結論:店舗改装の費用相場は業態別に坪単価20〜50万円。飲食店30〜50万円、物販・サービス20〜40万円、美容室・サロン30〜50万円が中央値の目安です。同じ20坪でも、全面改装か部分改装か、業態変更を伴うか、外装・看板まで含めるかで400万円〜2,000万円超の幅が生まれます。費用を決める要因は、改装範囲・厨房設備の更新・スケルトンに戻して新装するか・営業継続中の夜間工事の有無の4つ。本記事では業態別坪単価早見表、部位別費用、全面vs部分改装の判断軸、業態変更の費用、ROIで考える改装タイミングまで網羅します。店舗内装ドットコムは、全国47都道府県の登録内装会社から無料で一括見積もりを取れるマッチングサービスで、改装費用の適正水準を複数社の見積比較で確認できます。
基本店舗改装とは?リフォーム・リノベーション・新装の違い
「店舗改装」「リフォーム」「リノベーション」「新装」は、いずれも店舗に手を入れる工事ですが、業界では用途・規模・目的で使い分けられます。費用と業者選定にも直結する区別なので、まず整理しておきましょう。
| 用語 | 定義 | 費用感(20坪基準) |
|---|---|---|
| 店舗改装 | 既存の店舗を継続営業前提で部分的・全面的に手を入れる工事の総称 | 200〜1,500万円 |
| リフォーム | 老朽化部分を元の状態に戻す・きれいにする工事 | 100〜600万円 |
| リノベーション | 既存を活かしつつ用途・機能・価値を大幅に高める改修 | 500〜1,500万円 |
| 新装(スケルトンからの新装工事) | 居抜きやスケルトン物件にゼロから内装を入れる | 600〜2,000万円 |
| 業態変更(コンバージョン) | 業態を変えるための内装・設備の作り替え | 500〜1,500万円 |
「改装」と「新装」の境界はあいまい
居抜き物件でほぼ全造作を撤去して入れ替える場合、実質的に新装工事に近くなります。新規出店時の費用感は店舗内装費用の完全ガイド、退去側の費用はスケルトン戻し費用ガイドと原状回復工事費用ガイドを参考にしてください。
相場店舗改装費用の業態別坪単価早見表
業態によって厨房・水回り・設備の量と複雑さが大きく異なり、坪単価のレンジも幅があります。2026年5月時点の業界公開情報を整理した目安です。
| 業態 | 坪単価レンジ | 中央値の目安 |
|---|---|---|
| カフェ・喫茶(軽飲食) | 20〜50万円 | 30〜40万円 |
| 居酒屋・バー | 30〜60万円 | 40〜50万円 |
| ラーメン店 | 30〜60万円 | 40〜50万円 |
| 焼肉・中華・重飲食 | 40〜80万円 | 50〜60万円 |
| イタリアン・フレンチ | 40〜70万円 | 50〜60万円 |
| 物販(アパレル・雑貨) | 20〜40万円 | 30万円 |
| コンビニ・小売 | 30〜50万円 | 40万円 |
| 美容室・理容室 | 30〜50万円 | 40万円 |
| ネイル・エステ | 30〜60万円 | 40〜50万円 |
| クリニック・歯科 | 40〜70万円 | 50〜60万円 |
| 整骨院・整体 | 20〜40万円 | 30万円 |
| 学習塾・教室 | 20〜35万円 | 25〜30万円 |
| フィットネスジム | 25〜45万円 | 30〜35万円 |
坪単価が幅広い理由
同じ業態でも、内装グレード(高級店/カジュアル店)、既存設備の活用範囲、厨房の更新有無、外装まで含めるかで2〜3倍の差が出ます。実勢価格は必ず複数社の見積もりで確認してください。
総額規模別の総額シミュレーション
業態別×坪数別の総額目安です。実際の見積もりには諸経費・撤去費・廃材処分費が含まれるため、坪単価×坪数の値に対して10〜20%の幅を見込むと安全です。
| 業態 / 坪数 | 10坪 | 20坪 | 30坪 | 50坪 |
|---|---|---|---|---|
| 軽飲食(カフェ) | 200〜500万円 | 400〜1,000万円 | 600〜1,500万円 | 1,000〜2,500万円 |
| 重飲食(焼肉・中華) | 400〜800万円 | 800〜1,600万円 | 1,200〜2,400万円 | 2,000〜4,000万円 |
| 物販・サービス | 200〜400万円 | 400〜800万円 | 600〜1,200万円 | 1,000〜2,000万円 |
| 美容室・サロン | 300〜500万円 | 600〜1,000万円 | 900〜1,500万円 | 1,500〜2,500万円 |
| クリニック | 400〜700万円 | 800〜1,400万円 | 1,200〜2,100万円 | 2,000〜3,500万円 |
部位部位別の費用内訳と単価
店舗改装は「全部やる」と決めなくても、外装・客席・厨房・看板など部位を絞って優先順位をつけることでコストをコントロールできます。
| 部位 | 主な工事内容 | 費用目安 |
|---|---|---|
| 外装・ファサード | 外壁塗装・タイル張替・サッシ交換 | 50〜300万円 |
| 看板・サイン | 袖看板・突き出し看板・LED化 | 20〜150万円 |
| 客席・客席什器 | テーブル・椅子・カウンター・ベンチシート | 50〜500万円 |
| 床・壁・天井 | クロス張替・床材交換・塗装 | 5,000〜10,000円/㎡ |
| 厨房設備 | シンク・ガス・ダクト・グリストラップ・厨房機器 | 200〜1,000万円 |
| 客席空調 | 業務用エアコン交換・配管 | 50〜300万円 |
| 照明 | LED化・スポット・調光 | 30〜200万円 |
| 給排水・電気 | 配管延長・分電盤更新 | 50〜300万円 |
| トイレ | 洋式化・バリアフリー対応・ウォシュレット | 50〜200万円 |
| 消防設備 | 火災報知器・スプリンクラー・誘導灯 | 30〜150万円 |
判断全面改装 vs 部分改装の判断軸
全面改装が向くケース
🏢 開業から10年以上経過
🔄 業態変更を伴う
📉 売上が継続的に下落
🏗️ 建物の躯体・設備に問題
部分改装が向くケース
💡 外装・看板のみ刷新
🪑 客席什器の入れ替え
🍳 厨房設備のみ更新
💡 照明・色調の変更
業態変更業態変更(コンバージョン)の費用
業態変更は「ある業態の店舗を別業態の店舗に作り変える」工事で、給排水・ガス・電気・ダクトの位置を移すことが多く、全面改装の中でも費用が高めになります。
| 変更パターン | 追加費用の目安 | 主な追加工事 |
|---|---|---|
| カフェ → 居酒屋 | +100〜300万円 | ガス容量増設・グリストラップ追加 |
| 居酒屋 → 焼肉 | +300〜800万円 | 各席ダクト・無煙ロースター・大型ダクト |
| 洋食 → ラーメン | +200〜500万円 | ウェットキッチン・床はつり・排水 |
| 物販 → 飲食 | +500〜1,500万円 | 厨房新設・給排水・ダクト・消防設備 |
| 美容室 → ネイル | +50〜200万円 | 水回り縮小・個室造作 |
| 飲食 → 物販 | +100〜400万円 | 厨房撤去・床下排水処理・壁面什器 |
業態変更時は、保健所・消防署・税務署への各種届出が必要です。営業許可の業種区分変更・防火対象物使用開始届・廃止届と開業届のセット対応など、行政手続きと工事スケジュールを並行管理する必要があります。
タイミング改装が必要なタイミングとROI判断
改装を検討すべき5つのサイン
📉 1. 売上が前年比で減少傾向
📅 2. 開業から10年以上経過
🆕 3. 競合店が新規出店・改装
📱 4. SNS映え・口コミで負ける
🔧 5. 設備の故障が頻発
改装ROIの計算式
改装費用は「改装後の売上増加分」で何ヶ月・何年で回収できるかが投資判断の核心です。
📊 ROI計算式
📊 計算例
📊 判断目安
スケジュール営業継続中の工事スケジュール
営業継続パターン
| パターン | 休業期間 | 工期目安 | 追加費用 |
|---|---|---|---|
| 営業しながらの部分改装 | 0日 | 2〜4週間 | +10〜20%(夜間工事割増) |
| 夜間のみの工事 | 0日 | 4〜8週間 | +15〜30% |
| 定休日活用 | 0日 | 8〜12週間 | +5〜10% |
| 短期休業(1〜2週間) | 7〜14日 | 2〜3週間 | 標準 |
| 中期休業(1ヶ月) | 30日 | 3〜5週間 | 標準 |
| 長期休業(全面改装) | 30〜60日 | 5〜8週間 | 標準 |
休業期間中の固定費
家賃・人件費(休業手当)・水光熱費の基本料金は休業中も発生します。20坪のカフェで月家賃30万円・スタッフ3名なら、1ヶ月の休業で約100〜150万円の固定費負担。改装費用に休業期間中の機会損失を含めて判断する必要があります。
要因費用が高くなる7つの要因
🍳 1. 厨房設備の総入れ替え
🏢 2. ビル指定業者制度(B工事)
🌙 3. 営業継続中の夜間工事
🔧 4. 配管・配線の大幅移設
🎨 5. 内装グレードの引き上げ
📋 6. 業態変更による消防・建築確認
⚠️ 7. アスベスト含有建材
見積見積書の内訳と読み解き方
妥当な内訳割合
| 項目 | 全体に占める割合 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 仮設工事費(養生・足場・仮囲い) | 3〜8% | 養生範囲が明示されているか |
| 解体・撤去費 | 5〜15% | 廃材処分単価が明記されているか |
| 内装・建築工事費 | 25〜40% | 項目別の単価×数量が記載されているか |
| 設備工事費(電気・空調・給排水・ガス) | 25〜35% | 「一式」表記が多くないか |
| 厨房機器・什器 | 10〜20% | 新品/中古の別、メーカー型番 |
| 設計・デザイン費 | 3〜10% | 図面範囲と修正回数 |
| 諸経費・現場管理費 | 5〜15% | 20%超は内訳説明を求める |
| 消費税 | 10% | 税抜・税込が明示されているか |
見積書チェック8項目
- 「電気一式」「設備一式」「厨房一式」など曖昧表記がないか
- 面積基準(内法/壁芯/登記)が明示されているか
- 厨房機器の型番・メーカー・新品/中古の別が記載されているか
- 本来不要な工事(オーバースペック)が含まれていないか
- 夜間・休日工事割増の根拠が記載されているか
- 追加工事費発生条件が契約書に明記されているか
- 消防設備・建築確認の費用が分離計上されているか
- 図面・パースの修正回数・追加費用条件が明記されているか
法令法的注意点|消防法・建築基準法・食品衛生法
業態変更時に確認すべき法令
| 法令 | 確認事項 | 申請先 |
|---|---|---|
| 消防法 | 用途変更時の消防設備設置基準 | 所轄消防署 |
| 建築基準法 | 用途変更時の建築確認申請(200㎡超の用途変更) | 市区町村建築主事 |
| 食品衛生法 | 飲食店営業許可の取得・変更 | 保健所 |
| 水質汚濁防止法 | 飲食店の排水処理 | 市区町村 |
| 大気汚染防止法 | アスベスト事前調査 | 都道府県・市区町村 |
| 建設リサイクル法 | 解体80㎡以上の事前届出 | 都道府県 |
用途変更の建築確認(建築基準法)
建築基準法では、200㎡を超える特殊建築物(飲食店・物販店・サービス業など)に用途変更する場合、建築確認申請が必要です。事務所から飲食店への変更、物販店から飲食店への変更などは特に注意が必要で、設計事務所・施工会社と早期に調整しないと工事着手が大幅に遅れます。詳細は国土交通省 建築基準法のページで確認できます。
消防法の用途変更時の対応
用途変更により防火対象物の区分が変わる場合、消防用設備等の設置基準も変わります。改装工事着工前に所轄消防署への事前相談と「防火対象物使用開始届」が必要です。スプリンクラー・自動火災報知設備・誘導灯の追加が求められるケースもあり、想定外の追加工事費の原因になります。
節約改装費用を抑える6つの方法
① 相見積もり2〜3社の取得
② 既存設備の活用
③ 工事範囲の優先順位付け
④ デザイン費の標準化
⑤ 厨房機器の中古活用
⑥ 工事時期の調整
業者業者選びの実務ポイント
店舗改装に強い業者の見分け方
店舗改装は住宅リフォームとは別ジャンルで、商業施設・厨房・消防・什器・サイン製作までを統合できる業者が向いています。実績ジャンルの確認は最重要です。
✅ ポイント1:店舗内装の実績数
✅ ポイント2:設計・施工の一貫対応
✅ ポイント3:消防・建築確認の経験
✅ ポイント4:建設業許可の保有
✅ ポイント5:契約書・見積書の透明性
✅ ポイント6:アフターサポート
悪徳業者の8つのサイン
🚩 サイン1
🚩 サイン2
🚩 サイン3
🚩 サイン4
🚩 サイン5
🚩 サイン6
🚩 サイン7
🚩 サイン8
注意よくあるトラブル類型と回避策
⚠️ 想定外の追加請求
⚠️ 工期遅延
⚠️ 完成イメージとの相違
⚠️ 営業継続中の騒音・粉塵苦情
⚠️ 業者の倒産
⚠️ 消防・建築確認の未対応
⚠️ オーナー承諾なしの工事
⚠️ アフター対応の放置
FAQよくある質問
Q. 店舗改装の費用相場はいくら?
業態別に坪単価20〜50万円が目安です。飲食店30〜50万円、物販20〜40万円、美容室30〜50万円、クリニック40〜70万円が中央値の参考になります。
Q. 店舗改装と新装の違いは?
改装は既存の店舗を継続営業前提で部分的・全面的に手を入れる工事の総称。新装は居抜き・スケルトン物件にゼロから内装を入れる工事です。改装でも内装をすべて作り変える場合は実質新装に近くなります。
Q. 部分改装と全面改装どちらを選ぶ?
業態変更や売上の長期下落、開業10年以上経過なら全面改装が向きます。外装・看板の刷新、客席什器の入れ替えだけで集客改善できそうなら部分改装が費用対効果に優れます。
Q. 営業しながらの工事は可能?
夜間工事・定休日活用で営業継続のまま改装できますが、夜間工事は通常工事の1.25〜1.5倍、深夜は1.5〜1.6倍の割増になります。工期は2〜3倍に伸びることが多いです。
Q. 業態変更の費用はいくらかかる?
変更パターンによりますが、カフェから居酒屋なら追加100〜300万円、物販から飲食なら追加500〜1,500万円が目安。給排水・ガス・ダクト・消防設備の追加工事が主な費用要因です。
Q. 改装費用をいつまでに回収すべき?
小規模改装は12〜24ヶ月、全面改装は24〜60ヶ月で回収できる計画なら投資価値があります。改装費÷(月商アップ額×営業利益率)で回収月数を試算してください。
Q. 改装の前に何を確認すべき?
賃貸借契約書の改装条項・原状回復条項、ビルの工事区分(A/B/C)、消防・建築確認の必要性、業態変更の場合は保健所営業許可の確認です。
Q. 改装費用を抑える最も効果的な方法は?
相見積もり2〜3社の取得が最大のコスト削減策です。既存設備の活用、工事範囲の優先順位付け、デザイン費の標準化、厨房機器の中古活用も組み合わせると30〜50%削減できるケースがあります。
Q. 改装中の家賃はどうなる?
賃貸借契約により異なります。契約書に「工事期間中の家賃減額」の規定がない限り、原則として通常通り発生。長期休業を伴う場合はオーナーとの事前交渉が必要です。
Q. 改装で建築確認が必要なケースは?
200㎡超の特殊建築物への用途変更(事務所から飲食店など)は建築確認申請が必要です。大規模な構造変更がある場合も該当します。事前に建築主事・施工会社へ確認を。
次の一歩まとめ|店舗内装ドットコムの一括見積もりで適正費用を確認
店舗改装の費用は、業態×坪数×改装範囲×ビル条件×業態変更の有無で坪単価20〜80万円の幅で動きます。1社見積もりでは相場の1.5〜2倍を払うパターンが多発しており、相見積もりが最も効果的な節約策です。改装は「いくらかかるか」だけでなく「何ヶ月で回収できるか」のROIで判断することが、撤退リスクを下げ事業継続を確実にする鍵になります。
店舗内装ドットコムは、全国47都道府県の登録内装会社・改装会社から無料で一括見積もりを取れるマッチングサービスです。店舗改装、業態変更、部分リフォーム、新規出店まで、ワンストップで複数社の見積比較ができます。営業しつこくない設計で、相談・見積もりだけでも気軽に依頼可能です。
