店舗改装費用の相場|全面・部分改装の判断と部位別見積もり

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店舗改装費用は、部分改装か全面改装かを決める前に「直す場所」と「残す設備」を分けると比べやすくなります。開業からの年数や売上の下落だけで、全面改装が必要とは限りません。床の傷みを直す工事と、厨房・配管・間取りまで替える工事では、同じ20坪でも費用の中身が違います。

このページでは、部分で解決する案・まとめて直す案・調査してから決める箇所を整理します。手元の見積額や休業の影響を計算したい方は、改装見積もりの2案比較をご利用ください。

店舗改装費用の相場|坪単価より先に工事範囲を確認

施工会社が公表する目安にも幅があります。例えば、オフィスインテリアは次の範囲別の坪単価を掲載しています。一社の公表目安であり、全国の平均・中央値や当サイトの施工価格ではありません。

仕上げを中心に更新

10〜20万円/坪

壁紙・床材の張り替え、照明更新を想定した「小規模改装」の掲載例。

内装と什器を更新

20〜40万円/坪

内装全面変更、什器入れ替えを想定した「中規模改装」の掲載例。

設備まで全面更新

40〜80万円/坪

スケルトン改装、設備全面更新を想定した「大規模改装」の掲載例。

出典:オフィスインテリア「店舗改装工事の費用相場と内訳」(2026年9月20日確認)。設計・諸経費・税の含有は掲載表から確定できません。税込総額の保証として使わず、見積ごとに確認してください。

別の施工会社の「部分改装」と同じ範囲とは限りません。業種別の違いは、飲食店の厨房・排気、美容室の給排水、クリニックの診療設備など、残す物と新しくする物へ分解して確認します。業種名から一律の中央値や割引率は決められません。

10坪・20坪・30坪の目安を見るとき

上の「仕上げ中心10〜20万円/坪」を単純に掛けると、10坪100〜200万円、20坪200〜400万円、30坪300〜600万円です。これは掲載単価からの計算例で、設備更新を含む改装総額の事例ではありません。床の一部だけを直す場合は、店全体の坪数で掛けず、施工面積と撤去・下地補修・什器移動を積み上げます。

単価に一律10〜20%を上乗せする前に、含まれる費用を確認。設計・撤去・現場管理・諸経費がすでに見積額へ入っていれば、重ねて足しません。未確認の費用は0円にせず、「何を確認すれば金額が決まるか」を残します。

新規出店から設備まで整える場合は店舗内装費用ガイドへ。改装見積額と営業への影響の整理は店舗改装の費用比較ガイドにまとめています。

全面改装と部分改装、どちらが必要?3つの案で考える

最初から「全面か部分か」の二択にせず、解決したい問題と工事が及ぶ範囲を合わせます。「開業10年」「売上が3か月下落」は調査のきっかけにはなっても、全面改装の根拠にはなりません。

部分改装を先に検討

困りごとが限られた場所にある場合。入口が分かりにくい、壁が傷んだ、席が使いにくいなど。設備の能力・状態に支障がなく、局所的な変更で目的を達成できるか確認します。

依頼する案:直す範囲を絞り、残す仕上げとの色・段差・取り合いまで含めた見積もり。

全面改装と比較

複数の問題がつながっている場合。厨房移動に給排水・電気・排気の変更が伴う、動線変更が店全体へ及ぶなど。部分工事を繰り返す場合の二度手間と比較します。

依頼する案:必要箇所に限定する案と、関連する工事をまとめる案。総額・休業・次回工事まで比較。

調査後に決める

漏水・下地・配管・設備能力が分からない場合。見える仕上げだけで決めず、どこまで点検できるかを確認します。異常がある箇所は使用継続の可否も先に相談します。

依頼する案:調査範囲・調査費・判明後の選択肢。追加工事の判断と承認の手順。

同じ困りごとでも、工事が変わる例

客席の雰囲気を変えたい

仕上げ・照明・家具の配置で目的を満たせるか確認。壁や床をすべて壊す必要があるとは限りません。

メニューを増やしたい

新しい機器の寸法だけでなく、電気・ガス・排水・排気・調理動線を確認。機器交換だけで済むかを先に調べます。

売上を回復したい

来店数・客単価・席の回転・商品・接客など原因を分けます。内装で解決できる課題と、工事以外の改善を見比べます。

「全面改装」と呼ぶ場合も、何を残し、どこを撤去するのかは会社によって異なります。改装・リフォーム・リノベーション・新装という呼び名だけから金額や必要な手続きは決まりません。

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部位別の費用を比べる|本体代と周辺工事を分ける

部位別の見積もりは、面積・数量・機種・仕様に加えて、撤去・接続・復旧までそろえると比較できます。以下は金額を決めるための確認点です。小さな工事でも搬入や養生などの共通費用があり、面積に比例するとは限りません。

外装・ファサード・看板

施工面積、取付下地、既存撤去、足場や高所作業、電源、屋外広告物等の手続き。看板本体だけの価格と取付込みを区別。

床・壁・天井

施工面積、材料、既存を剥がすか重ねるか、下地補修、什器移動・復旧。床面積と壁・天井の施工面積を混同しない。

客席・カウンター・什器

数量、既製品か造作か、寸法、固定、搬入経路、配線。再塗装・張り替え・交換の違いを比較。

厨房機器・排気・給排水

機種・能力、本体と設置接続、撤去処分、防水、排水経路、排気の出口。既存機器は所有と修理・整備の可否も確認。

空調・照明・電気

機器本体、配管・配線、容量、分電盤、制御、試運転。器具交換と建物側の増設工事を分ける。

トイレ・消防設備

利用方法と必要な仕様、配管位置、床・壁の復旧、消防設備の移設・増設、検査。設備を移す前に所管や建物管理側の条件を確認。

床を直した直後に、配管交換で再び床を壊さないか。将来の工事も分かる範囲で伝え、同時施工と分割施工の総額・営業への影響を比較しましょう。支払い時期が違うため、単純な合計が小さい案だけで決めないことも大切です。

業態変更の追加費用|店名より設備条件を比べる

カフェから居酒屋、物販から飲食など、業態名だけで追加費用は決まりません。新しいメニュー・機器・営業時間・人数から、既存設備で何が足りないかを洗い出します。

  1. 新しい営業条件:メニュー、調理機器、客席、保管、スタッフの動き。
  2. 既存の能力と経路:電気・ガス・給排水・排気・空調、建物側の余力。
  3. 工事範囲:機器本体だけか、接続・撤去・下地・防水・内装復旧まで必要か。
  4. 承諾と手続き:貸主、建物管理、建築、消防、保健所等へ何を示すか。

業態変更があっても、既存を活用できる範囲は現地で判断します。「変更するなら必ず全面撤去」「必ず廃業届と開業届が必要」とは限りません。許可・届出・税務の変更内容は、それぞれの窓口で確認してください。

改装の投資回収|売上増ではなく、追加の収支で考える

月商が増えても、仕入れ・決済手数料・追加スタッフ・保守費などが増えれば、その分を工事費の回収に回せるわけではありません。既存の営業利益率を売上増へそのまま掛ける方法は、増える費用の構造が同じとは限らないため、判断を誤ることがあります。

月間の収支改善額の簡易試算
=増える売上−増える変動費−増える固定的な支出+実際に減る支出

通常営業を続けた場合との差で考えます。減る支出は根拠があるものだけを入れ、同じ削減を二度数えません。費用が未確認なら結果も未確定です。経費を減らせるか分からない段階で0円に置き換えないでください。

500万円を投じる仮定でも、売上の見込みで変わる

次は工事・設計・別途工事等の回収対象額を500万円とした、当記事の仮定例です。金額は税抜で統一し、毎月同じ増収・増支出が続くと仮定しています。実際の事例・効果予測ではありません。

増収50万円の場合

売上+50万円、変動費+30万円、固定的な支出+10万円、支出削減0万円。

改善額10万円/月

500÷10=50か月の単純回収。

増収30万円にとどまる場合

売上+30万円、変動費+18万円、固定的な支出+10万円、支出削減0万円。

改善額2万円/月

500÷2=250か月の単純回収。

増収20万円の場合

売上+20万円、変動費+12万円、固定的な支出+10万円、支出削減0万円。

改善額−2万円/月

この前提では、改善額による回収はできません。0円・マイナスを割り算して回収月数を出しません。

この単純回収は、税金・金利・借入返済・減価償却・入出金の時期・将来の修繕・資金の時間価値を織り込んだ評価ではありません。工事中の売上減と支出、再開直後の立ち上がり、契約の残存期間、手元資金も別に確認します。500万円以外の未確認支出があれば、上の回収月数はその計画に使えません。

「24か月以内なら投資価値あり」といった一律の基準では決めません。見込みを下回った場合にも営業を続けられるか、工事を小さくした案でも目的を満たせるかを比較し、経営・資金の判断は税理士や金融機関等にも相談してください。

固定費・変動費の区別は日本政策金融公庫「売上予測と損益分岐点分析をしよう」を参照。上の改装比較式・仮定例は当記事の説明で、公庫の改装効果推計ではありません。

営業しながら改装する場合|休業日数と工期を分ける

夜間・定休日・区画を分ける方法はありますが、休業0日を保証するものではありません。作業可能時間、停電・断水、粉じん・臭い、避難経路、清掃・乾燥・試運転、翌営業までの復旧を確認してから工程を決めます。

部分改装でも止まる設備がある

トイレや厨房、電源が使えない間に営業できるか。工事区画が小さくても、店全体に影響することがあります。

夜間工事は作業時間も費用も確認

毎回の養生・片付け、警備、搬入、人員の条件を見積もりに入れます。割増率や工期倍率は一律に決めません。

再開準備まで工程に入れる

工事完了日だけでなく、清掃、納品、設備試運転、スタッフ確認、必要な検査・手続きを含めて再開日を決めます。

詳しくは営業しながら改装する工程管理ガイドへ。休業案と営業継続案の金額は、同じ期間の工事費・営業影響で比較します。どちらでも発生する家賃等を差額へ重ねて足さず、資金繰りでは支払予定を別に確保します。

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見積書でそろえる8項目|一式や割合だけで良否を決めない

  1. 目的と範囲:何を改善し、どこを残すか。部分案と全面案の違い。
  2. 数量と仕様:面積・台数・材・機種・寸法。図面や仕様書との対応。
  3. 費用の含有:設計、撤去処分、機器本体、接続、仮設、管理、税。
  4. 建物側の条件:指定業者工事、搬入、作業時間、共用部養生、貸主承諾。
  5. 未確認箇所:下地・配管等。調査方法と追加が判明する時点。
  6. 追加工事:理由・範囲・金額・工期を誰が書面で承認するか。
  7. 工程と支払い:着工・引渡し・再開準備、支払いの時期と出来高。
  8. 検査と保証:試運転・手直し、保証対象、既存利用部分の責任範囲。

見積に「一式」があっても、付属図面や仕様書で対象が分かれば比較できる場合があります。逆に内訳が細かくても、除外事項が不明なら総額は確定しません。諸経費が何%かだけで割高・不当とは判断せず、同じ工事範囲の総額で比べてください。

詳細は店舗内装の見積もり比較へ。ビルの指定業者工事はA工事・B工事・C工事の区分を入口に、建物の工事区分表と見積を照合します。指定業者だから一律に何倍になる、とは限りません。

法令・承諾・調査は、着工前に範囲を確認

貸主・建物管理

工事承諾、作業時間、搬入、原状回復、指定業者の範囲。工事費だけでなく退去時の条件まで確認。

建築・消防・保健所

建物の用途・構造・規模と改装箇所を示し、必要な確認・届出・検査を相談。店の面積や「部分改装」という呼び名だけで要否を決めない。

石綿等の事前調査

対象工事では、工事前に改修する部分の調査が必要です。調査義務と一定規模以上の結果報告は別。見積額が小さいことを理由に調査不要と決めない。

参照:国土交通省・建築確認と検査対象の見直し、厚生労働省・改修工事の石綿事前調査(2026年9月20日確認)。申請先・期限・資格・適用範囲は所在地と工事内容をもとに建築士・施工会社・所管窓口へ確認します。

用途変更でも、建築・消防・営業許可の手続きはそれぞれ別に確認します。軽微な内装変更と建築基準法上の大規模修繕・模様替えを同じ扱いにしないでください。契約前に確認すべき資料は店舗の賃貸借契約ガイドも参照してください。

改装会社の選び方|所在地や安さより、説明と実績を確認

自店に近い業種・建物・工事範囲の実績を見て、設計・施工・設備・申請の担当と責任を確認します。設計施工一括でも分離発注でも、費用や品質は契約範囲によります。一括だから必ず安くなるわけではありません。

  • 現地調査の内容:何を見て残せると判断したか。概算見積もりの段階と、調査後の確定条件を分けて説明するか。
  • 契約と変更:工事内容・工期・代金・追加承認・引渡し・保証を文書で確認できるか。
  • 支払い:材料調達や出来高との関係、支払先、遅延・中止時の扱いを確認。一律の前金割合だけで安全とは決めない。
  • 許可:予定工事に必要な業種・許可・登録等と有効性を確認。軽微な工事には建設業許可の例外があり、許可の有無だけで一律に判断しない。

参照:国土交通省・建設業の許可について、建設業者・宅建業者等企業情報検索システム。必要な許可は請負金額と工事の種類等によって確認します。

マンション内の事務所、安い価格、「一式」表記だけで悪徳とは決めつけられません。一方、契約や費用範囲の説明を拒む、承認前の変更を迫る、書面と違う支払いを求める場合は、内容を確認できるまで契約・支払いを急がないでください。

改装費用を抑える順番|必要な性能と二度手間を見直す

  1. 目的に必要な範囲を決める:床を替える前に傷みの原因を確認するなど、見た目と原因を分ける。
  2. 既存を使う案を出す:点検・清掃・補修・再接続も含め、交換案との差を確認。
  3. 仕様の選択肢を比べる:既製品・造作、張り替え・再塗装など。衛生・防水・安全・清掃性は確保。
  4. 工事の重なりを整理:一度仕上げた場所を再び壊す工事がないか、将来計画も伝える。
  5. 同じ条件で相見積もり:図面・設備一覧・営業条件をそろえ、除外項目まで比較。
  6. 工程に余裕を持つ:納期・調査・承諾・再開準備を先に確認。閑散期や中古機器でも固定の割引率は期待しない。

中古機器は購入代だけでなく、能力・状態・保証・搬入・接続・修理部品まで確認します。補助金は最新の公募要領と着手条件を確認し、採択や入金を前提に予算を組まないようにしましょう。

部分案と全面案を相談するために用意するもの

図面や予算が未確定でも、分かる条件から相談できます。次の6つを箇条書きにしておくと、会社ごとに違う前提で見積もられるのを防ぎやすくなります。

  1. 業種・所在地・店舗の広さ
  2. 困っていることと、改装で変えたいこと
  3. 直したい場所/残したい物/調査後に決めたい箇所
  4. 工事に使える予算と、別に確保する運転資金
  5. 休業できる日数・営業の続け方・希望時期
  6. 図面・写真・機器一覧・既存見積もりの有無
相談文の例を見る

営業中の店舗改装を検討しています。目的は[困りごと]の改善です。[場所]を直し、[設備]は使えるか調査したいです。部分改装で目的を満たす案と、関連工事をまとめる案の違いを知りたいです。予算は[税込予算/未定]、休業は[日数/未定]、希望時期は[時期]です。設計・撤去・設備接続・仮設・税の含有と、未確認事項も教えてください。

改装の範囲と見積もりを無料相談

当サイトへの相談・会社紹介は無料です。現地調査・設計・見積作成・工事など各社に依頼する業務の費用は事前に確認してください。対応可否は地域・内容・時期によります。上の条件や相談文がフォームへ自動転記される機能はありません。

店舗改装費用・全面改装と部分改装のよくある質問

店舗改装費用の相場はいくらですか?

同じ業種・坪数でも、仕上げのみか設備まで更新するかで違います。本文の10〜20、20〜40、40〜80万円/坪は、一社が示す工事範囲別の公表目安です。全国中央値や税込総額の保証ではなく、設計・撤去・設備・税の含有を見積もりで確認します。

開業10年なら全面改装が必要ですか?

年数だけでは決まりません。設備・下地の状態、営業上の課題、必要な工事範囲を確認し、部分改装で解決できる案と比較してください。

売上が落ちているので、内装を変えるべきですか?

来店数・客単価・商品・接客など原因を分け、内装で改善できる課題を特定します。改装すれば売上が増えるとは限りません。

店舗改装と新装の違いは何ですか?

改装は既存店舗の仕上げ・設備等を変更する工事、新装は新しい店舗をつくる際に使われる呼び名ですが、範囲は重なることがあります。呼び名だけで費用や手続きは決まりません。

営業を休まず改装できますか?

工事の範囲、設備停止、安全・衛生・避難、翌営業までの復旧条件によります。夜間や定休日を利用しても休業0日を保証できません。

業態変更には必ず全面改装が必要ですか?

新しい営業に必要な設備・動線と、既存設備の能力や状態から判断します。業態名だけで全面撤去や追加費用を決めず、使える範囲を調べます。

何か月で回収できれば改装する価値がありますか?

一律の回収月数では判断しません。増える売上から増える費用を引き、見込みを下回る場合、契約の残り期間、資金繰りも確認します。改善額が0以下や費用未確認の場合は、単純回収月数を確定しません。

相見積もりで必ず安くなりますか?

価格差や削減率は保証できません。同じ範囲・仕様・税・営業条件で見積もりを取り、除外項目や保証まで比べるために利用します。

改装中の家賃も予算へ入れますか?

契約と貸主との合意を確認し、休業中に必要な支払いは資金繰りへ入れます。営業継続案との費用差を比べるときは、両案共通の支出を重複計上しないように分けます。

建築確認や届出は部分改装なら不要ですか?

部分改装という呼び名だけでは決まりません。建物の用途・構造・規模、工事内容から、建築士・施工会社と所管窓口へ確認してください。

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