- 認知症対応型GHと障害者GH(共同生活援助)の違いを、定員・居室7.43㎡・用途・消防・内装費で1表に
- 定員→居室7.43㎡×人→全体面積→坪数→内装費の逆算早見(5・7・9人)
- 先に確定する4つの分岐:制度・用途変更200㎡・消防(6)項ロ/ハ・戸建て転用か新設か
- 居室・居間食堂・台所・浴室・トイレ・避難経路の内装仕様
- 内装で起きやすい失敗5パターンと内装会社に渡す資料
30秒で結論
グループホームの内装は「どの制度のGHか」で前提が変わります。認知症対応型(介護保険・1ユニット5〜9人)と障害者GH(共同生活援助・1住居2〜10人)は、居室7.43㎡以上・原則個室という基準は共通ですが、建築の用途区分と消防区分が違い、そこで内装費と工期が動きます。物件を決める前に、①制度 ②用途変更200㎡ ③消防(6)項ロ/ハ ④戸建て転用か新設か、の4つを確定してから内装の見積もりを取る——これが遠回りしない順番です。
施設タイプ別の内装費用相場と入浴設備は介護施設・デイサービスの内装費用相場、開業資金と届出は老人ホーム・介護施設開業ガイド、通所介護はデイサービスの開業ガイドへ。本ページはグループホームの内装に絞ります。
認知症GHと障害者GHの違い|定員・居室・用途・消防・内装費を1表で
用途区分と消防区分は自治体・消防本部の運用差があります。表は一般的な扱いで、必ず管轄で確認してください。
定員→居室7.43㎡×人→全体面積→坪数→内装費の逆算早見
居室の基準面積から逆算すると、物件の広さと内装費の当たりが先に出ます。戸建て転用なら「7.43㎡が取れる部屋の数」が定員の上限です。
スケルトン 1,050〜2,340万円
スケルトン 1,470〜3,300万円
スケルトン 1,925〜4,200万円
全体面積は居室合計の2.5〜3.5倍(居間・食堂・台所・浴室・トイレ・洗面・廊下・事務スペース)を目安に置いた概算。坪単価は介護施設内装費用相場と同じ基準。スプリンクラー・自動火災報知設備は消防区分で別枠。
先に確定する4つの分岐|制度・用途変更・消防・物件
① 制度
認知症GHは市町村の地域密着型指定でユニット制、障害者GHは都道府県等の指定で住居単位。指定先が違えば申請の締切・図面の様式・現地確認の観点も違うため、内装図面はどちらの指定基準に合わせるかを最初に決めます。
② 用途変更
グループホームに使う部分が200㎡を超えると用途変更の確認申請が必要。検査済証のない築古戸建ては適合状況の調査から始まります。障害者GHの小規模は戸建て住宅として扱う緩和があり、200㎡以下の戸建て転用が現実的な選択肢になります。
③ 消防
入居者の要介護度・障害支援区分で(6)項ロか(6)項ハかが決まり、自動火災報知設備・スプリンクラー・誘導灯の要否が変わります。区分が決まらないと内装の天井(配管・感知器)を決められないので、設計前に消防署で判定を受けます。
④ 物件
戸建て転用は居室7.43㎡が取れる部屋数・2方向避難・浴室トイレの増設余地で決まり、坪15〜30万円帯から。新設・スケルトンは自由度が高い分、坪35〜60万円帯と浴室設備が乗ります。
部屋ごとの内装仕様|居室・居間食堂・台所・浴室・トイレ・避難
居室
7.43㎡以上(収納除く)の個室。引き戸か外開き、床は転倒時に硬すぎない素材、ベッドと車いすの回転が取れる配置。認知症GHでは居室の表札や色でドアを識別しやすくします。
居間・食堂・台所
入居者が集まる中心。台所は入居者も使える高さと火の安全(IH・自動消火)、食堂はテーブルの脚と車いすの干渉を避ける。共用部の1面に意匠を集中させると「家らしさ」が写真で伝わります。
浴室・トイレ・洗面
個浴が基本で、介助スペースを浴槽の2〜3方向に。トイレは複数、車いす対応を最低1か所、居室からの距離を短く。ここが内装費の上振れの主因です。
避難・防火
2方向避難、廊下幅、防火区画、非常時の掲示。消防区分で自動火災報知設備・スプリンクラーの配管が天井に入るため、天井高と意匠は消防設計と同時に決めます。
戸建て転用の見極め|内見で数える3つ
- 7.43㎡が取れる部屋の数——収納を除いて測る。これが定員の上限。
- 2方向避難とバルコニー・階段——2階に居室を置くなら避難経路が2つ要る。
- 浴室・トイレの増設余地——配管の引き回しができるか。できなければ内装費が跳ねる。
- 検査済証の有無——なければ用途変更が難航。200㎡以下でも建築基準法の要件は別に確認。
内装で起きやすい失敗5パターン
- 制度を決めずに物件を契約——消防区分が後から変わり設備が追加。
- 居室を収納込みで7.43㎡と数える——指定の現地確認で定員減。
- 浴室・トイレを後回し——介助スペースが取れず作り直し。
- 天井の意匠を先に決める——感知器・スプリンクラー配管で意匠が崩れる。
- 家らしさをどこにも作らない——施設的な内装は入居者・家族の選択で不利。共用部の1面に集中。
よくある質問
認知症対応型・障害者GHとも、居室は収納設備を除いて7.43㎡以上が基準で、原則個室です。既存の戸建てを転用する場合は、この面積が取れる部屋の数がそのまま定員の上限になります。
障害者GHは寄宿舎用途の扱いで、小規模なものは戸建て住宅として扱う緩和が設けられています。ただし2方向避難・防火・消防設備の要件は別に満たす必要があり、建築指導課と消防署へ平面図を持って事前相談してから契約してください。
グループホームとして使う部分が200㎡を超える場合は必要です。200㎡以下でも建築基準法の要件(採光・排煙・避難など)は満たす必要があり、検査済証のない築古物件は適合状況の調査から始まるため、時間と費用を見込んでください。
消防法の区分で変わります。要介護度や障害支援区分の高い入居者が主で(6)項ロに区分されると、自動火災報知設備やスプリンクラーの設置が必要になる範囲が広がります。区分の判定は管轄消防署で、内装設計の前に確定させます。
戸建て改修で坪15〜30万円帯、スケルトンからの新設で坪35〜60万円帯が目安です。定員×7.43㎡から全体面積を逆算し、浴室設備・スプリンクラー・自動火災報知設備は別枠で積みます。
まとめと次の一手
グループホームの内装は、制度・用途・消防・物件の4つを確定し、居室7.43㎡から面積と内装費を逆算した状態で相見積もりを取ると、検査で差し戻されず、意匠と設備の両方が最初の見積もりに入ります。介護・福祉施設の実績がある内装会社に、同じ平面図と条件で複数社へ相談してください。
