店舗の間接照明完全ガイド|業態別演出・配光設計・演色性Ra95

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店舗の間接照明を業態別に最適設計するための完全ガイド

間接照明は「光源を見せず、壁・天井・床で反射させた光で空間を作る」手法。直接照明と比べて設計難度は高いが、客単価・滞在時間・ブランド想起に与える影響は大きい。本ガイドではコーブ・コーニス・バランス・間接LEDの4手法の使い分け、業態別の最適演出パターン演色性Ra95が必要な業態の判定基準配光設計(均斉度・グレア制御)光源タイプ別の費用レンジ失敗パターンと対策までを、JIS Z 9110照明設計基準と省エネ法の一次ソースに基づいて整理する。

1. 間接照明が店舗売上を左右する理由

店舗の「居心地の良さ」「滞在時間の長さ」「写真を撮りたくなる気分」は、実はどれも光源の見え方によって大きく変わる。天井にダウンライトだけ並んだ空間と、天井・壁・什器の裏から光が滲み出すような空間では、同じ明るさでも印象はまったく別物になる。間接照明は単なる装飾ではなく、客単価と滞在時間をコントロールするための設計ツールである。

具体的には、ディナー帯のレストランで直接照明のみを使うと客単価が3,500〜4,500円帯に収まりやすいのに対し、間接照明を主体に組んだ空間では6,000〜9,000円帯でも抵抗なく注文される傾向がある(実店舗の運営データと内装会社の施工事例から読み取れる傾向)。これは「価格表示を見た瞬間に感じる妥当感」が光環境で変わるためだ。

一方で間接照明は設計を誤ると単なる薄暗い空間になり、料理の色や商品の質感が伝わらず、むしろ売上を下げるリスクもある。本記事では「何のために間接照明を入れるのか」を業態別に明文化した上で、手法選定と配光設計、光源スペックの選び方を一気通貫で解説する。

本ガイドの位置づけ:店舗照明全般の基礎(色温度・照度・配灯計画)については店舗の照明設計ガイドを参照。本記事は間接照明という手法に特化し、コーブ/コーニス/バランス/建築化照明の設計実務と演色性Ra95の必要業態に焦点を当てている。

2. 間接照明4手法の構造と使い分け

間接照明と一口に言っても、光源の仕込み方でコーブ照明・コーニス照明・バランス照明・建築化間接LEDの4タイプに分かれる。それぞれ光の向かう方向、得意な演出、施工コスト、メンテナンス性が違うため、業態と空間の用途に合わせて選定する必要がある。

コーブ照明

光の方向:上向き(天井面を照らす)

効果:天井を浮き上がらせて空間の高さを強調。柔らかい全体光

得意な業態:高級レストラン・ホテルロビー・ラグジュアリーサロン

費用目安:1mあたり1.5〜3万円(造作+LED)

コーニス照明

光の方向:下向き(壁面を照らす)

効果:壁のテクスチャを強調し、奥行きと重厚感を演出

得意な業態:アパレル・ギャラリー・ジュエリー店・ショールーム

費用目安:1mあたり1.2〜2.5万円

バランス照明

光の方向:上下両方(上下配光)

効果:壁と天井を同時に照らし、空間全体を柔らかく包む

得意な業態:ラウンジ・バー・クリニック待合・スパ

費用目安:1mあたり2〜3.5万円

建築化間接LED

光の方向:家具・什器内蔵型(多方向)

効果:商品・鏡・什器そのものが光源化。演出の自由度が最も高い

得意な業態:美容室(鏡面)・物販(什器内)・バーカウンター

費用目安:1mあたり0.8〜2万円+什器造作費

多くの店舗では1つの手法だけで完結させず、全体照明をコーブ、ディスプレイ部をコーニス、個別什器を建築化間接LEDという形で3層に使い分ける。直接照明(ダウンライト・スポット)を0にする設計は推奨できず、全体照度の確保と商品・顔・料理への演色を担う直接光は必ず併用する。

3. 業態別:間接照明の最適演出パターン

業態ごとに「売上に貢献する光の演出」は異なる。ここでは代表的な9業態について、推奨される手法・色温度・演色性のセットをまとめる。色温度はK(ケルビン)、演色性はRa(数値が高いほど自然光に近い再現性)で表記する。

業態別 推奨スペック早見表(間接照明の主手法・色温度・演色性)

高級レストラン
コーブ+建築化/2700K/Ra95
ダイニングバー
バランス+建築化/2400〜2700K/Ra90
カフェ
コーニス+ペンダント併用/2700〜3000K/Ra90
美容室
建築化(鏡面)+直接/3000〜3500K/Ra95
クリニック待合
バランス/3000K/Ra90(診察室は別設計)
アパレル
コーニス+スポット/3000〜3500K/Ra95
ジュエリー
建築化(什器内)+スポット/3500K/Ra97以上
スパ・サロン
コーブ+間接LED/2400〜2700K/Ra90
ギャラリー
コーニス+直接スポット/4000K/Ra97以上

3-1. 飲食系:温かみと料理の再現性を両立

飲食店では料理の色(肉の赤・野菜の緑・ソースの艶)を美しく見せる演色性と、座席に流れる柔らかさの両立が求められる。テーブル面への直接光はRa95のスポットまたはペンダントで確保しつつ、壁面や天井にはコーブ・コーニスで2700K前後の暖色を回すのが基本。高級業態になるほど色温度を下げ(2400K帯まで)、カフェ寄りになるほど3000K寄りに振る。

3-2. 美容・サロン系:顔と髪色の再現性が最優先

美容室は鏡の上部または左右から建築化間接LEDで顔を均一に照らす設計が主流。鏡の真正面や真上にダウンライトを置くとまぶしさが直接客の目に入り、カラーチェックも正確にできない。建築化LEDは3000〜3500K・Ra95以上を選定し、自然光に近い色再現を実現する。

3-3. 物販・ギャラリー系:商品・作品の色を正確に伝える

アパレル・ジュエリー・ギャラリーでは演色性が売上に直結する。Ra90以下の照明では繊維の質感や宝石の輝き、作品の色合いが正確に伝わらず、客は「違うもの」を買ってしまう原因になる。特にジュエリーは什器内の建築化間接LEDでRa97以上を確保するのが業界標準。色温度は3500K前後で、白い空間との相性も良い。

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4. 演色性Ra95が必要な業態の判定基準

演色性Ra(Color Rendering Index)は、光源が照らした物体の色再現性を示す指標で、JIS C 7801に基づき100点満点で評価される。Ra80が一般オフィス水準、Ra90が店舗の標準、Ra95以上が色再現性が重要な業態の水準、Ra97以上が美術館・宝飾専門店の水準とされる。

Ra値の実感的な違い:Ra80では「そこそこ自然に見える」、Ra90で「問題なく色が判別できる」、Ra95で「自然光下とほぼ同じに見える」、Ra97以上で「色のニュアンス(メタリック・グラデーション)まで再現される」。Ra80→Ra95の差は、同じ赤ワインが「赤茶色」に見えるか「ルビー色」に見えるかの差、と表現されることもある。

Ra95以上が必要な業態には明確な判定基準がある。「商品・作品・人の色が購買・評価に直結する業態」に該当するかどうかが分かれ目だ。

演色性Ra95以上が必要な業態の判定チェックリスト

1
商品の色がそのまま売上になるか:アパレル・ジュエリー・化粧品・食材(精肉・鮮魚)は該当
2
人の顔色・肌・髪の再現が施術精度に関わるか:美容室・メイクサロン・クリニック診察室は該当
3
作品の色味が作者評価に関わるか:ギャラリー・美術館・アート展示は該当(Ra97以上推奨)
4
料理の色が客単価帯に見合うか:客単価6,000円超の飲食業態はRa95推奨、以下はRa90で十分
5
オフィス・物流・学習塾:Ra80〜85で十分。Ra95は過剰投資

Ra95以上のLED器具は、Ra80器具と比較して単価が2〜3倍(1器具1〜3万円が3〜8万円に)になるため、全器具をRa95で統一する必要はない。商品・人・料理に直接光を当てる部分だけRa95、全体照度を担う間接光はRa90で十分という配分が費用対効果の高い設計になる。

5. 配光設計の基本:均斉度とグレア制御

間接照明を入れるときに、光源(LEDテープやラインLED)を均等に美しく見せるためには、配光設計の2つの指標を理解する必要がある。

5-1. 均斉度(Uniformity Ratio)

均斉度は「照度の最小値÷最大値」で表され、光のムラのなさを示す。コーブ照明の天井面はJIS Z 9110(照明設計基準)で均斉度0.6以上が推奨される。実装上は、LEDテープの取付位置を「壁から天井までの距離の1/3〜1/2」にセットアップし、反射面(天井)との距離を確保することで均斉度が上がる。

5-2. グレア制御

グレア(まぶしさ)は客の不快感・疲労・回転率低下に直結する。間接照明では「LEDテープ本体が直接見えてしまう」ケースが最大のグレア源になる。対策は3つ:(1)幕板の立ち上がりを光源高さ+50mm以上確保する、(2)LEDテープはフロスト拡散カバー付きを選ぶ、(3)客の視線高さ(着席時1,150mm、立ち時1,550mm)からテープが直視できないか施工前にCG/レーザーで確認する、の3点に尽きる。

よくある施工ミス:LEDテープを幕板にベタ付けすると反射面との距離が足りず、光源の粒々感(ドット感)が天井に映り込む。取付位置は反射面から150mm以上離すのが推奨。内装会社にこの数値指定がない場合は、発注前に確認すべき。

6. 光源タイプ別の費用レンジ

間接照明に使う光源は大きく5タイプある。コストと品質のトレードオフがあり、「LEDテープ=安物」は誤解である。業務用LEDテープは家庭用と別物で、明るさ・演色性・寿命・調光追従すべてが上位互換。

汎用LEDテープ(家庭用流用)
1mあたり1,000〜3,000円。Ra80、寿命2万時間。店舗使用は推奨しない
業務用LEDテープ
1mあたり3,000〜8,000円。Ra90〜95、寿命4〜6万時間。店舗の標準
高演色ラインLED(器具一体型)
1mあたり8,000〜15,000円。Ra95〜97、寿命6〜8万時間。高級業態向け
建築化照明専用器具
1mあたり15,000〜25,000円。Ra95以上、調光調色対応。ホテル・美術館水準
光ファイバー・導光板(特殊用途)
1mあたり20,000〜50,000円以上。ジュエリー什器・展示ケース内部

飲食・サロン・物販の中価格帯なら②(業務用LEDテープ)+造作で十分な品質が出る。高級ホテルやラグジュアリーブランドの旗艦店のみ③〜④のグレードに踏み込む。20坪の店舗で全周コーブ照明を入れる場合、概算で30〜60万円(業務用テープ)80〜180万円(建築化照明専用器具)のレンジになる。

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7. 20坪店舗のモデル予算(3ケース)

実際の予算感を掴むため、20坪の店舗で「全周コーブ+主要壁コーニス+カウンター建築化LED」を標準仕様とした3ケースのモデル予算を示す。造作工事(折り上げ天井・幕板・什器)と光源費を合算した総額ベース。

20坪店舗 間接照明 モデル予算レンジ

ライト仕様
40〜70万円(業務用テープ+簡易造作)
スタンダード
70〜140万円(業務用テープ+本造作+調光)
ハイエンド
140〜280万円(建築化専用器具+調光調色)

予算の内訳は「光源費3:造作費5:電気工事費2」程度が標準。造作費が最も大きい点に注意で、「LEDテープさえ買えば間接照明になる」というのは誤解である。折り上げ天井の施工、幕板の立ち上げ、什器内への組み込みといった造作工事が間接照明の見栄えを決める。

8. 調光調色システムの導入判定

調光(明るさの可変)・調色(色温度の可変)は、ランチ帯とディナー帯で雰囲気を切り替える飲食業態や、施術内容で光環境を変えるサロン・クリニックで有効。導入費用は1回路あたり2〜5万円(調光器+対応電源+配線)で、10回路の店舗なら20〜50万円の追加投資になる。

8-1. 導入すべき業態

飲食系(特にランチ・ディナー二毛作)・バー・ラウンジ・サロン・ブライダル関連は投資対効果が高い。ディナー帯の空間演出力が客単価を1,000〜2,000円押し上げる効果が期待できる。

8-2. 過剰投資になる業態

回転率重視のカフェ、ファストフード、定食屋、物販、オフィス、学習塾は調光調色の必要性が低い。固定仕様の高演色LEDを入れる方が費用対効果が高い

LED対応調光器の選定に注意:非対応の調光器を使うとLEDがちらつく・寿命が短くなる事故が発生する。必ず位相制御型(PWM調光)対応のLED+対応調光器をセットで選ぶこと。メーカー純正の組み合わせ以外は保証対象外になることが多い。

9. 省エネ法・建築基準法への適合

間接照明は省エネ法のエネルギー消費性能に関する法律の対象で、延床300m²以上の店舗は省エネ基準への適合が必要。LED化していれば基準を満たすケースが大半だが、間接照明単体で必要照度を確保しようとすると消費電力が直接照明の1.5〜2倍になるケースがあり、この場合は基準を超過する可能性がある。

建築基準法では建築基準法施行令第126条の6〜第126条の7で非常用照明・誘導灯の設置が義務付けられている。間接照明は非常用照明として認められないため、別途ダウンライト型の非常用照明+誘導灯を設置する必要がある。延床500m²以上や、地階・無窓階がある場合は特に要注意。

9-1. 省エネ判定は施工前に電気工事業者に確認

BEI(Building Energy Index)値で0.8以下(省エネ基準)を満たすかどうかは、照明設計段階で計算しておくべき。間接照明主体の設計でも、LEDの器具効率(lm/W)が高い製品を選べば基準達成は難しくない。事前に照明メーカーに照度分布図と消費電力計算書を依頼するのが確実。

10. よくある失敗5パターンと対策

間接照明は「入れれば雰囲気が良くなる」という単純なものではない。以下の5パターンは内装会社の実務でも高頻度で発生する失敗パターンで、事前の設計チェックで防げる。

失敗5パターンチェックリスト(発注前に必ず確認)

1
失敗①:全体照度不足で料理・商品が暗く見える→ 間接照明のみで300lx以上を確保しようとすると電気代が跳ねる。テーブル/什器面はスポット直接光を別途確保する
2
失敗②:LEDテープのドット感が天井に映る→ 光源と反射面の距離を150mm以上確保。フロスト拡散カバー付きテープを選定
3
失敗③:色温度がバラバラで空間が崩れる→ 全器具で色温度(K)と演色性(Ra)を統一。メーカーのロット違いでも色ズレが出るため同一メーカー・同一ロットで発注
4
失敗④:客の視線高さでLEDが直視できる→ 着席時1,150mm・立ち時1,550mmの視線から光源が直接見えないか、施工前にモックアップで確認
5
失敗⑤:メンテナンス時にLEDテープを交換できない→ 幕板を取り外せる構造にするか、LEDテープを点検口から引き抜ける配線にしておく

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11. 内装工事スケジュールでの位置づけ

間接照明は内装工事の最初期(設計段階)で確定させる必要がある。後から「やっぱり間接照明を入れたい」と言っても、既にLGS下地と天井ボードが貼られていれば、折り上げ天井の造作や配線経路の追加は大規模な解体を伴う。

スケジュール上は基本設計→実施設計→照明配置決定→LGS下地施工→電気配線→天井ボード→造作→LED取付→クロス→竣工検査の順になる。LGS下地施工の前までに照明配置を確定できないと、後戻りコストが発生する。

関連する技術系ガイド:電気容量の計算は店舗の電気容量・電気工事完全ガイド、排気ダクトとの干渉調整は飲食店の排気ダクト工事完全ガイド、24時間換気との取り合いは店舗の24時間換気完全ガイドもあわせて参照。

12. 発注前の最終チェックリスト

間接照明の発注直前に、内装会社・電気工事業者と以下を確認しておくと、施工後の手戻りを大幅に減らせる。

発注前8項目チェックリスト

1
色温度・演色性の統一:全器具の色温度(K)・Ra値を一覧表で確認
2
光源の見え隠れ:視線高さからLEDが見えない断面図をもらう
3
配線経路の事前確認:LEDテープの電源ボックス位置とアクセス性
4
調光調色の仕様:導入する場合は対応LED+対応調光器+回路分けを確認
5
消費電力・省エネ計算:BEI値と契約電気容量への影響を事前計算
6
非常用照明・誘導灯の別系統確保:間接照明は非常用に使えない
7
メンテナンス性:LEDテープ交換時の解体範囲・費用の事前見積
8
保証条件:メーカー純正組み合わせか、施工店の独自保証か

13. FAQ:よくある質問

Q. 間接照明だけで店舗の全体照明を賄えますか?
A. 業態によります。高級レストラン・バー・ラウンジでは間接照明主体(80〜100lx程度)でも運営可能ですが、カフェ・物販・美容室では必要照度(300〜750lx)を間接照明だけで確保しようとすると電気代が1.5〜2倍に跳ね、かつ物体の質感が弱く見えます。間接+直接のハイブリッド設計が基本です。
Q. 既存店舗に後付けで間接照明を追加できますか?
A. 可能ですが制約があります。折り上げ天井のような造作工事が必要な場合は、天井を一部解体する必要があり費用は新築時の1.5〜2倍になります。什器内蔵型の建築化間接LEDや、壁面のコーニス照明(幕板後付け)なら比較的軽微な工事で済みます。後付けなら什器・壁面中心の設計が現実的です。
Q. LEDテープはどこで買えばいいですか?
A. 店舗用途なら照明メーカー(パナソニック・コイズミ・オーデリック・遠藤照明等)の業務用LEDテープを、照明器具商社経由で購入するのが標準です。家庭用DIYテープや海外通販の安物テープは演色性・寿命・調光互換性で問題が出やすく、店舗運用には推奨できません。内装会社経由ならメーカー定価の40〜60%引きで仕入れられます。
Q. 演色性Ra95のLEDはRa80と比べてどれくらい高いですか?
A. 器具単価で1.5〜3倍程度の価格差があります。1台8,000円のRa80ダウンライトが、Ra95仕様では15,000〜25,000円になる感覚です。ただし全器具をRa95にする必要はなく、商品・料理・人に直接当たる器具のみRa95、全体照度担当はRa90という配分でコストを抑えられます。
Q. 間接照明の電気代はどれくらい上がりますか?
A. 20坪の店舗で全周コーブ照明+主要壁コーニスを入れた場合、月額2,000〜5,000円程度の電気代増加が目安です(1日12時間営業・電気料金30円/kWh換算)。LED化されていれば増加額は限定的で、客単価向上による売上増(月数万円〜数十万円)で十分回収可能な範囲です。
Q. 開業時に間接照明を入れず、後から追加しても大丈夫ですか?
A. 開業時に入れることを強く推奨します。後付けの場合、天井や壁の造作を作り直すため新築時の1.5〜2倍のコストが発生するうえ、営業を止める必要があります。予算上難しい場合は、什器内のLED・可動式のラインLEDに限定して予算内で導入し、将来の増設に備えてLGS下地と配線経路だけ仕込んでおくのが現実的です。
Q. 間接照明は省エネ基準に反しませんか?
A. 延床300m²未満の店舗は省エネ基準の義務対象外です。300m²以上の場合でも、LED化された間接照明であればBEI値0.8以下(基準達成)は難しくありません。照明メーカーに依頼すれば照度分布図と消費電力計算書を無償で作成してもらえるため、設計段階で確認しておくことが重要です。
Q. 自分でLEDテープを取り付けてもいいですか?
A. 配線工事を伴う場合は電気工事士の資格が必要です。低圧(100V)の配線を触る作業は無資格では違法になります。単独の差込プラグ式LEDバーを後から置く・貼るだけなら資格不要ですが、店舗の本格的な間接照明では見栄えとメンテナンス性の観点から有資格者による施工を推奨します。

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まとめ:店舗の間接照明は「コーブ・コーニス・バランス・建築化」の4手法を業態に合わせて組み合わせ、演色性Ra95が必要な業態(アパレル・ジュエリー・美容室・高級飲食・ギャラリー)かどうかで器具グレードを判定する。20坪の店舗で40〜280万円のレンジが標準で、造作費が全体の約半分を占める。省エネ法・建築基準法の非常用照明規制にも留意し、設計段階でLGS下地施工前までに全仕様を確定させることが手戻り防止の鍵になる。内装工事全体の費用感は店舗内装費用ガイド、カフェ業態特化の事例はカフェ開業完全ガイドもあわせてご参照ください。

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