店舗内装と保健所|飲食店の施設基準・事前相談・営業許可の進め方

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飲食店・カフェの開業/居抜き出店/厨房の改装

保健所への相談は、
厨房の工事・機器を決める前に。

飲食店の内装は、提供メニューと厨房の配置を保健所に相談し、その内容を図面・設備・見積もりへ反映して進めます。先にシンクや床材だけを買うと、営業内容に合わず配置や工事を見直すことがあります。

このページでは、保健所の施設基準を確認するポイント、事前相談の準備、居抜きの注意点、内装会社に頼む範囲を整理します。物件や図面が未定なら、分かっている条件から相談を始められます。

飲食店など食品を扱う店舗が対象です。美容所等は別の制度・基準で確認します。個別の許可・施設基準は、営業内容を示して所在地を管轄する保健所に確認してください。

物件・厨房の計画から、内装会社を探す

「この居抜きで希望のメニューを出せるか」「手洗いやシンクをどこに置くか」など、工事に関する悩みをお知らせください。所在地・業態・物件の状況をもとに、相談先を探します。

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相談・会社紹介は無料です。紹介可否は地域・工事内容・時期等によります。各社の現地調査、図面作成、手続き支援等の対応範囲と費用は、依頼前に確認してください。

保健所の施設基準と内装工事の要点

  • 施設基準は国の基準を参酌して自治体が条例で定め、寸法などの数値は保健所で確認します(施設基準の全体像)。
  • 厨房の床・壁は、水で洗うかどうかで仕上げが分かれます(ウェットとドライ)。
  • 検査で指摘されやすい点は図面の段階で確かめます(典型パターン)。
  • 必要な許可は、業種と売り方で決まります(許可と届出)。

保健所への事前相談はいつ?物件選び・設計と並行して進める

工事着工と機器の発注より前に相談するのが基本です。物件の制約が分かると、必要な工事と予算を検討できます。候補物件がある段階から内装会社に調査を相談し、保健所に示す配置案をつくりましょう。

いまの段階 準備すること 次に決めたいこと
物件探し中 主なメニュー、店内飲食・持ち帰り等の営業方法、予算、希望エリア どの設備が必要か、候補物件の何を調べるか
候補物件あり・契約前 募集図面・写真、既存設備の情報、厨房の配置案 営業に必要な条件、改修できる範囲、貸主への確認事項
設計・見積もり中 寸法入りの図面、機器候補、仕上げ・清掃方法 相談結果を反映した図面と工事範囲、設備発注の時期
工事中・完成前 変更した図面、機器仕様、完成予定日 変更点の再確認、申請・検査の日程、未完了作業

事前相談は営業許可を保証するものではありません。相談した前提と工事後の状態を一致させ、必要な申請・施設確認を受けます。新宿区の手続き案内でも工事前の図面相談を案内しています。予約方法や申請時期は各保健所に確認してください。

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保健所への持ち物|図面・メニュー・設備の3点をそろえる

図面だけでは、何をどのように調理する店か伝わりません。営業者が提供内容を整理し、内装会社・設計者が配置と設備を説明できるように準備します。完成した設計図がない場合は、手元の図面や写真で相談できる範囲を保健所へ確認します。

1. メニューと、つくって渡すまでの流れ

  • 主な料理・飲料、原材料、仕込み・加熱・冷却・盛付の方法。
  • 店内飲食、持ち帰り、配達、包装販売、他店への卸売の有無。
  • 店内で製造するものと、仕入れた完成品を提供するもの。
  • 予定する提供量、同時に作業する人数、将来追加したいメニュー。

2. 寸法と用途が分かる平面図

  • 厨房・客席・トイレ・倉庫・従業員用スペースと出入口。
  • シンク、従業員の手洗い、作業台、冷蔵冷凍庫、加熱・洗浄機器。
  • 食材の搬入、調理・提供、使用済み食器の回収、清掃・ごみ搬出の経路。
  • 床・壁・天井の仕上げ、給排水・給湯・換気の計画。未確認箇所はその旨を記入。

3. 物件と既存設備の資料

  • 所在地、物件写真、居抜きなら残す設備の型番・状態。
  • 水道・受水槽・井戸水などの給水方式。必要書類は保健所へ確認。
  • 物件引渡し、工事、開業の希望時期。申請者と食品衛生責任者の準備状況。

相談した内容は、図面の版と一緒に共有

確認した日、窓口、提示したメニュー・図面、修正点、追加で調べることを記録します。手洗い位置や機器を変更する場合は、施工前に設計者・保健所へ再確認します。

保健所の施設基準|シンク・手洗い・厨房の床で確認すること

食品営業の施設基準は、国の基準を参酌して自治体が条例で定めます。以下は、内装の打ち合わせで確認する観点です。全国一律の寸法表や、これを設置すれば許可が取れる機器リストではありません。

シンクは「2槽ならよい」ではなく、用途・作業量で相談

国の基準は、用途に応じた大きさと数の洗浄設備を求めています。食材・器具・食器を何に使い、どこで洗浄・消毒するかを伝え、槽数・寸法・食洗機との分担を確認します。既存シンクの流用も、型番と実寸、給湯・排水条件を示して判断します。

従業員用の手洗いは、位置と水栓まで確認

国の基準には、必要な数の流水式手洗い設備と、洗浄後の手指を再び汚染しない水栓構造が示されています。食材等の洗浄と手洗いの目的を分け、設置位置、使う動作、消毒、水栓の仕様を確認します。「センサー式なら何でもよい」とせず、候補製品を相談しましょう。

厨房の床・壁・天井は、清掃方法と合わせて決める

清掃しやすい材料・構造が基本です。水で洗浄する床・内壁には、不浸透性材料や排水等の条件があります。ドライキッチンという呼び名だけで判断せず、メニュー、汚れ方、水の使用、清掃方法を伝えます。表面の耐水性と、建物への漏水を防ぐ防水工事は別に確認します。

厨房の仕切り・オープンキッチンは、汚染を防ぐ配置で相談

原材料、調理済み食品、使用済み食器などの扱いから、必要な区画と動線を検討します。国の基準には、作業経路や時間を分けた使用・洗浄消毒等を踏まえた扱いもあります。全店舗に同じ扉を付けるという意味ではありません。カウンターや出入口の計画を図面で確認します。

トイレ・収納・換気も、見積もりから漏らさない

トイレから作業場への汚染を防ぐ構造と専用の手洗い、食品・薬剤・清掃用具の保管、冷蔵冷凍と温度確認、結露や害虫侵入への対策を確認します。客用・従業員用トイレの分離が全国一律に必要とは言えません。共用トイレを使う案も含め、物件の条件を示して相談します。

根拠:厚生労働省「施設基準の全体像・共通基準」。簡易な営業に関する条件付きの取扱いもあります。カフェなどの店名だけで適用を判断せず、実際の営業内容で確認してください。

厨房の使い勝手と工事範囲の具体化は、厨房レイアウト・設計ガイドへ。保健所の確認に加え、貸主の工事条件、排水設備の基準、消防・建築の手続きも担当窓口を分けて確認します。

保健所の検査で見られる施設基準の全体像

施設基準は、食品衛生法第54条により、都道府県が厚生労働省令で定める基準を参酌して条例で定めます。省令(食品衛生法施行規則 第66条の7)は、共通の事項を別表第十九、業種ごとの事項を別表第二十に分けています。厚生労働省は、都道府県が法令に違反しない範囲で、地域の実情に応じて異なる基準や業態に応じた斟酌の規定を設けられると説明しています。

共通の基準の主な項目です(原文の要約)。

項目
国の共通の基準(別表第十九の要約)
区画
作業区分に応じた間仕切り等による区画、工程を踏まえた設備の配置、又は空気の流れを管理する設備(経路の設定や交替使用時の洗浄消毒などの衛生管理措置が講じられていれば、この限りではない)。同じ建物の住居など、食品等を扱わない室・場所とは区画。
床面・内壁・天井
清掃、洗浄及び消毒(清掃等)を容易にできる材料・構造。床面・内壁の清掃等に水が必要な施設は、床面を不浸透性の材質で排水良好に、内壁を床面から容易に汚染される高さまで不浸透性材料で腰張り。
換気・照明
作業する場所の真上は、結露しにくく、換気が適切にできる構造又は設備。照明は、作業、検査及び清掃等を十分にできる照度。
給水
水道事業等の水又は飲用に適する水を、必要な場所に適切な温度で十分な量。水道事業等以外の水を使う場合は、必要に応じて消毒・浄水装置。貯水槽は食品衛生上支障のない構造。
手洗い
手指を洗浄消毒する装置を備えた流水式手洗い設備を必要な個数。水栓は洗浄後の手指の再汚染を防止できる構造。
排水
十分な排水機能があり、水で洗浄をする区画や廃水等が流れる区画の床面に設置。汚水が逆流しない配管。
冷蔵・冷凍、温度計
必要に応じて冷蔵又は冷凍設備。冷蔵、冷凍、殺菌、加熱等の設備には温度計。
ねずみ・昆虫
侵入を防ぐ設備(必要に応じて駆除のための設備)。
便所
従業者の数に応じて設け、作業場に汚染の影響を及ぼさない構造で、専用の流水式手洗い設備があること。
保管
原材料を種類・特性に応じた温度で保管できる設備。洗浄剤・殺菌剤等の薬剤は食品等と区分して保管。
廃棄物
不浸透性で十分な容量があり、清掃しやすく、汚液・汚臭が漏れない容器又は設備。
更衣場所
従事者の数に応じた十分な広さで、作業場への出入りが容易な位置。
洗浄設備
必要に応じて熱湯、蒸気等を供給できる、使用目的に応じた大きさ及び数。

出典:厚生労働省「施設基準の解説」(法第54条・施行規則 別表第十九を掲載)、同「営業許可制度の見直しに関する詳細」。

厨房の床・壁・天井の保健所基準|ウェットキッチンとドライキッチンの違い

国の基準(施行規則 別表第十九)は、床・壁・天井を2段階で定めています。すべての施設で清掃、洗浄及び消毒を容易にできる材料・構造とし、「床面及び内壁の清掃等に水が必要な施設」では、床を不浸透性の材質で排水良好に、内壁を床面から容易に汚染される高さまで不浸透性材料で腰張りします。国の基準に「ドライキッチン」という言葉はなく、床や壁を水で洗うかどうかが分かれ目です。

ウェットキッチン:床を水で洗う前提で仕上げる

  • 床:水で洗浄をする区画の床面に排水設備を設け、汚水が逆流しない配管にします。
  • 内壁:腰張りの高さの数値は国の基準にないため、保健所に確認します。
  • 図面で確かめること:排水溝と勾配の位置、防水と仕上げの範囲、既存の床下の配管。

ドライキッチン:水を流さない運用を図面と清掃方法で示す

  • 床・内壁:清掃等を容易にできる材料・構造であることは共通です。
  • 排水:床面の排水設備は「水で洗浄をする区画及び廃水、液性の廃棄物等が流れる区画」に設けるものとされています。シンクや食器洗浄機のまわりの扱いは図面で確認します。
  • 簡易な営業:既製品を盛り付ける、そうざいの半製品を加熱するなど簡易な調理のみの営業(喫茶店営業を含む)では、取り扱う食品や営業の形態を踏まえ「食品衛生上支障がないと認められる場合」に、床面・内壁に不浸透性材料以外を使うことや、床面に排水設備を設けないことができるとされています。

天井も清掃等を容易にできる材料・構造とされ、作業する場所の真上は結露しにくく換気が適切にできる構造又は設備とされています。配管やダクトを天井内に納めるか見せるかは、清掃と結露の対策を設計者と決め、保健所に図面で確認します。床材の素材ごとの特徴は店舗の床材・張り替え費用で比べられます。

根拠:食品衛生法施行規則 別表第十九(三ロ・三ハ・三ニ・三リ・五ロ。全文は厚生労働省「施設基準の解説」)。当てはまる基準は保健所に確認してください。

飲食店の保健所検査で指摘されやすい点|工事前に図面で防ぐ典型パターン

申請では施設の構造及び設備を示す図面を出し、施設が所在地の基準に合っているかを確かめられます。完成後の手直しは配管や仕上げのやり直しになりやすいため、次の典型パターン(国の基準の項目と東京都の案内の確認点から整理)は図面で確認します。

典型パターン
想定される状態と、工事前の確かめ方
PATTERN 01
洗浄設備(シンク)
食材・器具・食器をどこで洗うか決めずに槽数や大きさを選ぶ。国の基準は使用目的に応じた大きさ及び数を求めています。用途と給湯を図面に書き込みます。
PATTERN 02
従業員の手洗い
シンクで手を洗う前提の配置や、手で回す水栓。国の基準は流水式手洗い設備と再汚染を防げる水栓を求め、便所にも専用の流水式手洗い設備を設けることとしています。
PATTERN 03
区画・出入口
厨房と客席・住居の境があいまい、居抜きで扉が外れている。区画の方法を図面に示し、現地の状態も確かめます(東京都の案内も扉の破損・外れを確認点に挙げています)。
PATTERN 04
換気・天井
加熱機器の真上の結露や、ダクトまわりのほこり。フードの位置と天井の納まりを、機器の配置と一緒に決めます。
PATTERN 05
更衣場所・収納
更衣の場所や、薬剤・清掃用具の置き場が図面にない。国の基準は、更衣場所、薬剤を食品等と区分して保管する設備、清掃用具の保管場所を求めています。
PATTERN 06
給水(貯水槽・井戸水)
給水方式を確かめずに申請の準備を進める。水道事業等以外の水を使う場合、申請には水質検査の結果を証する書類の写しが要るとされています。東京都の案内では、小規模貯水槽水・井戸水は水質検査成績書(1年以内のもの)が必要で、水道直結・専用水道・簡易専用水道は提出不要とされています。

根拠:食品衛生法施行規則 第67条・別表第十九。東京都の例は東京都保健医療局「営業施設の基準」。ほかの自治体の運用は、所在地の保健所で確認してください。

飲食店営業許可と営業届出|業態名だけで必要な手続きを決めない

食品の営業には、営業許可が必要なもの、営業届出の対象になるもの、届出の対象外になるものがあります。飲食店営業は許可業種ですが、「食品を扱う店舗はすべて同じ許可」とは限りません。届出には、許可と同じ施設基準は設けられていません。

店内飲食に加えて菓子製造や包装販売・卸売を行う場合は、製品、製造・保存方法、販売先まで伝えます。テイクアウトを始めるだけで必ず別の許可が必要になる、あるいは飲食店営業許可だけで何でも販売できる、と一律には判断できません。

  • カフェ:飲料・仕入れ菓子の提供か、店内で菓子を製造し販売するか。
  • 弁当・そうざい:調理量、提供までの時間、保存方法、包装、店頭販売・配達・卸売の範囲。
  • 複数業態・シェア厨房:誰が、いつ、どの場所と設備で、何を製造・販売するか。

店舗に多い許可業種と、業種別の施設基準の要点

許可業種は食品衛生法施行令 第35条に並び、施設の基準は共通の基準に業種ごとの基準(施行規則 別表第二十)が加わります。店舗に多い業種の要点です(原文の要約)。

業種
業種別の基準と、許可・届出の分かれ目
飲食店営業(第1号)
2021年6月施行の改正で、旧来の喫茶店営業は飲食店営業の一形態に統合。業種別の基準は自動車での調理などの定めで、店舗は主に共通の基準で確認します。
菓子製造業(第11号)
パン製造業・あん類製造業を含む。原材料の保管・前処理、製品の製造・包装・保管の室又は場所(場所の場合は作業区分に応じて区画)、品目に応じた加熱・冷却等の設備、必要に応じて冷蔵又は冷凍設備。
そうざい製造業(第25号)
煮物・焼物・揚物などや、これらと米飯等を組み合わせた食品の製造。室又は場所(場所の場合は作業区分に応じて区画)、品目に応じた加熱・冷却等の設備、冷蔵又は冷凍設備。
食肉販売業(第3号)
処理室と分割に必要な設備、冷蔵10℃以下・冷凍−15℃以下に管理できる設備、不可食部分を入れる蓋付きの容器。容器包装に入れられた状態で仕入れてそのまま売るだけなら、許可ではなく営業届出の対象。
魚介類販売業(第4号)
原材料の保管・処理、製品の包装・保管の室又は場所(場所の場合は作業区分に応じて区画)、鮮魚介類の処理に必要な設備、生食用なら専用の器具。容器包装に入れられた状態で仕入れてそのまま売るだけなら、営業届出の対象。

店内飲食に製造販売や食肉・鮮魚の販売を組み合わせると、許可が1つで済まないことがあります。厚生労働省は、原則、一施設一許可となるよう一つの許可業種で扱える食品の範囲を広げたと説明しています(例:菓子製造業の許可施設で調理パンを製造する場合、そうざい製造業や飲食店営業の許可は不要)。一方、食肉販売業の許可施設で半製品を調理し完成品を販売する場合は、簡易な飲食店営業の許可を要するとされています。

2021年6月施行の食品衛生法改正で変わったこと

  • 許可業種の再編:食中毒等のリスクや過去の発生状況等を踏まえて再編。漬物製造業・液卵製造業などが新たに許可の対象になり、乳類販売業・氷雪販売業、食肉販売業・魚介類販売業の一部は届出の対象に移りました。
  • 営業届出の新設:HACCPに沿った衛生管理の制度化に伴い、許可業種以外の営業の届出制度ができました。
  • HACCPに沿った衛生管理:令和3年6月1日から、原則としてすべての食品等事業者が対象です。
  • 申請で示すこと:申請書には、営業の種類、食品衛生責任者の氏名・資格、施設の構造及び設備を示す図面などを記載します。食品衛生責任者は営業者が定めることとされています。

出典:厚生労働省「営業許可制度の見直しに関する詳細」/同「営業許可業種の解説」/同「HACCP(ハサップ)」/食品衛生法施行規則 第67条・別表第十七・別表第二十。

制度の確認先:厚生労働省「営業許可・営業届出に関する情報」/営業届出制度の説明。

居抜き店舗は、営業許可と設備の流用を別々に確認する

前の店が飲食店でも、次の営業内容に合うとは限りません。残す・直す・交換する・まだ分からないの4つに分け、既存設備の現地調査を依頼すると工事範囲を整理できます。

  • 設備の適合:シンク・手洗い、区画、床の状態が、予定メニューと清掃方法に合うか。
  • 使える状態:機器の作動、配管・排気の接続、修理・清掃の要否、所有・リースと使用の承諾。
  • 配置変更の影響:機器移設に伴う配管、床・壁の復旧、防水、搬入・撤去を含むか。
  • 手続き:新規申請か、事業譲渡等による地位承継か。営業内容・設備の変更も保健所へ伝える。

2023年12月13日から、食品営業の事業譲渡に伴う地位承継の手続きが整備されています。ただし、設備だけを譲り受けることと事業譲渡は同じではありません。居抜きだから許可をそのまま使える、必ず新規許可になる、どちらとも決めつけず事前に確認します。厚生労働省の事業譲渡に関する案内。

居抜きの「使える設備」と「必要な工事」を整理したい方へ

物件の所在地、以前の業態、予定メニュー、残したい設備を分かる範囲でお知らせください。現地確認や厨房の設計・改修を相談できる内装会社を探します。

居抜き・厨房改修の相談先を探す

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内装会社の選び方|保健所対応の範囲を見積もりで確かめる

「保健所対応できます」という説明だけで依頼を決めず、図面相談から完成時の確認まで、誰が何を担当するかを具体化します。近い業態の施工経験に加え、今回の物件で未確認の点を説明してもらいましょう。

依頼する仕事 商談で聞くこと 見積書・契約で残すこと
現地調査・既存設備の確認 何を調べるか。配管や床下など確認できない場所はどこか 調査費、未確認箇所、追加調査の条件
図面と事前相談 平面図・機器配置を作成するか。相談への同行や修正に対応するか 成果物、修正範囲、同行費、営業者が準備する資料
設備・仕上げ工事 シンク等の本体だけか、搬入・給湯・排水接続・復旧まで含むか 型番・数量、残す設備、別途工事、貸主・指定業者との分担
完成・検査時の対応 誰が図面と現物を確認し、指摘があればどう対応するか 立会い・修正の範囲、追加費用の協議方法、日程
申請手続きの支援 図面提供までか、申請支援も含むか。必要に応じた専門家の手配は誰か 申請者、依頼先、手数料と支援費の区分

費用は「保健所対策一式」で比べない

手洗いを追加する案なら、器具・水栓の価格だけでなく、給水・排水の引き直し、壁や床の復旧、既存設備の撤去まで確認します。同じ位置に付ける案と厨房全体を移す案では、必要な工事が変わります。申請手数料と内装工事費も別の項目です。

比較する会社へ、同じメニュー、図面、保健所で確認した内容、残す設備を渡します。未確定の仕様は仮定を明示してもらい、総額と工事範囲を合わせて判断しましょう。見積書の読み方、内装会社の比較・選び方も参考になります。

工事から検査・営業開始までの進め方

デザインの決め方と、物件探しから引き渡しまでの内装工事の流れ全体(施工写真つき)は、飲食店の内装|おしゃれなデザインの決め方と内装工事の流れにまとめています。この章では、その流れのうち保健所の確認が入る所を順に並べます。

  1. 営業内容と配置案を相談:保健所への確認結果を、図面と機器・仕上げの仕様へ反映する。
  2. 工事範囲・役割を決める:内装会社、厨房機器会社、貸主・指定業者の担当をそろえる。
  3. 申請と検査を調整:完成予定日をもとに保健所へ申請時期・書類・手数料を確認し、検査日を相談する。
  4. 工事中の変更を確認:機器・配置・営業内容を変更したときは、発注・施工の前に関係者へ共有する。
  5. 完成状態を点検:図面どおりの設備が使用できるか、給水・給湯・排水、手洗い、収納等を確認する。
  6. 検査・必要な是正・許可の確認:指摘事項に対応し、営業を開始できる日を保健所へ確認する。

工事引渡し日を、そのまま営業開始日にはできません。許可が必要な営業は許可を受けてから開始します。検査後の処理期間、許可書の受け取り方法、営業開始できる日は、管轄の案内で確認してください。日数を全国共通で決めず、是正工事が必要な場合も含めて工程を組みます。

HACCPに沿った衛生管理は、営業後も続ける

施設を整えて終わりではなく、飲食店では衛生管理の計画、実施・記録、見直しも準備します。手洗い、温度確認、清掃を行いやすい配置と設備にしておくと、毎日の運用につなげられます。新宿区のHACCPに沿った衛生管理の案内では、小規模営業者等向けの手引書や実施内容を紹介しています。

相談時に伝えるメモ|分かるところだけで大丈夫です

最初から設備の専門用語や正確な工事費をそろえる必要はありません。内装会社に相談したいことを、次のように整理します。

所在地・物件:出店予定地/物件探し中・契約前・取得済/居抜き・スケルトン・改装

営業内容:主なメニュー/店内飲食・持ち帰り・製造販売/予定席数・スタッフ数

現状:図面・写真の有無/残したい機器/保健所へ相談済みの内容

予算と日程:工事・厨房機器等を含む予算か/引渡し日/開業希望時期

依頼したいこと:現地調査、厨房の配置、図面、工事、保健所相談の支援など

困っていること:例「シンクを残せるか分からない」「配置図から相談したい」「指摘内容を工事費に反映したい」

このメモは当サイトから自動送信されません。問い合わせや商談の際に、分かる範囲の内容を共有してください。

店舗内装と保健所のよくある質問

図面がなくても内装会社へ相談できますか?

できます。業態、物件の状況、予定メニュー、困っていることをお伝えください。募集図面や写真があれば役立ちます。正式な図面作成や現地調査の範囲・費用は各社に確認します。

飲食店のシンクは必ず2槽以上ですか?

全国一律に2槽以上と決めることはできません。国の施設基準では、使用目的に応じた大きさと数の洗浄設備が示されています。予定する調理・洗浄作業、食洗機の使用などを伝え、所在地の基準を確認します。

ドライキッチンなら床の工事は不要ですか?

名称だけでは判断できません。清掃方法、既存の仕上げ・下地、排水、漏水への対策を確認します。床を水洗いするかどうかも含め、保健所と設計・施工担当者へ相談してください。

居抜きなら、前の店の営業許可を使えますか?

設備が残っているだけでは判断できません。事業譲渡等による地位承継が可能な場合がありますが、新規申請が必要な場合もあります。契約内容、営業者、営業内容、設備の変更を保健所に示して確認します。

内装会社が保健所へ行けば、営業者は何もしなくてよいですか?

営業内容の説明や申請、食品衛生責任者の準備など、営業者が担うことがあります。会社に頼む図面作成・同行・立会い等の範囲と、自分で行う手続きを分けて決めてください。

保健所の検査に通れば、ほかの手続きは不要ですか?

保健所の営業許可と、消防・建築・警察等の手続きは別です。業態、営業時間、建物、工事内容に応じて必要な確認を行います。保健所への相談だけで、すべて完了するとは限りません。

保健所から修正を求められた場合の工事も相談できますか?

相談できます。指摘内容、図面、現状写真、設備の型番、希望日程があると具体化しやすくなります。対応できる工事範囲と費用を確認し、修正案を保健所とすり合わせて進めます。

会社紹介は無料でも、保健所の申請や工事は有料ですか?

当サイトへの相談・会社紹介は無料です。申請手数料、各社の設計・調査・申請支援・工事等は別に確認してください。紹介を受けただけで工事契約が決まるわけではありません。

ドライキッチンでも営業許可は取れますか?

国の基準に「ドライキッチン」という区分はありません。床・内壁は清掃、洗浄及び消毒を容易にできる材料・構造が求められ、不浸透性の床や腰張りの定めは「床面及び内壁の清掃等に水が必要な施設」についてのものです。施設全体が所在地の基準に合うかが確かめられるため、水を使う場所、清掃方法、メニューを図面で示して保健所に確認してください。

厨房の床は何にすればよいですか?

国の基準は床材の名前を指定していません。床や壁を水で洗う厨房は不浸透性の材質で排水が良好な床、水を流さない厨房も清掃、洗浄及び消毒を容易にできる材料・構造とされています。使い方に合う材料を設計者と選び、保健所に図面で確認します。

カフェの保健所の基準は、飲食店と違いますか?

店内で飲食させるカフェは、一般に飲食店営業の許可の対象とされ、2021年6月施行の改正で旧来の喫茶店営業は飲食店営業に統合されました。国の基準では、酒類以外の飲物や茶菓を出す喫茶店営業を含む簡易な営業には、床・内壁・排水などの扱いの規定があります(厨房の床・壁・天井)。ただし、菓子製造業の許可施設で、客が購入した菓子やパンに飲料を添えて店内で出す場合は、飲食店営業の許可を要しないとされています。メニューと売り方を示して保健所で確認します。

保健所の検査では何を見られますか?

施設が所在地の施設基準に合っているかが確かめられます。国の共通の基準の項目は、本文の施設基準の全体像にまとめました。確認の方法や日程は、管轄の保健所の案内に従ってください。

営業計画に合う厨房・内装を、相談から具体化する

物件や図面が未定の方も、保健所から指摘を受けて工事を検討している方も、現在の状況をお知らせください。必要な工事を相談できる会社探しをお手伝いします。

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あわせて読む:厨房レイアウト・設計/厨房機器の選び方/店舗開業の流れ

公的資料の確認日:2026年9月20日。掲載した制度・基準の概要は、本文中の厚生労働省・自治体資料を参照しています。必要な設備・手続きは営業内容と所在地で確認し、相談結果を設計・工事に反映してください。

追記分は2026年10月1日に、食品衛生法施行規則(第66条の7・第67条・別表第十七・別表第十九・別表第二十)と、本文中に示した厚生労働省・東京都の資料で確認しています。

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