内装工事の見積書の書き方|店舗内装のひな形・テンプレート(記入例)と内訳・条件書

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内装工事の見積書は、金額を伝えるだけの書類ではありません。工事範囲・仕様・条件を発注者とそろえる書類であり、相見積もりで比較される資料であり、契約後の追加工事や支払いの行き違いを防ぐ前提の書類でもあります。この記事では、店舗内装の見積書を作る側(内装会社・デザイン会社・施工会社)に向けて、法令で求められる記載、店舗内装の項目構成、数量の拾い方、単価と粗利の考え方、「一式」の扱い、有効期限、見積条件書、提出後の修正・履歴管理までを整理します。コピーして使えるひな形(表紙・内訳・条件書)と、表計算ソフトで使えるCSVも用意しました。

※内装工事を依頼する側の方は、見積書の比較ポイントをご覧ください。

この記事の結論

  • 「一式」を減らし、数量・単位・単価と、含む範囲を書きます。現地調査で不明な部分は「不明」と明示し、解体後や設備確認後に金額が変わる条件を備考に書きます。
  • 改正建設業法(令和6年法律第49号)で、見積書の内訳に法定福利費等の必要経費が明記されました。材料費・労務費・法定福利費(事業主負担分)などを分け、工程ごとの日数も書くよう努めることが求められます。2025年12月12日に完全施行されています。
  • 店舗内装では、B工事(ビル指定業者の工事)・別途工事・施主支給・既存設備の再利用範囲が、金額の差と行き違いのもとです。見積書の前提として、見積条件書に明示します。
  • 「原価に何%乗せるか」と「売上に対して何%の粗利を取るか」は別です。目標粗利率から見積額を逆算し、自社の販売費及び一般管理費をまかなえるかまで見ます。

見積書に法令で求められること

建設業法第20条第1項は、建設業者に対し、工事の種別ごとの材料費・労務費その他の経費の内訳、工程ごとの作業とその準備に必要な日数を記載した見積書を作るよう努めることを求めています。改正により、「その他の経費」に、国土交通省令で定める通常必要な経費を含むことが明記され、施行規則第13条の12は、それを法定福利費(事業主負担分)・安全衛生経費・建設業退職金共済の掛金と定めています。なお、法令でいう「建設業者」は建設業の許可を受けた者を指します(第2条第3項)。

材料費・労務費・その他の経費を明らかにして見積もる努力義務は改正前からあり、改正で必要経費を含む書き方に改められました。注文者から求められたときは、契約が成立するまでに見積書を交付しなければならないとされています(第20条第4項)。また、作成した見積書の材料費・労務費等の額は、その工事に通常必要と認められる額を著しく下回ってはならず(同条第2項)、注文者も、その額を著しく下回るように見積書を変えることを求めてはならないとされています(同条第6項)。

出典:e-Gov法令検索「建設業法」、同「建設業法施行規則」(2026年9月26日確認)。改正建設業法は2025年12月12日に完全施行(国土交通省の報道発表)。

労務費の基準値は、内装の工事も公表されています

国土交通省の労務費に関する基準ポータルサイトでは、職種分野別・都道府県別に、平米当たりなどの「単位施工量当たり労務費」(基準値)が公表されています。内装の分野では、間仕切下地、ボード張り、壁装(クロス)、化粧シート張り、床工事、畳工事が掲載されています(2026年9月26日確認)。基準値は標準的な作業内容・施工条件を前提とする値で、法定福利費の事業主負担分などは含まれていません。

条文の詳しい読み方、値引き要求への対応、原価に満たない契約の禁止などは、内装会社が単価と粗利を上げる方法にまとめています。個別の見積もりが法令に反するかどうかは、許可を受けた行政庁の窓口や専門家に確認してください。

店舗内装の項目構成:8分類でそろえる

見積書の項目を毎回ゼロから考えると、漏れと重複が出やすくなります。工種ごとの大枠を固定し、下の行に数量・単位・単価・金額と備考を書きます。現地調査や図面で確認できない項目を推測で埋めず、条件を付けて書くことが大切です。

スケルトンと居抜きでは見積に入れる範囲が変わります。物件が決まる前は概算として示し、本見積で変わる条件も書いておきます。

表は横にスクロールできます。分類は実務用の整理であり、法令がこの8分類を指定しているわけではありません。

分類
主な項目
備考で明示したいこと
①仮設・養生・清掃
養生、仮設電気、水道、搬入、清掃、廃棄物の運搬
共用部の養生範囲、搬入条件、夜間・休日の制限
②解体・撤去
既存内装の解体、設備撤去、廃棄物処分
残すものと撤去するもの、解体後に判明する事項
③下地・造作
LGS(軽量鉄骨)・ボード、木工、造作家具、間仕切り
既存下地の再利用か新設か、造作の範囲と仕様
④内装仕上
クロス、塗装、床材、タイル、建具
品番・グレード、数量、施工面積
⑤電気・照明
配線、分電盤、照明、コンセント、弱電
電気容量の前提、器具の品番、施主支給の有無
⑥空調・換気・給排水・衛生
空調、換気、ダクト、給排水、衛生機器
既存設備の再利用と動作確認、容量・配管経路の前提
⑦設計・管理・必要経費
設計、申請・届出、安全衛生経費、法定福利費など
図面作成範囲、届出の担当、必要経費の算出根拠
⑧別途・施主支給の整理
B工事、看板、厨房機器、什器、施主支給品の取付け等
含まない工事を明示。取付けだけ含む場合はその範囲

⑧は金額を入れる行というより、「この見積に含まれないもの」をまとめる欄です。発注者が他社の見積と比べるとき、⑧が曖昧なほど、価格差の理由が分からなくなります。見積の読み手の視点は、発注者向けの見積書の比較ポイントも参考になります。

数量の拾い方と、現地調査で不明な項目の扱い

数量の拾い方は、工種に合う単位を選びます。面積、長さ、箇所、台、人工を使い分け、一式にまとめる前に、どの単位で見積もれるかを考えます。

面積(㎡)・長さ(m)

床・壁・天井の仕上げ、下地、巾木、配管など。図面寸法と現地寸法を照合し、開口部を引くか、ロスをどう見るかの社内ルールをそろえます。

箇所・台・個

建具、照明器具、コンセント、設備機器など。型番・仕様と数量をセットで書き、取付け費を含むかも明示します。

人工・日数

職人の作業量、現場管理、夜間・休日対応など。通常の作業と条件の違いを分け、割増がある場合は理由を備考に書きます。

不明・暫定数量

天井裏・床下・既存配管など現地で確認できない部分は、想定条件と暫定数量を示し、解体・点検後に協議することを書きます。

同じ工事でも、図面があるか、スケルトンか居抜きか、既存設備を再利用するかで、見積の精度は変わります。概算なのに確定額に見える書き方をしないよう、「概算」「数量未確定」「既存設備が使用可能な前提」といった状態を表紙や備考に明示します。現地で確かめる項目は店舗内装の現場調査ガイドに整理しています。

単価と粗利の考え方:目標粗利率から逆算する

材料費・外注費・自社の施工人件費などを積み上げた工事原価に、どれだけ利益を見込むか。「原価に30%を乗せる」と「売上に対して粗利率30%を取る」は同じではありません。

原価100万円の例(数字は計算例です)
原価に30%を乗せる:見積額130万円、粗利30万円、粗利率は30÷130=約23.1%。
粗利率30%を取る:見積額100÷(1−0.30)=約142.9万円、粗利約42.9万円。

目標粗利率から見積額を逆算(自社の数字を入れてください)

数字を入れると、ここに見積額の目安が出ます。

※見積額=工事原価÷(1−粗利率)で計算します。税抜きでそろえて入力してください。計算はブラウザの中だけで行い、入力した数字を送信する仕組みはありません。法定福利費等を原価に含めているか、別に計上しているかで二重計上が起きないよう注意します。

粗利は、そのまま営業利益ではありません。ここから役員報酬・事務所の人件費・家賃などの販売費及び一般管理費が出ます。工事単位で黒字でも、会社全体では利益が残らないことがあります。粗利率の公的統計と読み方は内装工事の利益率の目安、1件あたりに必要な粗利額の下限の決め方は単価と粗利を上げる方法を参照してください。

「一式」を使ってよいとき・よくないとき

「一式」自体が禁止されているわけではありません。ただし、一式だけが並ぶ見積では、比較も変更時の精算もしにくくなります。数量・単位で示せるものは分け、まとめる場合も含む範囲を書きます。

使いやすい場面

定型の小規模作業、関連作業をまとめる方が合理的なもの、概算段階で細目が未確定なもの。ただし「含むもの」を備考に書きます。例:養生一式(専有部床と搬入経路、共用部は除く)。

避けたい場面

面積・数量を拾える内装仕上げ、品番と台数が決まった機器、追加・変更が想定される工種。「内装工事一式○万円」だけでは、仕様変更時の増減を説明しにくくなります。

「どこまでが一式か」が伝われば、発注者は他社見積との差を理解しやすくなります。相見積もりでの見せ方は内装業の受注率の上げ方で扱っています。

法定福利費などの必要経費の書き方

法定福利費は、健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料などの事業主負担分です。国土交通省は、見積段階で必要な法定福利費を内訳として明示する「標準見積書」の活用を案内し、建設業団体が作成した書式と手順を公開しています。

基本は、工事に必要な労務費を見積もり、それに対象となる保険料率を掛けて算出する考え方です。ただし、適用する率・対象範囲・算出方法は自社の加入状況や業種で異なるため、他社の率をそのまま写さず、自社の加入先や団体の手順に沿って確認します。

出典:国土交通省「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン/法定福利費を内訳明示した見積書」関連ページ、国土交通省「建設業における社会保険加入対策」(標準見積書や作成手順の案内)。2026年9月26日確認。

改正建設業法の見積書で通常必要な経費として定められるのは、法定福利費(事業主負担分)、安全衛生経費、建設業退職金共済の掛金です。安全衛生経費などを諸経費にまとめていた会社は、内訳を説明できる形に整理します。原価や外注費にすでに含まれる費用を、別行で重ねて計上しないよう注意してください。

国土交通省の労務費に関する基準ポータルサイトは、2026年6月29日に、2026年度から徴収される子ども・子育て支援金を法定福利費に含める解釈にもとづいて運用方針を改正したと告知しています。最新の扱いは同ポータルサイトや加入先で確認してください。

B工事・別途工事・施主支給・既存設備を明記する

店舗内装では、見積金額そのものより「何が入っていないか」が後で問題になりやすい部分です。次の4つを条件書に書きます。

  • B工事:ビル側が指定する業者が行う工事。空調・防災・電源等が該当することがありますが、区分は物件によって違います。工事区分表や管理会社の回答に基づき、自社見積に含まない範囲を明示します。A工事・B工事・C工事の違いも参照。
  • 別途工事:看板、厨房機器、家具・什器、申請・届出、消防設備など。誰が見積・発注するかまで決めると、抜けを防げます。
  • 施主支給:品物の費用は含まないが、取付け費は含むのか。納期遅延、初期不良、保管、取付け不可の場合の責任範囲も確認します。
  • 既存設備:再利用するもの、撤去するもの、動作確認の範囲。再利用の前提が崩れたときは追加見積になることを書きます。

この整理がないと、安い見積ほど「入っていないもの」が多いだけなのに、発注者が価格差として受け取ってしまうことがあります。金額を説明する前に、前提をそろえる書き方をします。

見積条件書に書くこと(記入例)

見積の内訳と別に、1ページの「見積条件書」を付けると、変更・追加の話がしやすくなります。次のひな形を、自社の案件に合わせて書き換えてください。

見積条件書(記入例)① 対象工事:○○店 内装改装工事(所在地:○○)
② 見積の前提:○年○月○日の現地調査と、○年○月○日版の図面に基づく。既存の○○設備は使用可能な前提。
③ 工事範囲:本見積内訳の記載範囲。B工事(○○)、厨房機器本体、看板、家具・什器は別途。
④ 施主支給:○○は施主支給。取付け費は本見積に含む/含まない。納期・初期不良等の扱いは契約時に確認。
⑤ 未確定事項:解体後の下地、既存配管の状態、電気容量等は確認後に協議し、必要な工事は追加見積とする。
⑥ 工期:着工○年○月○日、完成○年○月○日の見込み。ビル側の工事時間・搬入条件を前提とする。
⑦ 支払い:着手時○%、中間時○%、完成時○%。支払期限は各請求書記載のとおり。
⑧ 有効期限:○年○月○日。期限経過後は、資材価格・工程等を確認して再見積とする。
⑨ 追加・変更:内容・金額・工期への影響を書面で合意したうえで着手する。
⑩ 添付:見積内訳、図面、仕様書、工程表。

※上記は記載項目の例で、法的な定型文ではありません。契約書の内容と矛盾しないよう、自社の運用と個別案件に合わせて確認してください。

見積条件書は、契約後の行き違いを減らす前提資料ですが、見積書を出しただけで契約書に必要な事項がそろうとは限りません。建設工事の請負契約の当事者は、建設業法第19条に定められた事項を書面に記載し、署名または記名押印をして相互に交付しなければならないとされています。契約書に書く事項は店舗内装の請負契約書のガイドを参照してください。

有効期限と、資材価格が変わったときの扱い

見積書の有効期限は、建設業法・施行令・施行規則には日数の定めがありません。資材価格の動き、外注先見積の期限、発注者の検討期間、施工枠の確保などを見て、自社で日数を決めます。「期限後は再見積」と書いておくと、数か月後に同じ金額を求められる行き違いを防ぎやすくなります。

天災その他不可抗力によって、主要な資機材の供給の不足・遅延、資機材の価格の高騰、特定の工事の種類の労務の供給の不足や価格の高騰が起きるおそれがあると認めるときは、建設業者は契約を結ぶまでに、その旨と状況の把握に必要な情報を、書面で(見積書を作るときはそれに添えて)注文者に通知しなければならないとされています(第20条の2第2項、施行規則第13条の16第2項・第13条の17第2項)。書面を電子で作成した場合は、電子メールなどで交付することもできます(同規則第13条の17第4項)。

通知した事象が契約後に起きたときは、契約書の定めに従って工期・工事内容・請負代金の変更の協議を申し出ることができ、注文者は、申出が根拠を欠く場合など正当な理由がある場合を除き、誠実に協議に応じるよう努めなければならないとされています(第20条の2第3項・第4項)。価格等の変動に基づく請負代金の変更と、その算定方法の定めは、契約書に書く事項とされています(第19条第1項第8号)。

記載の考え方(例)主要な○○資材について、○○の事情により供給の遅延・価格高騰のおそれがあります。詳細は添付資料のとおりです。契約後に当該事象が発生した場合の工期・請負代金の変更は、契約書の定めに従い協議します。

※特定の価格変動が法令上の通知対象になるかは、事情によって異なります。「資材はいつでも値上がりするから自動的に増額できる」という意味ではありません。契約書と根拠資料をそろえて確認してください。

追加・変更工事の見積と、履歴管理

見積提出後に仕様や数量が変わったときは、最新版だけを残すのではなく、変更前後の違いを追えるようにします。契約後なら、口頭指示だけで着手しない運用も必要です。

  • 見積番号・改訂番号・発行日を付ける(例:案件番号○○、第2版)。
  • 変更した行と、金額・数量・仕様が変わった理由を書く。
  • 図面・仕様書の版と、見積書の版を合わせる。
  • 変更前の見積書・メール・打合せ記録を残す。
  • 追加・変更の内容、金額、工期への影響を書面で合意してから着手する。

建設業の許可を受けた事業者は、材料費等の内訳を書いた見積書を作成したときはその見積書を、契約前に見積書の内容について注文者と打ち合わせた記録(互いに交付したもの)を作成したときはその記録を、営業に関する図書として、工事の目的物の引渡しから10年間保存するとされています(建設業法第40条の3、施行規則第26条第5項・第28条第2項)。

追加工事の合意の取り方は追加工事・変更工事のガイド、原価と見積の差を工事後に振り返る方法は内装業の原価管理を参照してください。

見積書のひな形・テンプレート(記入例とCSV)

店舗内装の見積書を、「表紙」「内訳」「見積条件書」の3つで作るひな形です。金額や品番は、案件ごとに決まるため、すべて○の記入欄にしています。コピーして使うか、下のCSVをExcelなどで開き、自社の単価・図面・現地調査に合わせて埋めてください。

① 表紙の記入例

お見積書(表紙の記入例)○○株式会社/○○様 御中
工事件名:○○店 内装改装工事
工事場所:○○(住所)
見積番号:○○ 改訂番号:第○版 発行日:○年○月○日

見積金額(税抜):○○円
消費税(10%):○○円
合計金額(税込):○○円

工事範囲:別紙「見積内訳書」のとおり
工期:着工○年○月○日〜完成○年○月○日の見込み
有効期限:○年○月○日(期限後は再見積)
支払い条件:着手時○%・中間時○%・完成時○%

見積の前提:○年○月○日版の図面と、○年○月○日の現地調査に基づく
添付:見積内訳書・見積条件書・図面・仕様書・工程表

発行者:○○株式会社 担当○○
住所:○○ 電話:○○ メール:○○
適格請求書発行事業者の登録番号:T○○(登録がある場合)

② 内訳書の記入例

1行に、項目(仕様・品番)・数量・単位・材料単価・労務単価・そのほかの直接経費単価・金額・備考を書きます。行ごとの金額は「数量×(材料単価+労務単価+直接経費単価)」です。法定福利費・安全衛生経費・建退共掛金は、他の行に含めていない分をまとめて明示し、根拠を書きます。

表は横にスクロールできます。○は記入欄です。品番・面積・工事範囲は、実際の図面・現地調査で確かめて記入します。

項目(仕様・品番)
数量・単位と単価
備考に書くこと
養生・清掃
1式(材料単価○円+労務単価○円+経費単価○円)
含む範囲:専有部の床・搬入経路。共用部は○○
既存仕上げの撤去
○㎡(材料単価○円+労務単価○円+経費単価○円)
残す範囲、廃棄物の運搬・処分を含むか
LGS・ボード
○㎡(材料単価○円+労務単価○円+経費単価○円)
新設か既存を活かすか、下地の状態の前提
壁クロス(品番○○)
○㎡(材料単価○円+労務単価○円+経費単価○円)
品番・グレード、開口部の控除・ロスの扱い
床材(品番○○)
○㎡(材料単価○円+労務単価○円+経費単価○円)
品番・施工面積、下地補修を含む範囲
照明器具(品番○○)
○台(材料単価○円+労務単価○円+経費単価○円)
支給か購入か、取付けを含むか
空調・給排水等
○台/○m/1式(単価○円)
再利用の前提と、動作確認の範囲
法定福利費(事業主負担分)
対象労務費○円×保険料率○%
算出根拠。他の行に含めていない分
安全衛生経費
1式 ○円
安全対策の内容と算出根拠
建設業退職金共済掛金
1式 ○円
対象の就労日数等の算出根拠
現場管理費・一般管理費等
1式 ○円
含む費用と算出根拠。必要経費との二重計上に注意
B工事・看板・厨房機器・什器等
見積の合計には入れず「別途」
誰が見積・発注するかを条件書に書く

③ 見積条件書

条件書は、上の見積条件書の記入例(10項目)を使います。表紙に、どの版の条件書を添えたかが分かるように書いておくと、改訂したときに照合しやすくなります。

ひな形をCSVで保存する

CSVの金額はすべて○の記入欄です。内訳書は、数量と単価を入れると金額・合計・消費税・税込合計が計算式で出ます。工程ごとの日数は、一番下の記入欄に書きます。Excelで開いたら、ブック形式(.xlsx)で保存し直してください(CSVのまま保存すると計算式が消えます)。LINEなどアプリ内のブラウザでは保存できないことがあります。その場合は、パソコンか、Safari・Chromeで開いてお試しください。

表計算ソフトで運用するときのルール

  • 数量・単価の入力欄と、金額・合計の計算式の欄を色で分け、計算式の欄をロックする。
  • 金額を手入力で合わせない。値引きは、何を変えたかを別行で書く(仕様・範囲・工程の変更で調整する)。
  • 改訂番号と、変更した行の印をそろえる。
  • 提出用はPDFにし、元の表計算ファイルと、添付した図面・条件書の版をセットで保存する。

見積の作成方法は、最初はスプレッドシートでも構いません。ただし、数量・単価・金額の計算式を固定し、見積番号と版管理のルールをそろえます。案件数が増えたら、原価管理・発注・請求まで連携できる見積ソフトを検討する価値があります。

PDFで提出する前のチェック

  • 計算式の参照先と、合計・消費税・端数処理を確かめたか。
  • 改ページで項目が切れていないか。ページ番号と見積番号・改訂番号を付けたか。
  • 内部用の原価・利益・コメント欄や、非表示列がPDFに混ざっていないか。
  • 見積内訳・条件書・図面・仕様書・工程表の版と日付がそろっているか。
  • PDFを開いて、文字化けや表示崩れがないか確かめたか。

ひな形の役割は、毎回同じ漏れチェックを通ることです。業態固有の設備や申請は、テンプレートだけで判断せず、図面・現調・専門業者の確認を通して追加します。

見積提出時のチェックと、提出後の進め方

  • 数量・単位・単価・金額が整合しているか。
  • 図面・仕様書と、品番・数量・範囲が一致しているか。
  • 一式の行に、含むものが書かれているか。
  • 別途工事・B工事・施主支給・既存設備の前提が明示されているか。
  • 工期・有効期限・支払い条件・追加変更の進め方が書かれているか。
  • 法定福利費等の内訳と、二重計上の有無を確認したか。
  • 見積番号・改訂番号・日付と、添付資料の版がそろっているか。

提出時は、「どこを見ればよいか」を短く添えます。返信を待つだけでなく、受領確認と、次に連絡する予定を先に決めておきます。

文例:見積提出メール件名:【○○様】○○店 内装工事のお見積り(○月○日の現地調査分)/○○(会社名)○○様 先日の現地調査とお打合せの内容をもとに、お見積りをお送りします。工事範囲と、含まないもの(B工事・厨房機器・看板等)は、添付の見積条件書にまとめました。概算から変わった点は、内訳の備考欄に記載しています。有効期限は○月○日です。ご不明な点はお電話でもご説明します。次は○日ごろにこちらからご連絡してもよろしいでしょうか。

発注者に渡す「見積の比べ方シート」(13項目・コピーとCSV付き)を添えると、工事の範囲・仕様・別途工事をそろえて比べてもらいやすくなります。見積提出後の追客の文例、失注理由の記録は、内装業の受注率の上げ方で詳しくまとめています。

よくある質問

内装工事の見積書は、一式表記でもよいですか?

一式表記そのものが禁止されているわけではありません。ただし、数量や品番で示せるものは分け、まとめる場合も含む範囲を備考に書きます。内装工事一式だけでは比較や変更時の精算がしにくくなります。

見積書の有効期限は何日が正解ですか?

建設業法・施行令・施行規則には日数の定めがありません。資材価格の動き、外注先見積の期限、発注者の検討期間、施工枠の確保を見て自社で日数を決め、期限を過ぎたら再見積とすることを書いておきます。

原価に30%を乗せれば、粗利率30%になりますか?

なりません。原価100万円に30%を乗せた見積額は130万円で、粗利率は30÷130=約23.1%です。粗利率30%を取りたいなら、見積額は100÷(1−0.30)=約142.9万円です。原価への上乗せ率と、売上に対する粗利率を分けて考えます。

法定福利費は、見積書に分けて書く必要がありますか?

建設業法第20条第1項は、建設業者に、材料費・労務費・法定福利費等の必要経費の内訳と、工程ごとの日数を書いた見積書を作るよう努めることを求めています。国土交通省は、法定福利費を内訳明示する標準見積書を案内しています。適用する料率や対象は、自社の加入状況や団体の手順で確認します。

B工事を見積書に含めるべきですか?

工事区分は物件によって異なります。ビル指定業者が行う工事で、自社が請け負わないものは、見積条件書に別途として明示します。誰が見積・発注するかまで確認すると、漏れを防ぎやすくなります。

見積書を送れば、契約書は不要ですか?

見積書を出しただけで、契約書に必要な事項がそろうとは限りません。建設工事の請負契約の当事者は、建設業法第19条に定められた事項を書面に記載し、署名または記名押印をして相互に交付しなければならないとされています。個別の書式の適否は専門家に確認してください。

提出した見積書は、どのくらい保存しますか?

建設業の許可を受けた事業者は、材料費等の内訳を書いた見積書を作成した場合、その見積書や、作成した契約前の打合せ記録(互いに交付したもの)を、工事の目的物の引渡しから10年間保存するとされています(建設業法第40条の3、施行規則第26条第5項・第28条第2項)。

契約後に資材が値上がりしたら、自動的に増額できますか?

自動的に増額できるという意味ではありません。法令上の通知対象となるおそれがある場合は、契約前に根拠資料とともに書面で通知し、実際にその事象が起きたときに、契約書の定めに従って変更の協議を申し出る仕組みです。個別の扱いは、契約書と国土交通省の資料を確認してください。

店舗内装の見積書のひな形はありますか?

本文に、表紙・見積内訳・見積条件書の記入例と、コピー用のボタン、CSVで保存するボタンがあります。金額はすべて○の記入欄で、案件の図面・現地調査・自社の単価に合わせて埋めます。内訳のCSVには、数量と単価から金額・合計を出す計算式を入れています。

見積書はPDFとExcelのどちらで提出すればよいですか?

提出用はPDFにし、元の表計算ファイルは自社で保管する運用が分かりやすい方法です。PDFにする前に、計算式・改ページ・版を確かめ、内部用の原価や利益・コメントが混ざっていないかを確認します。発注者から形式の指定があるときは、提出する範囲を確かめて応じます。

同じ工事を分けて契約すれば、建設業許可がなくても受けられますか?

建設業法施行令第1条の2第2項は、工事の完成を複数の契約に分割して請け負うときは、正当な理由がある場合を除き、各契約の請負代金の額の合計額で判断すると定めています。注文者が材料を提供するときは、その市場価格と運送賃を請負代金に加えて判断することとされています(同条第3項)。

見積の手順を整えたら、得意な店舗内装の案件で提案の機会を増やす

店舗内装ドットコムは、店舗の新規出店や改装を考える発注者と、内装・デザイン会社をつなぐサービスです。登録(審査あり)のあと、登録内容に合うご相談があるときに、事務局から案件概要をメールでご案内します(案内の頻度や開始時期は条件により異なります)。「提案希望」「提案不可」でご返信いただき、紹介後は発注者と直接、現地調査・提案・見積もりを進めていただきます。登録料・月額費用は0円で、受注義務はありません。成約した場合のみ成果報酬がかかります(料率は紹介時に提示)。

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店舗内装ドットコム編集部/更新:2026年9月26日。法令・国土交通省の資料は同日に確認。ひな形・記入例は当サイト作成の実務用の例で、法的な適合を保証するものではありません。個別の見積・契約の判断は、許可行政庁や専門家にご確認ください。

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