カフェの
カフェに対応できる会社を、事務局が1社ずつ確認してご紹介します。
- 答え:カフェの内装は、見た目より先に「店で何を作るか」を決めます。ドリンク中心か、調理・焙煎・製菓までするかで設備が決まり、その設備が厨房の広さ・席数・借りられる物件を決めます。
- 決める順:①メニューと作り方 → ②電気・給排水・排気の容量 → ③厨房と客席のレイアウト・席数 → ④保健所・消防の基準 → ⑤デザイン。
- 判断軸:①調理・焙煎をするか(排気・グリース阻集器)②回転型か滞在型か(席数・通路)③入るビル全体で30人以上か(防火管理者)④居抜きかスケルトンか。
- お金の目安:内装工事は坪50万〜70万円(スケルトン)・坪30万〜55万円(居抜き)が目安です(施工会社などが公表するカフェの坪単価の、各社の幅の真ん中から上)。15坪のスケルトンなら内装工事だけで750万〜1,050万円。設備や物件まで含む総額はシミュレーターで出せます。
- 次の一手:候補物件の図面と出したいメニューを持って、着工前に保健所へ事前相談します。内装会社にも同じ図面で相談できます(無料で相談する)。
カフェの設計は何から決めるか|メニュー・設備・席数の順番
カフェの設計でやり直しが起きやすいのは、内装の形が決まった後に「電気が足りない」「排気を外に出せない」と分かったときです。設備の配管や配線は床・壁・天井の中を通るため、後から足すほど壊して作り直す範囲と費用が広がります。
- メニューと作り方:ドリンクだけか、調理・焙煎・製菓もするか、焼き菓子を持ち帰りで売るかを決める(業態別・許可)。
- 設備の容量:使う機器から電気・給排水・排気の量を出し、物件で足りるかを見る(設備)。
- 厨房と客席のレイアウト・席数:機器と作業の流れで厨房の広さを決め、残りの間取りで席数と通路を決める(レイアウト)。
- 保健所・消防・建築の基準:図面の段階で確かめ、着工前に事前相談する(基準・流れ)。
- デザイン:素材と照明は、ここまでの条件の中で決める(スタイル)。
カフェ内装の費用と設計を決める2つの軸|設備の重さと回転型・滞在型
カフェの内装は、色や素材より先に、「どこまで設備を持つか」と「回転型か滞在型か」の2つで、費用と設計の大枠が決まります。
軸1:設備の重さ(焙煎・厨房をどこまで持つか)
ドリンク中心か、自家焙煎か、製パン・製菓やフードまで出すか。調理や焙煎が加わるほど排気・電気・給排水の工事が増え、内装の費用が段差のように跳ねます。とくに焙煎機は、排気の経路と火を使う設備の基準が同時に関わります。
軸2:ビジネスモデル(回転型か滞在型か)
セルフやスタンドのように席を詰めて回転で売るか、フルサービスやブックカフェのように長居と客単価で売るかで、内装の正解が逆になります。回転型は動線と機能、滞在型は席のゆとりと居心地に費用をかけます(採算の違いは採算の節で)。
写真のような実際の施工事例を、業態・テイスト別に一覧で見られます → カフェの内装事例を写真で見る
カフェの
カフェに対応できる会社を、事務局が1社ずつ確認してご紹介します。
業態別の内装の違い|設備と席の作り方(14業態)
カフェは同じ坪数でも、業態で要る設備と席のレイアウト、内装の費用が変わります。下は14業態の主な設備・席と動線・手続きの要点です。
ほかの8業態(ベーカリー・パティスリー・フード・カフェバー・ブック・猫犬・映え・古民家)を見る
カフェの設備で先に確かめること|電気・給排水・排気・焙煎機
カフェの内装で費用が段差で跳ねるのは、焙煎機と厨房まわりの設備です。居抜きでも、借りた後に容量の不足が分かると増設の工事と費用が加わるため、使う機器を決めたら、物件の設備で足りるかを契約前に確かめます。
焙煎機(自家焙煎)
カフェの焙煎機は、煙と匂いを外へ出す排気、火を使う設備としての離隔距離や仕上げ、ガスか電気の容量が同時に関わります。どの設備として扱われ、届出が要るかは機種と自治体で違うため、機種を決めたら所轄の消防署に確認します。
東京都の条例でも排気ダクトの曲がりはできるだけ少なくするとされるため、ダクトを短くまっすぐ通せる物件を選び、焙煎機の位置から設計します。
電気・給排水・排気の容量は、候補物件の図面で内装会社に確かめてもらえます。
カフェのレイアウト|坪数・席数・通路幅と厨房の配分
カフェのレイアウトは、厨房・カウンターの広さと席数の取り合いで、内装の費用と売上の両方に効きます。厨房の広さは割合で決めず、作るものに要る機器と作業の流れから決め、残った面積で席数と通路を決めます。
厨房とカウンターのレイアウト
厨房は、受け取り→保管→下ごしらえ→提供→下げ膳→洗浄の流れが一筆書きになる並びが基本です。作業台の近くに冷蔵庫、洗い場の隣に下げた食器の置き場を置きます。居抜きの厨房を使うなら、今の配置でこの流れが作れるかを確かめます。
客の動線(入口→注文→受け取り→席→返却)とスタッフの動線(厨房⇄客席)は交差させず、持ち帰りがあるなら受け渡しの場所を先に取ります。
坪数から席数と収容人員を出す
数え方(間取りの設計図に数字を入れて計算)
席は2人席を基本に、つなげて4人にできるレイアウトにすると、来店人数の波に合わせやすくなります。回転型のセルフは詰めぎみに、長居型はゆったりめに取ります。
席数の目安では、飲食店の内装費の試算で15坪を20席前後の規模とする施工会社があり(Lovation)、厨房は全体の25〜35%を確保するとする施工会社もあります(GLORY)。厨房の機器と通路の取り方で変わるため、図面で数えます。
通路幅と出入口
国の建築設計標準(2021年3月改正)は、店の出入口を段差なし・有効幅員80cm以上、通路を90cm以上とし、飲食店は原則として可動式の椅子席を設けるとしています(改正の概要)。
改正案の資料では、飲食店の通路は椅子に座った状態で90cm以上とされています(国土交通省)。義務ではなく設計の指針ですが、図面で通路の幅を確かめます。
席種の使い分け
窓際カウンター・テーブル・ソファを使い分けると、坪数を生かしつつ居心地を作れます。
窓際カウンター
- 向くお客様一人客・ノマド
- ねらい回転・電源席
テーブル席
- 向くお客様グループ
- ねらい汎用・人数可変
奥のソファ席
- 向くお客様長居の常連
- ねらい滞在単価
トイレは作業場に汚染の影響を及ぼさない構造とするのが国の基準で、客が厨房を通らずに行ける位置に置くのが一般的です。テラス席は、出入口の動線と天候・近隣への配慮を先に決めます。
保健所・消防・建築の基準|飲食店営業許可・グリース阻集器・内装制限
答え:店で飲み物を出すなら一般的に飲食店営業の許可が要り、図面の段階で保健所(設備)・消防(収容人員と届出)・下水道(グリース阻集器)・建築(内装制限)の基準を確かめます。
カフェの内装は、飲食店として保健所・下水道・消防・建築の基準の中で設計します。基準や期限は自治体で違うため、ここでは国の基準と自治体の例を挙げます。設計の段階で、管轄の保健所・消防署・下水道の担当課に確かめてください。
保健所:飲食店営業許可と設備の基準
喫茶店営業は、2021年6月1日からの新しい制度で飲食店営業に統合されました(愛知県の案内)。店で飲み物を出すなら、一般的に飲食店営業の許可が要るとされます。
飲み物と茶菓だけの喫茶店営業などは国の基準で「簡易な営業」とされ、食品衛生上支障がないと認められれば、床・内壁の材料や床の排水設備などの扱いが緩和されることがあります。
国の施設基準でカフェに関わる主な点を見る(手洗い・便所・洗浄設備・更衣など)
国の施設基準でカフェに関わる主な点(食品衛生法施行規則 別表第19)
- 手洗いは流水式で、水栓は洗った手が再び汚れない構造
- 便所は作業場に汚染の影響を及ぼさない構造で、専用の流水式手洗いを付ける
- 洗浄設備は使用目的に応じた大きさと数(シンクの槽の数や寸法は自治体の基準で確かめる)
- 従事者の数に応じた広さの更衣場所
- 住まいと同じ建物なら、食品を扱う場所と区画する(自宅カフェ)
営業者は食品衛生責任者を定めるとされ、調理師・製菓衛生師・栄養士などの資格者のほかは講習を受けます(東京都食品衛生協会の会場の講習は6時間・12,000円)。事前相談から許可までの進め方は店舗内装と保健所で扱っています。
焼き菓子などの持ち帰り販売に別の許可が要るかは、保健所で扱いが違います(厚生労働省のQ&A・沖縄県の案内)。
消防:届出・防火管理者・設備
東京消防庁の牛込消防署の案内では、テナントの間仕切り工事などは工事の前に防火対象物工事等計画届出書、使用開始の前に防火対象物使用開始届出書を出すとされています(期限は開業までの流れ)。ほかの地域は所轄の消防署に確認します。
火を使う設備の届出の基準を見る(東京消防庁の例120kW・札幌市の例350kW)
牛込消防署の同じ案内では、飲食店で火を使う機器(同じ厨房の給湯湯沸設備を含む)の入力の合計が120kW以上なら、火を使用する設備等設置届出書も出すとされます。一方、札幌市の条例は同じ厨房室内の厨房設備の入力の合計が350kW以上で届出とするなど、基準は自治体で違います。
厨房設備の入力とは機器の最大の消費熱量のことで(東京都の火災予防条例)、合計は厨房機器の一覧表から出します。
消防で図面に関わる点(消防法施行令。扱いは所轄の消防署で確認)
下水道:グリース阻集器
東京都下水道局は、下水道条例施行規程第3条の2などに基づき、飲食店にはグリース阻集器の設置義務があると回答しています(2016年11月の都民の声)。ほかの自治体は下水道の担当課に確かめます(グリストラップの設置ガイド)。
建築:内装制限
飲食店は建築基準法の内装制限の対象になり得ますが、かかるかどうかは建物の構造・階・飲食店の部分の床面積で決まります(例:耐火・準耐火以外の建物は200㎡以上)。地階の店や、主要構造部が耐火構造でない建物の火を使う調理室も対象とされます(建築基準法施行令第128条の4)。木を多く使う設計なら初期に確かめます。
内装制限にかかる場合の仕上げを見る(第128条の5)
かかる場合は、客席の壁(床から1.2m以下を除く)と天井を難燃材料以上(3階以上に居室がある建物の天井は準不燃材料)、地上へ通じる通路と対象の調理室を準不燃材料にするとされます(第128条の5)。
受動喫煙・深夜の酒類
2020年4月1日から飲食店は原則屋内禁煙です。客席面積100㎡以下などの経過措置は2020年4月1日時点で営業していた店が対象で、新しく開く店は原則として当たりません(北九州市の案内)。
深夜(午前0時〜6時)にバーとして酒類を出すなら、公安委員会への届出が要るとされます(風営法第33条。主食を常に出す店は除く)。
保健所・消防の基準に沿った図面づくりも、内装会社に相談できます。
物件の選び方|居抜きかスケルトンか、契約前に見る設備
答え:前も飲食店の居抜きなら設備を流用して内装工事を抑えやすく、スケルトンは自由に作れる分高くなります。どちらも契約前に設備の容量・排気・防水を確かめます。
カフェの初期費用と売上の両方を左右するのが物件です。居抜きとスケルトンの違いを整理したうえで、契約前に設備を確かめます。
居抜き
- 強み厨房・給排水・排気を流用
- 注意前業態次第・造作譲渡あり
- 向き費用と工期を抑えたい
スケルトン
- 強みゼロから自由設計
- 注意費用は高い・工期も長い
- 向きコンセプトを優先
居抜き物件は、前が飲食店で厨房・給排水・排気を使えれば工事を減らせます。前が物販や事務所なら配管やダクトを新しく通すため、居抜きでもスケルトンに近い工事と費用になります。同業種の居抜きなら厨房の給排水・ダクト工事を活かせる可能性が高く、数百万円単位で節約できるとする施工会社もあります(コトスタイル)。
残置物が多い居抜きは、解体が増えて費用が上がることもあります。居抜き・スケルトンの坪単価の目安は費用の節、費用の考え方はカフェの内装費用ガイドにまとめています。
視認性・立地・家賃
カフェは通りがかりの入店も多く、外から店内が見えるか、人通り、入りやすい店構えが売上を左右します。一等地は家賃が固定費として重いため、家賃と席数・客単価の釣り合いで選びます。居抜きは前の店が撤退した理由も調べます。
契約前に必ず確認すること
- 保証金・礼金・仲介手数料などの初期費用
- 電気・ガス・給排水の容量が業態(焙煎・厨房)に足りるか
- 排気を外に出せるか(ダクトの経路・排気口の位置)
- 電気容量の増設や、外壁・共用部を通る排気ダクトなどの工事が、ビル側が工事会社を指定する工事(B工事)になるか、費用はどちらの負担か
- 居抜きなら、厨房の床の防水(漏水の跡)とグリース阻集器の状態
- 置いてある機器が貸主の設備か、前の店の残置物か(契約書で)
- 退去時の原状回復(スケルトンに戻す義務)の条件
設備の容量不足や排気の不可は、借りた後では取り返しがつきません。内見の段階で内装会社に同行してもらうと、設計の前に見落としを防げます。
居抜きの設備が使えるかは、内見のときに内装会社に見てもらうのが確実です。
カフェ開業までの流れ|事前相談・工事・届出・検査の順番と時期
カフェの物件の契約から開業までは、設計→事前相談→工事→申請・届出→検査の順に進みます。期限のある手続きから逆算して工程を組みます(期限は東京の例で、自治体で違います)。資金・資格・集客はカフェ開業ガイドで扱っています。
- 物件と設計:メニューと機器から設備と席数を図面に落とします。居抜きかスケルトンかで工事の範囲が変わり、契約すると家賃が発生するため、契約日・工期・開業日の関係を先に決めます。
- 保健所の事前相談(着工前):施設の工事着工前に平面図などを持って相談します(東京都中央区保健所の案内)。
- 消防への届出(工事の前):防火対象物工事等計画届出書は工事等に着手する7日前まで。火を使う設備の届出が要る場合も、工事に着手する7日前までです(東京消防庁の案内)。
- 内装工事:施工会社の公表例では、カフェの工事は3〜4週間(GLORY)、スケルトンは1.5〜2か月(RAWMAN)。相談からの期間では、居抜きの軽い改装で1〜2か月、スケルトンから厨房を作ると設計を含めて3〜4か月とする会社もあります(福岡店舗内装工事.com)。物件と設備で変わるため、内装会社の工程表で確かめます。
- 営業許可の申請:施設が完成する10日くらい前までに申請します(中央区。手数料は飲食店営業の新規で18,300円)。
- 消防の使用開始の届出:使用を開始する日の7日前までに出します(東京消防庁)。
- 保健所の施設の検査 → 許可 → 開業:個人で始めるなら、税務署への開業届も別にあります(期限は国税庁の案内で確認)。
よくある失敗
このパターンに注意
- 焙煎・厨房の設備を後から足して工事の費用が膨らむ
- 保健所・消防の事前相談を飛ばし、検査でつまずいて開業が遅れる
- 見た目を優先してレイアウトと動線が悪くなり、回転が落ちる
- 席を詰めすぎて居心地が下がり、再来店が減る
- 電気・ガスの容量不足が後から分かる
- 内装制限にかかり、使いたい木の仕上げが使えず手戻りになる
- 「居抜き=安い」と思ったら前の店の業態が違い、結局高くつく
いずれも、初期の設計と事前相談、そして見積もりの内訳で費用を見える化することで防げます。古い建物や居抜きでは解体後に不具合が出ることもあるため、予備費を見込んでおくと安心です。
内装スタイルの選び方|ターゲットと客単価から逆算する
当サイトに掲載している施工事例(施工:サンリット建設)です。写真から各事例の詳細へ進めます。
カフェの内装のスタイルは、見た目の好みではなく、ターゲットと客単価から逆算して選びます。空間が客層に合わなければ、良いコーヒーでも再来店につながりにくいためです。
代表的なスタイルと向き不向き
木と植物・自然光のナチュラルは幅広い客層に、鉄・コンクリート・配管を見せるインダストリアルはビジネス街に向きます。古材・タイル・真鍮のレトロ・喫茶は世界観が価値になり、白基調・淡色の北欧・韓国風は写真に映える分、清潔感の維持が前提です。
内装を決める5つの要素
この5つで空間が決まる
- レイアウト:動線と席配置
- 照明:明るさだけでなく色温度と陰影
- カラー:基調色の統一
- 素材:木・タイル・金属などの質感
- 装飾:グリーン・アート・サイン
とくに照明と装飾は、費用を大きく増やさずに雰囲気を上げやすい要素です。
イメージを内装会社と共有する
理想に近い写真を5〜10枚集め、それぞれ「どこが好きか」を言葉にして1枚にまとめると、完成後の「思っていたのと違う」を減らせます。木を多く使う設計なら、内装制限にかかるかを基準の節で確かめます。
テイスト別に選んだカフェの内装事例を写真で見たい方は、事例集もあわせてご覧ください
▶ さらに詳しく:カフェの内装デザイン|おしゃれな8テイスト比較と選び方
開業費用の内訳と試算|坪単価の目安とシミュレーター
答え:内装工事は坪単価×坪数で概算し、設計・設備・物件・運転資金・予備費を足して総額を見ます。下の坪単価の目安とシミュレーターで、自分の条件の金額を出せます。
カフェの開業にいくらかかるかは、開業費用の費目「内装工事・設備と什器・物件の取得・運転資金」の合計で決まります。内装工事費は坪単価×坪数で概算できますが、厨房機器や家具は坪単価に入らないことが多く、居抜きかスケルトンかでも工事の範囲が変わるため、見積書で費用の範囲を確かめます。
見積もりは、設計・申請の図面、解体と残置物の撤去、電気・給排水・排気の設備工事、厨房機器の搬入と接続、看板、ビル指定のB工事の有無と費用の負担をそろえてから比べます。
カフェの坪単価の目安(9社の公表例)
スケルトン
- 15坪の内装工事750万〜1,050万円
- 公表の幅坪25万〜90万円(9社。状態の区別なしを含む)
- こだわる場合坪70万〜90万円
居抜き(前も飲食店)
- 15坪の内装工事450万〜825万円
- 公表の幅坪15万〜75万円(6社。業種を問わない目安を含む)
- こだわる場合坪55万〜75万円
この目安は、施工会社・設計事務所などがカフェの内装工事の坪単価として公表している値(スケルトンか状態の区別のない新装で9社・坪25万〜90万円、居抜きは業種を問わない目安を含む6社・坪15万〜75万円)の真ん中から上です。
飲食店の内装ガイドの計算機のカフェと同じ値です。設計料・厨房機器・家具は多くの会社で坪単価に入らないため、別に見込みます。
狭い店ほど坪単価は高くなりやすいとされます。厨房・給排水・電気などの設備の工事は、広さにかかわらず要るためです(内装マガジン・RAWMAN)。10坪前後の小さな店は、帯の上の側で見ておきます。
9社の公表例を見る(会社・坪単価・出典)
各社が公表している目安で、全国の相場や当サイトの見積もりではなく、当サイトが紹介する会社の一覧でもありません。税込・税抜や含む範囲(設計料・厨房機器・B工事)は会社ごとに違い、書かれていないものもあります(2026年10月9日に各社のページで確認)。
シミュレーターで試算する
下のシミュレーターは、業態・物件の状態・広さ・仕上げ・家賃を選ぶと、上の坪単価と施工会社の公表例・公的な資料の値で、費目ごとの真ん中から上の端を出します。
既定の条件(セルフ式カフェ・スケルトン・15坪・標準・家賃月20万円)では、開業総額は1,873万〜2,735万円で、うち内装工事・設計・厨房機器と家具・予備費が1,210万〜1,792万円です。
この試算の前提と出典
- 内装工事:スケルトン坪50万〜70万円・居抜き坪30万〜55万円(標準)、坪70万〜90万円・坪55万〜75万円(こだわり)。施工会社など9社がカフェの坪単価として公表している幅(スケルトンか状態の区別のない新装で坪25万〜90万円、居抜きは業種を問わない目安を含む6社で坪15万〜75万円)の真ん中から上と、上の端です。会社ごとの値と出典は、このシミュレーターの上の「9社の公表例を見る」にあります。
- 設計・デザイン:内装工事の10〜15%(河添建築事務所の設計監理料の目安・RAWMANの設計・デザイン費用の目安)。設計と施工を1社に頼むと、工事費に含まれることがあります。
- 厨房機器・家具:厨房機器は、ドリンク中心・軽食の業態が RAWMAN の10坪のカフェ・小料理店・バーの例(スケルトン100万〜150万円・居抜き50万〜100万円)、フードメインが同じく20坪の居酒屋・イタリアン・ラーメン店の例(200万〜400万円・100万〜200万円)、ベーカリーがテナント工房のパン屋の設備一式(400万〜800万円)、パティスリーがJ-Net21のパティスリーの什器備品費(約200万〜500万円)。家具・什器・備品は RAWMAN の店舗規模別の例(10坪50万〜100万円・20坪100万〜200万円・30坪以上200万〜400万円。居抜きは30万〜80万円・80万〜150万円・150万〜300万円)のうち、広さが近い方です。
- 物件取得費:家賃×15.5か月=保証金10か月・礼金2か月・前家賃2か月(中小機構 J-Net21 の居酒屋・花屋の例)、礼金と前家賃の消費税10%(国税庁 No.6225)、仲介手数料の上限(家賃1か月分×1.1・国土交通省)。家賃の既定20万円は日本政策金融公庫「創業の手引+ 飲食業」の記入例です。
- 開業準備:J-Net21 のカフェの開業資金の例(個人経営)の広告宣伝費 約50万〜100万円と商品仕入費 約20万〜50万円。
- 運転資金:月の固定費(J-Net21 のカフェの運転資金の例〔従業員2名〕の人件費 約40万円・水道光熱費と諸経費 約20万円に家賃)×3〜6か月。3か月は RAWMAN の「最低でも3ヶ月分」、6か月は日本政策金融公庫の手引の「半年程度の赤字補てん資金」です。
- 許可・講習の手数料:飲食店営業許可の申請18,300円(東京都中央区・新規)と食品衛生責任者の講習12,000円(東京都食品衛生協会)。地域で違います。
- 予備費:内装工事・設計・厨房機器と家具の合計の10〜15%(RAWMAN の「見積もり金額の10〜15%の予備費」)。
- 都道府県:内装工の公共工事設計労務単価(国土交通省・令和8年3月から適用)を参考に出しますが、公共工事の積算用の賃金で民間の見積もりの単価ではないため、金額には掛けていません。
- 税込・税抜の扱いは公表値ごとに違い、書かれていないものもあります。金額は見積もりの代わりにはなりません。焙煎機や厨房の届出・基準は自治体で違うため、所轄の消防署・保健所に確認してください(カフェ開業ガイド)。
公的な資料の例では、J-Net21(中小機構)のカフェの開業資金の例(個人経営)が約420万〜950万円(うち内装工事費 約100万〜300万円・設計費を含む)、日本政策金融公庫の2025年度新規開業実態調査では全業種の開業費用の平均が975万円・中央値が600万円です。
どちらも広さや物件の状態が示されていないため、上の計算(スケルトン・15坪)とは前提が違います。小さな店や居抜きなら、シミュレーターで広さと物件の状態を変えて比べます。
費用の内訳と坪単価の比べ方はカフェの内装工事費用相場に集約しています。
費用を抑える3つのコツ
- 厨房・給排水・排気が使える居抜きを選ぶ(使える範囲は現地で確かめる)
- 厨房機器は中古・リースも検討する(状態の良い中古は新品の50〜70%の価格で買えるとする施工会社もあります。使用年数・状態・保証を確かめる。RAWMAN)
- 見積もりの内訳で、設備の含み方や追加の条件を確かめる
▶ さらに詳しく:カフェの内装工事費用相場(坪単価の見方・居抜き/スケルトン・内訳と見積もり比較)
採算から内装予算を逆算する|回転型と滞在型
2軸のうち「ビジネスモデル」を採算から見ます。カフェの内装の正解は、席数・回転・客単価のどれで売上を作るかで逆になります。
売上の基本の式は「席数×1日の回転数×客単価×営業日数」です。内装の借入の返済は、この売上から原価・人件費・家賃を引いた残りから出します。内装に過大に投資すると開業直後の資金繰りを圧迫するため、式に自分の店の数字を入れて、無理のない内装予算を逆算します。
公的な試算の例では、J-Net21(中小機構)のカフェの開業ガイドが、客単価800円・20席・1日4回転で日商6万4,000円、月25日・12か月で年商1,920万円という例を挙げています。
同じ例の毎月の支出は合計 約135万円(人件費・家賃・水道光熱費と諸経費・仕入)です。自分の店の席数・回転・客単価で計算し直し、毎月の返済が残りに収まる内装予算にします。
回転型
- 稼ぎ方席数×高回転
- 投資先機能・動線
- 例セルフ・スタンド
滞在型
- 稼ぎ方長居×客単価
- 投資先居心地・素材
- 例フルサービス・ブックカフェ
テイクアウトの比率を上げられれば席数の上限に縛られにくいため、受け渡しカウンターの設計も採算に効きます。
内装会社の選び方|飲食の実績と見積もりの内訳
カフェの内装は、飲食店の内装に慣れた会社を選ぶのが近道です。住宅や物販が中心の会社だと、厨房・排気・保健所・消防まわりで手戻りが出ることがあります。
会社のタイプで選ぶ
設計事務所
- 強みデザイン・世界観
- 向き作り込みたい
施工会社
- 強み費用・工期
- 向きコスト重視
ワンストップ
- 強み窓口一本化
- 向き手間を減らす
いずれの場合も、カフェ・飲食の実績があるかが第一条件です。
見るべき3つのチェック
業者選びの3チェック
- 同じ業態(スタンド・ロースタリー・ベーカリー等)の施工実績があるか
- 焙煎の排気・厨房・保健所・消防への対応力があるか
- 見積もりの内訳が明朗で、設備の含み方など追加条件が明確か
打ち合わせでの提案や連絡の速さ、保証やアフター対応も、内装会社を比べるときの目安です。当サイトの相談の流れはよくある質問にまとめています。
依頼の内容に対応できる会社を、事務局が1社ずつ確かめてご紹介します。
▶ さらに詳しく:カフェの内装業者の選び方|4タイプ・15項目チェック
よくある質問(FAQ)
カフェの内装は最低いくらから可能ですか?
カフェの内装費用は物件の状態と調理・焙煎の設備で大きく変わり、一律の最低額はありません。日本政策金融公庫の2025年度調査では全業種の開業費用(内装以外も含む総額)の20.1%が250万円未満、カフェはJ-Net21の開業資金の例(個人経営)が約420万〜950万円です。シミュレーターは公表の坪単価の真ん中から上で出します。
ドリンクだけのカフェでも飲食店営業許可は要りますか?
一般的に、店で飲み物を出すなら飲食店営業の許可が要るとされます。旧喫茶店営業は2021年6月に飲食店営業へ統合されました。シンクの数などの設備は自治体の基準によるため、図面で保健所に確認します。
自家焙煎をやりたいのですが内装で何が変わりますか?
煙と匂いを外に出す排気、火を使う設備としての離隔距離や仕上げ、ガス・電気の容量が加わります。扱いと届出の要否は機種と自治体で違うため、機種を決めたら所轄の消防署に確認し、排気を外に出せる物件かを契約前に見ます。
居抜きとスケルトン、どちらが得ですか?
前が飲食店で厨房・給排水・排気をそのまま使える居抜き物件なら有利です。前が飲食以外だと配管やダクトを新しく通すため、スケルトンに近い工事になります。防水やグリース阻集器の状態も含め、内装会社に現地を見てもらって判断するのが確実です。
工期はどのくらいかかりますか?
工期は物件と設備で変わります。施工会社の公表例では、カフェの工事は3〜4週間、居抜きの軽い改装は相談から1〜2か月、スケルトンから厨房を作ると設計を含めて3〜4か月です。中央区では営業許可の申請は完成の10日くらい前まで、東京消防庁では使用開始の届出は7日前までなので、工程に入れます。
席数は何席にできますか?
客席に使える面積を、机・椅子と通路を含めた1組の広さで割って出します(15坪で20席前後とする施工会社の試算もあります)。消防の収容人員は、従業者と固定席の数に、それ以外の客席の床面積を3㎡で割った数を足します。防火管理者の要否は建物全体の収容人員(30人以上)で決まり、小さなテナントでも選任が要るとされます。
グリストラップ(グリース阻集器)は必要ですか?
東京都下水道局は、飲食店にはグリース阻集器の設置義務があると回答しています。ほかの地域は下水道の担当課に確認します。設置するなら、毎日掃除できる位置か、床に埋めるか置くかを設計の段階で決めます。
焼き菓子を持ち帰りで売るには、別の許可が要りますか?
店内で出しているケーキを、短期間で食べる前提で持ち帰り販売するなら、追加の許可は要らないと厚生労働省のQ&Aにあります。一方、焼き菓子などを作って販売するなら菓子製造業の許可が要るとする県もあり、扱いは保健所で違うため事前に確認します。
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カフェ内装の目的別ガイド
本ページは、カフェの内装の設計・設備・開業までの流れのガイドです。テーマ別の詳しいガイドと施工事例は以下から。
まとめ
- 物件の契約前:電気・ガス・給排水の容量、排気を外に出す経路、ビル指定のB工事の範囲と費用の負担、居抜きなら防水とグリース阻集器の状態を確かめます(物件の選び方)。
- 設計のとき:使う機器を先に決め、厨房と客席の配分・席数・通路幅を図面に落とします。焙煎機を置くなら、機種を決めた段階で所轄の消防署に確かめます(レイアウト)。
- 着工と開業の前:図面を持って保健所へ事前相談し、消防の届出(東京消防庁は工事の着手と使用開始のそれぞれ7日前まで)と営業許可の申請(中央区は完成の10日くらい前まで)を工程表に入れます(開業までの流れ)。
- 資金:内装工事(坪単価×坪数)に、設計・厨房機器と家具・物件の取得・運転資金・予備費を足して組みます(シミュレーター)。
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