の数 24時間営業か・会員制か 200㎡超か 浴場・サウナ併設 跳ぶ・落とす運動
- 次の一手:検査済証と図面を貸主・管理会社に聞き、内装会社・設計者と間取り案を作り、契約前に建築指導課と消防署(シャワー・浴場は保健所も)に相談します(確認リスト)。物件が決まる前でも店舗内装ドットコムの事務局が1社ずつ確認し、対応できる会社をご紹介します(無料)。内装会社の紹介を相談する(入力画面へ)
目次
フィットネスジムは建築基準法でどの用途?|スポーツの練習場に当たるかで変わる
この章の答え:法令が定める建物の用途(何に使うかの法律上の区分)に、ジムやフィットネスクラブという名前はなく、物件のある自治体の特定行政庁(建築指導課など)が使い方を見て判断します。分かれ目は、体育館・ボーリング場などと同じ区分の「スポーツの練習場」(特殊建築物)とされるかどうかで、用途変更の手続きと3階以上の条件が変わります。開ける用途地域(土地ごとに建てられる建物を決めた13の地域)は別の決まりで、教室の類(学習塾等)とされるかなどで分かれます(用途地域の章)。
建築基準法とその施行令に「ジム」「フィットネス」という用途の名前が無いため、建築指導課などは名前ではなく、広さや使い方(マシン中心か教室の形か、ビルの1室か、会員制か、24時間営業か)を見て判断します。
ここでは、手続きと用途地域の結論が大きく分かれる次の2つを比べます。どちらにも当たらない用途とされることもあります。
フィットネスクラブの「分類」と、建物の用途は別のもの
「フィットネスクラブ」「スポーツジム」「パーソナルジム」といった呼び方や、統計の分類は、建物の用途を決めません。総務省の日本標準産業分類(令和5年7月告示)では、フィットネスクラブは「娯楽業」の「スポーツ施設提供業」にある細分類8048で、「室内プール、トレーニングジム、スタジオなどの運動施設を有し、会員に提供する事業所」とされ、フィットネスジムもここに入ります(総務省)。
この分類は統計のためのものです。建築基準法の用途は建築指導課などが、消防法施行令の別表第一の項(防火対象物の用途の区分)は消防署が、それぞれ使い方を見て判断します。
自治体の資料に見る扱いの例
ビルの1室の小規模なものはスポーツの練習場として扱わない例(大阪府内)、エアロビクスなどの教室を学習塾等の類とする例(川崎市)、フィットネスクラブ等をバリアフリー条例の「運動施設」の区分に入れる例(神奈川県。次の章の用途地域の表でいう「運動施設」とは別の区分)、会員制スポーツジムを不特定多数が利用する施設とする例(横浜市)があります。
判断の目安:定期報告は、一定の用途・規模の建物を建築士などが定期的に調べ、所有者などが役所に報告する制度です。大阪府内の定期報告のQ&Aは、フィットネスクラブ等をスポーツの練習場の例に挙げたうえで、ビルの1室を借りて行うような小規模なものを除いています。
プールは別表第二の運動施設(水泳場)にも当たり、教室の形のエアロビクスや武道塾を学習塾等の類とする基準(川崎市)もあります。規模・利用者の範囲(会員か近隣の人か)・営業時間(24時間か)・スタジオやプールの有無を、事前相談で伝えます。
4つの資料の書きぶりと出典を開く
- 大阪府内の定期報告の対象を説明したQ&A(2017年作成、大阪建築防災センター掲載)は、スポーツの練習場の例に「フィットネスクラブ等」を挙げ、「ビルの1室を借りて行うような小規模なもの」は扱わないとしています。
- 川崎市の取扱基準は、学習塾等(施行令第130条の3第6号の「その他これらに類する施設」)に当たるものとして、バレエ・ジャズダンス・エアロビクス等の教室や武道塾を挙げ、内容により吸音・防音の効果が高い内装材を求めています(川崎市、令和7年8月版)。
- 神奈川県のバリアフリー条例の区分は、フィットネスクラブ等をスポーツの練習場として「運動施設」に入れ、1,000㎡以上を対象にしています(神奈川県。建築基準法の用途とは異なる場合があると注記)。
- 横浜市の福祉のまちづくり条例のQ&Aは、会員制スポーツジムを、同時に使う人数にかかわらず「不特定かつ多数の者が利用する室・施設」としています(横浜市)。
扱いは、自治体の基準と計画の中身(教室の形か、マシン中心か、規模など)で分かれることがあります。近くの似たジムの扱いが、自分の物件に当てはまるとは限りません。
スポーツの練習場とされるかで変わること
つまり、特殊建築物のほうが何でも厳しいわけではありません。どちらの扱いかで、窓や間仕切りの計画、手続き、工事費が変わります。条文は建築基準法施行令(e-Gov)で確かめられます。
スポーツの練習場に当たるかを、物件の図面で相談する(無料) →
フィットネスジムの業態・規模で変わる確かめどころ
同じフィットネスジムでも、規模・会員の範囲・営業時間・併設する設備で、建築と消防の扱いが変わることがあります。自分の計画に近い業態から、事前相談で伝えることを決めます。
建築指導課への事前相談では、名称より使い方を伝えます。業態、使う面積と階、会員の範囲、営業時間と無人の時間帯、同時に使う人数、指導の形(レッスンか自由利用か)、置く機器と跳ぶ・落とす運動、併設の計画を平面図と一緒に示し、回答は日付・部署と図面の版を記録します。
消防の扱い(消防法の章)は消防署が別に判断するため、同じ資料で両方に確かめます。
フィットネスジムを開ける用途地域|13地域の可否を条文で見る
この章の答え:学習塾等として扱われないフィットネスジム・フィットネスクラブは、スポーツの練習場として扱われるかどうかにかかわらず、低層・第一種中高層の住居専用地域と田園住居地域では原則として開けません。第二種中高層住居専用地域と工業専用地域は、プールのある総合型など「運動施設」とされると原則開けず、そうでなければ開ける余地があります。どの扱いでも、用途地域の決まりの上では、第一種住居地域(3,000㎡以下)と、第二種住居・準住居・近隣商業・商業・準工業・工業地域で原則として開けます(表の下の説明)。学習塾等とされれば、住居系の地域でも面積と階の条件つき(第一種低層は住宅との兼用のみ)で開ける地域があります(下の表)。以上は建築基準法の別表第二による決まりで、原則開けない地域でも特例許可で開ける場合があります。地区計画や自治体の条例で変わることもあるため、物件ごとに建築士か役所の建築の窓口で確かめます。
用途地域は、都市計画で土地ごとに決まっている13種類の地域です。建てられる用途は建築基準法第48条と別表第二で決まり、ジムが別表第二と施行令の「学習塾等」「運動施設」のどちらに当たるか、どちらでもないかで結果が変わります。
この表の「運動施設」は、用途地域の決まり(別表第二)が挙げるボーリング場・水泳場など(プールのある総合型のクラブなど)のことで、確認申請や耐火の決まりで使う「スポーツの練習場」(特殊建築物)とは別の物差しです。マシン中心のジムが学習塾等にも運動施設にも当たらないときは、表の下の説明で確かめます。
「運動施設」は別表第二の「ボーリング場、スケート場、水泳場その他これらに類する政令で定める運動施設」で、政令が加えるのはスキー場・ゴルフ練習場・バッティング練習場だけです(施行令第130条の6の2)。ジムの名前は無く、プールのある総合型のフィットネスクラブなど、プール(水泳場)ならこの列で見ます。右の列は、東京都都市整備局の用途制限の概要でも同じ内容を確かめられます。
まとめると、低層・第一種中高層の住居専用地域と田園住居地域の物件では、学習塾等として扱われる見込みがあるかが分かれ目です(学習塾等とされても、第一種低層は住宅との兼用に限られます)。
住居専用地域で開きたいとき(特例許可)
用途地域で建てられない用途でも、特定行政庁が住居の環境を害するおそれがないなどと認めて許可すれば、建てられます(第48条のただし書)。許可の前には、公開による意見の聴取と、建築審査会(法律・建築・都市計画などの有識者でつくる自治体の機関)の同意が要ります(同条第15項)。
建設省(現在の国土交通省)の通知(1993年)は、この許可の運用で「水泳場が設置されるフィットネス施設その他の住民の健康増進に資する運動施設で主として近隣住民の用に供されるもの」に適正に配慮するよう求めています(国土交通省のサイト)。賃貸なら、許可の見通しと期間を契約前に建築指導課で確かめます。
候補の住所の用途地域と、地区計画・特別用途地区の有無は、自治体が公開している都市計画図で確かめます。業態ごとの早見表と調べ方は用途地域で店舗を出せるかにまとめています。
ジムの
業種・エリア・物件の状況から、用途変更の要否や床・設備の条件も相談できる会社を、事務局が1社ずつ確認してご紹介します。用途地域や階・置く機器は、次の画面で分かる範囲を書けます。
用途変更の確認申請は200㎡超から|200㎡以下・3階以上で気をつけること
この章の答え:スポーツの練習場とされるフィットネスジムへの用途変更は、使う部分が200㎡(約60坪)を超えると確認申請(工事の前に、計画が法に合うかの確認を受ける手続き)が要ります。200㎡以下でも法への適合は求められ、3階以上の階で使うなら建物に耐火の性能が求められます(例外あり)。
- 使う部分が200㎡を超えるのに、確認申請をせずに工事を始める
- 3階以上の階で使うのに、建物の耐火の性能を確かめずに契約する
- ビルのほかの部分との区画(異種用途区画)を検討しないまま設計を進める
- 住居専用地域の物件で、ジムの扱いを建築指導課に確かめずに契約する
事務所や物販店だった部分をジムにすることを「用途変更」といいます。建築基準法は、特殊建築物の用途に使う部分が200㎡を超える用途変更に、確認申請の手続きを準用すると定めています(第6条第1項第1号・第87条第1項)。
ジムがスポーツの練習場として扱われる場合がこれに当たります。この面積は2019年6月25日施行の改正で100㎡から200㎡に引き上げられました。
国土交通省は、手続きが要らない広さでも「建築基準法や消防法等への適合は手続きの要否とは関係なく、引き続き求められます」としています(国土交通省)。200㎡以下は役所の確認を経ないため、法に合っているかを設計者と一緒に確かめて進めます。
- 面積の数え方:新宿区の取扱いは、今回変える部分の面積で見ます。ただし同じ人が200㎡以下の用途変更を繰り返すなど、手続きを避けようとする場合は実態で判断するとしています(新宿区)。
- 用途地域はそのままかかる:用途変更では第48条(用途地域)などが準用されます(第87条第2項)。手続きの要らない広さでも、前の章の表の条件は外れません。
- 古い基準のままの建物:建てた当時の基準で建っていて今の基準に合わない建物(既存不適格)の用途を変えると、今の基準がさかのぼって適用される規定があります(第87条第3項)。新宿区は、避難と消火の規定をさかのぼって適用するとしています。
- ほかの部分との区画:スポーツの練習場として扱われるジムの部分が、次の「3階以上の階」などに当たると、建物のほかの部分と、防火の性能のある壁・床や防火設備で区切る「異種用途区画」が求められます(施行令第112条第18項。警報設備などの措置による例外あり)。
- 自治体の条例:横浜市は、手続きの要らない規模の用途変更でも、福祉のまちづくり条例の対象の施設にするなら事前協議が必要としています。
3階以上の階と、2,000㎡以上
3階以上の階をスポーツの練習場として使う場合、または使う部分の合計が2,000㎡以上の場合は、柱・梁・床などを火災で倒壊・延焼しにくい性能(耐火建築物など)にすることが求められます(第27条・別表第一。階数が3で延べ面積200㎡未満の建物は除かれます)。
テナントの工事だけで建物の耐火の性能を変えるのは難しいため、候補のビルがこの性能を満たすかを、契約の前に建築士に確かめます。条文は建築基準法(e-Gov)で確かめられます。
検査済証や図面が無い建物
用途変更の確認申請は今の建物の図面や書類をもとにするため、検査済証(完成時の検査に通った証明)や図面が無い建物では、建築士が法への適合状況を調べる必要が出ることがあります。手順は国土交通省の「既存建築物の現況調査ガイドライン」にあります。期間と費用が読みにくいため、貸主に検査済証と図面の有無を先に聞きます。
確認申請と消防の届出を工事の日程にどう入れるかは店舗内装の確認申請・消防届出、既存不適格の考え方は店舗改装の法令ガイドにまとめています。
ジムに使う部分が200㎡を超えるか、3階以上かを確かめたい方へ
使う面積と階、前の用途が分かれば、用途変更の要否も含めて、対応できる内装会社に相談できます。図面や募集資料は、紹介された会社との打ち合わせで見せて確かめます。
押すと相談の入力(無料・会員登録不要)に進みます。事務局が候補の内装会社へ1社ずつ対応できるかを確認し、対応できる会社をご紹介します。面積と階、前の用途は、入力の途中にある「依頼内容・希望詳細」の欄に書けます。
スポーツジムは消防法でどの用途?|⒂項とする基準の例と、併設で変わる項
この章の答え:消防法施行令の別表第一(防火対象物の区分)にもジムの項目はなく、所轄の消防署が判断します。船橋市の基準は観覧席のないスポーツ施設を、東京消防庁の基準は会員制スポーツジムを、⒂項(ほかの項に当たらない事業場の区分)として扱う例です。⒂項だけの建物なら、防火管理者は収容人員50人以上で置く対象とされます。サウナ・浴場、飲食、カラオケ個室を併設すると扱いが変わることがあり、このうちサウナ・飲食店・カラオケは、多くの人が出入りする「特定用途」です。特定用途を含む建物や、同じビルに飲食店などが入る建物では、防火管理者が要る線が建物全体で収容人員30人以上に下がり、設備の基準も厳しくなります。
消防法でも、建物の使い方ごとに「防火対象物」の区分(消防法施行令 別表第一の項)が決まり、必要な消防用設備や防火管理が変わります。別表第一にもジムという項目はなく、どの項になるかは所轄の消防署が使い方を見て判断します。
消防本部の基準の例では、船橋市の審査要領が「観覧席(小規模な選手控室を除く。)を有しない体育館及びスポーツ施設」を⒂項(前各項に該当しない事業場)とし、エアロビクス教習所なども⒂項として扱うとしています(船橋市)。
東京消防庁の審査基準も、会員制スポーツジムを⒂項として扱うことを前提に、個室のカラオケブースを設けた場合の扱いを定めています(東京消防庁)。
札幌市消防局の防火対象物の用途の分類でも、⒂項の例に「スポーツ施設(ゴルフ練習場、バッティングセンター、スイミングスクール、エアロビクススタジオ)」が挙がっています(札幌市)。
併設すると用途が変わる例
- 個室のカラオケブース:東京消防庁の基準では、⒂項の部分が過半でブースが2つ以下なら⒂項、ブースの面積が過半なら⑵項ニ(カラオケボックスなど)。⒂項が過半でもブースが3つ以上なら、2つの用途を持つ事業所として扱います。
- 浴場・サウナ:公衆浴場は⑼項で、サウナのような蒸気浴場・熱気浴場は⑼項イです。⑼項イは、飲食店・店舗・ホテルなどと同じく多くの人が出入りする「特定用途」で、防火管理者が要る収容人員の線が⒂項の50人から30人に下がり、設備の基準も厳しくなります。
- 飲み物・軽食の提供:飲食店は⑶項ロ(特定用途)です。
小さな併設の部分は、主な用途に含めて扱われることもあります。平面図に各部分の面積を書き、消防署に確かめます。同じビルに飲食店や物販店が入っていれば、建物全体は特定用途を含む複合用途(⒃項イ)として扱われるのが基本です。
防火管理者は面積ではなく「収容人員」で決まる
防火管理者(防火の計画づくりや訓練を担う人)を置くかどうかは、建物に出入りする人の数(収容人員)で決まります。⒂項だけの建物なら50人以上、特定用途を含む複合ビル(⒃項イ)なら建物全体で30人以上(自力で避難しにくい人の施設〔⑹項ロ〕を含むと10人以上)です(消防法施行令第1条の2)。
⒂項の収容人員は、従業者の数に、主に利用者が使う部分の床面積を3㎡で割った数を足して数えます(消防法施行規則第1条の3)。
東京消防庁は、防火管理者が必要な建物では、建物の所有者とすべてのテナントがそれぞれ選任するとしています(東京消防庁)。資格は講習(甲種2日間・乙種1日)で取れます。ビル全体の収容人員と、テナントとしての選任の要否は管理会社と消防署に確かめます。
消防用設備と届出
⒂項だけの建物なら、消火器は延べ面積300㎡以上(地階・無窓階・3階以上の階はその階の床面積50㎡以上)、自動火災報知設備は延べ面積1,000㎡以上(地階・無窓階・3階以上の階は床面積300㎡以上)が基本の目安です。
⒂項の主な基準(消火器・自動火災報知設備・避難器具・誘導灯)を開く
複合用途(⒃項)の建物は、用途ごとの部分に分けて基準を当てはめるのが原則ですが、自動火災報知設備の一部・階段が1つの階の避難器具・誘導灯などは建物全体で判断します(施行令第9条)。
カーテンやじゅうたんなどを防炎物品にする決まりは、劇場・飲食店・物品販売店などの用途が対象で、⒂項は用途の一覧にありません(消防法第8条の3・施行令第4条の3)。高さ31mを超えるビルや地下街ではジムでも対象のため、カーテンや床敷物を選ぶ前に消防署に確かめます。
届出は、東京消防庁の管轄では、使い始める7日前までに「防火対象物使用開始届出書」、間仕切りの変更などの工事は着手の7日前までに「防火対象物工事等計画届出書」を消防署に出します(建築確認を受けた工事などは除く。東京消防庁)。ほかの地域は各消防本部の条例で確かめます。
感知器(自動火災報知設備)やスプリンクラー設備などの工事は消防設備士でなければ行えず(消防法第17条の5・施行令第36条の2)、甲種消防設備士が着手の10日前までに届け出ます(第17条の14)。間仕切りで位置が変わるため、図面の段階で担当を決めます。
ジムの消防の項と設備を、間取りを決める前に確かめたい方へ
間仕切りで感知器やスプリンクラーの位置が変わるため、消防設備士と組んで進められる会社かも、相談の中で確かめられます。
押すと相談の入力(無料・会員登録不要)に進みます。消防設備の位置や間取りの予定は、入力の途中にある「依頼内容・希望詳細」の欄に書けます。
避難と二方向避難|階段が1つのビルで確かめること
この章の答え:地上へ出られる階まで続く階段(直通階段)が2つ要るかは、階と居室(人が続けて使う部屋)の広さで決まります。階段が1つのビルで使えるのは、原則5階以下の階です。その階の居室の床面積の合計が、避難階(地上へ直接出られる階。多くは1階)のすぐ上の階(多くは2階)は200㎡まで、ほかの階は100㎡までで、避難階そのものはこの上限の対象外です。建物の構造によっては400㎡・200㎡まで広がります(下の一覧)。古いビルの上の階は、用途を変えると今の基準がかかることがあります。
二方向避難は、火災のときに1つの逃げ道が煙や炎でふさがれても、別の方向へ逃げられるようにしておく考え方です。上の階に開くジムでは、階段の数が大きな条件になります。
説明用の模式図。実際の避難の計画は設計者が図面で確かめます。
直通階段が2つ要る階(建築基準法施行令第121条)
建築基準法は、階の使い方と居室(人が続けて使う部屋)の広さによって、避難階か地上まで途切れずに通じる直通階段を2つ以上求めています。ジムの使い方は劇場・大きな物品販売店・病院・ホテルなどの号に当たらないため、次の基準で見るのが基本です。
直通階段の規定は、特殊建築物、階数が3以上の建物、窓などの開口部が少ない居室のある階、延べ面積1,000㎡を超える建物に適用されます(施行令第117条)。
古いビルと、階段が1つの階
2つ以上の直通階段の規定は1974年(昭和49年)1月に強化されました。国土交通省の資料が取り上げた1969年ごろ着工のビルでは、建てた当時は2つ目の直通階段が求められていませんでした(国土交通省住宅局の資料)。
用途を変えると避難の規定が今の基準でさかのぼって適用される場合があるため(用途変更の章)、古いビルの上の階は、階段の条件を契約の前に設計者に確かめます。
消防法でも、3階以上の階で避難階か地上へ直通する階段が2つない階は、収容人員が10人以上なら避難はしごなどの避難器具を設けるとしています(消防法施行令第25条)。
テナントの中では、居室の各部分から直通階段までの歩行距離にも上限があります(施行令第120条。一般的な居室は、主要構造部が準耐火構造などなら50m、それ以外は40m)。マシンやロッカー、間仕切りで通路や出入口をふさがない配置にします。
床荷重・防振・防音|マシンの重さと下の階から決める
この章の答え:床は重さ・揺れ・音を分けて確かめます。建築基準法施行令の積載荷重にジムの欄は無く、事務室・店舗の売場は1㎡あたり2,900N(約296kg)です。この値は床全体に広く載る重さの考え方で、台つきで778〜791kgのラックなど機器の重さとはそのまま比べられません。置く位置と重さを示して構造の専門家に確かめます。
床は「重さに耐えられるか」「揺れが伝わらないか」「音が響かないか」を分けて確かめます。マットを敷くだけでは構造の問題は解決しません。
床の強さ(床荷重)
床の強さは、設計のときに想定した重さ(積載荷重)で計算されています。建築基準法施行令第85条は実際の使い方に応じて計算するのを原則とし、室の種類ごとの値も示していますが、ジムの欄はありません。
床の構造計算に使える1㎡あたりの値(施行令第85条)。kgは1N=1/9.80665kgfで換算。
マシンは脚の下の狭い面積に重さが集まります。メーカーの公表値では、業務用トレッドミルが195kg(河合楽器 T-674L)、パワーラック(標準型)が331〜345kg、ベンチ付きで395〜408kg、台(プラットフォーム)付きで778〜791kg(ウエサカ)で、これにプレートや人の重さが加わります。
表の値は床全体に広く載る重さの考え方で、一か所に集まる重さは表の値だけでは決められません。貸主に構造図や設計の積載荷重を出してもらい、置く機器の重さと脚の位置、ラックの配置を示して、構造の専門家に確かめてもらいます。
振動(跳ぶ・走る・落とす)
振動は重さとは別の問題です。振動対策の会社が公開している事例では、5階のフィットネスクラブのエアロビクスの揺れが建物の柱や床を伝わり、4階のクリニックで苦情になりました(ヤクモ)。
調べると、4階の床の揺れやすい振動数(固有振動数)は7.2Hzでした。運動のリズムの整数倍の振動数(倍調波。例として約2.4Hzの3倍=7.2Hz)と近く、共振で揺れが増幅した可能性が高いと判断されています。対策は、運用の見直し・二重床・補強・制振装置を比べて選ばれました。
トレッドミルの取扱説明書にも、設置の条件が悪いと共振による騒音や振動が出ると書かれています(河合楽器 T-655L)。跳ぶクラス・ランニング・重い物の落下の有無と時間帯を先に決め、下の階の使われ方と合わせて検討します。
音(床材の遮音の表示)
床材の音の性能は、軽い物の衝撃(ΔLL)と、重い物の落下や跳躍のような衝撃(ΔLH)に分けて表示されます。カーペットや直張りの床材などはΔLLだけを表示します(日本建築総合試験所)。
ジム用の防振ボードのメーカーも「建物の構造によっては十分な効果が得られない場合があります」とし、ウエイトリフティングやデッドリフトでの使用を控えるよう求めています(KLASS ジムボード ネオ)。
床材だけに頼らず、重い機器を置く位置、落とさないルール、営業時間を貸主と取り決めます。防音工事の考え方は店舗の防音工事、床の仕上げの分け方と、業態別のレイアウト・更衣室・受付の計画はジムの内装デザインとレイアウトにまとめています。
マシンの重さと下の階の使われ方から、ジムの床の対策を比べたい方へ
置く機器と重さ、跳ぶ・落とす運動の有無を伝えると、床の補強・二重床・運用の見直しを比べる相談がしやすくなります。脚の位置は、紹介された会社との打ち合わせで図面にして確かめます。
押すと相談の入力(無料・会員登録不要)に進みます。置く機器と重さ、跳ぶ・落とす運動の有無は、入力の途中にある「依頼内容・希望詳細」の欄に書けます。
空調・電気・給排水・シャワー|スケルトンで新設する設備
この章の答え:スケルトンでも、空調・電気・給排水がどこまで残るかは物件ごとに違います。引渡しの状態と、ビル指定の業者が行い費用はテナントが払う工事(B工事)の範囲を先に確かめ、シャワーを設けるなら給湯・排水の経路と保健所の扱いもあわせて確かめます。
スケルトンは、内装や設備が撤去され、建物の骨組み(躯体)が見える状態のことです。空調・トイレ・配管がどこまで残るかは物件ごとに違うため、引渡しの状態と、ビル側が行う工事の範囲(費用をビルが持つA工事か、テナントが払うB工事か)を確かめます。

- 天井の高さ:居室の天井は2.1m以上(施行令第21条)が最低です。ラックは製品によって高さ2,150〜2,750mm(ウエサカ)あるため、梁やダクトの下で測り、置く機器と種目で決めます。
- 空調・換気:同時に運動する人数と運動の強さ、スタジオの定員、営業時間から能力を決めます。厚生労働省の新型コロナ対策の資料は、商業施設などの必要換気量を一人あたり毎時30㎥としています(厚生労働省・2020年)。室外機・給排気口・ダクトを置ける場所まで確かめます。
- 電気:トレッドミルなどは専用の回路が求められることがあります。ある機種の取扱説明書は、専用の電源ライン、最大15A(200V仕様は10A)、延長コードを使わない、1系統に1台が望ましいとしています(河合楽器 T-655L)。建物の電気容量と、増やせるかを貸主に確かめます。
- 給排水:シャワーやトイレを新設するなら、排水の経路と建物側の条件を確かめます。配管や防振のために床を上げると、天井の高さや出入口の段差が変わります。
詳しくは店舗の電気容量・店舗の換気・ジム・フィットネスの内装ガイドにまとめています。
シャワー・浴場と保健所
東京都の区の案内では、アスレチックジムなどスポーツ施設に付帯する浴場は公衆浴場法の許可の対象で、会員制でも料金を取らなくても対象になるとしています(北区・港区)。
千代田区の構造の基準は、浴室に「浴槽または湯および水の出るシャワー」を設けるとしています(千代田区)。シャワーだけの計画でも対象になるかは設計の段階で保健所に確かめ、サウナや浴槽を設けるなら建築・消防の用途の扱いもあわせて確かめます。
シャワーはすべてのジムに要る設備ではなく、設けない運営の形もあります。設けるかどうかで、面積・給湯と排水の工事・保健所の扱いが変わるため、あり・なしの両方で見積もりを比べます。設けるなら、同時に使う人数(ブースの数)と利用が重なる時間帯から、設計者が給湯の方式と能力を決め、ガスの引き込みや電気の容量が足りるかを物件で確かめます。将来増やすなら、配管の経路と場所を最初の設計で残しておきます(店舗の給排水工事・店舗のガス工事)。
ビル側の工事(B工事)を先に確かめる
テナントの工事は、ビルの負担でビルが行うA工事、テナントの負担でビルが指定した業者が行うB工事、テナントが業者を選べるC工事に分けて取り決めるのが一般的です。空調・防災設備・配管の接続などがB工事に指定されていると、その部分は業者を選べず、金額も内装の見積もりとは別になります。
工事区分表の見方はA工事・B工事・C工事の違いにまとめています。
ジムの空調・電気・シャワーの新設の範囲を、同じ条件で見積もりたい方へ
同時に運動する人数、置く機器、シャワーの有無を添えると、B工事を含めた工事の範囲をそろえて比べやすくなります。
押すと相談の入力(無料・会員登録不要)に進みます。同時に運動する人数、置く機器、シャワーの有無は、入力の途中にある「依頼内容・希望詳細」の欄に書けます。
工事範囲と予算の考え方|内装・機器・手続きを分ける
この章の答え:スケルトンからのジムは、内装に加えて設備の新設・手続き・マシンの費用がかかります。300坪のフィットネスクラブの資金例では、マシン等の機材(1億円)が内外装工事(3,000万円)の3倍以上でした。坪単価の相場だけで比べず、含む範囲をそろえて見積もりを比べます。
スケルトンから作るジムは、内装だけでなく設備の新設と、用途や消防の手続きも費用に入ります。坪単価で比べる前に、見積もりに何が含まれているかをそろえます。
公表されている金額の例では、愛媛県の22坪の事務所をパーソナルジムへ改装した費用が300万円です(税抜・商品代と施工費の合計、2022年2月公開時点。TOTO掲載、施工:なごみのくに(株))。元の事務所を生かした改装で、スケルトンからの工事ではありません。
内訳はトイレ60万円・その他240万円で、天井塗装や照明、個室・フィッティングルームなどの改装例です。マシンの購入・搬入・設置を含むかは、見積もりごとに確かめます。
規模の大きい例では、中小機構のJ-Net21の業種別開業ガイドが、300坪のフィットネスクラブを賃貸で開く資金例として、内外装工事費3,000万円、マシン等の機材1億円、教育・研修費50万円、広告宣伝費250万円、その他300万円の合計1億3,600万円を挙げています(数値は出店状況などで異なると注記)。坪あたりの工事費の目安ではなく、マシンの比重が大きい業態であることを示す例です。
スケルトンからは、空調・給排水・電気・天井などを一から設ける工事が加わります。費用の内訳と公表例、予算の整理と、予算を抑えるときに工事範囲を見直す順番はジム・フィットネスの内装工事費用にまとめています。
見積もりは同じマシンの一覧・営業時間・設備の条件で依頼し、含まない工事を分けて書いてもらいます(見積書の読み方)。
面積と業態、物件の状態が分かれば、その条件でジムの内装を相談できます
押すと相談の入力(無料・会員登録不要)に進みます。広さと業態は、入力の途中にある「依頼内容・希望詳細」の欄に書けます。
契約前の確認リストと、相談の進め方
この章の答え:契約の前に、用途地域、検査済証と図面(貸主・管理会社に聞きます)、使う面積と階、階段の数、下の階の用途、設備とマシンの搬入の経路を集め、内装会社・設計者と作った間取りの案で、建築指導課と消防署(シャワー・浴場を設けるなら保健所にも)に事前相談します。
スケルトン物件で、契約してから「その用途では使えない」「床や階段の条件が合わない」と分かると、取り返しがつきにくくなります。候補が出たら、次の情報を貸主・管理会社と、自治体の都市計画図で集めます。
物件の契約前に集める情報
- 用途地域と地区計画・特別用途地区(都市計画図)
- 確認済証(建築確認に通った証明)・検査済証(完成時の検査に通った証明)・図面・構造図(積載荷重)
- 前の用途、ジムで使う面積(200㎡を超えるか)と階
- 直通階段の数、避難用のバルコニー、建てた年
- 下の階・隣の用途と、音・振動・営業時間の規約
- 空調・電気容量・給排水の経路とB工事の範囲
- 消防設備の位置と、ビル指定の業者
- シャワー・浴場の計画(保健所)と原状回復の範囲
- マシンの搬入経路(入口・廊下・曲がり角・階段・エレベーター)と、入れ替えるときの経路
- 工事ができる時間帯と、看板・共用部の使い方(管理規約)
法令ごとの相談先
条例を除く5つの法令と相談先は、中小機構のJ-Net21がフィットネスクラブの開業で届出が要る関連法規として挙げるものです。条例の行は、この記事で紹介した横浜市(用途変更の章)・神奈川県(建築基準法での用途の章)の例です。
手続きの順番の一例
- 候補物件の資料(検査済証・図面などは貸主・管理会社に聞く)と、業態・機器・同時に使う人数の計画をそろえる
- 内装会社・設計者と間取りの案を作る(物件が決まる前でも相談できる)
- 建築指導課と消防署(シャワー・浴場を設けるなら保健所も)に、その案の図面で事前相談し、回答を記録する
- 用途変更・消防設備・B工事を含めて設計と見積もりを比べ、貸主の承認を得て契約する
- 必要なら確認申請(200㎡超)。消防の工事等計画の届出(東京消防庁の管轄では着手7日前まで。この工事で建築確認を受けた場合は不要とされています)と、消防設備士の着工届(10日前まで)
- 工事とマシンの搬入。確認申請をした場合は工事完了の届出、消防の使用開始の届出(東京消防庁の管轄では使い始める7日前まで。対象の建物は検査も)を経て開業
日程は手続きとマシンの納期、完成後の手直しまで含めて逆算します(内装工事の工期と逆算・開業までの流れ・引渡し前の施主検査)。
スケルトンか居抜きか:前もジムだった居抜き物件なら、床や更衣室、シャワーを残せることがありますが、使い方が前と違えば条件も変わります。比べ方はフィットネスジムの居抜き開業とスケルトンと居抜きの費用比較にまとめています。
内装会社に確かめておきたいこと
- 用途変更の確認申請や消防の届出に要る図面を、建築士・消防設備士と組んで用意できるか
- 床荷重や振動を、構造の専門家に確かめてもらえるか
- マシンの搬入・組立・固定と電源の接続を、内装の見積もりに含めるか、マシンの会社と分けるか
- ビル側の工事(B工事)との分担と、手続きを入れた工程表を出せるか
- 計画に近い規模・業態のジムを手がけた例を、公式の施工事例で見せてもらえるか
相談で進むこと
店舗内装ドットコムの相談では、一度の入力で、事務局が候補の内装会社へ1社ずつ対応できるかを確認し、対応できる会社をご紹介します。紹介先と直接相談・見積もりをして、提案を比べて自由に選べます。
物件が決まる前なら、候補の図面を見ながら、用途変更の要否や床・設備の条件を紹介先の会社と一緒に確かめられます。
ジムの内装会社探しはジム内装ドットコム、業者の見極め方はパーソナルジムの内装業者の選び方と内装会社の比較・選び方にまとめています。
ジムの候補物件が出たら、契約の前に条件を添えて相談できます
押すと相談の入力(無料・会員登録不要)に進みます。物件の条件(用途地域・階・広さなど)は、入力の途中にある「依頼内容・希望詳細」の欄に書けます。
フィットネスジムの用途とスケルトン開業でよくある質問
フィットネスジムは建築基準法でどの用途になりますか?
法令にジムという用途名はなく、どの用途とするかは特定行政庁(建築指導課など)が判断します。「スポーツの練習場」(特殊建築物)とされるかで手続きが大きく変わり、ビルの1室の小規模なものはスポーツの練習場と扱わない例(大阪府内の定期報告のQ&A)もあります。学習塾等やほかの用途とされるかも含めて、建築指導課に確かめます。
フィットネスジムはどの用途地域で開けますか?
扱いは建築指導課などが判断します。どの扱いでも、用途地域の決まり(建築基準法の別表第二)の上では、第一種住居地域(3,000㎡以下)と、第二種住居・準住居・近隣商業・商業・準工業・工業地域で原則として開けます。学習塾等とされないジムは、スポーツの練習場とされるかどうかにかかわらず、低層・第一種中高層の住居専用地域と田園住居地域では原則開けません。第二種中高層住居専用地域と工業専用地域は、プールのある総合型などの運動施設とされると原則開けず、そうでなければ、第二種中高層はジムを3階以上に置かず1,500㎡以下なら余地があり、工業専用地域は原則として開けます。学習塾等なら住居系でも面積と階の条件つき(第一種低層は住宅との兼用のみ)です。原則開けない地域でも特例許可で開ける場合があります。地区計画や自治体の条例で変わることもあるため、物件ごとに建築士か役所の建築の窓口で確かめます。
200㎡以下なら、用途変更の手続きは要りませんか?
使う部分が200㎡以下なら用途変更の確認申請は要らないとされますが、国土交通省は建築基準法や消防法への適合は手続きの要否と関係なく求められるとしています。用途地域の制限もかかります。
3階以上のフロアでジムを開けますか?
条件つきで開けます。スポーツの練習場として3階以上の階で使うなら、建物に耐火建築物などの性能が求められます(建築基準法第27条。階数3で延べ200㎡未満の建物を除く)。用途地域と階段の数もあわせて建築士に確かめます。
スポーツジムは消防法の何項ですか?
別表第一にジムの項目はなく、消防署が判断します。観覧席のないスポーツ施設を⒂項とする基準(船橋市)や、会員制スポーツジムを⒂項とする前提の基準(東京消防庁)があり、カラオケ個室や浴場・飲食の併設で別の項が加わることがあります。
ジムに防火管理者は必要ですか?
収容人員で決まり、⒂項だけの建物は50人以上、飲食店などを含む複合ビルは建物全体で30人以上(自力で避難しにくい人の施設〔⑹項ロ〕を含むビルは10人以上)です。⒂項の収容人員は、従業者の数に利用者が使う部分の床面積÷3㎡を足して数えます。項と人数は所轄の消防署に確かめます。
二方向避難とは何ですか?
1つの逃げ道がふさがれても別の方向へ逃げられるようにする考え方です。建築基準法は階の使い方と居室の広さで直通階段を2つ以上求めており(施行令第121条)、階段が1つのビルでは条件を確かめます。
シャワーだけなら、保健所の許可は要りませんか?
東京都の区の案内では、スポーツ施設に付帯する浴場は会員制でも公衆浴場法の許可の対象です。シャワーだけの計画が対象になるかは、設計の段階で保健所に確かめます。
2階以上でフリーウェイトは置けますか?
階数だけでは決まりません。ラックや機器の重さと脚の位置を示して構造の専門家に確かめ、落とす音や振動は下の階の使われ方と床の構造で対策を決めます。
物件契約前に確認すべき重要項目は何ですか?
用途地域と地区計画、検査済証と図面・構造図、前の用途とジムで使う面積・階、直通階段の数、下の階や隣の用途と営業時間の規約、空調・電気・給排水の経路とB工事の範囲、マシンの搬入経路です。そろえた資料と、内装会社・設計者と作った間取りの案で、建築指導課と消防署(シャワー・浴場を設けるなら保健所も)に事前相談し、回答を記録します(契約前の確認リスト)。
フリーウェイトエリアの床荷重はどれくらい必要ですか?
一律の値はありません。建築基準法施行令第85条の積載荷重は、事務室や店舗の売場で1㎡あたり2,900N(約296kg)ですが、ジムの欄はなく、床全体に広く載る重さの考え方です。パワーラックは台つきで778〜791kgの製品もあり、脚の下に重さが集まります。貸主の構造図と、置く位置・重さを示して、構造の専門家に確かめます。
シャワーの給湯能力はどう設計すべきですか?
設けない運営もあるため、まず置くかどうかを決めます。置くなら、ブースの数と混み合う時間帯をもとに設計者が給湯器の方式と能力を選び、物件のガスの引き込みと電気の容量で足りるかを確かめます。後から増やす予定があれば、配管の通り道を最初の工事で残します(設備の章)。
24時間営業の場合、どんな追加設備が必要ですか?
入退室の管理、防犯カメラ、非常時の連絡の方法と、その配線・電源を図面の段階で決めます。営業時間と無人の時間帯は、建築指導課への事前相談で用途を判断する材料として伝え、無人の時間の避難や通報の扱いは管理会社と消防署に確かめます。運営の準備は24時間ジムの開業ガイドにまとめています。
フィットネスジムのスケルトンと居抜き、どちらを選ぶべきですか?
分かれ目は、置く機器や水回りの位置が前と大きく違うか、残る設備の状態と持ち主が分かるかです。違いが大きい・分からないときは、スケルトンから作るほうが計画しやすくなります。前もジムだった居抜きなら、床・更衣室・シャワーを生かせることがありますが、使い方が変われば用途や床の条件も変わります。比べ方はフィットネスジムの居抜き開業・パーソナルジムの居抜き開業・スケルトンと居抜きの費用比較にまとめています。
スケルトンからのジムの内装費用は、坪単価の相場で比べられますか?
坪単価は含む工事の範囲で大きく変わるため、相場の数字だけでは比べられません。公表例では、22坪の事務所を生かしたパーソナルジムの改装が300万円(税抜・TOTO掲載)、300坪のフィットネスクラブの資金例(中小機構)は内外装工事費3,000万円・マシン等の機材1億円で、坪単価の目安ではありません。スケルトンからは空調・給排水・電気・天井の新設が加わります(工事範囲と予算の章・ジムの内装費用の相場)。
フィットネスジムの開業までの工期はどれくらいですか?
物件の状態・規模・手続きで変わり、決まった月数はありません。手続きの期限から逆算すると、用途変更の確認申請をする場合、建築主事等(役所で建築確認をする担当)に出すなら、建築基準法は受理から35日以内に審査すると定めています(第6条第4項。第87条で用途変更に準用)。指定確認検査機関(民間の確認検査機関)に出す場合の期間は契約で決まるため、設計者に確かめます。一般的に、確認済証が出るまでは工事に入れないとされます。消防の工事等計画の届出は着手の7日前まで、使用開始の届出は使い始める7日前まで(東京消防庁の管轄)、消防設備士の着工届は着手の10日前までです。事前相談と設計の期間、マシンの納期も入れて日程を組みます(内装工事の工期と逆算)。
ジム開業の資金調達はどうすればよいですか?
まず、工事のほかにマシン・備品、物件の取得費(保証金・仲介料)、設計・工事中の家賃、入退室や予約のシステムの月額費、広告、開業後の運転資金を分けて、要る額を出します。中小機構(J-Net21)の300坪のフィットネスクラブの資金例では、合計1億3,600万円のうちマシン等の機材が1億円でした。そのうえで自己資金と借入の組み合わせを、見積書と事業計画をそろえて日本政策金融公庫や金融機関に相談するのが一般的です。費目ごとの中身と払う時期は店舗開業の費用内訳にまとめています。
開業後の損益分岐点はどう計算すればよいですか?
損益分岐点の売上は「固定費÷(1−変動費率)」で求めます。中小機構(J-Net21)の300坪のフィットネスクラブの損益の例は、年間の売上高1億9,800万円、売上総利益率48.9%、販売費及び一般管理費8,356万円(人件費4,000万円・支払家賃1,200万円など)、営業利益率6.7%(東京商工リサーチの指標による)です。この例では、費用をすべて固定費とみると売上が約7%、売上原価を変動費とみると約14%減ったところで利益がゼロになります。家賃と面積は、会員数の見込みとあわせて決めます。考え方は店舗のPL・KPI管理ガイドにまとめています。
撤退時の原状回復費用はどれくらいかかりますか?
契約で決まる戻す範囲と、撤去するものの量で変わるため、決まった目安はありません。スケルトンで借りた物件は、退去時もスケルトンに戻す取り決めになっていることがあります。床の補強・防振床・シャワーの配管・増やした電気の設備のうち、どれを撤去し、どれを残してよいかを契約前に書面で確かめ、撤去の費用も見積もりで見ておきます。進め方は店舗の原状回復費用と進め方にまとめています。
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物件や計画が決まっていなくても、分かる範囲で相談できます
業態、候補の物件(用途地域・階・広さ)、置きたい機器、シャワーの有無は、入力の途中にある「依頼内容・希望詳細」の欄に、分かる項目だけで書けます。一度の入力で、事務局が候補の会社へ1社ずつ対応できるかを確認し、対応できる会社をご紹介します。紹介先と直接相談・見積もりをして、提案を比べて自由に選べます。
ジムの内装を無料で相談するご紹介までの費用はかかりません。紹介先の現地調査・見積作成・設計・工事の費用や条件は、依頼の前に紹介先へご確認ください。
この記事について
運営:店舗内装ドットコム編集部(株式会社BPBコンサルティング)。更新の確認:2026年10月10日。法令はe-Govの条文と、国土交通省・自治体・消防本部の公開資料で確かめました。機器の数値はメーカーの公開情報、費用と損益は前提つきの公表例(TOTO掲載の改装例、中小機構J-Net21の資金例と損益の例)、統計の分類は総務省の日本標準産業分類で、当サイト独自の統計や平均ではありません。
写真は内装会社の公式サイトの公開事例で、法人名と出典を示しています。建築・消防・保健所の扱いは自治体と建物で違うため、図面の段階で各窓口に確かめてください。
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