老人ホーム・介護施設の内装費用|坪単価・設備・コストダウン戦略を徹底解説

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📅 最終更新: 2026年5月27日
老人ホーム・介護施設・リハビリ施設の内装費用は、居抜きで坪12〜35万円スケルトンで坪20〜55万円が全国的な目安です。特別養護老人ホーム(特養)では坪30〜65万円以上になることも。介護施設は飲食店や物販とは全く異なる費用構造──「バリアフリー(段差ゼロ+手すり+車椅子対応)」と「安全設備(ナースコール・見守りシステム)」と「行政の設備基準(面積・設備の法的要件)」が費用の中心です。特に介護保険法・老人福祉法の設備基準は厳格で、居室の面積、廊下の幅、浴室の仕様まで法律で細かく規定されています。本記事では坪単価から施設タイプ別(デイサービス・住宅型有料老人ホーム・サ高住・グループホーム・リハビリ施設等)の費用差、バリアフリー、安全設備、コストダウン戦略、届出、失敗パターン、業者選びまで──この1本で解消します。

基本介護施設の内装費用──何で決まるのか

バリアフリーが全ての基本
段差ゼロ、手すり、車椅子対応の廊下幅(1.8m以上)、スロープ──バリアフリーは法的義務かつ利用者の安全の基本
🔔
安全設備──ナースコール・見守り
全居室+浴室+トイレにナースコール。見守りセンサー、徘徊防止──安全設備だけで数百万円
📋
行政の設備基準が厳格
居室の面積、廊下幅、浴室の仕様、食堂の広さ──介護保険法・老人福祉法で細かく規定。基準を満たさないと指定が受けられない。
🛁
介護浴室──特殊浴槽のコスト
機械浴(リフト浴・ストレッチャー浴)は1台200〜500万円。入浴介助ができる広さも必要。

表①坪単価の目安

施工タイプ 坪単価 想定施設
居抜き(介護→介護) 12〜30万円/坪 バリアフリー+設備を流用。最大の削減
スケルトン(デイサービス) 20〜42万円/坪 機能訓練室+食堂+浴室+相談室
スケルトン(住宅型有料老人ホーム) 25〜50万円/坪 居室+共用部+浴室+ナースコール
スケルトン(特養・グループホーム) 30〜60万円/坪 全居室+介護浴室+見守り+厳格な基準

表②施設タイプ別の費用相場

施設タイプ 想定坪数 坪単価(スケルトン) 総額の目安 特徴
デイサービス 30〜60坪 30〜42万円 600〜1,800万円 日帰り。機能訓練+食堂+入浴
リハビリ特化型デイ 20〜40坪 30〜38万円 360〜1,100万円 リハビリ機器+訓練室。入浴なしも
住宅型有料老人ホーム 100〜300坪 30〜50万円 2,500〜1億円 居室+共用部+浴室+食堂
サービス付き高齢者住宅(サ高住) 100〜300坪 30〜45万円 2,200〜9,000万円 居室+共用部。介護度が軽め
グループホーム 60〜120坪 30〜50万円 1,500〜4,500万円 認知症対応。9人×1〜2ユニット
介護施設は「坪数が大きい+設備が高額」で総額が大きい。デイサービスでも600〜1,800万円、有料老人ホームは億単位。行政の設備基準を満たさないと介護保険の指定が受けられない=開業できない。
施設タイプごとの施工事例は、介護・リハビリ施設の内装デザイン事例・会社一覧で確認できます。

深掘り費用が変動する5大要因

① バリアフリー工事

工事 費用目安 備考
段差解消(フラット化) 坪1〜3万円 全フロアを段差ゼロに。スロープ設置
手すり(廊下・トイレ・浴室) 1mあたり0.5〜1.5万円 廊下の両側+トイレ+浴室。全館で数十m
廊下幅の確保(1.8m以上) 設計で対応 車椅子のすれ違いが可能な幅。基準あり
滑りにくい床材 坪1〜3万円(追加) 転倒防止。浴室は特に重要
トイレの車椅子対応 1か所15〜30万円 広さ+手すり+引き戸。複数か所
バリアフリーは「法的義務」かつ「利用者の安全」。段差ゼロ+手すり+滑らない床──飲食店にはない介護施設独自のコスト。全館で50〜200万円

② 安全設備──ナースコール・見守り

設備 費用目安 備考
ナースコール 1室3〜8万円 全居室+浴室+トイレに。20室で60〜160万円
見守りセンサー(ベッド) 1台5〜15万円 離床センサー。転落・徘徊の早期発見
徘徊防止システム 全体で20〜60万円 出入口のセンサー。認知症対応施設は必須
防犯カメラ 全体で10〜30万円 共用部の安全確認

③ 介護浴室──特殊浴槽

浴槽タイプ 費用目安 備考
一般浴(手すり付き) 30〜80万円 自立〜軽介護向け。手すり+滑り止め
リフト浴 150〜300万円 座った状態でリフトで入浴。中〜重度
ストレッチャー浴(機械浴) 200〜500万円 寝た状態で入浴。重度向け
個浴(ユニットバス型) 50〜120万円 プライバシー重視。1人ずつ

④ 行政の設備基準

基準 主な要件
居室の面積 1人あたり10.65㎡以上(施設タイプで異なる)
廊下幅 1.8m以上(車椅子のすれ違い)
食堂+機能訓練室 利用者1人あたり3㎡以上(デイサービス)
浴室 介助ができる広さ。手すり必須
相談室 プライバシーが確保できる個室

⑤ 居室の内装(入居型施設)

要素 費用目安(1室) 備考
居室の壁・床・天井 15〜30万円 清潔感+温かみ。木目調が人気
ナースコール+コンセント 3〜8万円 ベッド周りの配線
収納+洗面 5〜15万円 クローゼット+洗面台
トイレ(居室内の場合) 15〜30万円 車椅子対応+手すり

実務見積の内訳

カテゴリ 含まれる主な項目
① バリアフリー工事費 段差解消、手すり、滑り止め床、車椅子対応トイレ
② 安全設備費 ナースコール、見守りセンサー、徘徊防止
③ 浴室設備費 一般浴、リフト浴、機械浴。最大のコスト項目の一つ
④ 居室の内装費 壁・床・天井、収納、洗面、トイレ(入居型)
⑤ 共用部の内装費 食堂、機能訓練室、廊下、相談室
⑥ 電気・給排水費 ナースコール配線、給湯、排水
⑦ 設計費 設備基準への適合設計。行政との事前協議
介護施設は「バリアフリー+安全設備+浴室」の3つで費用の50〜70%。設計の段階で行政の設備基準を確認し、基準を満たす設計が大前提。

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注意追加費用パターンと回避策

パターン なぜ起こるか 回避策
行政の設備基準に不適合→指定が受けられない 基準を確認せずに設計 設計前に行政(都道府県 or 市町村)と事前協議必須
廊下幅が1.8m未満 居室を広くしすぎて廊下が狭い 廊下幅1.8m以上は法的基準。設計の最初に確保
機械浴のスペースが足りない ストレッチャー浴は大きい 機械浴の搬入経路+設置スペースを事前確認
ナースコールの配線が足りない 後から居室を増やした 将来の増室を想定した配線計画
予備費:デイサービスは10〜15%。入居型施設は15〜20%

節約予算を抑えるコツ

◎ 削りやすい箇所
  • 介護施設の居抜き(最重要×最大効果):バリアフリー+ナースコール流用
  • リハビリ特化型デイは入浴なし→浴室コストゼロ
  • 機械浴はリース:200〜500万円の初期投資を月額に
  • 居室の壁・床はシンプルに
✕ 削ると後悔
  • 行政の設備基準:不適合=開業不可
  • バリアフリー:法的義務+利用者の安全
  • ナースコール:全居室に必須
  • 滑り止め床(浴室):転倒=事故

コストダウンの優先順位

優先度 施策 削減効果
★★★ 介護施設の居抜き バリアフリー+設備で40〜60%削減
★★★ 機械浴はリース 初期投資200〜500万円を月額に
★★☆ リハビリ特化型(入浴なし) 浴室コスト200〜500万円を削減
★★☆ 居室はシンプル仕上げ 1室5〜10万円削減
★☆☆ 見守りセンサーは段階的導入 全室一括→まず必要な部屋から

資金融資・補助金

方法 概要 ポイント
福祉医療機構(WAM) 社会福祉法人向け融資 介護施設の建設・改修。低利率
地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金 施設整備の国庫補助 地域密着型サービス等が対象
日本政策金融公庫 設備資金融資 事業計画+収支シミュレーション
自己資金 開業資金の核 デイサービスで800万〜。入居型で3,000万〜

契約原状回復・退去時コスト

  • 介護施設の原状回復は高め:バリアフリー+ナースコールの撤去。坪8〜18万円
  • 居抜き退去が最も有効:介護施設の居抜き需要は高い

届出届出・許認可

届出 届出先 備考
介護保険事業の指定申請 都道府県 or 市町村 設備基準・人員基準を満たして指定を受ける
有料老人ホームの届出 都道府県 有料老人ホームの場合
サ高住の登録 都道府県 サービス付き高齢者向け住宅の場合
防火対象物使用開始届 消防署 介護施設は消防の審査が厳しい
建築確認申請 建築指導課 用途変更を伴う場合
介護施設の開業は「行政の指定」が大前提。設備基準+人員基準を満たして初めて介護保険の指定が受けられる。設計前に行政と事前協議→基準を確認→基準に合った設計→工事→検査→指定申請の流れ。消防もスプリンクラー義務の場合あり。

DIYDIY──介護施設はDIY不可

◎ 自社対応できる範囲
  • 壁の塗装(共用部)
  • 什器の配置
  • 掲示物・サインの設置
✕ プロに任せる(ほぼ全て)
  • バリアフリー工事
  • ナースコール配線
  • 浴室設備
  • 電気・給排水
  • 消防設備(スプリンクラー等)

工期工期の目安──介護施設は長い

フェーズ 目安 やること
行政との事前協議 1〜3か月 設備基準の確認。指定申請の要件
設計 1〜3か月 基準適合の設計。建築確認(用途変更)
施工 2〜6か月 バリアフリー→設備→内装→浴室→ナースコール
検査・指定申請 1〜2か月 消防検査、行政検査、指定申請→指定
トータル 約6〜12か月 居抜きなら最短3〜6か月

失敗例失敗・トラブル事例3選

例①設備基準に不適合──行政の指定が受けられない

デイサービスを開業。行政の設備基準を確認せずに設計→「機能訓練室の面積が基準未満」と指定不許可。レイアウト変更で約30万円+2か月遅延。

→ 教訓:介護施設は「行政の指定」が開業の大前提。設計前に行政と事前協議→設備基準を確認→基準に合った設計。
例②機械浴が搬入できない──入口が狭すぎた

有料老人ホームにストレッチャー浴を導入。しかし浴室の入口が狭くストレッチャー浴が搬入できない。壁の一部を壊して搬入→復旧で約15万円。

→ 教訓:機械浴は大型。搬入経路+浴室の入口幅を事前に確認。設置後のメンテナンス動線も。
例③浴室で利用者が転倒──床が滑りやすかった

デイサービスの浴室を一般的なタイルで仕上げたところ利用者が濡れた床で転倒→骨折の事故。滑り止め床への張り替えで約20万円。

→ 教訓:浴室の床は滑り止め加工が必須。高齢者の転倒=骨折=重大事故。手すり+滑り止め+適切な照明。

選び方内装業者の選び方

介護施設の施工実績(最重要)
バリアフリー、ナースコール、介護浴室──介護特有の施工経験が不可欠。
📋
行政の設備基準への対応力
介護保険法の基準に精通。行政との協議経験。
🚒
消防対応(スプリンクラー等)
介護施設は消防の審査が厳格。スプリンクラー義務も。
📌 介護施設の専門業者を軸に最低3社

一般内装業者では介護の設備基準に対応困難。介護施設の施工経験がある業者を選定。

介護・リハビリ施設の内装デザイン事例・会社一覧からチェックしてみてください。


準備要件整理チェックリスト

📝 介護・リハビリ施設 内装相談チェックリスト
  • 施設タイプ:デイサービス / リハビリ特化型 / 有料老人ホーム / サ高住 / グループホーム
  • 坪数+利用定員
  • 行政との事前協議:設備基準の確認(必須)
  • 浴室:一般浴 / リフト浴 / 機械浴。搬入経路の確認
  • ナースコール:全居室+浴室+トイレ
  • 見守りシステム:離床センサー、徘徊防止
  • 居室数(入居型)
  • 消防設備:スプリンクラーの要否
  • 予算の上限:浴室+安全設備込み。予備費15〜20%
  • 開業希望時期:工期6〜12か月を逆算

事例施工事例でイメージを固める

介護・リハビリ施設の内装デザイン事例・会社一覧で施工事例を写真で比較できます。

  • デイサービスの事例
  • リハビリ特化型デイの事例
  • 有料老人ホームの事例
  • グループホームの事例
  • 居抜きを活用して低コストで開業した事例

FAQよくある質問

Q1. デイサービスはいくらで開業?
40坪で600〜1,800万円。機能訓練室+食堂+浴室+相談室。リハビリ特化型(入浴なし)なら360〜1,100万円。
Q2. 機械浴はいくら?
リフト浴150〜300万円、ストレッチャー浴200〜500万円。リースで月額分散も可能。搬入経路の事前確認を。
Q3. 行政の設備基準とは?
居室面積、廊下幅1.8m以上、浴室の広さ、食堂+訓練室の面積等を介護保険法で規定。基準を満たさないと指定が受けられない=開業不可。
Q4. ナースコールの費用は?
1室3〜8万円。全居室+浴室+トイレに。20室の施設なら60〜160万円。配線工事費も含めると大きな投資。
Q5. 費用を最も抑える方法は?
❶介護施設の居抜き ❷機械浴はリース ❸リハビリ特化型(入浴なし)❹居室はシンプル仕上げ。
Q6. 工期は?
デイサービスで6〜9か月。入居型で8〜12か月。居抜きなら最短3〜6か月。行政の事前協議+指定申請に時間がかかる。
Q7. 補助金はある?
地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金(国庫補助)。福祉医療機構(WAM)の低利融資。自治体独自の補助もあるため確認を。
Q8. 消防の審査は厳しい?
非常に厳しい。要介護者は自力避難が困難→スプリンクラー義務(一定規模以上)、非常灯、誘導灯、自動火災報知設備。
Q9. グループホームの特徴は?
認知症対応。9人×1〜2ユニット。家庭的な雰囲気が求められる。徘徊防止システムが必須。
Q10. 予算オーバーを防ぐには?
❶行政の設備基準を最初に確認 ❷介護施設の居抜き ❸機械浴はリース ❹浴室の床は最初から滑り止め ❺消防は設計段階で相談 ❻予備費15〜20%。


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