ホテル・旅館の内装工事費用相場|坪50〜350万円・客室1室120〜500万円の目安と見積内訳【改装シミュレーター付き】

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内装・改修坪50〜350万円施工会社・全面刷新の例 ›
ホテル建設費坪約221万円新築・国の統計(2025年度)›

判断軸は3つ:①直す範囲(客室/共用部・設備/全館・外装)②営業を止めるか(売上減は室数×日数に比例)③見積もりの中身(税・設計・家具・予備費)

更新:2026年9月23日|出どころ:国の統計・資料(国土交通省・観光庁・国税庁)、企業の公開解説、当サイトの計算例→数字の読み方|運営:店舗内装ドットコム(株式会社BPBコンサルティング)

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ホテル・旅館の内装工事・改修費用の相場|坪単価の目安と価格の条件

施工会社の説明例では、客室だけの改修が坪50〜100万円程度から、共用部・設備まで含む全面改修が坪120〜200万円程度です。30室以上の施設を全面刷新する場合の目安は次のとおりです。

施設タイプ(全面刷新)坪単価の目安
全面刷新:ビジネスホテル坪50〜150万円客室改修が中心。設備更新の有無で変動
全面刷新:シティホテル坪150〜200万円レストラン・宴会場など共用部を含む
全面刷新:リゾートホテル・旅館坪150〜250万円大浴場・露天風呂などで上振れしやすい
全面刷新:ラグジュアリーホテル坪250〜350万円造作家具・照明計画など

出典はミサワリフォーム関東の解説2本(2026年3月17日公開・5月16日更新、2026年8月27日公開。30室以上を想定、税区分の明示なし、2026年9月23日確認)で、1社の説明です。全国の統計ではありません。

施工面積の坪単価を延床面積に掛けないでください(→数字の読み方)。

客室だけか、全面改修か|建物の状態で決める

客室だけなら坪50〜100万円程度から、全面改修なら坪120〜200万円程度(施工会社の説明例)。どちらが向くかは築年数より建物の状態で決まります。想定されるケースは次のとおりです。

建物の状態(想定されるケース)向いている範囲先に調べること
内装の汚れ・古さが中心で、水回り・設備に不具合がない客室の内装(壁紙・床・家具)を1室単価×室数で残す設備・家具の範囲
漏水・配管の劣化、UB(ユニットバス)の部品供給の終了がある水回りを含む客室改修漏水・配管の調査、縦管との境界
熱源・空調・受水槽・エレベーターが更新の時期全面改修に全館設備を別に積む設備の点検記録と更新時期(→外装・全館設備)
客室の構成を大きく変えたい、耐震・法規の課題がある全面改修と建替えを比べる建築士の現況調査、確認申請の要否(→建替えとの比べ方・法規と手続き)

ビジネスホテルの内装工事費用|標準客室の繰り返しで決まる

ビジネスホテルの全面刷新は、施工会社の説明例で坪50〜150万円です。同じ仕様の標準客室を繰り返すため、総額の大半は「標準室1室の単価×工事する室数」で決まり、1室10万円の差でも100室なら1,000万円の差になります。

工事の範囲施工会社などの説明例
客室の壁紙・床の張替え1室数十万円〜100〜200万円程度とする説明も
客室のUB・水まわり設備の更新1室数十万〜100万円以上
客室の家具・設備の入れ替え1室数十万〜100万円以上
客室の改修(内容により)1室100〜500万円

出典:ミサワリフォーム関東(2026年8月27日)・同(3月17日)、リロホテルソリューションズ(2026年4月7日更新)。いずれも税区分の明示なし。

計算例:標準室50室を1室150万円、ロビー・朝食会場を500万円(説明例300〜800万円の範囲で仮置き)と置くと、7,500万円+500万円=8,000万円。税・設計・予備費・休業による売上減は別です。

ビジネスホテルは稼働率が高く(2025年の全国平均75.3%、観光庁 宿泊旅行統計調査 2025年確定値)、休館1日の売上減が大きい業態です。1室の工事日数と何室ずつ止めるかを先に決めます(→営業しながらの改装・場所別の工期)。

最初の1室を見本に仕上げ、単価を確かめてから全室へ広げる方法もあります。水回りの位置を動かすと、配管・防水・消防の工事が加わることがあります。客室の広さの基準は法規と手続きへ。

1室単価×室数で予算の幅をつかむ(計算例)

企業2社の説明例は、どちらも1室100〜500万円です(ミサワリフォーム関東、2026年8月27日・リロホテルソリューションズ、2026年4月7日更新。旅館を含む)。

見出しの「客室1室120〜500万円」は、この範囲で本ページが置いた計算例の幅です(税抜と仮定。共用部・全館設備・設計・予備費は含みません)。

工事する室数1室120〜200万円1室250〜500万円
10室1,200〜2,000万円2,500〜5,000万円
20室2,400〜4,000万円5,000万〜1億円
30室3,600〜6,000万円7,500万〜1億5,000万円
60室7,200万〜1億2,000万円1億5,000万〜3億円

自施設の室数・単価・予備費・休業日数は、次の改装シミュレーターで確かめられます。

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改装シミュレーター|工事予算・売上減・相談メモ

工事室数と金額から、予備費を含む工事予算と、休業による宿泊売上の減少を別々に出せます。未定の費用は未定のまま「相談用メモ」にでき、相談フォーム2ページ目の「依頼内容・希望詳細」欄に貼り付けられます。

初期値(1室120〜200万円・予備費10%・客室単価12,000円・稼働率70%)は計算例です。自施設の見積もりと実績に置き換えてください(稼働率の全国平均は旅館38.2%・ビジネスホテル75.3%。→営業しながらの改装)。客室数は300室まで入力できます(大きい施設は棟・フロアごとに計算して足します)。

シミュレーターが表示されない場合

仮に客室20室×120〜200万円なら客室部分は2,400〜4,000万円、予備費10%を足すと2,640〜4,400万円です(水回り・共用部・設備等は別途。税区分は見積書に合わせる計算例)。

工事予算=重複を除いた工事項目+予備費。売上減=販売停止室数×平均客室単価×通常稼働率×停止日数。2つは必要現金として合算しません。

施設種別・所在地・室数・工事範囲・営業方式・希望時期を書き、相談フォーム(無料)で相談できます。

ホテル建設費(建築費)の坪単価と1室あたり|内装費・改修費との違い

ホテルの建設費用(建物工事費)は、国土交通省の建築着工統計(2025年度)で、2025年度着工の「ホテル又は旅館」の新築が坪約221万円です(新築・増改築の合計は約225万円)。工事費予定額÷床面積の値で、土地代・設計料・家具備品・開業費は含みません。

区分坪単価(2025年度)棟数・床面積(割合)
ホテル又は旅館(全工事)約225万円2,428棟・約184万㎡(100%)
うち新築のみ約221万円2,123棟・約173万㎡(94%)
鉄骨造(全工事)約251万円902棟・約101万㎡(55%)
鉄筋コンクリート造(全工事)約207万円366棟・約65万㎡(35%)
木造(全工事)約151万円1,128棟・約16万㎡(9%)
鉄骨鉄筋コンクリート造(全工事)約143万円12棟・約1.6万㎡(1%。件数が少なく参考)

出典:国土交通省「建築着工統計調査」2025年度(2025年4月〜2026年3月着工)第3-2表・第21-2表(e-Stat、2026年4月30日公開)。坪単価=工事費予定額÷床面積×3.305785。予定額は届出時点の額で、完成時の支払額とは異なることがあります(国土交通省 用語の定義)。棟数は按分の端数を四捨五入。

平均は少数の大型案件で動きます。2025年度は大阪府が全国の床面積の24%・工事費の32%を占め(坪約298万円)、大阪府を除くと坪約202万円です。

2024年4〜12月(旧分類「宿泊業用」)の全工事の坪約207万円は、鉄骨鉄筋コンクリート造の9棟が工事費の44%を占めた結果で、9棟を除くと坪約161万円でした。

旅館は温泉設備や外構で、ホテル全般も地盤・寒冷地などの立地で上振れしやすいとされます(アクア〔コンストラクション・マネジメント会社〕、2025年12月24日更新)。リゾートホテルや旅館は、規模・構造・立地の近い見積もりで確かめてください。

ホテル建設費の推移|2015年度から約1.7倍(SRC造を除く)

年度坪単価(宿泊業用・SRC造を除く・全工事)
2015年度約97万円
2016年度約104万円
2017年度約113万円
2018年度約108万円
2019年度約121万円
2020年度約114万円
2021年度約120万円
2022年度約140万円
2023年度約150万円
2024年度*約161万円

*2024年4〜12月着工分。棒の長さは0円からの金額に比例。出典:国土交通省 建築着工統計調査 各年度の第3表(e-Stat 2024年度ほか)。

同期間の国土交通省 建設工事費デフレーターは非住宅総合で約1.28倍(2024年度は暫定)で、約1.7倍との差には規模や仕様の違いも表れているとみられます。

2025年度は分類が「ホテル又は旅館」に変わり、対象も違うため、2024年4〜12月の約161万円(SRC造を除く全工事)と新築の約221万円の差は上昇率として読めません。

1室あたり建設費:客室以外の面積も含める

統計には客室数がないため、1室あたりは次の式で見当をつけます。1室あたり建設費 ≒ 坪単価 × 客室面積 ÷(1 − 共用部などの割合)÷ 3.3058。客室18㎡(仮定)、2025年度・新築の坪約221万円での例です。

共用部などの割合(仮定)1室あたりの延床1室あたり建設費(100室の総額)
共用部25%24.0㎡(約7.3坪)約1,610万円100室で約16.1億円
共用部35%27.7㎡(約8.4坪)約1,850万円100室で約18.5億円
共用部45%32.7㎡(約9.9坪)約2,190万円100室で約21.9億円

割合の置き方だけで、1室あたりは約1.4倍動きます。土地代・設計料・開業費と、家具やカーテンなどの備品(FF&E。国の建設・改修の統計の対象外)は別枠で見積もります。

数字の出どころで意味が変わる|統計・施工会社などの解説・計算例

種類何の金額かこのページでの使い方
国の統計(建築着工統計)新築・増改築の工事費予定額÷延床面積(届出時点。内装だけの改装は含まない)ホテル建設費(この節)
国の統計(建築物リフォーム・リニューアル調査)改修工事の受注高と件数(坪単価は出ない。家具・カーテンは対象外)改修工事の規模感(費用を動かす5つの要因)
施工会社などの公開解説改修の坪単価・1室・場所別の目安(分母・範囲・税区分は解説ごとに違う)改修費の目安(出典と確認日つき)
当サイトの計算例仮定を置いた掛け算自施設の桁をつかむ例

同じ「坪250〜350万円」が、CM会社の解説(アクア、2025年12月24日更新)では新築のラグジュアリーホテル、施工会社の解説(ミサワリフォーム関東、2026年3月17日)では改修費として出てきます。新築か改修か、面積の分母、範囲、時点、税区分を揃えてから比べます。業種横断の読み方は坪単価ガイドへ。

開業までの総額と手順はホテル開業ガイドへ。客室・共用部の内装仕様を決める段階なら、その条件で相談できます(相談フォーム(無料))。

客室は「1室単価×室数」で読む

客室の費用は、1室の範囲(内装だけ/水回り込み/家具込み)を揃えてから、工事する室数を掛けます。施工会社の説明例は1室100〜500万円です。

計算例式結果(税抜の仮定)
同じ仕様の20室150万円×20室3,000万円
標準室18室+特別室2室150万円×18室+300万円×2室3,300万円

UBや家具を二重に加算しない

「水回り込みの1室単価」にUB交換を足すと重複します。家具・照明・客室空調も、建築工事側か備品側かを見分け、単価の範囲を説明できる見積書で室数を掛けてください。

標準室と特別室へどう配分するか

標準室の建具・家具・照明を共通化できる部分と、宿の特徴を出す特別室を分けます。需要・想定客室単価・清掃の負担を調べ、仕様統一で減る金額と特別室に増える金額を比べてください。

標準室と特別室の室数と、UB・家具を含めるかが分かれば、その数量のまま相談できます。決めていない項目は、「依頼内容・希望詳細」欄に「未定」と書いて大丈夫です。予算の上限はフォームでおおよそ選びます(相談フォーム(無料))。事例写真はホテル・旅館の内装事例(写真)へ。

営業しながらの改装|工事予算と売上減を分けて比較

休業による宿泊売上の減少は、販売停止室数×平均客室単価×通常稼働率×停止日数で見積もれます。計算例:20室×12,000円×70%×30日=504万円。

稼働率は自施設の実績に置き換えてください(2025年の全国平均:全体61.6%、ビジネスホテル75.3%、シティホテル74.1%、リゾートホテル56.9%、旅館38.2%、簡易宿所29.6%。観光庁 宿泊旅行統計調査 2025年確定値)。

旅館は1泊2食の人単位の料金が多いので、客室単価の出し方も揃えます。

利益と資金繰りは別に読む

売上減は、そのまま利益減や必要現金ではありません。利益には休業で減る清掃費・仕入・販売手数料と、増える仮設費を反映します。資金繰りには工事代の支払日、固定費、返済、入金時期、手元資金を反映します(参考:中小機構 J-Net21・資金繰り)。

補助金・助成金は採択を前提に資金計画を組まず、対象工事と着工時期の条件は年度ごとの公募要領で確かめてください。

同じ販売停止室日で比べる例

共通条件は20室・平均客室単価12,000円・稼働率70%。工事費は税抜の仮定、予備費率10%の例です。売上減は工事予算へ合算しません。

項目A 全館20室を60日停止B 10室ずつ合計120日停止
工事金額(仮定)3,000万円3,400万円分割の養生・仮設・再搬入を仮に400万円と置いた例
予備費10%300万円340万円
工事予算3,300万円3,740万円
販売停止室日20室×60日=1,200室日10室×120日=1,200室日
宿泊売上減1,008万円1,008万円

止める室日が同じなので、単純計算の売上減も同じです。「半分営業する」だけでは売上減は小さくなりません。分割の価値は、繁忙期を避ける・予約を振り替えるなど工程で決まります。

営業継続の追加費用は、現場の計画で比べる

区画養生、宿泊客と作業員の動線、騒音作業の時間、仮設の食事提供、搬入・清掃の追加費用を各社に見積もってもらいます。固定の割増率で決めず、全館休業案と分割施工案を同じ条件で並べます。

全館休業か分割施工かは、止められる室数と期間、残したい区画(浴場・食事会場など)で決まります。この条件を伝えると、工程と見積もりを同じ前提で比べやすくなります。

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費用を動かす5つの要因

国土交通省の建築物リフォーム・リニューアル調査(2025年度)では、元請が受注した宿泊施設の改修工事は約6,038億円(前年度比43.2%増)、推計約14.1万件。主な目的は劣化・故障した部位の更新(件数の約9割)で、省エネ対策が主目的の工事は約4,300件です。

件数の6割(60.4%)は100万円未満で、1億円以上は約450件。平均(約430万円)を相場として使わず、坪単価が当てはまる全面改修以外は、場所ごとの金額で積み上げます。総額を動かす5つを、依頼前に決める順に並べます。

  • 1. 更新する場所:改装する室数・共用部面積・更新設備を先に決め、残す部分も図面に記します。
  • 2. 水回りと下地:漏水・配管・防水・熱源の修繕履歴を先に調べます。
  • 3. 客室の仕様:家具・建具・照明の共通仕様を決め、特注品は分けます。
  • 4. 営業と搬入:止められる客室・騒音作業・搬入を決めます。分割施工の工事費と売上減は営業しながらの改装へ。
  • 5. 法規・建物条件:用途・避難・消防・電気容量を契約前に調べます。旅館・ホテルは特定防火対象物とされ、消防用設備は既存の建物にも現行の基準が適用されるとされます(→法規と手続き)。

場所別の費用と工期の目安(施工会社などの説明例)

工事費用工期
客室の壁紙・床の張替え(1室)数十万円〜100〜200万円とする説明も1室2〜3日程度10室で約2週間〜1か月弱
客室のUB交換(1室)数十万〜100万円以上1室1週間前後10室で1〜2か月程度
ロビー・食事処300〜800万円2週間〜1か月程度ロビー・フロントの改装
大浴場・貸切風呂300〜1,000万円以上説明例なし
外装・外壁(塗装・防水を含む)3,000万円〜1億円前後1〜3か月程度全館の外壁・設備工事
フロア単位・全客室の改修数千万〜1億円以上数か月〜半年程度
全面改修(共用部・設備を含む)坪120〜200万円程度半年〜1年以上

出典:ミサワリフォーム関東(2026年3月17日)・同(8月27日)、リロホテルソリューションズ(2026年4月7日更新)、SNBコーポレーション(2026年1月23日)、イー・エル建設(日付の表示なし)。

費用と工期は別々の解説の説明例で、税区分と前提も解説ごとに違います。工期は納期・申請・検査・工区分けで延びます(→流れと工期)。

施設タイプ別|何を見積もりで分けるか

施設タイプは、名称ではなく実際の用途と工事範囲で当てはめてください。

施設タイプ見積もりで分ける項目別途で確かめること
ビジネスホテル標準室の広さと室数、UBを替える室数、家具の共通化自動チェックインなどの省人化機器、全館設備
シティホテルロビー・レストラン・宴会場の面積と仕様厨房・宴会場の空調、外構
リゾートホテル客室と浴場・スパ・テラスの範囲熱源・温泉設備、外構
旅館残す建具・畳・左官、和洋室への変更浴場・源泉配管・ろ過・熱源
ラグジュアリー造作家具・特注照明・客室の制御試作・調達の納期、保守費
民泊・簡易宿所営業制度に合う水回り・避難・消防宿泊用途への適合、管理規約・近隣
カプセル・ホステルベッドユニット・シャワー・トイレの数換気・清掃・避難動線

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公開事例の写真で見る、見積もりで分けて確認したい場所

3社5案件の画像9枚(各社の公式な公開事例)。写真から金額や配管の状態は分からないため、見積もりで分けたい項目を添えます。

琉華ホテル 沖縄県那覇市 新築ホテル シックモダン ロビー・フロント。木製ルーバー天井と間接照明、大判タイル床、植栽(株式会社コンセプション)

琉華ホテル(沖縄県那覇市)ロビー・フロント

ルーバー天井は造作・材料・照明回路を、タイル床は面積と下地補修を分けて見積もります。

出典:株式会社コンセプション 公式事例(延床140坪・2018年竣工・新築)

琉華ホテル 沖縄県那覇市 新築ホテル シックモダン 客室ツイン。ダークブラウンのアクセント壁と暖色照明(株式会社コンセプション)

琉華ホテル 客室ツイン

壁・家具・照明を共通仕様にできるか。標準室と特別室の数量表で差額を比べます。

出典:株式会社コンセプション 公式事例

琉華ホテル 沖縄県那覇市 新築ホテル シックモダン 客室の洗面とトイレ。ミラー照明とタイル壁(株式会社コンセプション)

琉華ホテル 客室の洗面・トイレ

器具やミラーの交換だけか、浴室(UB)・給排水・防水まで替えるかで範囲が変わります。

出典:株式会社コンセプション 公式事例

琉華ホテル 沖縄県那覇市 新築ホテル シックモダン 客室廊下。間接照明とアクセント壁紙(株式会社コンセプション)

琉華ホテル 客室廊下

床・壁・天井の面積、照明、建具を分けます。避難・排煙に関わる部分は設計者と詰めます。

出典:株式会社コンセプション 公式事例

琉華ホテル 7Fレストラン 沖縄県那覇市 ホテルレストラン エスニックモダン 7階レストラン全景。梁と配管を見せる天井、古材調フローリング、木の椅子(株式会社コンセプション)

琉華ホテル 7階レストラン(全景)

配管を見せる天井は、仕上げを省く分と配管整理・塗装を分けます。露出にすれば安いとは限りません。

出典:株式会社コンセプション 公式事例(2018年竣工・新築ホテルの7階)

琉華ホテル 7Fレストラン 沖縄県那覇市 ホテルレストラン エスニックモダン ビュッフェカウンターと客席。ペンダント照明(株式会社コンセプション)

琉華ホテル 7階レストラン(ビュッフェ)

厨房・ビュッフェは、給排水・電気容量・給排気と厨房機器の範囲を分けます。

出典:株式会社コンセプション 公式事例

久茂地天使館 沖縄県那覇市 民泊型宿泊施設 オーセンティック×コンテンポラリー キッチンとダイニング。サブウェイタイルと木のカウンター(株式会社コンセプション)

久茂地天使館(沖縄県那覇市)キッチンとダイニング

キッチンや洗面を設けるなら、器具の台数と枝配管・縦管・換気の範囲を分けます。

出典:株式会社コンセプション 公式事例(107坪・1フロアに間取りの違う3室・2019年竣工)

定山渓グランドホテル 瑞苑 フードファクトリー グランデュール 北海道札幌市 温泉ホテル内の飲食店(ビュッフェ) インダストリアル 食事会場全景。トラス風の梁とサインを掲げた厨房ゾーン、木のテーブル席(タカハシアートプランニング株式会社)

定山渓グランドホテル 瑞苑 フードファクトリー グランデュール(北海道札幌市)食事会場(ホテル内の飲食店)

客席の仕上げと厨房・配膳設備を分けます。営業中なら仮設の提供場所と搬入動線の費用も含めます。

出典:タカハシアートプランニング株式会社 公式事例(ホテル内の飲食店の改修。2013年12月施工の公式記載)

ホテル関西 大阪府大阪市北区 ビジネスホテル ロビー。濃い木目のアクセント壁、白いラインが入った黒系タイルカーペット、鏡面仕上げの柱、ラウンジソファと右手のフロントカウンター。人物は合成(株式会社奥田建築工房)

ホテル関西(大阪府大阪市北区)ロビー

造作カウンター・家具・照明・電源と下地補強の担当区分を、図面と数量表で確かめます。

出典:株式会社奥田建築工房 公式事例の画像(ビジネスホテル。2011年7月施工の公式記載。人物は合成)

写真の印象で価格は決まりません。①客室と共用部の数量・仕様、②水回り・電気・空調の更新範囲、③残す部分の補修・法規対応、④素材の維持・更新費用を分けて、見積書と照らします。

ホテル・旅館の内装事例(写真)をもっと見る

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水回りの費用|年数だけで決めず、更新範囲を調べる

客室のUB・水まわり設備の更新は、施工会社の説明例で1室数十万〜100万円以上、大浴場・貸切風呂の改修は300〜1,000万円以上です(ミサワリフォーム関東、2026年8月27日。30室以上を想定、税区分の明示なし)。

水回りは、表面をきれいにする工事と、漏水・配管・熱源を直す工事を分けて判断します。更新時期は使用状況・仕様・点検結果で変わり、築15年や20年という年数だけでは全室交換の要否は決まりません。

  • 客室の浴室・UB:漏水・排水・腐食・部品供給・搬入経路を調べ、本体・撤去・防水・枝配管・縦管・内装復旧に分けて見積もります。
  • 大浴場・温泉設備:浴槽と面積、源泉・ろ過・循環・熱源の点検履歴を調べ、客室の水回りとは別に、浴槽・防水・機器・配管・電気・試運転で見積もります。

ろ過設備は、国の旅館業における衛生等管理要領(厚生労働省、2026年1月改正)で、共同浴室のろ過器は1時間あたり浴槽の容量以上の能力とすることなどが示されています(技術的助言。条例で異なる場合があるため保健所に確認)。

ミサワリフォーム関東の公式事例(五浦観光ホテルの内風呂増築)は約3,000万円です。既存露天風呂に男女の内風呂やホール等を増築した個別案件で、大浴場の全面改修の相場ではありません。

見積依頼に添える資料:防水・配管の修繕履歴、漏水箇所の記録、浴室と機械室の図面、熱源・ろ過機の型番と点検記録。履歴が不明なら、調査の方法・費用と、調査後に確定する範囲を先に相談します。

温浴施設の防水・設備はサウナ・銭湯・温泉の内装ガイドへ。

旅館の改装費用|和室・温泉・営業計画を分ける

旅館の改装費は、施工会社などの説明例で客室1室100〜500万円です。露天風呂付き客室への改装は1,000万円以上になるケースがあり、貸切風呂は1か所300〜1,000万円以上です(リロホテルソリューションズ、2026年4月7日更新・ミサワリフォーム関東、2026年8月27日。税区分の明示なし)。

和室は、畳の表替えか新調か、障子・襖の張替えか建具交換か、壁の補修か仕上げ変更かで工事項目が変わります。残す造作と替える造作を写真・図面に記して依頼します。

客室だけを新しくすると玄関・廊下との差が目立つことがあるため、見える動線(玄関→廊下→客室)と改装の順番を合わせて計画します。

和洋室化は、床と動線も確認

床下地・段差・コンセント・照明・清掃動線も調べます。特別室にすると販売条件も変わるため、改修後の定員・客室単価・稼働率を分けて検討します。

温泉設備は泉質・系統・保守記録から

源泉配管、貯湯槽、熱交換器、ろ過・循環系統は、点検結果と保守記録で流用できる範囲を見極めます。泉質によっては配管や金物の腐食が早まることがあるため、材料と点検周期を設備業者へ照会し、内装工事との境界を見積書に残します。

休業できる棟・階と、共通設備の停止を確認

客室を半分残せても、共通の熱源・浴場・食事会場が止まれば営業できない場合があります。停止室数と日数は、工程表に合わせて営業方式の比較へ反映します。

温泉設備・熱源の状態や、休業できる棟・期間が分かれば、その条件で相談できます。点検記録や図面が揃っていなくても始められます(相談フォーム(無料))。

旅館の内装デザイン全般はホテル・旅館の内装総合ガイドへ。

共用部の費用|ロビー・食事会場・宴会場

ロビー・食事処の改装は300〜800万円、大広間を個室の食事処に分ける改装は50〜300万円という施工会社などの説明例があります(ミサワリフォーム関東、2026年8月27日・リロホテルソリューションズ、2026年4月7日更新。税区分の明示なし)。

床・壁・天井の面積、カウンターなどの造作、照明、空調・厨房設備を含むかで上下するため、区画ごとに面積・仕様・設備容量を揃えて見積もります。

  • ロビー・フロント:床壁天井・カウンター・照明・案内サインを面積と造作に分けます。自動チェックイン・決済・通信機器は別途。
  • レストラン・朝食会場:席数・家具と、厨房機器・給排気・給排水を分けます。営業中の仮設提供場所と必要な許可手続きは別途。
  • 宴会場の転用:間仕切り・建具・空調区画・音・避難動線を、使い方(食事処・ラウンジ等)と稼働見込みを決めてから見積もります。

見積内訳10カテゴリ|比率より、含む範囲を揃える

見積書を10カテゴリに分けて並べると、金額差の理由を追えます。構成比は新築か改修か、設備を流用するかで違うため、比率だけで良し悪しを決めません。

工事見積で照合する10カテゴリ

  1. 仮設・養生:搬入経路、宿泊客との区画、営業継続対策
  2. 解体・撤去:数量、搬出、廃棄物処理
  3. 軽鉄・ボード・下地:新設、補修、開口や点検口
  4. 建具・造作家具:数量、材質、金物、取付下地
  5. 内装仕上げ:床・壁・天井の面積と仕様
  6. 給排水・UB:器具、枝配管、縦管、防水、復旧の境界
  7. 電気:幹線、回路、照明、コンセント、制御
  8. 空調・換気:機器、配管、ダクト、熱源の境界
  9. 消防・防災:設計上必要な設備と届出・検査の担当
  10. 家具・什器・備品:工事に含む物と別購入する物
構成比の例内訳
ホテルの全面改修(施工会社の解説例)内装50〜60%・設計10〜20%・設備20〜30%・諸経費10〜20%
ホテルの新築(CM会社の解説例)躯体など15〜25%・仕上げ(外装・内装)30〜50%・設備25〜35%・外構5〜15%

出典:ミサワリフォーム関東(2026年3月17日、ビジネスホテルの全面改修の例)・同(8月27日)、アクア(CM会社、2025年12月24日更新)。

設計・税・予備費も別に確かめる

設計・申請・監理料を工事費に含むか、諸経費の対象、税込・税抜を揃えます。設計・デザイン料は総工事費の10〜20%程度とする説明があり、設計の範囲と監理の有無で変わります。予備費の見込み方は追加費用と予備費へ。

3,000万円の見積もりを比べる計算例

A社は税込3,000万円で家具込み、B社は税抜3,000万円で家具別途なら、同額ではありません。同じ税込3,000万円でも「客室20室・UB流用」と「客室10室・UB交換」では条件が違います。室数、単価に含む工事、税区分、別途項目を先に揃えます。

依頼前に揃える6点

  • 建物と工事対象部分の図面・面積・室数
  • 残す/更新する設備・家具・建具
  • 漏水や故障、修繕履歴、事前調査の結果
  • 休業可能な期間と販売を残したい区画
  • 希望予算の税込・税抜、予備費を含むか
  • 希望時期、契約前に未定のまま残る項目

項目ごとの詳細は見積書の読み方、依頼の流れは見積もり比較ガイド、面積単価の扱いは坪単価ガイドへ。

地域差は、施工条件と現地見積で確認する

所在地だけでは工事価格は決まりません。輸送・職人の移動、搬入時間、駐車・保管場所、積雪期や繁忙期の工程など、実際に費用へ加わる条件を確かめます。本ページの改装シミュレーターは都道府県に倍率を掛けず、所在地は相談用メモに入ります(フォームへはメモを貼り付けて伝えます)。

参考:国の統計で見たホテル建設費(新築・増改築)の都道府県差です。改修費の地域差ではありません。

都道府県建設費の坪単価(2025年度)床面積・棟数
大阪府約298万円約44.3万㎡・約44棟
東京都約212万円約21.9万㎡・約168棟
北海道約208万円約19.3万㎡・約173棟
沖縄県約171万円約6.2万㎡・約187棟
福岡県約158万円約7.6万㎡・約89棟
山梨県約147万円約2.0万㎡・約136棟
(参考)滋賀県約457万円3,104㎡・約18棟

出典:国土交通省 建築着工統計 2025年度「ホテル又は旅館」の都道府県別(e-Stat 2025年度)。床面積の小さい県は数件の案件で大きく振れます。

都道府県別のホテル内装費用ページ:東京都・大阪府・北海道・福岡県・山梨県・沖縄県

地域ページの価格も、掲載時点・工事範囲・税区分を揃えて使います。数字の違いの読み方は数字の出どころへ。

ホテル・旅館の新築・改装の内装工事を無料で相談する →

法規と手続き|許可・用途・消防を見積前に確認

旅館業の営業許可、建築基準法、消防法は別々に確かめます。用途変更でも営業中の改装でも、設計案と既存図面を保健所・建築担当・所轄消防へ事前に示し、必要な工事と手続きを見積もりに含めます。

法令・通知見積もり前に確かめること
旅館業法施行令1条旅館・ホテル営業の客室は7㎡以上(寝台を置く客室は9㎡以上)とされ、国の衛生等管理要領では内法で測るとされています。条例の上乗せは保健所に確認。
建築基準法87条・6条(用途変更)ホテル・旅館へ用途を変える部分が200㎡を超えると確認申請が必要とされます(ホテル・旅館間などの類似の用途は除く)。200㎡以下でも法への適合は求められます(国土交通省の案内)。要否は建築担当・設計者に確認。
2026年5月28日の国の通知住宅(一戸建て・共同住宅)からホテル・旅館(簡易宿所を含む)へ用途を変える場合、旅館業の許可の際に保健所が、200㎡超では確認済証を、200㎡以下では建築士による適合の証明書を求めるよう示されています。運用は管轄の保健所に確認。
消防法・同施行令(特定防火対象物)旅館・ホテルは自動火災報知設備が延べ面積にかかわらず必要とされ、消防用設備は既存の建物にも現行の基準が適用されるとされています。カーテン・じゅうたん等は規模にかかわらず防炎物品とされます(消防庁 防炎規制の手引き)。所轄の消防署に確認。
建築基準法27条・35条の2(耐火・内装制限)3階以上をホテル・旅館に使う場合などは耐火建築物等とする必要があるとされ(小規模の例外あり)、規模に応じて壁・天井の仕上げ材に制限があるとされます。該当は設計者・特定行政庁に確認。
バリアフリー法施行令客室50室以上なら車椅子使用者用客室を総数の1%以上(端数切上げ)とされます。原則2,000㎡以上の新築・増改築・用途変更が対象で、改装(修繕・模様替)だけなら努力義務とされます。条例の上乗せは所管の行政機関に確認。
大規模の修繕・模様替(建築基準法)主要構造部(壁・柱・床・はり・屋根・階段)のいずれか一種について、その過半に及ぶ修繕・模様替は確認申請の対象とされます(ホテル・旅館の用途で200㎡を超える建物など)。全面改修の前に設計者に確認。

関連資料:国土交通省の既存建築物の活用と現況調査・建築確認・検査対象の見直し・ホテル等のバリアフリー化資料(PDF)。数値だけで個別施設の適法性や許可の可否は判断できません。

追加費用を防ぐ依頼の仕方:工事会社には「必要な法規対応を洗い出し、見積に含む・別途・調査後確定を示してほしい」と伝えます。

内装以外の改修費用|外装・全館設備を別に積む

全館の改修費は、客室+共用部+外装・設備を重複なく積み上げます。外装・外壁(塗装・防水を含む)は3,000万円〜1億円前後という施工会社の説明例があり(ミサワリフォーム関東、2026年8月27日)、30室×150万円、ロビー・食事処500万円、外装5,000万円なら1億円です(計算例。全館設備・設計・予備費・税は別)。

場所ごとの目安は場所別の費用と工期へ。

  • 外壁・屋上防水:面積×工法、足場、既存撤去、下地補修、シーリング。足場・仮設を他の工事と共有できるか。
  • 熱源・空調:個別か中央式か、機器・配管・制御・撤去・試運転。客室空調と全館熱源の工事境界。
  • 縦管・受水槽・ポンプ:系統×階数×数量、断水・仮設・防水・内装復旧。客室UBの枝配管と縦管の境界。
  • エレベーター:制御のみか全撤去か、停止期間、搬入。営業・荷物搬入に使える経路。
  • 消防設備:受信機・感知器・配管・ポンプ等、届出・試験。客室の内装復旧・配線と同時に施工する範囲。

予算を組み立てる式:工事予算=客室+共用部+外装・設備+仮設・諸経費+設計等+予備費(重複を除き、税区分を統一)。休業による売上減、開業準備費、運転資金、借入返済は別の計画に置きます。

未定項目がある段階の合計を「すべて込みの総額」と呼ばないでください。

追加費用と予備費|未定工事の代わりにしない

予備費は、調査しても決まらない工事に備える発注者側の枠です。本ページの計算例は工事金額の10%(3,000万円なら300万円)。内訳に5〜10%を置く解説もあります(トリプラ(宿泊施設向けIT企業、日付の表示なし))が、どの物件にも足りる率はありません。

解体後の下地不良、隠れた漏水や腐食、図面と違う配管、搬入条件の変更は追加工事につながります。調査で確定できるものは先に見積もり、残る不確定事項を一覧にします。

予備費と未定工事は、調査結果・追加があり得る工事・資金の上限から別々に決めます。未定の大浴場や全館設備の費用を、計算例の300万円で賄えるとは限りません。使わなかった予備費は予算の残りで、工事で生じた利益ではありません。

追加工事は、写真・金額・工期への影響を見てから承認する手順にします。調査しないと決まらない工事(配管・防水・熱源など)が残っているなら、その一覧を添えて相談できます(相談フォーム(無料))。

新築・建替え・改装・用途変更・居抜きの比べ方

  • 改装:更新範囲、今後の修繕、休業か営業継続かを比べます。見た目の更新だけで建物の問題が解決するとは限りません。
  • 用途変更:給排水・電気・避難・消防・申請の是正工事を積み上げて、営業できる建物かを確かめます。
  • 宿泊施設の居抜き:取得・賃貸条件、設備の所有、修繕履歴、必要工事を調べ直します。前の営業実績だけでは現状の適法性は判断できません。営業譲渡は、譲渡人と譲受人が都道府県知事等の承認を受ければ営業者の地位を承継できるとされています(旅館業法3条の2。手続きは管轄の保健所に確認)。
  • 新築:躯体・外装・設備・内装・土地・設計・家具備品の境界を分け、建物工事費に含む内装を二重に数えません。

建替えか全面改修か|築年数より、揃えて比べる

旅館・ホテル用の建物の法定耐用年数は、鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造で39年(木造の内装部分が延べ面積の3割を超えると31年)、金属造は骨格材の肉厚により29年・24年・17年、木造・合成樹脂造で17年です(国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表」)。

税務上の年数で、建物の寿命や建替えの時期を決める数字ではありません。住宅用などの区分(鉄筋コンクリート造47年)を当てはめた解説もあるので、用途の区分を確かめてください。

比べる項目全面改修建替え
費用の物差し施工会社の説明例で坪120〜200万円(分母は解説で異なる)国の統計で新築坪約221万円(延床あたりの予定額。解体・設計料・家具は別)
営業分割施工なら一部の営業を続けられる場合がある解体から竣工まで全館休業(売上減は休業の計算式で)
手続き主要構造部のいずれか一種の過半に及ぶ修繕・模様替は確認申請の対象とされる(設計者に確認)現行の基準で設計。同じ規模・室数で建てられるかを先に調べる
残るもの構造・配管など見えない劣化は残り得る(調査が前提)建物全体が新しくなる

全面改修の坪120〜200万円と新築の坪約221万円を並べて「建替えの方が割安」と判断しないでください。延床・範囲(外装・設備・耐震)・休業期間まで揃え、建築士の現況調査をもとに比べます。

新規開業では休業による売上減はありませんが、開業準備・採用・広告・備品・開業前後の運転資金が別に要ります。

物件の比較はホテル居抜きの改装費・設備確認・営業許可の承継とスケルトン内装の費用・物件契約前の確認、開業までの総額はホテル開業ガイド、住宅からの転用は民泊・ゲストハウスの内装ガイドへ。

物件・建物側の制約を契約前に調べる

設備容量・搬入経路・契約条件・劣化状況は、必要な工事と選べる設計を左右します。契約前に次の4点を調べ、分からない項目は調査費と追加工事の可能性を分けて予算に残します。

受電容量と給排水の縦管

客室数分の空調・給湯・調理設備を動かす電気容量が足りないと、受電設備の更新が必要になる場合があります。縦管・排水の系統が細い建物では、客室へのUBの新設で配管工事が大きくなる場合があります(→店舗の電気容量ガイド)。

エレベーター・搬入経路

UBや大型家具が搬入できなければ、分割搬入・クレーン・手上げで費用と工期が増えます。エレベーターの籠の大きさ、廊下の曲がり、開口寸法は、見積もり前に工事会社と現地で見ておきます。

賃貸なら、工事区分(A・B・C工事)で選べる範囲が決まる

区分施工会社を決める人費用を払う人
A工事貸主側貸主
B工事貸主側(指定の会社)借主
C工事借主借主

一般的な呼び方です(サイト内のA工事・B工事・C工事の違いと同じ整理)。物件ごとの工事区分表・館内規定・契約書で決まり、C工事でも貸主の承認が要り、貸主側の指定がある場合もあります。

ホテル・旅館は消防用設備・空調・給排水の工事が多い業態です。建物側の設備につなぐ部分がB工事に指定されていると、その施工会社は選べず、相見積もりも効きにくくなります。契約前に工事区分表で範囲と見積もりの時期を確かめ、交渉できる点を探します。

退去時の原状回復の範囲も総費用を左右します。運営委託や一棟の賃貸借では、建物・設備と内装・家具備品で、費用の負担と発注先の区分が契約ごとに違うため、区分表と契約書で確かめます(→店舗物件の賃貸契約ガイド)。

選べる(発注者が決める)工事の範囲(客室だけ/全館)、標準室の仕様と特別室の数、家具・備品を工事に含めるか別に買うか、設計と施工を分けて頼むか、全館休業か分割施工か、C工事の施工会社
選べない・交渉になる法令で求められる対応(消防用設備・防炎物品など。バリアフリーは規模と工事の種類による)、B工事の施工会社(貸主側の指定)、受電容量・縦管など建物の条件(変えるなら大きな工事になる)

修繕履歴と劣化診断

防水・配管・熱源の履歴が費用の振れ幅を決めます。履歴が出てこない物件は、契約前に調査できる範囲と、調査後も残る不確定工事を整理し、見積もりでは調査費と調査後に確定する範囲を分けてもらいます。

物件の契約前でも相談できます

用途変更や居抜きで開業する場合、受電容量・縦管・エレベーター・消防設備の確認で工事の範囲が大きく変わります。申し込み中・検討中の物件でも、フォームで物件の状況を選んで相談できます(相談無料・会員登録不要)。

契約前の物件で相談する(無料)

コストダウンの正攻法と、削ってはいけない箇所

正攻法:単価より数量と仕様統一で下げる

まず客室仕様の統一で減る金額を見積もります。UB・建具・照明・家具を共通化する案と部屋ごとに変える案を、同じ数量で比べます。工事範囲の絞り込みでは必要な修繕を優先し、段階施工の追加仮設費・再搬入費と支払時期も見込みます。

照明は、見え方・消費電力・交換や制御の費用を合わせて検討します(店舗照明の設計ガイド)。

新築の計画段階では、客室タイプを絞り、UB・建具を揃え、共用部の面積配分を早めに決めると、設計途中の変更(工期と費用の増加につながる)を減らしやすくなります。

相見積もり:単価を下げる交渉より配分を見る

相見積もりの目的は、値切りではなく費用配分の妥当性検証です。同じ要件で2〜3社に頼み、10カテゴリで並べると、各社がどこを厚く見ているかが分かります。

削ってはいけない箇所

防水・配管・消防・換気は、調査と設計で必要と判断された工事を価格のためだけに省かないでください。特に換気は宿泊体験(におい・カビ・結露)とランニングコストに直結し、後から直すと工事範囲が広がりやすい設備です(店舗換気の完全ガイド)。

デザイン・使いやすさへの投資を判断する

内装を良くすれば必ず客室単価や稼働率が上がるわけではありません。宿泊者の評価、近隣施設の販売条件、自施設の客層から、改善したい点を決めます。

客室単価だけで投資回収を計算しない

仮に客室単価が1,500円上がり、30室・稼働率70%・365日なら、年間の宿泊売上増は約1,150万円です。これは増益ではありません。追加清掃・備品・販売手数料・光熱費・維持費等を反映し、改装しない場合との差額で回収を検討します。単価上昇と稼働率は仮定であり、実現の保証はありません。

動線・荷物・案内・客室の使いやすさ

大型荷物を広げる場所、コンセント、照明、案内サイン、段差、手すり等は、客層と使い方に合わせて設計します。必要な法令上の対応と任意の改善を分け、使い勝手・初期費用・清掃や補修の負担を比べます。

内装業者の選び方と見積もりの取り方

宿泊施設の内装は、店舗内装の中でも「客室ごとの水回り」「就寝を伴う避難・消防」「営業しながらの施工」という特殊条件が重なる分野です。会社選びの基準もそこに合わせます。

会社選定の確認ポイント

  • 同種・同規模の施工実績があるか(写真に加え、工事範囲・担当・営業条件まで説明できるか)
  • 消防・保健所検査を通した経験を具体的に語れるか
  • 営業継続中の分割工事の経験があるか(騒音時間帯の運用まで答えられるか)
  • 給排水・電気・空調の設備工事を自社または固定チームで施工できるか、責任分担と窓口が明確か
  • 解体後の追加費用の扱い(単価表・報告ルール)を契約前に明文化できるか
  • 建設業の許可(工事の種類)や、建築士・消防設備士などの資格者の体制、会社の経営状況を確かめられるか

見積もりは、同じ要件で2〜3社に依頼するのが基本です。1社だけでは金額の妥当性を比べにくく、社数を増やしても条件が揃っていなければ比べられません。同じ図面・要件書・回答期限を共有します。

要件書には、室数・工事範囲・水回り更新の有無・営業方式(休業か分割か)・想定グレードを書き、各社の前提を揃えます。そうすれば金額差の理由を、数量・仕様・工程・見積条件に分けて比べられます。設計・設備・施工を別々の会社に頼むなら、調整役も決めます。

ホテル内装業者の選び方・会社の実績と見積もり比較では、工事別の探し方と公開事例を紹介しています。ホテル・旅館の内装会社探しに絞った窓口として、ホテル・旅館内装ドットコムもあります。

ホテル・旅館の改装に対応できる会社を、事務局が1社ずつ確認してご紹介します。紹介先とは直接、同じ条件(室数・工事範囲・営業方式)で見積もりを相談できます。

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開業・改装の流れと工期を決める

工期は、施工会社の説明例では客室の壁紙・床の張替えが1室2〜3日、UB交換が1室1週間前後、全面改修は半年〜1年以上です(→場所別の費用と工期)。

  1. 構想:対象客室・区画、希望時期、予算、修繕履歴を整理。
  2. 現況調査:図面・漏水・設備・法規上の課題を洗い出す。
  3. 設計・見積:同じ数量と仕様で比較し、追加工事と営業方式を決定。
  4. 施工:工区、搬入、騒音作業、設備停止、養生・乾燥の期間を工程表に記載。
  5. 検査・引渡し:必要な行政検査、設備の試運転、不具合是正、取扱説明を完了して再開。

工期には、次の手続きの期限も入れます(要否と期限は設計者・所轄消防・保健所に確認)。

手続き期限
建築確認(必要な工事)受理から35日以内に審査するとされます(構造計算適合性判定などで延長あり)
消防用設備の着工届工事に着手する10日前までとされます(甲種消防設備士が届け出る)
消防用設備の設置届工事の完了から4日以内に届け出て、検査を受けるとされます
東京消防庁管内の改装間取りや天井高さを変える改装は、着工7日前までに防火対象物工事等計画届出書を出すとされます(建築確認が必要な工事を除く。他の地域は各消防本部の定め)
旅館業の許可事項の変更変更から10日以内に届け出るとされます

工期は、1室の工事日数×同時に施工する室数に、設備の納期・防水の養生・検査を足して工程表で決めます。予約販売を止める日と再開日は、施工会社と運営側が工程表で合意してから決めます。

よくある質問

ホテルの内装工事費用は坪いくらですか?

施工会社の説明例では、30室以上の施設の全面刷新でビジネスホテル坪50〜150万円、シティホテル坪150〜200万円、リゾートホテル・旅館坪150〜250万円、ラグジュアリーホテル坪250〜350万円。客室だけの改修は坪50〜100万円程度からです(税区分の明示なし)。

ビジネスホテルの内装工事はいくらかかりますか?

全面刷新の説明例は坪50〜150万円。総額の大半は標準客室の1室単価×室数で決まり、1室10万円の差が100室で1,000万円になります。50室×150万円とロビー・朝食会場500万円なら8,000万円です(計算例。税・設計・予備費は含みません)。

ホテルの改修費用(リニューアル・リノベーション費用)の相場と試算方法は?

施工会社の説明例では、客室だけの改修が坪50〜100万円程度から、共用部・設備を含む全面改修が坪120〜200万円程度です。客室(1室単価×室数)+共用部+外装・設備+設計・仮設を重複なく足し、予備費と休業による売上減は別に置きます。

客室1室の改装費用はいくらですか?

施工会社など2社の説明例は1室100〜500万円で、張替えだけか水回り・家具まで替えるかで変わります。UB・水まわりの更新は1室数十万〜100万円以上です。

ロビーや食事会場の改装費用はいくらですか?

施工会社などの説明例では、食事処・ロビーの改装は300〜800万円、大広間を個室の食事処に分ける改装は50〜300万円です(税区分の明示なし)。造作・設備を含むかで変わるため、区画ごとに見積もります。

ホテル全体を改修すると、内装以外も含めていくらかかりますか?

客室+共用部+外装・設備を重複なく積み上げます。外装・外壁(塗装・防水を含む)は3,000万円〜1億円前後の説明例があり、30室×150万円、ロビー・食事処500万円、外装5,000万円なら1億円です(計算例。全館設備・設計・予備費・税は含みません)。

旅館の大浴場や露天風呂付き客室の改装費用は?

施工会社などの説明例では、大浴場・貸切風呂の改修は300〜1,000万円以上、露天風呂付き客室への改装は1,000万円以上のケースがあります。内風呂などを増築した公開事例は約3,000万円(個別案件)です。

ホテルの建設費用は坪いくらですか?

国土交通省の建築着工統計では、2025年度着工の「ホテル又は旅館」の工事費予定額は、新築で坪約221万円(新築・増改築の合計では約225万円)です。構造別(新築・増改築の合計)は鉄骨造約251万円、鉄筋コンクリート造約207万円、木造約151万円。土地代・設計料・家具備品は含みません。

ホテルの建設費は1室あたりいくらですか?

統計に客室数がないため、建物工事費÷客室数で見当をつけます。客室18㎡・共用部など35%と仮定すると、新築の坪約221万円で1室約1,850万円、100室で約18.5億円です(計算例)。土地・設計・家具・開業費は別です。

ホテル建設費(建築費)と内装費・改修費はどう違いますか?

新築の建設費は延床面積あたりで躯体・外装・設備・内装を含み、改修費は更新する部分だけの工事費です。そのまま比べず、内装を二重に数えないようにします。

建て替えと全面改修はどう比べればよいですか?

延床・範囲(外装・設備・耐震)・休業期間まで揃えて比べます。旅館・ホテル用の鉄筋コンクリート造の法定耐用年数は39年(木造内装部分が延べ面積の3割超は31年)ですが、税務上の年数で、建替えの時期を決める数字ではありません。

営業しながら改装すると、売上はどれくらい減りますか?

販売停止室数×平均客室単価×稼働率×停止日数で見積もれます。20室×12,000円×70%×30日なら504万円です(計算例)。単価と稼働率が同じなら、全館60日でも半分ずつ120日でも、止める室数×日数が同じなので売上減は同じです。

改装の工期はどれくらいですか?

施工会社の説明例では、客室の壁紙・床の張替えが1室2〜3日程度、UB交換が1室1週間前後、フロア単位・全客室の改修が数か月〜半年程度、全面改修は半年〜1年以上です。届出などの手続きも工程に入れます。

事務所ビルや住宅をホテルにできますか?

用途変更する部分が200㎡を超えると確認申請が必要とされ、200㎡以下でも建築基準法・消防法への適合は求められます。2026年5月の国の通知では、住宅から旅館・ホテル(簡易宿所を含む)へ変える場合、200㎡以下でも保健所が建築士の証明書を求めるよう示されています。民泊として使う場合も、契約前に建築士と管轄の窓口へ相談します。

内装費用を抑えるには?

標準室の仕様(UB・建具・照明・家具)を揃え、工事範囲を必要な修繕から優先します。防水・配管・消防・換気の必要な工事は、価格のためだけに省きません。

見積もりは何社から取り、最初に何を確かめますか?

同じ図面・要件書で2〜3社に依頼すると比べやすくなります。最初に、施工範囲・数量・税区分・含む項目と別途項目、設備の流用条件、解体後の追加工事の連絡と承認の手順を揃えます。

設計・デザイン料はいくらですか?

ホテル全面改修の内訳例では、デザイン・設計費は総工事費の10〜20%程度とされています。基本設計・実施設計・申請・監理のどこまで含むかで変わるため、工事費に含むか別途かを揃えて比べます。

相談すると、どのように会社を紹介されますか?

一度の入力 → 事務局が候補会社へ1社ずつ対応可否を確認 → 対応可能な会社をご紹介 → 紹介先と直接相談・見積もり → 提案を比べて自由に選ぶ(相談無料・会員登録不要)という流れです。室数や工事範囲が未定でも、所在地・施設の種類・工事したい場所・希望時期が分かれば相談できます。フォームでは予算の上限をおおよそで選びます。

見積もりへ進む前に、室数・範囲・未定事項を整理

坪単価で規模をつかみ、客室は1室単価×室数、共用部・設備は別に積みます。工事予算と休業による売上減を分けると、安さだけでなく営業への影響も比べられます。

相談のときに伝える5点

  • 施設の種類と所在地
  • 施設の客室数と、今回工事する室数
  • 工事したい場所(客室の内装/水回り・UB/ロビー・食事会場/大浴場/外装・全館設備)
  • 営業の進め方(全館休業か分割か)と希望時期
  • 予算の考え方(税込か税抜か、予備費を含むか)と、手元の見積書・図面

改装シミュレーターの相談用メモで条件を整理しておくと、そのまま貼り付けられます。

他業種の費用も比較する場合は店舗内装費用の相場一覧へ。

この記事の出典と計算例について

店舗内装ドットコム(株式会社BPBコンサルティング運営)。2026年9月23日見直し。統計は対象期間と計算方法、企業の公開解説(説明例)は出典と範囲、当サイトの試算は仮定を併記しています。改修の数字は施工会社などの公開解説で、1社だけの説明を含みます。

全国一律の工事価格や収益改善を保証するものではありません。写真は各社の公式な公開事例で、工事金額の根拠には使っていません。

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