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公開:2026年6月11日/更新:2026年8月19日/編集:店舗内装ドットコム編集部(運営:株式会社BPBコンサルティング)。許認可・法規は所轄の窓口で最新情報をご確認ください。掲載写真は当サイト登録施工会社の公開事例(掲載許諾済み・出典明記)。
飲食店の内装は、開業資金の中で最も大きい買い物です。日本政策金融公庫の創業の手引きでは、飲食店の開業資金のうち内外装工事が約4割(41.7%)を占めるとされ、平均額はおよそ883万円。ただしこの「平均」は当てになりません——同じ20坪でも、カフェと焼肉店では内装費が2倍近く違うからです。本ガイドは、飲食店の内装費用の全体像から、業種でどう変わるか(15業種の比較表とシミュレーター)、全業種共通の営業許可・厨房・内装制限の核、居抜きの見極め、業者選びと契約の実務までを、この1ページに集約しました。
📋 30秒でわかる結論
- 相場の軸:スケルトンで坪30〜60万円、居抜きで坪15〜30万円。公庫データの平均は約883万円だが、業種で大きく変わる
- 費用の正体:飲食店の内装費は「火・水・空気をどれだけ動かすか」で決まる——焼肉・中華・天ぷらが高いのは排気と火力のせい
- 共通の核:保健所の営業許可(図面段階の事前相談)・グリストラップ・内装制限は全業種共通の必修
- 居抜きの見極め:厨房機器・ダクト・グリストラップの「3資産」の状態がすべて
- 業者選び:飲食実績のある会社に同条件で3社相見積もり。契約前に追加工事・支払条件・遅延特約を確認
- 実写真16件:登録施工会社6社の焼肉・麺・寿司・中華・居酒屋・和食・パン・焼き鳥・スイーツ・喫茶・フレンチ・そば・カレー・とんかつ・バーを業種別に写真で比較(公式に坪数・工期がある事例=喫茶16.9坪・0.5ヵ月/バー6.4坪・1.2ヶ月)
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費用相場の全体像(公庫データ・坪単価・坪数別)
まず公的な数字から。日本政策金融公庫「創業の手引+」では、飲食店の開業資金に占める内外装工事の割合は41.7%とされ、金額にすると平均およそ883万円です。坪単価で見ると、目安は次の通りです。
| 物件の状態 | 坪単価の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| スケルトン | 30〜60万円 | ゼロから作る。設備新設で上振れ |
| 居抜き | 15〜30万円 | 同業態の居抜きならさらに下がる |
| 重設備業種(焼肉・中華等) | 40〜80万円超 | 排気・火力・防火で別レンジ |
坪数別の総額イメージは、10坪:200〜600万円/15坪:300〜900万円/20坪:400〜1,200万円/30坪:600〜1,800万円(スケルトン基準)。幅が大きいのは、次章の「業種」がレンジのどこに落ちるかを決めるからです。
15業種でこう変わる|比較表とシミュレーター
飲食店の内装費の正体は「火・水・空気をどれだけ動かすか」です。強い火力(中華・ラーメン)、大量の油煙(焼肉・天ぷら)、重い給排水(ラーメン・ベーカリー)を扱う業種ほど、見えない設備にお金が掛かります。逆にカフェやバーは設備が軽いぶん、内装の世界観に予算を回せます。当サイトの15業種ガイドの相場を一覧にしました(業種名から各完全ガイドへ、右端から各業種の費用シミュレーターへ飛べます)。
| 業種 | 坪単価(スケルトン) | 費用の主役 | 試算 |
|---|---|---|---|
| カフェ | 25〜60万円 | 世界観づくりと厨房の配分 | シミュへ |
| 居酒屋 | 30〜60万円 | 客席密度と換気のバランス | シミュへ |
| 焼肉 | 40〜80万円 | 排気ダクトとロースター | シミュへ |
| ラーメン | 35〜70万円 | 高熱厨房と寸胴の給排気 | シミュへ |
| バー | 30〜70万円 | カウンター造作と照明 | シミュへ |
| 和食・割烹 | 40〜90万円 | 白木の造作と「格」の演出 | シミュへ |
| 寿司 | 50〜100万円 | 付け台カウンターと冷蔵設備 | シミュへ |
| 天ぷら | 40〜85万円 | 揚げ場と高温油の排気 | シミュへ |
| しゃぶしゃぶ・鍋 | 35〜70万円 | 卓上加熱と蒸気の処理 | シミュへ |
| 中華 | 35〜75万円 | 高火力厨房と大風量ダクト | シミュへ |
| フレンチ | 40〜85万円 | サービス動線と格式 | シミュへ |
| イタリアン | 35〜70万円 | ピザ窯とオープンキッチン | シミュへ |
| 洋食・ハンバーグ | 30〜65万円 | 加熱機器と見せる調理 | シミュへ |
| カレー | 30〜60万円 | 寸胴の煮込みとスパイス換気 | シミュへ |
| パン・ベーカリー | 40〜80万円 | オーブンの電源・床補強 | シミュへ |
同じ「飲食店」でも、カフェ(25万〜)と寿司(〜100万)では坪単価が4倍違います。平均883万円という数字より、自分の業種の行で資金計画を立ててください。各業種ガイドには、坪数・グレード・物件状態を選ぶだけの開業費用シミュレーターを置いています。
造作譲渡料の相場・値引き交渉・リース品の罠・原状回復義務の帰属は居抜き改装ガイド「造作譲渡の章」にまとめています。
レストラン(洋食・ビストロ・イタリアン・フレンチ)の内装はどこに当たるか
「レストラン内装」として探している場合、本ガイドの15業種では洋食系の枠に該当します。レストランは価格帯の幅が大きいのが特徴で、カジュアルなビストロからグランメゾン級まで坪単価はおおむね50〜140万円台に分布します(詳細はレストラン・ビストロの内装業者の選び方)。オープンキッチンやワインセラーなど「見せる投資」の配分が総額を左右し、比較表の洋食行を起点に、イタリアン・フレンチなど業態の型で補正するのが実務的です。高級業態の空間設計は高級レストランの内装ガイドを参照してください。
内訳7項目と工期の関係
見積書に並ぶ項目はおおむね7つです。①デザイン・設計費(工事費の8〜15%目安)②仮設工事(養生・搬入)③解体工事(居抜きでも一部発生)④廃棄物処理⑤設備工事(給排水・電気・空調・ダクト——飲食はここが膨らむ)⑥造作工事(カウンター・壁・床)⑦家具・インテリア。業種で膨らむのは⑤で、焼肉のダクト、ラーメンの給排水、ベーカリーの電源増設が典型です。
工期は居抜きで3〜5週間、スケルトンで設計込み2〜3.5ヶ月が目安。工期と費用は連動します——工期を無理に縮めると職人の人数が増えて人件費が上がり、逆に長すぎると家賃の空払いが膨らみます。「家賃発生日から逆算した工程表」を業者と最初に共有するのが、見えない出費を防ぐ第一歩です。
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営業許可・保健所(全業種共通の核①)
どの業種でも、飲食店営業許可の要件は内装の設計条件そのものです。代表的なチェックは「2槽シンク」「従業員用の手洗い(客用と別)」「厨房と客席の区画」「換気」「更衣・保管」など。自治体で細部が異なるため、図面が固まった段階(着工前)に保健所へ事前相談に行くのが鉄則です。図面段階なら指摘は線の引き直しで済みますが、完成後の手直しは数十万円単位の出費になります。
営業開始までの流れは「事前相談→着工→施設検査の申請→実地検査→許可証交付」。検査から交付まで日数が掛かる自治体もあるため、開業日から逆算して申請日を工程に組み込んでください。深夜営業の酒類提供(警察への届出)や菓子製造業(ベーカリー併設)など、業種で追加の許可が要る場合があります。
厨房・グリストラップ・排気(核②)
飲食店の内装で素人目に見えないのに高いのが、この章の3つです。厨房——床の防水(湿式か乾式か)、給排水の容量、電気・ガスの容量増設。グリストラップ——油脂を下水に流さないための阻集器で、ほぼ全ての飲食店で設置が求められます。床下に埋めるか、シンク下置き型かで費用も清掃性も変わります。排気——煙とにおいをどこから出すか。ダクトの経路が長い・屋上までしか出せない物件は、それだけで百万円単位の差になります。
物件選びの段階で「ダクトはどこを通せるか」「電気・ガスの容量はいくつか」「グリストラップは既設か」の3点を内装会社に確認してもらうと、契約後の想定外をほぼ消せます。重飲食(焼肉・中華・ラーメン)は、そもそも重飲食可の物件かどうかが先に立ちます。
厨房レイアウトと寸法の基本|I型・L型・並行型
厨房レイアウトの型は大きく3つ——壁一面に機器を並べるI型(直列)、コーナーを使うL型、調理と盛付・洗浄を向かい合わせる並行型(II型)です。小規模店はI型・L型で歩数を減らし、提供数の多い店は並行型で工程を分けるのが定石。寸法の目安は、一人作業の通路で背後に十分な余裕を取り、二人がすれ違うラインでは通路幅を広めに確保します(コンロ前・シンク前の作業域は特に窮屈にしないこと)。設計の順序は「メニュー→調理工程→機器リスト→レイアウト」で、レイアウトから先に決めると後で機器が入らない失敗につながります。なお厨房の区画・手洗い設備・床の仕様は保健所の施設基準に直結するため、図面段階で管轄保健所に事前相談してください(基準は自治体で異なります)。
グリストラップの設置費用はどう決まるか
グリストラップの設置費用は「①方式(床下に埋め込む埋設型か、シンク下などに置く据置型か)②槽のサイズ(自治体・保健所の指導で決まる容量)③配管・床工事の範囲(防水やり直しの有無)」の3要素でほぼ決まります。据置型は本体+接続のみで済む一方、埋設型は床の解体・防水・配管まで及ぶため工事費の比重が大きくなります。金額は方式とサイズで大きく変わるため、図面段階で「埋設か据置か」「指定容量」を確定させてから複数社見積もりで比較するのが確実です。設置義務・容量の基準は下水道法および所在自治体の条例・保健所の指導によるため、出店地の基準を必ず確認してください。なお設置後は定期清掃の維持費が継続的に発生します(清掃頻度も自治体指導があります)。
内装制限・防火・特殊建築物(核③)
飲食店は建築基準法上の「特殊建築物」にあたり、火を使う厨房(火気使用室)の壁・天井には準不燃材料などの内装制限が掛かります。客席側も、規模や階数によって防火区画・排煙・避難経路の基準が関わり、消防法では消火器・誘導灯・(規模により)自動火災報知設備などの設置が求められます。事務所や物販からの用途変更では、面積によって手続きが必要になることもあります。
ここは設計者・施工会社の領分ですが、発注者として知っておくべきことは1つ——「内装制限への対応費は見積もりに含まれているか」を確認すること。安い見積もりの中には、不燃化や防災設備が「別途」になっているものがあります。
居抜きの見極め|3資産と原状回復
居抜きが安いのは「厨房機器・排気ダクト・グリストラップ」の3資産を引き継げるからです。逆に言えば、この3つの状態が悪い居抜きは安くありません。内見では、①厨房機器の年式と動作(冷機は製造から10年が目安)②ダクトの清掃歴と能力(前店が軽飲食なら重飲食には不足)③グリストラップの状態と容量——を必ず確認してください。前店と同業態・近い営業スタイルなら、設備をほぼそのまま使えて坪15万円を切ることもあります。
注意点は2つ。大幅なレイアウト変更や機器の買い替えが入ると、居抜きの価格メリットは一気に消えます——「居抜きだから安い」ではなく「何を残せるから安い」で判断すること。もう1つは出口側で、退去時はスケルトン戻し(原状回復)が原則です。造作譲渡で次のテナントに引き継げれば解体費を抑えられるため、入口の契約時から退去条件を読んでおくのが飲食店経営の作法です。
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レイアウトの公式(厨房比率と席数)
飲食店レイアウトの出発点は「厨房は店舗面積の25〜35%」という配分です。回転重視の業態(ラーメン・カレー・定食)は厨房を厚く、滞在型(カフェ・バー)は客席を厚く。席数の目安は1坪あたり1.5〜2席で、20坪なら30〜40席が標準域です。詰めれば席は増えますが、配膳動線と客のストレスが売上を削ります。
見落としがちなのが「客導線とスタッフ動線を交差させない」原則と、トイレの位置(客席から見えず、厨房を通らない)。図面の段階で、開店から閉店までの1日を頭の中で歩いてみてください——違和感のある図面は、営業が始まると毎日の違和感になります。
デザインと素材の考え方
デザインの正解は「おしゃれ」ではなく「ターゲット客層との一致」です。客単価3,000円の店に高級店の内装は過剰投資で、逆もまた然り。コンセプト→客単価→素材グレードの順で決めると、予算がぶれません。素材は清掃性と耐久性を最優先に——油と水と人の往来に毎日さらされるのが飲食店の内装で、メンテナンスできない素材は1年で老けます。
スタイル選定・照明・色の実践論は店舗デザインの完全ガイド(10スタイル・デザイン料の構造・見積書の読み方)に深掘りしています。
事例で見る飲食店の内装|登録施工会社の実写真16件(業種別)
当サイトの登録施工会社6社(タカハシアートプランニング株式会社・株式会社サライデザインルーム・インフィニティ株式会社・株式会社サンリット建設・カエル・デザイン・プロジェクト株式会社・ユサブルデザイン)が公式に公開している飲食店の事例を、焼肉・麺・寿司・中華・イタリアン・居酒屋・和食・パン・焼き鳥・スイーツ・喫茶・フレンチ・そば・カレー・とんかつ・バーの16業種で1件ずつ並べます。写真は各社の掲載許諾済み、坪数・工期は公式記載があるものだけを載せています。業種で「火・水・空気」の設備量が変わり、そのぶん客席の造作にかけられる予算が変わる——比較表(第2章)の数字が、写真ではこう見えます。
いただきます・翔
黒く落とした天井に木の卓とカウンター、無煙ロースターの排気ダクトを天井裏に納めて視界をすっきりさせた焼肉店。窓際は外光を取り込み、奥は照明を絞ってメリハリをつけています。
焼肉は「排気と火力」が内装費の主役。ダクトルートを先に決め、天井を黒く塗ることで配管を隠しつつ高級感を出す、重飲食の定番の一手です。
造作の量:標準/家具・什器:一部造作/照明:装飾灯あり/物件:路面
ちゃんぽん亭 二条駅店
駅前の路面店。写真は施工会社提供の複数カットで、白木のカウンターと明るい客席、麺の店らしい抜けの良い外観です。
回転の速い麺業態は、厨房の見せ方と席の詰め方で売上が決まります。壁・天井は明るく、カウンター天板だけ木で温度感を出す最小構成です。
造作の量:少ない/家具・什器:一部造作/照明:基本のみ/物件:路面(駅前)
食事処寿し安
赤い壁と木の格子で区切った座敷・テーブル席、白木の大テーブル。寿司店ながら宴会にも使える”食事処”の造りで、区画ごとに照明を落としています。
寿司・海鮮は「つけ場(カウンター)」と「座敷」の予算配分がすべて。宴会需要があるなら座敷の区画割りと個室感に投資し、カウンターは白木の1枚で締めます。
造作の量:標準/家具・什器:一部造作/照明:装飾灯あり/物件:ビル
中華 CHAN
赤いスツールとステンレスの厨房が見える町中華のカウンター。壁は木目、テーブルは既製品で、雪国の路面店らしく入口を守る造りです。
中華は火力と排気で費用が上がるぶん、客席は既製品で軽く作るのが定石。色を「赤×木」の2色に絞るだけで町中華の記号ができます。
造作の量:少ない/家具・什器:既製品中心/照明:基本のみ/物件:路面
トゥレンタ
既存の白い建物を活かし、厨房を客席に開いたイタリアン。ステンレスの厨房と木のカウンター、壁のロゴサイン、夜は外観の窓明かりで通りに顔を出します。
オープンキッチンは「厨房が内装」。排気・防火の要件を満たしたうえで厨房を見せる設計は、造作を減らしながら店の個性を作れます。
造作の量:標準/家具・什器:一部造作/照明:装飾灯あり/物件:路面(既存建物)
食堂まむし
縦長の空間に木のカウンターを通した居酒屋。写真は施工会社提供の複数カットで、暖色の照明と木質で”食堂”の親しみやすさを出しています。
居酒屋は席数と回転が命。細長い区画はカウンター+2人卓の直線配置にして、照明を低く吊ると狭さが「密度」に変わります。
造作の量:標準/家具・什器:一部造作/照明:装飾灯あり/物件:路面
こなつ
木の一枚カウンターと石の壁、白木の棚に器を並べた和食店。廊下・トイレまで同じ素材で統一し、光は手元に絞っています。
和食は「素材数を絞って質で勝負」の典型。木・石・和紙の3種以内に抑え、カウンター天板に予算を寄せると格が出ます。
造作の量:多い/家具・什器:全部造作/照明:作り込む/物件:路面
R Baker シャルプラット東神奈川店
駅ビル内のベーカリー。木の什器にパンを並べ、天井は躯体現し、客席は窓に沿わせています。厨房(オーブン)は奥に置き、売場と動線を分けています。
パン屋は「売場什器=内装」。商業施設のB工事(給排水・排気の接続)を先に確認し、C工事は什器と照明に集中させると費用が読みやすくなります。
造作の量:標準/家具・什器:一部造作/照明:装飾灯あり/物件:駅ビル(商業施設)
やきとり日本一 イオン札幌苗穂店
商業施設のフードコートに面した焼き鳥店。対面のショーケースと赤いサイン、店内は白を基調に軽い客席で、施工会社公式の記載では商業ビルテナントの区画です。
フードコート型は「館の意匠と工事区分」に従うため、投資先はケース・サイン・照明の3点に集中します。焼き鳥は排気(無煙化)の館側条件を最初に確認する業態です。
造作の量:少ない/家具・什器:一部造作/照明:装飾灯あり/物件:商業施設(フードコート型)
喫煙喫茶オールドルーキーカフェ 神田東口店
赤いベロアのボタン締めソファをボックス席に並べ、壁は柄物のクロス。濃色の床と木のカウンター、暖色のペンダント。昭和の喫茶店の記号を意図的に集めています。
ソファの色1点で店の記憶が決まります。造作を増やすより、張地の色を振り切ったほうが安く強い印象を作れます。
造作の量:標準/家具・什器:全部造作/照明:装飾灯あり/物件:オフィスビルテナント
LOUNGE TOKYO
商業施設内のスイーツ店。ダークグレーの壁にショーケースと真鍮色のペンダント、深緑のソファ席。サインは通路側に大きく。
スイーツ・カフェは「ケースの照明と正面の見え方」で決まります。商品の色を映えさせるため、什器まわりは暗色で受け、光は商品だけに当てるのが一手です。
造作の量:標準/家具・什器:一部造作/照明:作り込む/物件:商業施設
PLEIN 銀座本店
オープンキッチンを囲む木のカウンター、ダークな壁と天井、球形の照明。銀座のビルテナントで、通路から厨房の火が見える設計です。
高単価のフレンチでも造作は「カウンターと厨房の見せ方」に集中。壁と天井を暗くして料理と火に視線を集めるのは、照明計画で費用対効果を出す典型です。
造作の量:多い/家具・什器:全部造作/照明:作り込む/物件:ビルテナント
真御膳そば 葉実皮 長崎屋小樽店
赤い壁面と木の格子、白木のテーブル席とカウンター。商業施設内のそば店で、通路側に赤を見せて通行客の視線を取っています。
施設内の和食は「通路からの見え方」がファサード。赤×木×白の3色に絞り、壁1面の色で認識させる考え方です。
造作の量:標準/家具・什器:一部造作/照明:装飾灯あり/物件:商業施設
ミスターカレー イオン石狩緑苑台店
商業施設のフードコートに面したカレー店。赤い壁面とオブジェ、木の客席で、通路側のサインを大きく取っています。
フードコート型はサインと壁1面の色で勝負が決まります。厨房は館側の排気条件に合わせ、客席は既製品で軽く作る配分です。
造作の量:少ない/家具・什器:既製品中心/照明:基本のみ/物件:商業施設(フードコート)
焼とんかつ 豚米 イオンモール名古屋茶屋店
商業施設内のとんかつ店。写真は施工会社提供の複数カットで、木質のカウンターと明るい客席、通路側の大きな暖簾サインが特徴です。
揚げ物は排気と油の処理(グリストラップ・ダクト清掃)が費用と工程の中心。客席は明るく軽く、投資は厨房と排気に寄せる業態です。
造作の量:少ない/家具・什器:一部造作/照明:基本のみ/物件:商業施設
BAR EMETH(エメト)
長い木目調カウンターと、ライン照明で下から照らしたバックバーのボトル棚。天井は黒く落とし、白いカウンタースツールだけを浮かせています。施工会社公式の記載では6.4坪(客席4.37坪・キッチン1.66坪・トイレ0.40坪)、工期1.2ヶ月、BARの居抜きからの改装。
居抜きの骨格を活かし、投資をバックバー照明とカウンター天板に集中させたオーセンティックの典型です。6.4坪でも客席が4.37坪あれば成立する、という坪数の内訳が公式に開示されているのも珍しい参考値です。
造作の量:標準/家具・什器:全部造作/照明:作り込む/物件:BARの居抜き
業種別の内装・開業ガイド(当サイト)
厨房レイアウトの決め方(4型比較・坪数逆算シミュレーター・汚染/清潔区域・保健所図面)はこちら
ケーキ屋・スイーツ店の内装(登録施工会社の事例10選・売場の型・ショーケースの実務)はこちら
業者の選び方と契約の実務
発注の形は3つあります。①設計者(デザイナー)先行——図面を作ってから施工会社を紹介してもらう。デザイン重視の店向き。②施工会社先行——飲食実績の豊富な施工会社に設計ごと任せる。コストと工期のバランスが良い。③トータルプロデュース——物件探しや資金計画まで並走。初開業の安心感がある分、費用は乗ります。どの形でも、同じ条件で3社以上の相見積もりが鉄則——同条件でも会社によって数十万〜数百万円の開きが出るのが内装工事です。
選ぶ軸は「飲食店の施工実績」。騒音・におい・近隣対策・保健所対応は、飲食をやった会社にしか引き出しがありません。そして契約前に必ず3点を確認してください。①追加工事の有無——「この見積もりで完成するか」を文面で。②支払い条件——契約時に全額は危険。500万円以下なら契約時と完了時の2分割、それ以上は契約・中間・完了の3分割が無難です。③遅延特約——工事遅延1日につき〇円(1日分の売上目安)の特約があると、オープン延期のリスクを業者と共有できます。
開業までの流れと工期
標準的な流れは「物件の目星→内装会社に内見同行を依頼→ラフプランと概算→物件契約→実施設計→保健所の事前相談→着工→施設検査→引き渡し→営業許可証→開業」。物件契約の前に内装のプロを入れるのが最大のコツで、ダクト・容量・重飲食可否を契約前に見立てられると、後戻りがなくなります。
スケジュール感は、居抜きで物件契約から1.5〜2ヶ月、スケルトンで3〜5ヶ月(設計期間込み)。家賃発生日・フリーレント・開業日の3点から逆算した工程表を、契約前に業者と固めてください。
地域でどれくらい変わるか
同じ工事でも、職人の人件費と搬入条件で地域差が出ます。東京を100とすると、地方は65〜85程度に収まるのが一般的な感覚です。地域ごとの相場とエリア戦略は茨城県の店舗内装ガイド・京都府の店舗内装ガイド(景観条例と看板規制)のように地域別にまとめています。
よくある質問
Q1. 飲食店の内装費用は結局いくらですか?
スケルトンで坪30〜60万円、居抜きで坪15〜30万円が相場です。公庫データの平均は約883万円ですが、業種で大きく変わるため、15業種比較表の自分の行で見てください。
Q2. 10坪の店だといくらかかりますか?
スケルトンで200〜600万円、居抜きで150〜300万円が目安です。重飲食(焼肉・中華など)は排気設備でさらに上振れします。
Q3. 居抜きとスケルトン、どちらが得ですか?
初期費用は居抜きが圧倒的に有利ですが、「厨房機器・ダクト・グリストラップ」の3資産が使える場合に限ります。状態が悪い居抜きは、解体費が乗るぶんスケルトンより高くつくこともあります。
Q4. 前の店と同じ業態なら、どれくらい安くなりますか?
設備をほぼそのまま使えるため、坪15万円を切るケースもあります。ただし機器の年式(冷機は10年目安)と故障リスクは必ず確認してください。
Q5. 保健所にはいつ相談に行けばいいですか?
図面が固まった着工前です。完成後の指摘は手直し費用が大きいため、事前相談で要件(シンク・手洗い・区画)を図面に反映してから着工してください。
Q6. 内装制限とは何ですか?
建築基準法・消防法に基づく、壁・天井の材料や防災設備の基準です。火を使う飲食店は対象になりやすく、対応費が見積もりに含まれているかの確認が重要です。
Q7. 工期はどれくらいですか?
居抜きで3〜5週間、スケルトンで設計込み2〜3.5ヶ月が目安です。保健所検査と許可証交付の日数も開業日から逆算してください。
Q8. 業者はどう選べばいいですか?
飲食店の施工実績を軸に、同条件で3社以上の相見積もりを。騒音・におい・保健所対応の引き出しは、飲食経験のある会社にしかありません。
Q9. 支払いのタイミングは?
契約時全額は避け、500万円以下なら契約時・完了時の2分割、それ以上は契約・中間・完了の3分割が無難です。
Q10. 追加費用を防ぐには?
契約前に「この見積もりで完成するか」を文面で確認し、内装制限対応・申請費・看板が「別途」になっていないかをチェックしてください。安く見える見積もりの正体は、たいてい「入っていないもの」です。
30秒で結論
飲食店の内装は、①坪単価はスケルトン30〜60万・居抜き15〜30万、ただし業種の行で見る(15業種表とシミュレーター)②保健所・グリストラップ・内装制限の共通核を図面段階で固める ③居抜きは3資産で見極める ④飲食実績のある会社に3社相見積もり+契約3点確認——この4つで、平均883万円の買い物から失敗が消えます。
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