アジア料理店の内装の費用相場|坪単価・内訳・見積の注意点

📅 最終更新: 2026年3月29日
アジア料理店の内装費用は、居抜きで坪20〜50万円スケルトンで坪35〜80万円が全国的な目安です。本格的なエスニック空間の演出や、強火力調理の換気・排煙設備を備えた店では坪60〜100万円以上になることも。アジア料理は「各国の世界観を再現する空間デザイン」と「香辛料・強火力調理の臭い・油煙を処理する換気設計」が費用を大きく左右します。タイ料理・ベトナム料理・インド料理・韓国料理・インドネシア料理など国ごとに内装の世界観が異なり、スパイスの香りや炒め物の油煙対策も料理ジャンルによって変わるのが特徴です。本記事では坪単価の考え方からモデル予算、見積内訳、ジャンル別(タイ・ベトナム・インド・韓国・台湾・東南アジア全般等)の費用差、コストダウンの優先順位、届出、失敗事例、業者選びまで──アジア料理店開業の内装費用をこの1本で解消します。

基本アジア料理店 内装費用の全体像──何で決まるのか

アジア料理店の内装費用は、主に以下の 5つの要素 が複合的に影響します。一般の飲食店と共通する要素に加え、「エスニックの世界観をつくる空間デザイン」と「香辛料・油煙の強力な換気処理」がこの業態固有のコスト要因です。

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物件の状態
居抜き(前テナントの設備を活用)か、スケルトン(ゼロから施工)かで工事費が根本的に変わります。飲食店からの居抜きなら厨房・換気を流用できる可能性も。
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各国の世界観を再現する空間デザイン
タイならゴールドと木彫り、ベトナムならランタンとタイル、インドなら鮮やかな色彩とテキスタイル──「本場感」をどこまで再現するかが空間の魅力と費用を決めます。
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厨房設備と換気・排煙
アジア料理は強火力の炒め調理やタンドール窯、スパイスの香りが特徴。油煙と香りを処理する換気設備は一般飲食店より強力なものが必要です。
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客席のスタイル
タイ風の小上がり、韓国式の焼肉テーブル、インド料理のゆったりソファ席──料理ジャンルに合った客席スタイルの造作が費用に影響します。
装飾・雑貨の輸入コスト
アジアン雑貨、仏像、ランタン、テキスタイル──本場から直接輸入する装飾品は空間の説得力を高めますが、輸送コストも発生します。

結論として、「居抜きのカジュアルなアジアン食堂」と「スケルトンからつくる本格タイ料理の高級レストラン」では費用が 3〜5倍 開くことも珍しくありません。まずは料理ジャンルと業態のポジションを整理しましょう。(詳しくは業種別の費用相場一覧で解説しています。)


表①坪単価の目安(居抜き/スケルトン/高級仕様)

施工タイプ 坪単価の目安 特徴・想定業態
居抜き物件 20〜50万円/坪 前テナントの厨房・換気を活用。カジュアルなアジアン食堂
標準スケルトン 35〜80万円/坪 厨房・換気・客席を新設。本格エスニックの空間演出
高級仕様/本格現地再現 60〜100万円以上/坪 現地から装飾品を輸入。高級タイ料理、モダンアジアン
アジア料理店の坪単価は「世界観の再現度」と「換気設備の規模」で大きく変わります。壁にポスターを貼るだけの簡易エスニックと、タイル・木彫り・ランタンで現地を再現する本格空間では内装仕上げ費に2〜3倍の差が出ます。

表②坪数別モデル予算(10坪〜30坪)

アジア料理はカウンター+テーブルの10坪から、宴会対応の30坪以上まで幅広い規模で展開されます。

坪数 費用目安 想定される店舗規模
10坪 約300〜600万円 カジュアルなアジアン食堂。カウンター+テーブル席
15坪 約450〜950万円 テーブル席中心の専門店。タイ料理、ベトナム料理等
20坪 約600〜1,400万円 半個室あり。インド料理、韓国料理。宴会にも対応
30坪 約900〜2,200万円 個室+テーブル。高級アジアン、モダンアジアン

15坪モデルの費用内訳例(関東圏・スケルトン・タイ料理店)

費目 金額目安 補足
厨房設備工事 80〜200万円 中華鍋用の強火力コンロ、フライヤー、蒸し器、冷蔵庫、シンク
換気・排煙工事 40〜100万円 強火力調理の油煙+スパイスの香り対策。一般飲食店より大型
内装仕上げ工事 60〜200万円 壁・床・天井。タイル、木材、塗り壁。「各国の世界観」を演出
装飾・雑貨費 15〜80万円 アジアン雑貨、ランタン、テキスタイル、仏像。輸入品の場合は送料も
給排水工事 25〜60万円 厨房の給排水、トイレ、手洗い
客席造作 30〜100万円 テーブル・椅子(アジアン家具)、小上がり、ソファ席
電気・照明工事 20〜60万円 ランタン照明、間接照明、ネオンサイン、看板電源
ファサード・サイン工事 15〜50万円 看板、扉。「何料理の店か」が一目でわかる外観
設計費 15〜40万円 レイアウト設計、世界観のデザイン、保健所協議
合計 約300〜890万円 坪単価換算で約20〜59万円
上記はタイ料理店の参考値です。インド料理はタンドール窯(50〜150万円)の設置で上振れし、カジュアルなアジアン食堂なら安価に。

実際にどんな予算帯でどんな仕上がりになるか知りたい方は、アジア料理店の内装デザイン事例を写真で比較するのが近道です。


深掘りなぜ費用が変動するのか──ジャンル・換気・世界観・厨房の影響

① 料理ジャンル別の費用差──最大の変動要因

料理ジャンル 坪単価の傾向 費用の特徴
タイ料理 坪30〜70万円 木彫り・ゴールド・仏像の空間演出。強火力の炒め調理で換気重要
ベトナム料理 坪25〜60万円 ランタン・タイル・植物のナチュラルな空間。比較的ライトな厨房
インド・ネパール料理 坪35〜80万円 タンドール窯の設置が最大のコスト。鮮やかな色彩のインテリア
韓国料理 坪30〜75万円 テーブル焼肉・鍋のインフラ(ガス配管 or IH)。排煙設備
台湾料理・中華系 坪25〜65万円 強火力の中華鍋。油煙対策の換気が重要。屋台風も人気
多国籍アジアン食堂 坪20〜50万円 カジュアルな複数ジャンル。装飾はエスニック雑貨の組み合わせ
モダンアジアン(高級) 坪50〜100万円 洗練されたデザイン。素材にこだわった和×アジアの融合

② 厨房設備──ジャンルで異なる専門機器

専門機器 費用目安 該当ジャンル
タンドール窯(インド料理) 50〜150万円 ナン・タンドリーチキンに必須。設置工事+排煙対策も
強火力ガスコンロ(中華鍋用) 10〜30万円 タイ料理・台湾料理・中華系。鉄鍋を振る高火力
フォー用の大型寸胴・スープレンジ 5〜20万円 ベトナム料理。スープの長時間煮込み
テーブル焼肉・鍋用の設備 1テーブル3〜8万円 韓国料理。ガス配管 or IH+排煙設備
蒸し器(点心・バオ用) 3〜15万円 台湾料理・中華系。蒸気の換気対策も
インド料理のタンドール窯は「最大の追加コスト」。タンドール窯は窯自体の費用に加え、設置工事(床の耐熱処理、排煙ダクト)で合計50〜150万円。窯の設置場所は客席から見える位置にすると「ナンを焼くライブ感」が集客に効きますが、排煙設計が重要です。

③ 換気・排煙──アジア料理の「香りと油煙」対策

課題 費用目安 対策
強火力炒め調理の油煙 換気フード30〜80万円 一般飲食店の1.5〜2倍の排気量。油煙フィルター必須
スパイスの香りの残留 脱臭装置10〜40万円 カレー・スパイスの香りは壁・天井に染み付く。脱臭装置の設置推奨
タンドール窯の排煙 排煙ダクト20〜60万円 窯の直上に専用の排煙ダクト。高温の排気に対応する素材
テーブル焼肉の排煙(韓国料理) 1テーブル5〜15万円 各テーブル上のフード or ダウンドラフト排煙
スパイスの香りは「換気だけでは取りきれない」。カレーやスパイスの香りは壁・天井に染み付き、退去時の原状回復費にも影響します。脱臭装置の設置に加え、壁材は清掃・拭き取りがしやすい素材(タイル、防汚塗装等)を選ぶのが長期的にはコスト削減です。

④ 空間デザイン──「本場感」のつくり方とコスト

演出グレード 費用感 内容
ライト(雑貨で演出) 10〜30万円 壁は塗装+アジアン雑貨・ポスター・ランタンで飾り付け
スタンダード 30〜80万円 タイルや木材で壁の一部を仕上げ+照明演出+現地の装飾品
本格再現 80〜200万円以上 現地から輸入した装飾品、タイル全面張り、木彫りの造作
「本場感」はコスパで差をつけるポイント。全面タイル張りでなくても、壁の一面だけにアクセントタイル+ランタン照明+テキスタイルの組み合わせで十分な「エスニック感」は出せます。SNS映えする1か所のフォトスポットを作るのも効果的です。

⑤ 地域差・物件タイプ

条件 費用への影響
繁華街・駅前 多国籍の客層が集まりやすい。アジアン食堂、エスニックバル向き
オフィス街 ランチのカレー・フォー需要。回転率重視の設計
住宅街・商店街 地域密着のアジアン食堂。テイクアウト・デリバリーも取り込める
テナントビル上階 換気ダクトの経路と排煙量に注意。スパイスの臭いは近隣配慮も

実務見積の内訳──何が含まれるかを確認する

カテゴリ 含まれる主な項目
① 仮設・解体費 養生、既存内装の撤去、廃材処分
② 厨房設備工事費 コンロ、フライヤー、タンドール窯、冷蔵庫、シンク
③ 換気・排煙工事費 換気フード、排煙ダクト、油煙フィルター、脱臭装置
④ 内装仕上げ工事費 壁(タイル、塗装)、床、天井。エスニックの世界観
⑤ 装飾・雑貨費 アジアン雑貨、ランタン、テキスタイル、輸入装飾品
⑥ 客席造作費 テーブル・椅子(アジアン家具)、小上がり、ソファ席
⑦ 給排水工事費 厨房の給排水、トイレ、手洗い
⑧ 電気・照明工事費 ランタン照明、間接照明、看板電源
⑨ ファサード・サイン工事費 看板、扉。各国の雰囲気が伝わる外観
⑩ 設計費 レイアウト設計、世界観のデザイン、保健所協議
アジア料理店特有の注意点:「装飾・雑貨費」が見積もりに含まれるか別途かは要確認。現地から直接輸入する場合は輸送費・関税が加わります。またタンドール窯やテーブル焼肉設備などジャンル固有の機器は内装見積と別途になるケースが多いため、見積もりの範囲を明確にしましょう。

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注意追加費用が出る典型パターンと回避策

パターン なぜ起こるか 回避策
スパイスの臭いが近隣テナントに拡散 換気と脱臭の設計が不十分。カレーの香りは特に残留しやすい 脱臭装置の設置+排気口の位置を設計段階で確認。壁材は防臭仕様に
輸入装飾品の通関トラブルで工期遅延 現地から輸入した雑貨・タイルの通関が遅れ内装完成が遅延 輸入品は工事開始の2〜3か月前に発注。国内で入手可能な代替品も検討
タンドール窯の排煙ダクトが後から必要に 窯の設置時に排煙ダクトの追加工事が発生 窯の設置は設計段階で排煙ダクトとセットで計画。施工会社に事前相談
壁・天井にスパイスの染みつきが取れない 壁材の選定ミスでスパイスの色素と香りが浸透 壁は塗装+防汚コーティング or タイル仕上げ。清掃しやすい素材を選択
予備費のすすめ:アジア料理店は換気・脱臭・輸入装飾品で想定外が起きやすいため、総予算の 10〜15% を予備費として確保しましょう。

節約予算を抑えるコツ──優先順位の付け方

◎ 削りやすい箇所
  • 飲食店の居抜き:厨房・換気を流用で最大の削減効果
  • 装飾は雑貨で演出(壁塗装+雑貨):全面タイルより雑貨の飾り付けでエスニック感を出す
  • 国内で入手可能なアジアン雑貨:輸入より国内ECで購入のほうがコストと納期◎
  • 天井はスケルトン仕上げ:屋台風・インダストリアルなアジアン食堂に
  • 家具はアジアン輸入家具の既製品:造作より安価で本場感も出る
✕ 削ると後悔する箇所
  • 換気・排煙設備:油煙とスパイスの臭いは近隣トラブル+客離れの原因
  • 脱臭装置:カレー・スパイスの香りは換気だけでは取りきれない
  • 壁の一面のアクセント:「エスニック感」がゼロだと料理の味覚にも影響する
  • 照明の演出:ランタンや間接照明のないアジア料理店は雰囲気不足
  • ファサードの「何料理か」の訴求:看板で料理ジャンルが伝わらないと素通りされる

コストダウン策の優先順位まとめ

優先度 施策 削減効果の目安
★★★ 飲食店の居抜きを選ぶ スケルトン比で30〜50%削減も
★★★ 装飾は雑貨+塗装で演出 本格タイル施工比で50〜70%削減
★★☆ 国内ECでアジアン雑貨を調達 輸入比で送料+関税を回避
★★☆ 天井スケルトン仕上げ 天井仕上げ費をゼロに
★☆☆ 厨房機器は中古品 新品比で40〜60%削減

資金融資・助成金・補助金の基礎知識

方法 概要 ポイント
日本政策金融公庫の融資 飲食業の新規開業者向け融資制度 飲食業での勤務経験が重視。事業計画書の精度が鍵
自治体の制度融資 各自治体の金融機関連携融資 創業融資の枠組みが利用可能
小規模事業者持続化補助金 販路開拓等の経費の一部を補助 内装費が対象になるかは年度・類型による
厨房機器のリース コンロ、冷蔵庫等をリースで導入 初期費用を月額に分散
自己資金 開業資金の核 カジュアルなアジアン食堂なら400万円台〜。本格店は1,000万円以上を見込む

契約原状回復・退去時コストの注意点

  • 原状回復の範囲は賃貸借契約書で決まる:「スケルトン返し」か「現状返し」かで費用が大きく異なる
  • スパイスの臭い・色素の脱臭・除去:壁・天井にスパイスの香りと色素が染み付くと、退去時の脱臭・塗り直し費用が高額になることも
  • 費用の目安:飲食店の原状回復は坪あたり5〜15万円程度が目安。脱臭費が上乗せされるケースも
  • 「居抜き退去」で大幅削減:飲食店への居抜き需要は高い。厨房設備と換気設備は特に価値がある

届出届出・許認可──アジア料理店の開業手続き

アジア料理店は飲食店に共通する飲食店営業許可が必須です。タンドール窯など火力の強い設備を使う場合は消防署への届出も重要になります。

必須の届出・許可

届出・許可 届出先 備考
飲食店営業許可 保健所 必須。厨房の構造基準(二槽シンク、手洗い等)を満たすことが条件
食品衛生責任者の設置 保健所 1店舗に1名。養成講習会(1日)で取得可能
防火対象物使用開始届 消防署 内装工事着工の7日前までに提出
個人事業の開業届出 or 法人設立届 税務署 開業後1か月以内に提出

条件によって追加で必要な届出

条件 必要な届出・資格 届出先
酒類を提供する場合 深夜酒類提供飲食店営業届出(深夜0時以降に酒類提供の場合) 警察署
収容人数30名以上 防火管理者の選任 消防署
タンドール窯等の大型火気設備 火を使用する設備等の設置届 消防署(自治体による)
テイクアウト・デリバリー 菓子製造業許可等(メニューによる) 保健所
外国籍のオーナーの場合は在留資格の確認も必要。「経営・管理」ビザで飲食店を経営する場合、資本金や事業計画等の要件があります。在留資格の手続きは行政書士等の専門家に相談しましょう。

保健所への事前相談は「必須」。飲食店営業許可の構造基準を満たさなければ許可が下りません。設計段階で保健所に事前相談し、基準適合を確認しましょう。


DIYDIY──アジア料理店で自分でやれる範囲

アジア料理店は「エスニック雑貨の飾り付け」がDIYとの相性抜群。手作り感がエスニックの世界観そのものになります。

◎ DIYしやすい作業
  • 壁の塗装(エスニックカラー):テラコッタ、ターコイズ、オレンジなど現地の色彩
  • アジアン雑貨の飾り付け:ランタン、テキスタイル、仏像、ポスターの配置
  • アクセントタイルの貼り付け:壁の一面だけにモザイクタイルをDIYで
  • メニューボード・看板:手書きの黒板メニュー、木製看板
  • 植物の配置:観葉植物でアジアンリゾート感を演出
  • 照明器具の取り付け:ランタンやバンブーシェードの設置(配線はプロに)
✕ プロに任せるべき作業
  • 厨房設備の設置・ガス配管:タンドール窯、強火力コンロは専門業者に
  • 換気フード・排煙ダクト:油煙・スパイスの排気設計は専門技術が必要
  • 給排水工事:厨房の配管は専門業者に
  • 電気工事:照明の配線は電気工事士に
  • 床のタイル施工:厨房の防滑タイルは専門施工
アジア料理店のDIYで最も効果的なのは壁の塗装+アジアン雑貨の飾り付け+ランタン照明の3点セット。この3つをDIYするだけで20〜60万円程度の削減が見込め、「現地の食堂に来たような」空気感が生まれます。

工期工期の目安と進め方

フェーズ 目安期間 やること
相談・要件整理 1〜2週間 コンセプト・料理ジャンル・メニューを整理。施工会社の選定・相見積もり
設計・プランニング 1〜3週間 レイアウト設計、世界観のデザイン、換気設計。保健所への事前相談
装飾品の発注(輸入品の場合) 1〜3か月前 現地からの輸入品は通関を含め余裕を持って発注
施工 3〜8週間 解体→給排水→ガス→換気→電気→内装仕上げ→客席造作→厨房設備搬入→装飾→照明→クリーニング
備品搬入・最終確認 数日 食器・備品搬入、厨房の動作確認、保健所の検査
トータル 約1.5〜3か月 居抜き+国内調達なら最短3〜4週間で開業も
輸入装飾品は「工事より先に発注」が鉄則。現地からの輸入は発注→生産→出荷→通関→国内配送で2〜3か月かかることも。工事開始と同時に装飾品が届くよう、設計段階で輸入品のリストと発注スケジュールを組みましょう。

失敗例失敗・トラブル事例3選──先人の後悔から学ぶ

事例①
カレーの香りがビル中に充満──「インドカレー屋の臭いが取れない」と退去トラブル

テナントビルの2階でインドカレー店を開業。脱臭装置を設置せず、カレーのスパイスの香りが共用廊下やビル全体に拡散。他テナントから苦情が殺到し、ビルオーナーとの関係悪化。退去時には壁・天井のスパイス臭の脱臭で追加費用30万円。脱臭装置の後付けで約35万円。

→ 教訓:スパイス料理は脱臭装置(オゾン・光触媒)の設置が必須。排気口の位置は他テナントの吸気口から離す。壁材は防臭・防汚仕様(タイル or 防汚塗装)に。テナントビルでは入居前にビルオーナーに業態を伝え、換気の承認を得る。

事例②
「タイ料理屋と分からなかった」──ファサードの訴求不足で素通り

おしゃれなカフェ風のファサードでオープン。「何の料理を出す店か分からない」と素通りされ、ランチタイムの集客が伸びず。看板のリニューアル(タイ語のロゴ+料理写真の追加)で約12万円。リニューアル後は来店が1.5倍に。

→ 教訓:アジア料理店のファサードは「何料理の店か」が一目で伝わるのが最優先。各国の文字(タイ文字、ハングル等)、代表的な料理の写真、国旗やシンボルカラーを使うと認知率が格段に上がる。

事例③
輸入タイルが通関で2か月遅延──開業が大幅に遅れる

ベトナム料理店のために現地からモザイクタイルを輸入発注。通関で書類不備が見つかり2か月待ち。壁の仕上げが進まず工事全体がストップ。開業予定日を大幅に過ぎ、家賃のロスと予約キャンセルで機会損失。

→ 教訓:輸入装飾品は工事開始の2〜3か月前に発注する。通関のリスクを織り込み、万一の遅延に備えて国内で入手可能な代替品も並行して確保しておく。

選び方内装業者の選び方・相見積のコツ

🌏
エスニック・アジア料理店の施工実績
各国の世界観の再現力──タイル、木彫り、ランタン照明等のエスニック空間を設計・施工した経験があるか。
🌬️
換気・脱臭設計の提案力
スパイス・油煙の排気設計、脱臭装置の提案──アジア料理特有の香りと油煙を処理する換気計画ができるか。
📋
見積もりの透明性
装飾費・輸入品の費用・厨房設備・換気設備が明確に分離されているか。
素材の提案力
タイル、木材、テキスタイル──エスニック空間ならではの素材選びと組み合わせを提案できるか。
📌 5つ目:相見積もりは最低2〜3社

同じ条件で複数社から見積もりを取り、金額だけでなくエスニック空間の施工実績・換気設計力・素材の提案力も比較しましょう。(詳しくは見積もり比較ガイドで解説しています。)

店舗内装ドットコムでは 7,000件超の内装事例を写真で比較 できるため、アジア料理店の施工実績がある会社を見つけやすくなっています。気になる会社があれば、アジア料理店の内装デザイン事例・会社一覧からチェックしてみてください。


準備要件整理チェックリスト(そのまま相談に使える)

内装会社への相談前に以下を整理しておくと、見積もりの精度が格段に上がります。このリストはそのまま印刷・スクショして初回打ち合わせに持参できます。

📝 アジア料理店 内装相談チェックリスト
  • 物件の状態:居抜き(前テナントの業態も記載)or スケルトン
  • 坪数・間取り:図面があればベスト。ガスの引込み、排煙ダクトの経路も確認
  • 料理ジャンル:タイ / ベトナム / インド・ネパール / 韓国 / 台湾 / 多国籍 / モダンアジアン
  • 特殊な厨房設備:タンドール窯 / 強火力中華鍋コンロ / テーブル焼肉・鍋 / 蒸し器
  • 座席タイプ:テーブル+椅子 / 小上がり / ソファ / カウンター / テラス
  • 想定座席数:◯席
  • 空間の世界観:カジュアル屋台風 / 本格エスニック / モダンアジアン / リゾート風
  • 装飾品の調達方法:国内購入 / 現地から輸入 / 既に手持ちあり
  • 壁のアクセント:タイル / 塗装のみ / 木材 / テキスタイル
  • テイクアウト・デリバリーの有無:包装スペース、受渡しカウンターの要否
  • 酒類の提供:ビール / アジアの酒(マッコリ、紹興酒等)/ カクテル
  • 脱臭装置の設置:テナントビルでは強く推奨
  • 近隣テナントの状況:スパイス臭・油煙の近隣対策の必要性
  • 予算の上限:内装工事+設計の合計(装飾品・厨房機器別途の場合も。予備費10〜15%は別枠)
  • 開業希望時期:輸入品がある場合は2〜3か月の余裕を
  • デザインのイメージ:参考写真を3〜5枚用意(本場の店舗の写真も有効)
  • 賃貸借契約の原状回復条件:スケルトン返し or 現状返し

事例事例でイメージを固める

費用相場やコストダウン策を理解したら、次は「どんなアジア料理店にしたいか」を具体的にビジュアルで固めるステップです。

店舗内装ドットコムのアジア料理店の内装デザイン事例・会社一覧では、料理ジャンル別・規模別にさまざまな施工事例を写真で比較できます。

  • ゴールドと木彫りで本場を再現した高級タイ料理の事例
  • ランタンとタイルが映えるベトナム料理店の事例
  • タンドール窯が見えるオープンキッチンのインド料理店の事例
  • ネオン×屋台風が人気の台湾料理・アジアン食堂の事例
  • 居抜きを活用しコストを抑えたカジュアルなエスニック食堂の事例

FAQよくある質問

Q1. アジア料理店の内装費用の相場はどのくらいですか?
居抜きで坪20〜50万円、スケルトンで坪35〜80万円が目安です。15坪のタイ料理店なら300〜890万円前後。料理ジャンルと世界観の再現度で大きく変動します。

Q2. タンドール窯の設置費用はどのくらいですか?
窯本体+設置工事+排煙ダクトで合計50〜150万円が目安です。窯はガス式が主流。床の耐熱処理や排煙ダクトの設計が必要なため、施工会社に設置場所と排煙ルートを事前に相談してください。

Q3. スパイスの臭い対策で最も重要なことは?
脱臭装置(オゾン発生器・光触媒)の設置が最も効果的です。換気だけではスパイスの香りは処理しきれません。加えて壁材は防臭・防汚仕様(タイル or 防汚塗装)にすると、壁への染み付きを防げます。

Q4. 「本場感」を安く出すコツは?
全面タイルでなく「壁の一面だけアクセントタイル+塗装」がコスパ◎。ランタン照明、テキスタイル(布)、アジアン雑貨をポイント配置するだけで十分なエスニック感が出ます。SNS映えする「フォトスポット」を1か所作るのも効果的。

Q5. 輸入装飾品を使うメリット・デメリットは?
メリットは「本場感の説得力が圧倒的」。デメリットは送料・関税・通関の遅延リスク。工事開始の2〜3か月前に発注し、万一の遅延に備えて国内代替品も並行確保するのが安全策です。

Q6. 工期はどのくらいかかりますか?
スケルトンで1.5〜3か月、居抜きなら最短3〜4週間が目安。輸入装飾品がある場合は発注から2〜3か月かかるため、工事と並行して準備しましょう。

Q7. 韓国料理のテーブル焼肉の設備費は?
ガス配管 or IH配線で1テーブル3〜8万円、排煙設備(テーブル上のフード or ダウンドラフト)で1テーブル5〜15万円。10テーブルなら80〜230万円が目安です。焼肉店の居抜きを活用すれば大幅削減可能。

Q8. 外国籍のオーナーが気をつけるべきことは?
「経営・管理」の在留資格が必要です。資本金要件(500万円以上 or 常勤2名以上)、事業計画書の提出があります。在留資格の手続きは行政書士等の専門家に相談するのが安全です。

Q9. 多国籍アジアン食堂の空間づくりのコツは?
1つの国に統一するより「アジアの屋台を巡る」イメージで複数国のエッセンスをミックス。壁はベースカラーを統一し、各国の雑貨やポスターをゾーニングで配置。天井スケルトン+ランタン+ネオンの組み合わせが近年人気です。

Q10. 予算オーバーを防ぐ最も効果的な方法は?
飲食店の居抜きを選ぶこと(厨房・換気の流用で30〜50%削減)。装飾は塗装+国内ECのアジアン雑貨で演出(輸入リスク回避)。脱臭装置と換気は削らない。タンドール窯は排煙ダクトとセットで計画。予備費は10〜15%確保。


次の一歩まずは事例を見て、相場感をつかみましょう

アジア料理店の内装費用は、料理ジャンル・世界観の再現度・換気設備で大きく変わります。後悔しないためには──

理想のアジア料理店を実現する3ステップ

1相場感をつかむ → 2事例でイメージを固める → 3複数社の見積もりを比較

アジア料理店内装の事例・会社一覧を見る

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アジア料理店の事例一覧を見る →


(詳しくは照明設計ガイドで解説しています。)

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