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このガイドは、入居者が老人ホームを住み替える話ではなく、介護施設・デイサービス・老人ホームを運営する事業者が、施設を別の物件へ移転するときの内装と段取りの話です。介護施設の移転は、机や什器を新しい場所に運ぶ引っ越しではなく、旧施設を原状回復し、新施設でバリアフリーと機械浴と居室と弱電を作り直す二重工事です。介護には医療や物販や飲食と決定的に違う特徴があります。核となるのはバリアフリー(車椅子動線・床材・手すり)と、施設種別で全く違う居室面積基準、機械浴(ストレッチャー浴・チェアー浴)、そしてナースコールなどの弱電です。このガイドは、介護移転の総額・バリアフリーと機械浴と居室・弱電・居抜き・行政手続き・バリアフリーと機械浴を読める介護施設系業者の選び方を、旧施設の廃止と新施設の指定申請を一つにつないで整理します。
30秒でわかる結論
- 移転の正体:旧施設の原状回復(機械浴・バリアフリーの戻し)+新施設の内装(バリアフリー・機械浴・厨房・居室・弱電)=二重工事
- バリアフリーと居室面積基準が核:滑りにくい床材・車椅子がすれ違える廊下幅・手すりが要る。居室面積基準は施設種別で全く違う(特養10.65㎡・老健8㎡)
- 機械浴が重い水回り:ストレッチャー浴・チェアー浴・排水ピット・大型ユニット・入浴介助。利用者がデイサービスに求める第1位は入浴。入浴設備なしの通所は安い
- 弱電は初期設計が要:ナースコール・Wi-Fi・見守りはあとから変更しにくい。音が響きやすいため吸音材も要る
- 許認可が最も複雑:介護保険法の指定申請は施設種別で全く違う+老人福祉法の届出+消防スプリンクラー。移転=廃止届+指定申請
介護施設の移転は「バリアフリーと機械浴と居室と弱電の作り直し」——医療/物販/飲食と全く別の福祉空間軸
移転は「旧施設の原状回復」と「新施設の内装」の二つ
介護施設の移転は、旧施設を契約どおりの状態に戻す原状回復と、新施設をゼロまたは居抜きから立ち上げる内装が並行します。世の中の情報は、退店側だけの原状回復・解体の解説か、開設側だけの介護施設・老人ホーム・デイサービスの内装の解説のどちらか一方に偏りがちですが、それでは移転の半分しか見えません。介護はバリアフリーと機械浴と居室が工事の土台なので、両側を合わせて初めて総額と工事の重さが見えてきます。
バリアフリー(車椅子動線・床材・手すり)が物件を縛る+施設種別で居室面積基準が全く違う
介護施設は医療や物販と決定的に違います。核となるのはバリアフリーで、滑りにくくクッション性のある床材、車椅子同士がすれ違える廊下幅、扉が介助の妨げにならない設計、段差解消・手すりが要り、車椅子やストレッチャーが通る前提で間取りが決まります。さらに施設種別で居室の面積基準が全く違います。特別養護老人ホームは1人あたり10.65㎡以上、介護老人保健施設は8㎡以上といった介護保険の設備基準があり、デイサービス(通所・入浴設備あり)/特養(入居・居室10.65㎡)/老健(医療・8㎡)/有料老人ホーム(都道府県認可)/サ高住(賃貸)/グループホーム(認知症)で必要な部屋も面積も全く違います。医療がユニットや手術室、物販が照明で間取りが決まったのに対し、介護はバリアフリーと施設種別の面積基準で建物がそもそも選べるかが決まります。移転は、定員や介護度の変化に合わせて施設構成を作り直す好機です。
原状回復への影響は、機械浴やバリアフリーの戻しでこれだけ変わります(公開相場の目安。介護は機械浴・厨房の戻しで重い)。
介護を”医療のように設備を移す”で見ると外す
医療はユニットや手術室、飲食は厨房ダクトが核ですが、介護はバリアフリーと機械浴と弱電と施設種別の面積基準が核です。床材は滑りにくく、廊下は車椅子がすれ違え、機械浴は排水ピットが要り、施設種別で面積基準が変わります。医療や飲食の感覚で見積もると合いません。
介護移転の費用相場——旧施設の原状回復・新施設の内装を1つの予算表で見る
介護移転の総額は「旧施設をいくらで畳むか」と「新施設の内装をいくらでつくるか」の合算です。なお機械浴槽や福祉用具(特殊浴槽・リフトなど)は内装と別調達になることもあります。まず3つの要素を押さえます。
旧施設の原状回復費用
内訳は、什器の撤去(搬出)/バリアフリー造作(手すり・床材)の撤去/機械浴(排水ピット)の撤去/厨房の撤去/居室・弱電配線の撤去/内装(床・壁・天井)の撤去や修繕/原状確認の立会いです。原状回復の範囲はスケルトン戻しか居抜き退去かで変わりますが、機械浴の排水ピットや厨房を作り込んでいた場合は、その戻し(給排水・防水)で原状回復が坪6〜12万円程度まで重くなりやすいです。入浴設備のない通所中心なら軽く済みます。機械浴の撤去は給排水工事の費用も参考になります。
新施設の内装費用
新施設の主役はバリアフリーと機械浴です。バリアフリー(滑りにくい床材・手すり・廊下幅)、機械浴(ストレッチャー浴/チェアー浴・排水ピット・大型ユニット)、厨房(給食)、居室(施設種別の面積基準)、弱電(ナースコール・Wi-Fi)、吸音、食堂・機能訓練室が必要です。坪単価はリノベーションで35〜60万円が目安で、施設種別と入浴設備の有無で大きく変わり、入浴設備を設けない通所は工事費が安くなります。機械浴槽・福祉用具は別計上になることもあります。設計やグレード別の坪単価は介護施設の内装ガイド、機械浴の給排水は給排水工事の費用ガイドが参考になります。
移転総額の考え方とシミュレーション
総額=旧施設の原状回復+新施設の内装+機械浴槽・福祉用具(別調達もある)+付帯(引越・什器移設・造作譲渡)です。下のシミュレーターは内装工事分の概算で、旧施設の規模と原状回復の区分、新施設の規模と施設種別、バリアフリーグレード、機械浴の台数を入れるとレンジが出ます(機械浴槽本体は別調達もある)。施設種別・バリアフリーグレード・機械浴台数で上がるのが分かります。
旧施設の坪数:坪 / 新施設の坪数:坪
新施設の施設種別: / バリアフリー:
機械浴の台数:台
旧施設の原状回復:
規模別の目安は次のとおりです(通所・入浴あり・標準バリアフリー・機械浴1台・公開されている坪単価の目安で機械的に計算した内装工事の概算。機械浴槽本体・付帯費用は含みません)。
| 規模(旧施設/新施設) | 旧施設の原状回復 | 移転総額の目安(新施設内装込み) |
|---|---|---|
| 20坪/20坪 | 約60〜120万円 | 約960〜1,820万円 |
| 30坪/30坪 | 約90〜180万円 | 約1,340〜2,430万円 |
| 50坪/50坪 | 約150〜300万円 | 約2,100〜3,650万円 |
| 80坪/80坪 | 約240〜480万円 | 約3,240〜5,480万円 |
新施設を元介護施設の居抜きにできれば総額は下限側、入居型や手厚いバリアフリー・機械浴の増設で上限側に振れます。これに機械浴槽・福祉用具(別調達もある)が加わります。新施設の施設種別・バリアフリーグレード・機械浴台数別の内訳は上のシミュレーターで確認できます。
見落としやすい付帯費用と敷金の扱い
総額には工事費以外の付帯も乗ります。旧施設からの引越し・什器の移設・新施設の機械浴槽や福祉用具(別調達もある)・新施設の保証金や敷金・利用者や家族への移転告知などです。新施設を居抜きにする場合は造作譲渡(前借主や所有者に内装・設備の利用料として支払う費用)も関わります。機械浴槽は中古やリースを活用すれば抑えられます。さらに機械浴の排水ピット・弱電配線の増設といった費用が乗ることがあります。旧施設の敷金(保証金)は償却として解約時に差し引かれる契約が一般的ですが、機械浴・厨房の戻しで原状回復が膨らむこともあるので注意します。新施設契約でフリーレント(賃料無料期間)を取れれば、その期間をバリアフリー・機械浴の工事に充てることで実質的な二重家賃を圧縮できます。
バリアフリーと機械浴と居室面積基準が施設を決める——居抜きは元介護施設か・バリアフリー/機械浴/弱電が使えるか
介護移転で総額と物件選びを最も大きく動かすのが、バリアフリーと機械浴と居室面積基準です。バリアフリーは間取りを、機械浴は給排水を、居室面積基準は施設種別を縛るため、これらが新物件で成立するかがそのまま物件の可否を決めます。
バリアフリー(床材・廊下幅・手すり)と施設種別の居室面積基準
バリアフリーは、滑りにくくクッション性のある床材、車椅子同士がすれ違える廊下幅、扉が介助の妨げにならない設計、段差解消・手すり・エレベーターが要ります。さらに居室は施設種別の面積基準に従い、特養は1人あたり10.65㎡以上、老健は8㎡以上などが定められています。だから移転先選びでは、想定する施設種別の居室面積基準を満たせる広さか、車椅子・ストレッチャーが通る廊下幅とエレベーターがあるかを、内装より先に確認します。これを満たさない物件では、そもそも指定が取れません。
機械浴(ストレッチャー浴/チェアー浴・排水ピット)と厨房(給食)
もう一つの核が機械浴です。利用者がデイサービスに求めることの第1位は入浴で、ストレッチャー浴(寝たきり・介護度が高い方の寝浴)/チェアー浴(入浴用車椅子に座りリフトで浴槽の側面から出入り)/シャワー浴を、利用者の状態に合わせて備えます。機械浴は大型の浴室ユニットと、排水が床にあふれないための排水ピット、車椅子やストレッチャーが入る三枚引き戸・広い洗い場が要り、給排水の負担が大きくなります。入居型では厨房(給食・食事提供)も要ります。下の比較で新施設の作り方を整理します。
スケルトンで作る
元介護施設居抜き
バリアフリー・居室面積基準・機械浴の給排水を満たさない物件は内装前に判明させる
車椅子がすれ違える廊下幅とエレベーター、施設種別の居室面積基準、機械浴の給排水と排水ピットは、内装の設計に入る前に確認すべき物件の前提です。契約してから「面積基準を満たせず指定が取れない」「廊下が狭くストレッチャーが通らない」「機械浴の給排水が引けない」と判明すると、計画が大きく狂います。内見・契約の段階で、面積基準と廊下幅と機械浴の給排水を業者に確認してください。
見えない急所——弱電(ナースコール)・スプリンクラー・介助動線と、相見積もりのB/C工事
介護移転で見落とされがちなのが、弱電と消防設備と介助動線です。介護施設はナースコール・Wi-Fi・見守りセンサーといった弱電や、スプリンクラー・自動火災報知、車椅子同士がすれ違える介助動線が要ります。だから比較すべきは「弱電と消防と介助動線を読める業者か」です。
弱電(ナースコール・Wi-Fi)・スプリンクラー・介助動線
弱電は、ナースコール・Wi-Fi・見守りセンサー・ネットワークで、あとから変更しにくいため初期段階での設計が重要です。特にWi-Fiは現地調査でアクセスポイントの配置を決めます。音が響きやすいため吸音性に優れた壁・天井材も要ります。消防はスプリンクラー・自動火災報知が施設種別・規模で要ります。介助動線は、食堂・浴室・トイレへの移動距離を短くし、車椅子同士がすれ違えるよう、扉が介助の妨げにならないように、事前の動作シミュレーションで決めます。これらは安全と運営効率を支えるもので、介護の施工実績がない業者だと弱電や動線で詰まることがあります。
A・B・C工事の基本(介護での例)
A工事は躯体・共用部・防災設備など建物側(貸主負担)、B工事は専有部でも給排水竪管・電気本管容量・スプリンクラー・換気など建物に関わる部分(ビル指定業者)、C工事は専有部のバリアフリー・機械浴・厨房・居室・弱電・内装(自由に選定可)です。移転での相見積もりの効きは次のとおりです。
| 工事区分 | 業者を選べるか | 相見積もりの役割 |
|---|---|---|
| A工事 | 選べない(貸主手配) | 基本は対象外 |
| B工事 | 選べない(指定業者) | 給排水竪管・電気本管・スプリンクラーの金額の妥当性を検証して交渉 |
| C工事 | 選べる(自由選定) | バリアフリー・機械浴・居室・弱電込みで介護施設系業者を競わせる |
工事区分の詳細はA工事・B工事・C工事の違いで確認できます。スプリンクラーや機械浴の給排水竪管はB工事に関わることが多いので注意します。
旧施設はバリアフリー・機械浴撤去の数量検証用、新施設はバリアフリー・機械浴・弱電設計込みの業者選定用
旧施設の原状回復は共用設備のB工事が混じり業者を選べない部分があり、機械浴の戻しで重くなりやすいため、相見積もりは指定業者の金額が妥当かを検証する用途です。新施設のバリアフリー・機械浴・居室・弱電はC工事=自由選定なので、複数の介護施設系業者を競わせ、給排水・面積基準・弱電配線・介助動線まで含めて選ぶ主戦場になります。
一般内装業者に頼むと介護動線・機械浴・指定基準のノウハウがずれる
介護施設はバリアフリーの介助動線、機械浴の排水ピット、施設種別の指定基準という固有のノウハウが要ります。一般の内装業者に頼むと、車椅子のすれ違いや機械浴の給排水、面積基準で詰まることがあります。介護施設・老人ホームの施工実績があり、指定基準を踏まえて設計できる業者かを、見積もり段階で確認してください。
利用者・職員を切らさない移転——段取りと二重家賃スケジュール
移転で資金を最も無駄にするのが、旧施設と新施設の家賃が重なる二重家賃です。介護は新施設のバリアフリー・機械浴・弱電で工期がかかり、旧施設も機械浴の戻しで時間がかかるうえ、機械浴槽の納期や指定申請の審査期間もあるため、両側を設計しないと重複が膨らみます。あわせて利用者・職員を新施設へ移行するタイミングも絡みます。
工期の非対称と、新施設竣工からの逆算
新施設はバリアフリー・機械浴・弱電で工期が長く、旧施設も機械浴の戻しで数日〜2週間ほどかかります。旧施設を先に畳めば二重家賃はほぼ回避できますが運営の空白で利用者が離れやすく、新施設を先に作れば運営の空白は最小ですが二重家賃が発生します。理想は、新施設の竣工日を起点に開設→数日〜2週間で旧施設の原状回復→明渡し、と重ねる形で、賃貸借契約の解約予告(3〜6ヶ月前が一般的)はこの逆算カレンダーの出発点になります。バリアフリー・機械浴の工事は規模次第で工期が変わり、機械浴槽の納期や介護保険の指定申請の審査期間もあるので、見積もりと審査期間が固まってから予告を出すのが安全です。あわせて利用者・職員を新施設へスムーズに移す告知も組み込みます。
逆算の流れと、押さえるチェックリストは次のとおりです。
- 移転先が施設種別の居室面積基準(特養10.65㎡・老健8㎡など)を満たす広さかを確認した
- 移転先の廊下幅・エレベーター・機械浴の給排水・排水ピットを確認した
- 解約予告の期限を賃貸借契約書で確認した
- 介護保険の指定申請の審査期間・機械浴槽の納期を踏まえて開設日を逆算した
- 旧施設家賃と新施設家賃の重複期間を最小化できているか試算した
介護移転の進め方・行政手続きと「バリアフリーと機械浴と弱電を読める介護施設系業者」
移転は、旧施設の契約確認から新施設の開設、旧施設の明渡しまでが一本の流れです。全体像を押さえると、相見積もりと工程の重ね方を判断しやすくなります。
届出は「旧施設の廃止」+「新施設の指定申請」——施設種別で全く違う
移転は同じ屋号でも、行政上は「旧施設を廃止し、新施設で新規に指定を受ける」扱いになります。介護施設は介護保険法に基づく指定(都道府県・市町村への指定申請)が必要で、施設種別(デイサービス/特養/老健/有料/サ高住/グループホーム)ごとに人員配置・設備・面積の基準が全く違い、有料老人ホームは老人福祉法の届出、消防法のスプリンクラー・自動火災報知も絡みます。これはこのガイドで扱う業種の中でも最も複雑な部類で、指定申請には審査期間があります。期限のあるものもあるので、漏れと遅れに注意してチェックリストで管理します。
旧施設の廃止で必要な手続き
- 介護保険の廃止届(都道府県/市町村・施設種別)/有料老人ホームは老人福祉法の廃止届
- 税務署へ廃業届(個人事業の場合)/法人は別途手続き
- テナントの解約予告(3〜6ヶ月前が一般的)と原状回復(機械浴・バリアフリーの戻し)
- 機械浴槽・福祉用具のリース契約の精算/什器の売却・移設
- 電気・ガス・水道などライフラインの解約
- 利用者・家族への移転告知/ケアプラン・記録の引き継ぎ
新施設の開設で必要な手続き
- 介護保険法の指定申請(都道府県/市町村へ・施設種別で人員・設備・面積の基準が全く違う・審査期間あり)
- 有料老人ホームは老人福祉法の届出
- 消防法のスプリンクラー・自動火災報知・消防検査
- 居室面積基準・バリアフリー・弱電が計画どおりか確認
- 税務署へ開業届
- 利用者の受け入れ・職員配置の準備
介護保険の指定申請は施設種別で全く違い、審査期間があるため早めの着手が要ります。退店側の手続き全般は閉店・撤退の手続きも参考になります。
「バリアフリーと機械浴と弱電を読める介護施設系業者」の評価軸
移転では旧施設の解体業者と新施設の内装業者を別々に頼みがちです。だが旧施設の機械浴・バリアフリーの撤去と新施設のバリアフリー・機械浴・弱電を1社(介護施設系)が握ると、給排水・面積基準・弱電配線・介助動線のズレと、機械浴槽・福祉用具の搬入計画の抜けを一気通貫で防げます。次の観点で複数社を比較します。
- 介護施設・老人ホームの内装実績があるか
- バリアフリー・機械浴・居室面積基準を扱えるか
- 弱電(ナースコール)・スプリンクラー・介助動線を読めるか
- 旧施設の原状回復と新施設の内装の工程を重ねて管理できるか
- 旧施設の原状回復から新施設の内装までを一括で見積もれるか
複数の介護施設系業者に「旧施設の原状回復から新施設の内装まで」をまとめて見積依頼すると、各社の総額・工程・バリアフリーや機械浴・弱電の提案・責任分界点の考え方が横並びで比較でき、価格の安さでなく「バリアフリーと機械浴と弱電を読んで作り込む能力」で選べます。新施設の設備設計は介護施設の内装ガイド、機械浴の給排水は給排水工事の費用ガイドも参考になります。
バリアフリー・機械浴と弱電を分けると給排水と配線と介助動線がずれる
バリアフリー・機械浴を担う業者と弱電の業者を別に動かすと、機械浴の給排水とナースコールの配線、介助動線が噛み合わないことがあります。さらに旧施設の機械浴・配線の図面が新施設の業者に渡らず、給排水や弱電を一から検討し直すロスも起きやすくなります。
よくある質問
設備次第です。什器撤去中心なら軽いですが、機械浴の排水ピットや厨房を作り込んでいた場合は、給排水・防水の戻しで坪6〜12万円程度まで上がります。入浴設備のない通所中心なら原状回復は軽く済みます。機械浴・厨房の戻しで敷金を超えることもあるので注意してください。
施設種別を問わず、滑りにくくクッション性のある床材、車椅子同士がすれ違える廊下幅、扉が介助の妨げにならない設計、段差解消・手すり・エレベーターが要ります。さらに居室は施設種別の面積基準(特養10.65㎡・老健8㎡など)に従います。これを満たさない物件では指定が取れないため、内見段階で広さと廊下幅を確認します。
給排水次第です。ストレッチャー浴(寝浴)・チェアー浴(座浴)は大型の浴室ユニットと、排水が床にあふれない排水ピット、車椅子やストレッチャーが入る三枚引き戸が要ります。移転先で機械浴の給排水と排水ピットが作れるかを内見段階で確認してください。入浴設備のない通所なら不要です。
施設種別で全く違います。特別養護老人ホームは1人あたり10.65㎡以上、介護老人保健施設は8㎡以上といった介護保険の設備基準があります。デイサービス・有料老人ホーム・サ高住・グループホームでも必要な部屋や面積が異なるため、想定する施設種別の基準を満たせる物件かを最初に確認します。
新施設で配線を計画します。ナースコール・Wi-Fi・見守りセンサーはあとから変更しにくいため、初期段階での設計が重要です。特にWi-Fiは現地調査でアクセスポイントの配置を決めます。音が響きやすいため吸音性に優れた壁・天井材も検討します。
介護施設は介護保険法に基づく指定(都道府県・市町村への指定申請)が必要で、施設種別(デイサービス・特養・老健・有料・サ高住・グループホーム)ごとに人員・設備・面積の基準が全く違います。有料老人ホームは老人福祉法の届出、消防法のスプリンクラーも絡み、審査期間があります。移転すると新施設で取り直しになります。
前施設が元介護施設なら、バリアフリー・機械浴・弱電を活かせて大きく安くなります(坪25〜40万円)。ただし前施設の居室面積基準や機械浴が自施設の施設種別に合うか、廊下幅や弱電が合うかを確認します。異業種の居抜きだとバリアフリーも機械浴も一からになり利点が薄れます。
介護施設・老人ホームの移転は、バリアフリーと機械浴と居室と弱電を新施設で作り直すことで総額が決まります。医療や物販と違い、滑りにくい床材と車椅子の動線、施設種別の居室面積基準、機械浴の排水ピット、ナースコールの弱電が要なので、旧施設の原状回復と新施設の内装を別々に頼まず、まず移転先が施設種別の面積基準と廊下幅と機械浴の給排水を満たせるかを確認したうえで、バリアフリーと機械浴と弱電を読める介護施設系の業者にまとめて相見積もりを出すところから始めるのが、最も無駄の少ない進め方です。
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