東京のオフィス内装・デザイン会社おすすめ10選|移転・リニューアルの坪単価と選び方

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東京でオフィスの移転・リニューアルを検討し始めると、最初にぶつかるのは「依頼先の種類が多すぎて比較にならない」という壁です。デザイン会社、内装工事会社、移転コンサル、家具商社、間仕切りメーカー——それぞれ得意分野がまったく違うのに、どこも「オフィスづくりをトータルで」と言う。しかも東京のオフィスビルには、B工事・消防届出・居ながら改装という固有の実務が待っています。本記事では、東京でオフィス内装に対応する会社を公式サイトの直接確認のうえで10タイプに整理し、30秒でできるタイプ診断、費用のモデルケース、丸の内・渋谷・五反田のエリア差、そして届出の実務まで、東京のオフィスづくりの意思決定に必要な材料を1本にまとめました。

先に結論(東京のオフィス内装)

  • 内装工事の目安は坪15〜50万円。総予算は「内装工事+電気・LAN+家具・什器+移転費」の4枠で組みます(費用ガイド(シミュレーター付き)に内訳詳細)。
  • 依頼先は10タイプ。移転か居ながらか、デザイン重視かコスト重視かで最適解が変わります(30秒診断は本文すぐ下)。
  • オフィスビルはB工事が別枠で乗り、間仕切り変更は着工7日前までの消防届出が必要です(それぞれ本文で解説)。

東京の市場が「会社選びの順番」を変えた——空室率1%台の逆算術

まず数字から。三鬼商事の2026年6月時点のデータで、東京ビジネス地区(都心5区)の平均空室率は1.99%——2020年6月以来、6年ぶりの1%台です。平均募集賃料は坪あたり22,993円で前年同月比10.14%の上昇、27ヶ月を超える連続上昇が続いています。区別に見ると千代田区1.42%・渋谷区1.39%(2026年4月時点)と、人気区はさらに逼迫しています。

この数字が意味する現実は2つです。「候補物件は、比較検討している間に埋まる」「賃料は、待つほど上がる」。物件を決めてから内装会社を探し、レイアウトを描いてもらい、見積もりを待ち……という従来の順番では、フリーレント(賃料免除期間)を検討時間で食い潰し、繁忙期(1〜3月・9〜12月)の工事枠に間に合わないことすらあります。東京の市場スピードは、内装会社選びの順番そのものを変えました。

同じ入居日でも、始め方で1ヶ月以上変わる従来型:物件が決まってから会社を探す物件探し・内見契約会社探し(遅い)設計・見積もり工事(繁忙期リスク)契約後に会社探しが始まる → フリーレントを検討時間で消費・工事枠の争奪に後手逆算型:内見前に会社と繋がる要件1枚+2〜3社内見(会社が同行)契約=設計開始届出(7日前)工事(枠確保済み)内見の場で工事区分表と成立性を判定 → 契約と同時に設計が走る空室率1%台・賃料27ヶ月連続上昇の東京では、「先に繋がる」だけで検討の質と速度が両方上がる※期間はモデルケースの概念図です

「内見前に繋がる」は、重い話ではありません

要件を1枚にまとめて2〜3社に送っておく——それだけで、内見に同行してもらえる関係ができます。同行があると、その場で工事区分表とレイアウトの成立性を読めるため、物件判断の精度と速度が両方上がります。やり方は本文の逆算5ステップで解説します。

30秒タイプ診断——5問で「どのタイプに声をかけるか」を絞る

会社名から探し始めると迷子になります。先に自社の計画を5問で棚卸ししてください。

5つの質問(YES/NOで答えるだけ)

  • Q1:オフィスを移転する計画ですか?(物件探しがまだなら特にYES)
  • Q2:今のオフィスで業務を続けながら改装しますか?
  • Q3:一番の目的は採用・ブランディングに効く空間ですか?(それとも会議室・個室の増設や機能改善ですか)
  • Q4:規模はフロア単位の大規模ですか、部分改装ですか?
  • Q5:家具・什器やICTインフラの手配まで一つの窓口に任せたいですか?

判定はシンプルです。Q1がYESなら、物件情報や移転支援を公式に掲げる移転起点のタイプ(後述の②③④⑩)に声をかけるのが早道。Q2がYESなら居ながら改装特化型(⑦)を必ず比較に入れます。Q3が採用・ブランディングならデザインを主戦場とするタイプ(①②⑨)、機能改善なら間仕切りメーカー直販型(⑤)や地域密着施工型(⑥)が費用対効果で勝ちやすい。Q4がフロア単位なら大型施工型(⑧)の体制力を、部分改装なら小回りの利く⑥を。Q5がYESなら、家具・ICTまで公式メニューに持つ④⑩を軸にしてください。ここで絞った2〜3タイプから1社ずつ選んで同条件見積を取るのが、東京で失敗しない発注の型です。

東京のオフィス内装会社は10タイプ——見取り図

①デザイン専業型——働き方のコンセプトから空間を組み立てる層。見せるオフィスの第一候補。②総合デザイン型——デザインを軸に移転・改装・設計まで面で受ける層。中〜大規模の本社案件で強い。③移転戦略型——「働く場づくり」を軸に、物件情報の提供から企画・実装まで並走する層。移転そのものが目的の計画の起点。④コスト・什器一体型——中古家具の活用や什器・移転・内装の一体手配で総額を圧縮する層。⑤間仕切りメーカー直販型——パーティションの製造から企画・施工までを自社で完結する層。会議室・個室の増設に最短距離。⑥地域密着施工型——都心エリアで内装まわりの工事に長く一括対応する層。部分工事・補修まで頼める。⑦居ながら改装特化型——入居中・業務継続のままの施工に体制を最適化した層。⑧大型施工型——自社体制でフロア単位のリニューアルを工程管理力で回す層。⑨デザイナーズ設計型——複数のデザイナー体制で設計し、意図を現場まで管理して仕上げる層。デザインの独自性と品質管理を両立したい計画に。⑩什器・ICT一体総合型——移転・内装から家具販売・ICT支援までをメニューとして持つ層。オフィスづくりの周辺業務まで一窓口でまとめたい場合に。タイプが違えば見積の土俵も違います。同じタイプ同士で比べず、異なるタイプを2〜3並べて「どの土俵で戦うか」から選ぶのが10タイプ整理の使い方です。

東京のオフィス内装・デザイン会社おすすめ10選

掲載各社は、①東京・首都圏でのオフィス内装関連の対応が公式サイトで確認できること、②運営法人と事業内容を公式サイトで直接確認できること、の2条件で選定しています(確認日:2026年8月12日)。掲載順は推奨順位ではなく、記載は各社公式サイトの公開情報の要約です。

1. ユニオンテック株式会社(東京)|①デザイン専業型

働き方から設計するオフィスデザイン

東京でオフィスの内装デザイン・空間デザイン・レイアウトを手がける会社。公式のオフィスデザインサイトでは、自社オフィスを舞台に社員自身が働き方を語る発信や、経営視点でオフィスづくりを捉えた事例を公開しています。こんな計画に:採用や組織文化に効く「見せるオフィス」を、コンセプトから設計したい移転・改装。公式サイトを見る

2. 株式会社ヴィス(東京)|②総合デザイン型

ワークデザイン×オフィス移転・改装・設計を面で受ける

ワークデザイン・オフィスデザインを軸に、オフィス移転・改装・設計・見積相談まで受ける会社。公式サイトではIT企業をはじめとするプロジェクト実績を実名で公開しており、働く場のデザインを事業の中心に据えた体制が確認できます。こんな計画に:本社移転やリブランディングを、デザインと実務の両輪で任せたい中〜大規模案件。公式サイトを見る

3. 株式会社ヒトカラメディア(東京)|③移転戦略型

「働く場づくり」の企画から実装まで・物件情報も自社発信

オフィス移転支援を中心に、働く場づくりに関する企画から実装までを支援する会社。公式サイトでは移転を「企業の成長の好機」と位置づけ、移転支援に加えて募集物件一覧や坪単価マップなどの物件情報も自社で発信しています。こんな計画に:物件探しの段階から、働き方の設計と一体でオフィス移転を進めたい計画。公式サイトを見る

4. 株式会社オフィスバスターズ(東京)|④コスト・什器一体型

中古オフィス家具の活用×移転・内装のワンストップ

中古オフィス家具の販売を軸に、オフィス移転・内装工事・クリーニング、家具のレンタルまで公式に掲げる会社。新品と中古を組み合わせて什器コストを抑えながら、内装と移転を一体で手配できるのが持ち味です。こんな計画に:総予算を抑えたい移転・増床で、家具・什器まで一つの窓口にまとめたい計画。公式サイトを見る

5. 株式会社パレス(東京・新宿)|⑤間仕切りメーカー直販型

創業50年超・鋼製間仕切り専業メーカーの製造〜施工一貫

公式サイトで「製造・内装企画立案・施工までをワンストップで行える、創業50年を超える老舗の鋼製間仕切り(パーティション)専業メーカー」と明示する会社。メーカー直販ならではの製品力で、間仕切りを軸にしたオフィスづくりに対応します。こんな計画に:会議室・個室の増設や執務室の再区画を、品質と直販の速さで進めたい改装。公式サイトを見る

6. 株式会社フォーサイト(東京オフィス内装工事.com/中央区・千代田区ほか都内)|⑥地域密着施工型

20年超のオフィス内装工事・建設業許可・補修まで一括

「東京オフィス内装工事.com」を運営し、都内のオフィス内装工事へ一括対応する会社。公式サイトでは、東京都から建設業許可を取得していること、20年以上前からオフィス内装工事に取り組んでいること、パーテーション・サイン・ドア・OAフロア・床などにほぼ対応でき、ちょっとした補修工事も相談できることを明示しています。こんな計画に:都心の部分改装・原状変更・補修を、確実な施工体制に頼みたい計画。公式サイトを見る

7. 株式会社ワンナップクリエイティブサービス(東京内装プロ/東京オフィス)|⑦居ながら改装特化型

入居中オフィスの内装リフォームに特化

法人専門サイト「東京内装プロ」を運営する会社(東京オフィスを設置)。公式サイトでは、今のオフィスに入居しながら理想のオフィスへ変えていく「入居中の施工」を最も難易度の高い領域と位置づけ、都心での施工経験と、複数業者の調整・スケジュール管理・不測対応を強みとして明示しています。こんな計画に:移転せず、執務を止めずに、今のオフィスを段階的に変えたい計画。公式サイトを見る

8. 株式会社秀建(首都圏・東京対応)|⑧大型施工型

オフィスの実績カテゴリと自社施工体制

首都圏を拠点に建築・内装施工を手がける会社。公式サイトにオフィスの施工実績カテゴリを持ち、設計から施工までの一貫対応を掲げています。宿泊・温浴など品質要求の高い施設の実績も公開しており、体制力が問われる案件で比較したいタイプです。こんな計画に:フロア単位のまとまったリニューアルを、工程管理力で確実に納めたい計画。公式サイトを見る

9. 株式会社ヒトバデザイン(東京・原宿)|⑨デザイナーズ設計型

複数デザイナー体制×設計意図を現場まで管理

東京のオフィスデザイン・レイアウトを手がける会社。公式サイトにはデザイナー紹介の専用ページがあり、設計の意図を正確に現場へ伝え、品質や納まりを確認しながら着実に形にするという、デザインとコンストラクションマネジメントの一体運用を掲げています。こんな計画に:デザインの独自性と、図面どおりに仕上がる品質管理を両立させたいオフィスづくり。公式サイトを見る

10. 株式会社オフィス空間(東京・渋谷)|⑩什器・ICT一体総合型

移転・内装からパーティション・家具販売・ICT支援まで

渋谷(道玄坂)に拠点を置き、公式サイトでオフィス移転/レイアウト・ゾーニング/内装・デザイン/パーティション・間仕切り/物品販売/ICT支援までをサービスメニューとして明示する会社。オフィス家具のオンラインストアやオフィス見学の受け付けも公式に案内しています。こんな計画に:内装だけでなく、家具・通信インフラ・レイアウトまでオフィスづくりの周辺業務を一窓口でまとめたい計画。公式サイトを見る

※オフィス・事務所の施工会社は当サイトのオフィスの内装事例一覧(226件)からも事例ベースで探せます。会社タイプ選びの考え方はオフィス内装・デザイン会社の選び方ガイドでも解説しています。

対応領域の早見マップ——「どこまで任せられるか」を公式記載で突合

10社が公式サイトで明示している対応領域を、発注者が迷いやすい7つの軸で逆引きできるよう整理しました(各社公式サイトの記載に基づく突合・確認日2026年8月12日)。

領域別・公式に対応を明示している会社

  • 物件探し・移転支援から:ヒトカラメディア(移転支援・物件情報の自社発信)/ヴィス(オフィス移転・改装)/オフィスバスターズ(オフィス移転)/オフィス空間(オフィス移転)
  • デザイン・設計から:ユニオンテック(オフィスデザイン・レイアウト)/ヴィス(ワークデザイン・設計)/ヒトバデザイン(複数デザイナー体制の設計)/秀建(設計から施工まで一貫)
  • 間仕切り・会議室増設:パレス(製造〜施工の専業メーカー)/フォーサイト(パーテーション工事)/オフィス空間(パーティション・間仕切り)
  • 家具・什器まで一体:オフィスバスターズ(中古家具販売・レンタル)/オフィス空間(家具のオンラインストア)
  • ICT・通信インフラ:オフィス空間(ICT支援業務を公式メニュー化)
  • 居ながら(入居中)の改装:ワンナップクリエイティブサービス(入居中施工に特化)
  • 部分工事・補修・小規模:フォーサイト(補修工事まで公式明示)

このマップの使い方は「1社で全部」を探すことではありません。自社の計画で重い領域(物件・デザイン・間仕切り・什器・ICTのどれか)を公式に主戦場としている会社を軸に据え、異なるタイプをもう1〜2社並べて見積の土俵を分けることです。全領域に○がつく会社より、重い領域の専業を正しく当てるほうが、総額も仕上がりも安定します。

オフィス内装 費用の実態——「坪単価×坪数」で先に総額の器をつくる

東京のオフィス内装工事の目安は坪15〜50万円。この幅は、間仕切りの量(会議室・個室の数)、天井や照明のグレード、電気・空調の改修範囲で決まります。実務ではまず、グレード別の「器」を単純積(坪単価×坪数)でつかんでください。30坪(在席10〜15名規模)の場合の目安試算です。

ライト(坪15〜25万円)

450〜750万円

現状活用・造作最小限

スタンダード(坪25〜35万円)

750〜1,050万円

会議室造作+デザイン

ハイグレード(坪35〜50万円)

1,050〜1,500万円

造作多め・ブランディング

坪数が変われば器も比例します。スタンダード帯(坪25〜35万円の中央値・坪30万円)での単純積の比較です。

20坪

約600万円
30坪

約900万円
50坪

約1,500万円

※いずれも「坪単価×坪数」の単純積による編集部の目安試算です。実額は区画条件と工事範囲で変わるため、複数社の見積で確定させてください。

モデルケース——30坪・在席10〜15名の移転で、総予算はどう積み上がるか

移転の総予算は内装工事だけでは組めません。30坪のモデルケースで構造を示します。①内装工事:750〜1,050万円(スタンダード帯の単純積)。②OAフロア:90〜150万円(目安の坪3〜5万円×30坪。配線を床下に収める二重床で、レイアウト自由度に直結します)。ここまでの「工事系」で840〜1,200万円。さらに③家具・什器、④引越し・移転費、⑤旧オフィスの原状回復費の3枠が別に立ちます。③〜⑤は選び方(新品か中古か、距離、契約条件)で振れ幅が大きいため、金額を先に決め打ちせず、5枠の見積を同じタイミングで取り、総額表を1枚にするのが移転予算の正しい組み方です。とくに⑤の原状回復は忘れられがちな「後ろの出費」で、契約書の原状回復条項を読んでから総額を締めてください(詳細は原状回復費用ガイド)。

費用を無理なく抑える3つの現実解

①投資にメリハリをつける——全フロア均一のグレードにせず、来客動線(エントランス・会議室)に集中投資し、執務ゾーンはライト仕様に振り分ける。同じ総額でも体感品質が大きく変わります。②中古・レンタル什器の活用——什器は中古やレンタルを公式に扱う会社(本記事④⑩タイプ)を使えば、品質を保ったまま③枠を圧縮できます。③セットアップ・居抜き区画の検討——内装済みで貸し出される区画なら①②枠そのものを縮められます。ただし造作の変更可否と退去時の原状回復条件が通常と異なるため、契約前の確認が前提です。内訳の詳細と早見表はオフィス・事務所の内装費用ガイド(シミュレーター付き)で解説しています。

エリア別の実務——丸の内・渋谷・五反田・新宿で「確認すべきもの」が変わる

東京はエリアごとにビルの性格が違い、同じ工事でも前提条件が変わります。相場の断定ではなく、内見時に確認すべきものの違いとして押さえてください。

丸の内・大手町・日本橋(ハイグレードビル圏)。大型・高グレードのビルほど、空調・防災・給排水などB工事に指定される範囲が広く、入館手続き・搬入時間・養生ルールなど管理規約も厳格です。内装会社の見積だけでは総額が読めない構造になりやすいため、内見時に工事区分表と工事関連の管理規約を必ず入手し、B工事分の見積タイミングまで含めた工程で比較してください。

渋谷・恵比寿(IT・スタートアップ集積圏)。企業の入れ替わりが活発で、内装済みのセットアップ区画や居抜きオフィスの選択肢が出やすいエリアです。既存内装を活かせば初期費用を圧縮できる一方、造作の変更可否と退去時の原状回復条件が区画ごとに異なります。「どこまで手を入れてよく、出るときに何を戻すのか」を契約前に書面で確認するのがこのエリアの要点です。

五反田・品川(大型床・拡張圏)。まとまった床面積を確保しやすく、成長企業の増床・集約の受け皿になってきたエリアです。ワンフロアに人数を集める計画では、フロアの分割・増床の余地、電気容量、空調のゾーニングが設計の前提になります。将来の人員計画を内装会社に先に伝え、レイアウトの拡張シナリオ込みで提案を受けると投資が無駄になりません。

新宿・渋谷以西の副都心(ストック多様圏)。新しいビルと築年数を重ねたビルが混在するエリアです。築古区画はコスト面の魅力がある一方、電気容量・空調方式・OAフロアの有無など設備の現況が計画を左右します。内見に内装会社が同行して現況を診断し、「設備更新まで含めた総額」で比較するのがこのエリアの正しい進め方です。

居ながら改装の実務——執務を止めない工事は「分割」で設計する

移転を伴わないオフィスリニューアルでは、業務を続けながら工事する「居ながら改装」が主流です。実務の核心は3点。①ゾーニング分割——フロアをエリアに分け、順番に施工して執務エリアを常に確保します。たとえば4ゾーンに分けて1ゾーンずつ順に施工すれば、常時4分の3の席を維持したまま全面刷新が可能です。何割の席を同時に空けられるかが工程の長さを決めるため、レイアウト計画と工事計画は同時に設計します。②時間帯の使い分け——騒音・粉じん・臭気の出る工事(解体・造作・塗装)は夜間・週末に寄せ、日中は静音作業に限定するのが定石です。夜間・休日の施工は費用が上がる要因になるため、「どこまでを夜間に回すか」の線引きが総額を左右します。③社内運用の設計——什器・複合機の移設、LAN・電源の切替タイミングを部署ごとに計画し、工事区画の立入管理と社内アナウンスまで工程表に載せます。この3点を「販売図面でなく工程表で」具体的に示せるかどうかが、居ながら改装の依頼先を見極める最大のポイントです。

B工事の壁と原状回復——オフィスビル特有の「二重の出費」を読む

オフィスビルの内装で最初に確認すべきは工事区分表です。A工事(ビル側施工・ビル側負担)、B工事(ビル指定業者が施工・テナント負担)、C工事(テナントが業者を選べる範囲)に分かれ、空調・防災・給排水などがB工事に指定されていると、その部分は相見積もりが効かず、ビル指定業者の見積がそのまま総額に乗ります。内装会社の見積が安く見えても、B工事分が別枠で膨らむのはオフィス改装の典型パターンです。B工事の見積が想定より高い場合にできることは、仕様と数量の内訳質疑、工事範囲の再確認、スケジュール調整までで、業者の差し替えは構造的にできない——だからこそ、契約前に区分表で「B工事に何が入っているか」を読むことが最大の防御になります。もう一つが原状回復。オフィスは退去時に「入居時の状態へ戻す」義務の範囲が住宅より広く、今つくる会議室や間仕切りは、将来の撤去費用として返ってきます。入居時に読むべきは3点——(1)原状回復の範囲を定める条項、(2)工事区分の条項、(3)指定業者に関する条項。つくる費用と戻す費用の合計で投資判断するのが、入居期間全体で損をしない考え方です(詳細はオフィス・事務所の原状回復費用ガイド)。

消防届出——「着工7日前」ルールと、届出名義は発注者側という落とし穴

東京でオフィスの間仕切り変更・模様替えなどの工事を行う場合、防火対象物の工事等計画の届出(東京消防庁)のとおり、工事に着手する7日前までに管轄消防署への届出が必要です(火災予防条例)。実務の要点は3つ。①対象の線引き——天井まで達する間仕切りの新設・変更は届出対象、天井に達しないローパーテーションの設置は届出不要と整理されています。この線引きはレイアウト計画に直結し、天井まで区画すれば個室性は高まる一方、感知器や排煙の設計・手続きが動きます。②使用開始時も届出——工事の有無にかかわらず、防火対象物の使用開始の届出が使用開始の7日前までに必要です。③届出名義は発注者側——届出者は工事業者ではなく、工事を依頼した側・入居して使用する側です。実務は内装会社が書類作成を支援するのが通例ですが、名義と責任は自社にあると理解しておきましょう。消防・ビル管理との調整に慣れた会社かどうかは、東京のオフィス案件で依頼先を見極める実務的なチェックポイントです。

進め方と相見積もりのテンプレート

一般的な流れは、①現状調査(レイアウト・工事区分・原状回復条件の確認)→②働き方の要件整理と基本レイアウト→③実施設計・見積確定(B工事分の見積取得を含む)→④消防届出等の手続き→⑤工事(居ながらの場合はゾーニング分割)→⑥引き渡し・使用開始届、の順です。相見積もりは②〜③の段階で、次の項目を揃えて同条件で依頼すると、各社の見積と工程が初めて横並びになります。

同条件依頼のテンプレート(この7点をそのまま伝える)

  • 面積・区画:坪数と区画形態(ワンフロア/分割)、ビル名(工事区分表の有無)
  • 現況:スケルトンか、内装済み(セットアップ・居抜き)か、OAフロアの有無
  • 稼働条件:居ながらか空室工事か。居ながらなら同時に空けられる席数と作業可能時間帯
  • B工事範囲:区分表で判明しているB工事項目(未入手なら「区分表確認前」と明記)
  • 希望工期:使用開始希望日(消防届出の7日前ルールを織り込む)
  • 予算の器:内装工事枠の目安(本記事の早見試算が使えます)
  • 見積の範囲:内装工事/OAフロア/什器/移転費/原状回復のどこまでを見積対象にするか

東京のオフィス内装 施工事例

当サイトには全国のオフィス・事務所の内装事例が掲載されており、東京都の実例も写真つきで確認できます。仕上がりのテイストや造作の入れ方は、文章より実例のほうが早く伝わります。

東京都のオフィスの内装デザイン事例(サンリット建設)
東京都のオフィス・事務所の内装デザイン事例(株式会社TRUST)
東京都のオフィス・事務所の内装デザイン事例(株式会社スーパーマニアック)
東京都のオフィス・事務所の内装デザイン事例(株式会社タフデザインプロダクト)

ほかの実例はオフィスの内装事例一覧(226件)からどうぞ。執務・会議室・エントランス別に写真と坪数で見比べるならオフィス内装デザイン事例20選も参考にしてください。気になる事例のテイストを見積依頼時に共有すると、各社の提案の精度が一段上がります。

よくある質問

Q. 複数社に同時に見積もりを依頼するのは失礼ですか?

失礼にはあたりません。オフィス内装は条件次第で金額が大きく動くため、複数社比較は発注側の標準的な進め方です。同条件で依頼することだけ守れば、比較はむしろ歓迎されます。

Q. オフィス内装の坪単価はいくらですか?

工事部分で坪15〜50万円が目安です。間仕切りの量・設備改修の範囲・グレードで大きく動き、OAフロアや什器、原状回復は別枠になるのが通例です。総予算は「工事+設備+什器+移転費+原状回復」の5枠で組んでください。

Q. 業務を続けたまま改装できますか?

ゾーニング分割と夜間・週末工事の組み合わせで、執務を続けながらの改装が一般的に行われています。同時に空けられる席数と騒音工事の時間帯を条件として固めると、各社の工程提案が比較できます。

Q. B工事とは何ですか?

ビルの工事区分のうち、ビル指定業者が施工しテナントが費用負担する範囲です。空調・防災・給排水が指定されることが多く、相見積もりが効かないため、内見時に工事区分表を入手して総額の別枠として見込んでください。

Q. B工事の見積が想定より高いときはどうすればいいですか?

業者の差し替えは構造的にできないため、できるのは仕様・数量の内訳質疑、工事範囲の再確認、スケジュール調整までです。だからこそ契約前に工事区分表を読み、B工事範囲を前提に物件と総額を判断するのが最大の防御になります。

Q. 消防への届出は誰がいつ行うのですか?

間仕切り変更などの工事は着工7日前までに、使用開始は使用の7日前までに、管轄消防署へ届け出ます。名義は工事業者ではなく発注者・使用者側です。書類作成は内装会社が支援するのが通例ですが、責任主体は自社と理解しておきましょう。

Q. 原状回復との関係はどう考えればいいですか?

オフィスは退去時の原状回復範囲が広く、今つくる造作は将来の撤去費用になります。入居時の契約で原状回復・工事区分・指定業者の3条項を確認し、「つくる費用+戻す費用」の合計で投資判断するのが入居期間全体で損をしない考え方です。

Q. セットアップオフィス(内装済み区画)と通常区画はどちらが得ですか?

初期費用はセットアップが有利、自由度は通常区画が有利です。セットアップは造作変更の可否と退去条件が区画ごとに異なるため、「変えられる範囲」と「戻す範囲」を契約前に確認したうえで、初期費用と自由度のバランスで選んでください。

Q. 工期はどのくらいかかりますか?

規模・稼働条件・B工事の調整で変わります。居ながら改装は分割施工のぶん工期が延びる傾向があるため、繁忙期を避けた年間計画で、使用開始希望日から逆算したスケジュールを候補会社と共有してください。

Q. レイアウト設計だけの依頼もできますか?

設計と施工を分離する方式も、一括で頼む方式もあります。オフィスはB工事・ビル管理・消防の調整が多いため、一括型は窓口一本化、分離型は設計の独立性が利点です。方式ごとの見積を総額と責任範囲で比較してください。

Q. 都心5区とそれ以外で、内装費用はどのくらい違いますか?

坪単価ベースで1割程度、都心5区が上振れするのが目安です。さらに都心のハイグレードビルはB工事の範囲が広く、同じ内装でも総額の差はもっと開くことがあります。物件ごとの差は工事区分表で決まるため、内見段階で区分表を読むのが確実です。広さ・条件別の概算はオフィス・事務所の内装費用ガイド(シミュレーター付き)をご活用ください。

Q. 東京で居抜きオフィスは見つかりますか?

空室率1%台の市場の裏面として、良い居抜き区画は次の入居が早く決まります。一方で、オーナーが内装済みで貸すセットアップオフィスの供給は増えており、初期を軽くしたい場合の受け皿になっています。いずれにせよ「見つけてから考える」より「要件を先に固めて即断できる状態」をつくることが、東京では効きます。

Q. 大手と東京ローカルの会社、どちらがいいですか?

規模と目的次第です。100人超や複数拠点なら総合デザイン型(②)や大型施工型(⑧)の総合力、〜30人の移転・改装なら地域密着施工型(⑥)の小回り、ブランディング重視ならデザイン専業型(①)やデザイナーズ設計型(⑨)。31〜100人はこれらが競合する帯で、タイプをまたいだ相見積もりが最も効きます。「どちらが上」ではなく、自社の規模帯を主戦場にしている会社を選ぶのが実務的です。

Q. 相見積もりは何社に頼むのがいいですか?

2〜3社が現実的です。同じタイプで揃えるより、総合デザイン型と地域密着施工型のように入口の違う会社を並べるほうが、提案の幅と価格の妥当性の両方が見えます。そして東京では、この2〜3社と内見前に繋がっておくこと——内見同行まで頼める関係を先に作るのが、市場スピードへの備えになります。

この記事の編集方針

本記事の掲載会社は、①東京・首都圏でのオフィス内装関連の対応が公式サイトで確認できること、②運営法人と事業内容を公式サイトで直接確認できること、の2条件で選定し、各社の記載は公式サイトの公開情報のみを根拠にしています(確認日:2026年8月12日)。掲載は順位付けではありません。費用の数値は当サイトの費用ガイドの掲載値と、計算根拠を明示した編集部の目安試算のみを用い、行政手続きは東京消防庁など公的機関の公開情報へ直接リンクしています。当サイトは全国の店舗・オフィスの内装事例データベース(オフィス・事務所226件を含む)を運営しており、本記事の実例紹介はその掲載事例に基づきます。

関連ガイド

費用の内訳と早見表はオフィス・事務所の内装費用ガイド(シミュレーター付き)、退去時のコストはオフィス・事務所の原状回復費用ガイド、会社タイプの考え方はオフィス内装・デザイン会社の選び方ガイドをどうぞ。東京のオフィスづくりは「10タイプの使い分け×B工事の把握×消防の先回り」で決まります。まずは診断で絞った2〜3タイプから、同条件テンプレートで見積を取るところから始めてください。

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