薬局の内装を無料で一括見積もり
薬局に対応できる会社へ、一度の入力でまとめて依頼できます。
登録施工会社が実際に手がけた薬局の内装を、写真48枚で公開しています。うち3事例は着工前から完工までの工程が揃っています。調剤室のガラス間仕切り、投薬カウンター、薬品棚まで実物で確認できます。
目次
物件を決める前に|バックヤードは法定面積に含まれない
薬局等構造設備規則では、薬局全体の面積は19.8㎡以上と定められています。ここで見落とされやすいのが、スタッフの更衣室・休憩室・物品置き場といったバックヤードは、この19.8㎡に算入されないという点です。
つまり19.8㎡の物件を借りても、そこにバックヤードを作ると法定面積を割ります。実際に必要な物件面積は、19.8㎡+バックヤードの分になります。物件を決めてから気づくと、契約後に条件を満たせないという事態になります。
物件探しの段階で確認すること
内見時に「この面積のうち、法定面積に算入できるのはどこまでか」を施工会社に確認してください。バックヤードのほかに、階段・エレベーターホール・共用廊下なども算入対象外になることがあります。契約前に施工会社と一緒に内見できると、この判断が確実になります。
バックヤードは患者から見えない場所なので後回しにされがちですが、更衣や休憩の環境はスタッフの定着に直結します。手洗い場所や身だしなみを確認できる鏡など、実際に働く人の声を聞いて配置を決めてください。薬剤師の採用が難しい地域ほど、ここへの配慮が効きます。
工事はこう進む|3つの現場を写真で追う
薬局の内装工事がどう進むのか、実際の現場記録で追います。提案時のパース、解体後の状態、施工の途中、完工までを公開している事例は多くありません。ここでは3つの現場を並べて、工程ごとに何が決まるのかを見ていきます。
現場1:あいり薬局(東京都足立区)|パースから完工まで
まず完成イメージを3Dパースで確認します。この段階で投薬カウンターの数、調剤室の位置、薬品棚の量が決まります。着工後には変えられません。


解体を終えた状態がこちらです。天井は躯体があらわになり、壁も下地のみ。この段階で電気容量・給排水・換気の位置が確定します。調剤室の換気と、薬品保管用の冷蔵設備の電源は、ここで押さえておく必要があります。

完工後です。パースで決めた構成がそのまま形になっています。投薬カウンターは3連、調剤室はガラスで仕切られ、壁面には天井近くまで薬品棚が並びます。


現場2:つつじ薬局 土気店(千葉県千葉市緑区)|しっくいを塗る工程
2つ目は、壁の仕上げに無添加住宅のしっくいを使った現場です。壁紙を一切使わず全面をしっくいで仕上げています。

解体直後は天井が黒く、床も下地の状態です。ここからしっくいの下地を作っていきます。

しっくいは塗り工程が入るため、壁紙より工期がかかります。そのぶん消臭・調湿・帯電防止といった性質を内装材そのものが持ちます。帯電しないためホコリが付きにくく、医薬品を扱う空間との相性で選ばれています。


開局後の待合です。グレーと白のチェッカー柄タイルカーペットに、ソファとガラステーブル、観葉植物。しっくいの白壁が光を柔らかく反射しています。

しっくいを選ぶ場合の注意
塗り工程が入るため工期が延びます。開局日が決まっている場合は、逆算して着工日を早める必要があります。一方で壁紙のような10年前後での貼り替えが不要になり、ランニングコストは下がります。補修用のしっくいを施工会社から受け取れば、小さな破損は自分で直せます。
現場3:やまもと薬局 新ひだか店(北海道日高郡)|図面で見る動線
3つ目は、設計図面が公開されている数少ない事例です。平面図と展開図があり、人物のスケールまで描き込まれています。

図面を見ると、駐車場の停車位置から入口までが最短距離で結ばれていることが分かります。地方のロードサイド薬局では、車を降りてから何歩で入口に着くかが来局のしやすさを左右します。
サインの取り付け作業中の写真も公開されています。外壁に直接キャラクターサインを固定していく工程です。


投薬カウンターは明るいメープル材で2連。車椅子でも使える高さのローカウンターを併設しています。多目的トイレにはベビーベッドと手すりがあり、小児連れから高齢者まで対応できる構成です。
3つの現場から分かること
- パース段階で投薬カウンターの数と調剤室の位置が決まり、あとから変更できない
- 解体後の状態で電気容量・給排水・換気の位置が確定する
- 仕上げ材の選択が工期とランニングコストの両方に影響する
- 図面段階で駐車場からの動線を確認しておく
調剤室のデザイン|法令と見せ方の両立
薬局の内装で最も制約が強いのが調剤室です。薬局等構造設備規則により、6.6㎡以上の面積、調剤台の照度120ルクス以上、患者が誤って侵入しないための区分け、薬剤師不在時に施錠・閉鎖できることが求められます。
この「区分け」と「施錠」をどう satisfies するかで、デザインが分かれます。壁で完全に閉じれば要件は満たせますが、患者からは中が見えず、待ち時間の不安が増します。

あいり薬局はガラスの間仕切りを選んでいます。視線は通しつつ物理的には区分けし、施錠もできる。薬剤師が作業している姿が見えることは、患者にとって「今やってくれている」という安心につながります。
ガラス面には「調剤室」の文字を入れ、区画であることを明示しています。デザイン上の装飾に見えて、法令上の区分け表示も兼ねた処理です。
投薬カウンターと待合
医薬品を交付する場所は60ルクス以上の照度が必要です。薬の説明書きや錠剤の色を確認する場所なので、暗くはできません。
一方で待合は、長い人だと30分以上座ることになります。明るさだけを追うと落ち着かない空間になるため、カウンターは明るく、待合はやや落とすという配分が定石です。

新星薬局桜台店では、カウンター上にライン照明を通して手元の明るさを確保しつつ、物販什器を低く抑えて店内全体の見通しを保っています。
服薬指導ではプライバシーへの配慮も必要になります。カウンターを並べる場合は隣との間に袖壁を立てるか、間隔を広く取るかの判断が要ります。個室の相談室を設けるかどうかは、在宅対応や高齢者の比率で決まります。
「カフェのような薬局」という選択
近年、白と機能一辺倒ではない薬局が増えています。待ち時間が長い業態で、居心地そのものを差別化にする考え方です。

薬局やくもは、グレーの左官仕上げの壁に木の投薬カウンターを合わせ、待合に丸テーブルと椅子を置いています。天井をダークグレーで抑え、スポットライトで必要な場所だけを照らす構成です。

ただし照度基準は守る必要があります。雰囲気を優先して全体を落とすと、交付場所60ルクス・調剤台120ルクスを下回ります。「暗くする」のではなく「明るい場所と暗い場所の差を作る」という設計になります。

薬局のレイアウト|3つの型と選び方
薬局の平面計画は、突き詰めると「患者の動線」と「薬剤師の動線」をどう交差させないかに集約されます。患者は入口→受付→待合→投薬カウンター→出口と動き、薬剤師は調剤室→監査台→投薬カウンターと動きます。この2つが交わると、混雑時に作業が止まります。
横並び型(間口が広い物件)
入口から見て左右に受付と待合を配し、正面奥に調剤室を置く型です。間口が広いロードサイドや路面店で成立します。患者から調剤室が正面に見えるため、作業の様子が伝わりやすく安心感が出ます。反面、調剤室の奥行きが取りにくく、分包機や監査台を並べるスペースの確保が課題になります。
縦長型(間口が狭いビルインテナント)
入口から奥に向かって、受付・待合・投薬カウンター・調剤室と直線に並べる型です。都市部の狭小テナントで最も多い構成になります。動線が一方向で分かりやすい一方、待合が通路を兼ねてしまうため、椅子の配置に注意が要ります。座っている患者の前を他の患者が通ることになるので、椅子は通路と平行に置くのが基本です。
L字型(角地・変形物件)
角地や柱型のある物件で採用されます。調剤室を死角側に寄せられるため面積効率が良く、待合を窓側に配置できるので開放感が出ます。ただし投薬カウンターから調剤室が見通せない配置になりやすく、呼び出しのオペレーションを設計段階で決めておく必要があります。
どの型でも共通する原則
投薬カウンターと調剤室は必ず隣接させてください。この2つが離れると、薬剤師が1日に何百回も往復することになり、人件費に直結します。図面を見るときは「調剤台から投薬カウンターまで何歩か」を必ず確認してください。
外観と内装をつなぐ|第一印象は入る前に決まる
患者が薬局を選ぶとき、最初に目にするのは外観です。ここで「入りやすい」と感じてもらえるかが来局数に直結します。
効果が出やすいのは、外観と内装で素材や色を揃えることです。外から中への流れが自然になり、一貫した印象を与えられます。逆に外は木調で温かいのに中は白一色、といったちぐはぐな組み合わせは、入った瞬間の違和感になります。

薬局やくもは、外観の庇に木を使い、店内の投薬カウンターにも同じ木を使っています。外で見た素材が中にもあるので、入店したときに連続性を感じます。夜は庇の間接照明が灯り、外からでも中の様子が伝わります。

つつじ薬局は全面ガラスの自動ドアで、外から待合の様子が見えます。中が見えることは、初めて来る患者にとって最大の安心材料です。混んでいるか空いているかが入る前に分かり、入店のハードルが下がります。
一方で、ガラス面が大きいと日射で室内温度が上がり、医薬品の保管環境に影響します。庇やルーバーで日射を遮る設計を、外観計画と同時に検討してください。
バリアフリー|薬局には具合の悪い人が来る
薬局を訪れるのは、体調を崩している人、足腰に不安のある高齢者、車椅子の方、そして小児を連れた保護者です。他業種以上に、移動のしやすさが利用のしやすさに直結します。
入口の段差
入口に段差があると、足腰の悪い方は上り下りが負担になり、車椅子の方は自力での入店が困難になります。段差ゼロが理想ですが、構造上どうしても生じる場合はスロープを設けます。スロープは勾配が急だと車椅子で自走できないため、必要な水平距離を確保できるかを物件選びの段階で確認してください。
通路幅と待合の配置
車椅子が通れる幅を確保しても、待合の椅子を通路と向かい合わせに置くと、座っている患者の前を車椅子が通ることになります。椅子は通路と平行に配置するのが基本です。前章のレイアウトの型でも触れましたが、縦長型の物件では特に注意が要ります。
投薬カウンターの高さ

やまもと薬局は、立って使う高さのカウンターに加えて、車椅子でも使える高さのローカウンターを併設しています。すべてを低くすると立位の患者が使いにくくなるため、両方を用意するのが解になります。
同じ薬局の多目的トイレには、ベビーベッドと手すりが設置されています。小児科門前なら乳幼児連れ、整形外科門前なら手すりと、門前の診療科によって優先すべき設備が変わります。前章の診断で立地を選んだ方は、その結果と合わせて検討してください。
バリアフリーで確認する項目
- 入口の段差(ゼロが理想。困難ならスロープの水平距離を確保できるか)
- 自動ドアの開口幅(車椅子・ベビーカーが通れるか)
- 通路幅と待合椅子の向き(通路と平行に配置)
- 投薬カウンター(立位用とローカウンターの併設)
- 多目的トイレ(手すり・ベビーベッド・車椅子の転回スペース)
- 駐車場から入口までの距離と路面(雨天時に滑らないか)
門前と面分業|立地でデザインが変わる
薬局の内装は、どこから患者が来るかで最適解が変わります。
門前薬局(特定の医療機関の前)
処方箋の大半が1つの医療機関から来ます。診療科目が分かっているので、待合をそれに合わせて設計できます。小児科の門前ならキッズスペースと低い手洗い、整形外科なら手すりと立ち座りしやすい高さの椅子、耳鼻科なら花粉症シーズンの繁忙に耐える席数。ターゲットが絞れるぶん、内装の投資判断がしやすい立地です。
面分業(複数の医療機関から受ける)
さまざまな診療科の処方箋が来るため、特定の層に振り切れません。結果として、誰にとっても使いやすい標準的な設計に寄ります。ここで差別化しようとすると、内装の世界観や物販の品揃えが武器になります。前章で見た薬局やくものようなカフェ的な設え、あるいは物販を充実させてドラッグストア的に振る方向です。
在宅対応を行う場合
在宅医療に対応する場合、調剤室とは別に無菌調製室が必要になることがあります。クリーンルームは設備費が大きく、坪単価を押し上げる最大の要因です。開局時に入れるか、後から増設できる余地を残すかは、事業計画の段階で判断してください。あわせて訪問用の車両動線と、薬剤の積み込み動線も確保が要ります。
4つ答えると設計方針が決まる
薬局の内装で迷うのは、テイストではなくあとから変えられない判断です。投薬カウンターの数、調剤室をガラスにするか、無菌調製室をどうするか。4問答えると、それぞれに目安を出します。
薬局の内装デザイン事例5選
登録施工会社が手がけた薬局を、写真とあわせて紹介します。それぞれ「何がその空間を作っているか」「効いている一手」を分解しています。写真は全48枚、うち3事例は着工前から完工までの工程が揃っています。
あいり薬局

この空間を作っている要素
白を基調に、床はグレーとグリーンのタイルカーペット。投薬カウンターは木目の腰壁付きで3連。調剤室はガラス間仕切りで仕切られ、外から「調剤室」の文字が読める。壁面には天井近くまで届く薬品棚。待合はグリーンのラインが入ったベンチソファ。
効いている一手
調剤室をガラスで見せている点。薬剤師の作業が見えることが患者の安心につながり、同時に薬剤師不在時に施錠・閉鎖できる要件も満たせる。
照明:装飾灯あり/投薬カウンター:3連
つつじ薬局 土気店

この空間を作っている要素
壁は壁紙を使わず、全面を無添加住宅のしっくいで仕上げている。床はグレーと白のチェッカー柄タイルカーペット。木のカウンターと木製の物販棚、待合にはソファとガラステーブル、観葉植物。外観は赤い庇に「つつじ薬局 土気店」のサイン、全面ガラスの自動ドア。調剤室の扉は黒でコントラストをつけている。
効いている一手
内装材そのものに機能を持たせている点。しっくいは消臭・調湿・帯電防止の性質があり、帯電しないためホコリが付きにくい。医薬品を扱う空間との相性で選ばれている。壁紙のような10年前後での貼り替えが不要で、ランニングコストも下がる。
照明:基本のみ/投薬カウンター:2連
やまもと薬局 新ひだか店

この空間を作っている要素
明るいメープル材の投薬カウンター2連に、車椅子でも使える高さのローカウンターを併設。待合は赤茶のベンチソファ。多目的トイレにはベビーベッドと手すりを設置。外壁はピンクで、青いカプセルのキャラクターサインを大きく掲出している。
効いている一手
公開されている平面図を見ると、駐車場の停車位置から入口までが最短距離で結ばれている。地方のロードサイド薬局では、車を降りてから何歩で入口に着くかが来局のしやすさを左右する。
照明:装飾灯あり/投薬カウンター:2連
薬局やくも

この空間を作っている要素
グレーの左官仕上げの壁に木の投薬カウンター。天井はダークグレーで、ダウンライトとスポットを併用。待合は丸テーブルと椅子でカフェのような設え。木の庇に切文字サインと間接照明。
効いている一手
薬局に見えない外観と内装。待ち時間が長い業態で、居心地そのものを差別化にしている。
照明:作り込む/投薬カウンター:1連
新星薬局 桜台店

この空間を作っている要素
青地に白抜きのチャンネル文字サイン。店内は濃茶の投薬カウンター2連、木調の物販什器、ネイビーのアクセントウォール。待合はベンチとグリーン。天井はライン照明で明るさを確保。
効いている一手
外観のサインで薬局と一目で分かる作り。駅前・商店街立地で通行人に認識されることを優先している。
照明:装飾灯あり/投薬カウンター:2連
この仕様だといくらか|費用シミュレーター
各事例の「この仕様の費用を試算する」を押すと、造作・什器・照明・投薬カウンター数がここに反映されます。あとは広さとエリアを選ぶだけです。
薬局の内装費用は、坪単価だけでは判断できません。調剤棚・投薬カウンター・監査台といった専用什器は坪数に比例せず、小規模な薬局ほど実効坪単価が高くなるためです。このシミュレーターでは総額を「内装工事費」と「調剤設備費」に分けて表示し、その構造が見えるようにしています。
なお各事例の実際の工事費は公開されていないため、個別事例の金額は記載していません。かわりに同等の仕様を再現した場合のレンジを算出しています。
この試算に含まれるもの
- 内装工事(内装仕上げ・電気・空調換気・給排水・防災・サイン)
- 調剤設備(投薬カウンター・調剤室造作・薬品棚)
- 設計・デザイン費/諸経費
含まれないもの
- 物件取得費(保証金・礼金・仲介手数料)
- 解体・原状回復費
- 分包機・レセコン・冷蔵庫などの機器購入費
- 開局後の運転資金
薬局内装の坪単価の目安
- 居抜き 25〜45万円/坪
- スケルトン 40〜70万円/坪
- ハイグレード 70〜100万円/坪
坪単価だけでは判断できません
調剤棚・投薬カウンター・監査台といった専用什器は、坪数に比例しません。そのため小規模な薬局ほど実効坪単価が高くなります。広さを変えて、実効坪単価がどう動くか確かめてみてください。
デザインを縛る法令の数値
薬局の内装は、好みだけでは決められません。薬局等構造設備規則により、次の数値が定められています。設計に入る前に押さえておかないと、作り直しになります。
薬局等構造設備規則の主な数値
- 薬局全体の面積:19.8㎡以上(約6坪)
- 調剤室の面積:6.6㎡以上
- 医薬品を交付する場所の照度:60ルクス以上
- 調剤台の照度:120ルクス以上
- 天井および床は板張り・コンクリート、またはこれらに準ずるもの
- 鍵のかかる貯蔵設備を有すること
- 陳列設備から2メートル以内に患者が侵入できない措置
- 薬剤師不在時に調剤室を施錠・閉鎖できること
- 調剤室は患者が誤って侵入しないよう区分けすること
とくに照度はデザインと直接ぶつかります。「落ち着いた雰囲気にしたい」という要望と、120ルクスという基準は両立させる必要があります。前章で見たように、全体を暗くするのではなく、明るい場所と暗い場所の差で表情を作るのが解になります。
また、扱う薬品の種類によって必要な設備が変わります。自治体や保健所によって基準の解釈や判断が異なるため、着工前の事前協議が欠かせません。図面ができた段階で保健所に相談しておくと、後戻りを避けられます。
薬局の内装でよくある失敗
1. 調剤室を法定下限で組んでしまう
6.6㎡は最低ラインであって推奨値ではありません。この面積で分包機・監査台・薬品棚・冷蔵庫を並べると、薬剤師2人がすれ違えなくなります。開局後に処方箋枚数が増えても、部屋は広げられません。
2. 投薬カウンターの数を絞りすぎる
カウンターは壁・配線・照明とセットで作り込むため、後から増やすには工事が必要です。開局時の処方箋枚数ではなく、3年後を見込んで決めてください。
3. 照度基準を後から知る
デザインを決めてから「調剤台は120ルクス必要」と判明すると、照明計画をやり直すことになります。器具の位置は天井の下地に関わるため、変更コストが大きい部分です。
4. 保健所との事前協議をしない
基準の解釈は自治体で差があります。図面が固まってから相談して指摘を受けると、着工が遅れます。プラン段階で一度当たっておくのが安全です。
5. 薬品棚の耐荷重を見落とす
医薬品は見た目より重量があります。天井近くまで薬品棚を設ける場合、壁の下地補強が必要です。石膏ボードにそのまま取り付けると、経年で歪みます。
よくある質問
Q. 掲載されている事例の工事費はいくらですか。
各社が公開していないため記載していません。坪単価の目安は上の表をご覧ください。条件を入力いただければ、複数社から無料でお見積もりを取れます。
Q. 調剤室は必ずガラス張りにする必要がありますか。
いいえ。法令が求めるのは「患者が誤って侵入しないよう区分けすること」と「薬剤師不在時に施錠・閉鎖できること」です。壁で仕切っても要件は満たせます。ガラスは患者から作業が見えることで安心感を得るための選択です。
Q. 最低どのくらいの広さが必要ですか。
薬局全体で19.8㎡以上(約6坪)、うち調剤室が6.6㎡以上と定められています。ただし実務上は、分包機や監査台を置くと下限では動線が窮屈になります。
Q. カフェのような内装にしても法令上は問題ありませんか。
照度基準(交付場所60ルクス以上、調剤台120ルクス以上)と、天井・床の仕上げ材の要件を満たしていれば問題ありません。雰囲気づくりのために全体を暗くすると基準を下回るため、明暗の差で表情を作る設計が必要です。
Q. 居抜き物件は使えますか。
前が薬局であれば調剤室の区画や設備を引き継げる可能性があります。ただし薬局の居抜きは流通量が少なく、他業種からの転用では給排水や換気を新設することになります。
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