中華料理店の内装費用相場|坪30〜60万円・高火力中華レンジと大型排気・業態別シミュ

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結論:中華料理店の内装費用の目安

中華料理店の内装費用は、坪単価で30〜60万円が目安です(居抜き坪25〜45万円、本格・高級で坪50〜70万円)。一般的な飲食店より厨房まわりが高くなりやすいのは、高火力の中華レンジ(最大45,000kcal/h級)・大型の排気ダクトと油煙対策・太いガス配管という「厨房・吸排気・ガス」の三本柱があるためです。さらに油を多用するためグリストラップが必須になります。本ページは、なぜ厨房コストが高いのかを構造で分解し、町中華・本格中華など業態別、坪数別の費用、賢いコストダウンまでを公開相場をもとに整理したものです。

  • 一般飲食より厨房が高い理由=中華レンジ・大型排気・太いガス配管
  • 町中華/本格中華/中華ダイニングなど業態別の坪単価
  • 坪数別(15/25/40坪)のシミュレーション
  • 大型出店(100坪超)は大型店ガイドへ

この記事について

  • 運営:株式会社BPBコンサルティング(店舗内装の一括見積もりサービス「tenponaiso.com」)
  • 最終更新:2026年7月30日
  • 費用・設備・法規の情報は、公的機関・専門事業者の公開資料、および店舗内装の公開相場をもとに編集部が整理したものです。実際の費用は業態・規模・火力・物件によって変動します。正確な金額は必ず複数社の見積もりでご確認ください。

中華料理店の内装費用は何で決まる?

結論から言うと、中華料理店の内装費用は「①厨房(高火力の中華レンジ)」「②吸排気(大型ダクト・油煙対策)」「③ガス(太い配管)」「④業態・坪数」で決まります。内装費の坪単価は、前の飲食店の設備を活かせる居抜きで25〜45万円、テナント標準で35〜55万円、個室や高級感のある本格中華で50〜70万円が目安です。

中華料理店の坪単価(内装費/坪)0305070万円居抜き坪25〜45万円テナント標準坪35〜55万円本格・高級坪50〜70万円

中華料理店は、飲食店の中でも「厨房まわりの比重が大きい」業態です。内装の見た目(造作・客席)に凝らなくても、強い火力に対応した中華レンジ、大量の油煙を処理する大型の排気設備、高火力をまかなう太いガス配管といった、目に見えにくい厨房・設備に費用がかかります。逆に言えば、客席のデザインは庶民的にまとめても、厨房・吸排気・ガスは妥協できない——ここが中華料理店の費用の特徴です。坪単価そのものはカフェよりやや高く、居酒屋や洋食店よりやや低めという飲食の中位ですが、厨房・設備の比重が大きいぶん、同じ坪単価でも総額の組み立て方が他業態と異なります。だからこそ、坪単価の数字だけを他業態と比べても実態はつかめません。

「内装」より「厨房・設備」でコストが決まる

中華料理店では、坪単価の数字や客席のデザインだけを見ても費用は読めません。どれだけの火力の中華レンジを、どんな排気・ガス設備で支えるか——この厨房・設備の仕様が総額を大きく左右します。まずは厨房の三本柱(中華レンジ・大型排気・太いガス配管)を理解することが、見積もりの妥当性を判断する出発点になります。この3つが物件で実現できるか、見積もりに適切に含まれているかを押さえれば、安すぎる見積もりの「抜け」にも気づけます。

【最重要】厨房・吸排気・ガスの三本柱

中華料理店が一般的な飲食店より厨房コストが高くなる理由は、次の3つに集約されます。いずれも料理の質と安全に直結し、削れない・後から足しにくいコストです。これらは内装が仕上がってからやり直すと大がかりになり、費用も時間も余計にかかるため、設計段階で漏れなく織り込み、見積もりにきちんと含まれているかを確認しておくことが、結果的にコストを抑える最善策になります。

一般飲食より高い理由 ── 厨房・吸排気・ガスの三本柱① 高火力中華レンジ最大45,000kcal/h級後方排気で厨房を快適にガス式/IH式の選択② 大型排気・油煙対策大型フード・ダクトグリースフィルター・給気屋上まで排気を延長③ 太いガス配管高火力ゆえ大きな号数配管を通常より太く都市ガス/LPで差+ 油を多用するためグリストラップが必須(条例で義務の地域も)。床壁は耐熱・耐油・防汚。※これらは飲食店の中でも高額な部類。中華は「厨房・吸排気・ガス」の比重が特に大きい。

①高火力の中華レンジ

中華の炒め物は、高温・短時間で一気に仕上げます。そのため中華レンジは、最大45,000kcal/h級ともいわれる強力な火力が求められます。火力に耐える鋳鉄製の釜やSUS304ステンレスの釜枠など、素材にもこだわった業務用仕様で、後方排気式にすると厨房内の気温上昇を抑えられます。中華レンジにはガス式とIH式があり、ガス式は導入費用が比較的安いものの手入れに手間がかかり、IH式は導入費用が高めでも手入れがしやすく安全性が高い、という違いがあります。どちらを選ぶかで初期費用と運用のしやすさが変わります。火力に耐えるため、トップ部分だけでなく燃焼室の内部まで鋳鉄製にしたり、排気口にヒートショックに強いセラミックを採用したりと、長期使用に耐える工夫が凝らされた製品もあります。中華レンジは料理の質を左右する心臓部のため、提供メニューと火力に合ったものを選ぶことが大切です。

②大型の排気・油煙対策

中華は油やニンニクを多用するため、強い油煙・煙・においが発生します。これを処理するため、大型の排気フード、耐熱性の高いダクト、グリースフィルター、給気設備が必要です。臭いが周囲に拡散しないよう屋上までダクトを伸ばすこともあり、客席側に煙が流れないよう空気の流れを計算した設計が求められます。こうした吸排気設備は飲食店の中でも高額な部類で、火災予防のために定期的な清掃も欠かせません。排気の経路や能力は、立地(ビルの階数・近隣との距離)にも左右されます。たとえば、上階のテナントや住宅が近い物件では、においや煙の対策をより手厚くする必要があり、屋上までのダクト延長や高性能なフィルターが求められることもあります。物件を選ぶ段階で、排気を外部に出せる経路があるかを確認しておくことが、後の追加工事を防ぐうえで重要です。

③太いガス配管

高火力の中華レンジは大量のガスを消費するため、一般的な飲食店より大きなガスの号数・太い配管径が必要になります。物件によっては、配管を通常より太くする追加工事が発生することもあります。都市ガスかLPガスかでも費用や対応が変わります。ガス工事は号数・配管径・都市ガス/LPの条件で費用が動くため、詳しくは店舗のガス工事費用ガイド(配管10〜40万円が目安)もあわせてご確認ください。

そして、これら三本柱に加えて欠かせないのがグリストラップです。中華は油の使用量が多いため、油や生ゴミが下水道へ直接流れ込むのを防ぐグリストラップの設置が必要で、地域の条例で義務付けられていることもあります。床や壁も、耐熱・耐油・防汚に優れ、滑りにくく掃除しやすい素材(ステンレス・不燃パネルなど)を選ぶのが基本です。これら厨房・吸排気・ガス・グリストラップ・耐熱仕上げは、いずれも「中華料理を安全においしく出し続けるための土台」です。見た目には表れにくい部分ですが、ここを適切に作ることが、長く繁盛する店づくりの基礎になります。

業態別の費用

ひとくちに中華料理店といっても、庶民的な町中華から高級な本格中華まで幅があり、業態によって坪単価が変わります。どの業態を選ぶかで、客席の作り込み・面積・客単価が変わり、必要な投資も収益の見込みも変わってきます。下表とグラフは代表的な業態の傾向です。

業態別・坪単価の目安0305070万円町中華坪25〜40万中華ダイニング坪35〜55万本格中華(個室)坪50〜70万ラーメン寄り坪25〜40万

町中華

  • 坪単価の目安坪25〜40万円
  • 特徴・費用に効く要素庶民的・カウンターや小上がり中心

中華ダイニング

  • 坪単価の目安坪35〜55万円
  • 特徴・費用に効く要素モダンな内装・テーブル席

本格中華(個室)

  • 坪単価の目安坪50〜70万円
  • 特徴・費用に効く要素個室・円卓・高級感のある造作

ラーメン寄り

  • 坪単価の目安坪25〜40万円
  • 特徴・費用に効く要素カウンター特注・小規模でも費用

同じ「中華」でも、客席を庶民的にまとめる町中華と、個室や円卓で高級感を出す本格中華では、内装の造作費が大きく変わります。一方で、厨房・吸排気・ガスの三本柱はどの業態でも基本的に必要なため、客席を簡素にしても厨房コストは大きくは下がらない点に注意してください。本格中華で個室や円卓、宴会対応の座敷を設ければ、その分の造作費と面積が必要になり、坪単価も総額も上がります。逆に、テイクアウト中心の小規模店なら客席を絞れますが、厨房の火力と排気は確保する必要があります。自分の業態と提供スタイルに合わせて、どこにお金をかけるかを見極めることが大切です。

町中華

坪25〜40万
  • 客席カウンター・小上がり
  • 内装庶民的・簡素
  • 厨房高火力中華レンジは必須
  • 強み初期費用を抑えやすい

本格中華(個室)

坪50〜70万
  • 客席個室・円卓・宴会対応
  • 内装高級感のある造作
  • 厨房大型・複数レンジ・蒸し場
  • 強み客単価・宴会需要を取れる

中華ダイニングやラーメン寄りの業態は、この中間に位置します。ラーメン寄りは客席を絞れる一方、カウンターや作業台を特注で造ることが多く、小規模でも一定の費用がかかります。自分の業態が決まると、必要な厨房・客席・坪数が定まり、費用の見通しも立てやすくなります。

坪数別の費用シミュレーション

坪単価(坪30〜60万円)に坪数をかけた内装費の概算が下図です。厨房機器・吸排気・ガス工事は火力と規模で変動するため、内装費とあわせて把握してください。狭い物件でも厨房・吸排気・ガスの基本は変わらないため、坪数が小さいほど坪単価は割高になりやすい点に注意します。

坪数別・内装費の目安(坪30〜60万円)15坪 町中華450〜900万円25坪 標準750〜1,500万円40坪 本格・大箱寄り1,200〜2,400万円※内装・設備工事の概算。厨房機器・吸排気・ガス工事は火力と規模で変動。100坪超は大型店ガイド参照。

15坪(町中華)

  • 内装費の目安約450〜900万円
  • 客席の目安20席前後

25坪(標準)

  • 内装費の目安約750〜1,500万円
  • 客席の目安35席前後

40坪(本格・大箱寄り)

  • 内装費の目安約1,200〜2,400万円
  • 客席の目安55席前後

同じ坪数でも、業態と厨房仕様で総額は変わる

表のレンジが広いのは、庶民的な町中華か、個室・高級感のある本格中華か、また厨房の火力・台数をどこまで強化するかで費用が大きく変わるためです。まず業態と提供メニュー(炒め物中心か、点心・蒸し物も行うか)を決め、必要な厨房・設備を固めてから内装の仕様を検討すると、費用がぶれにくくなります。点心や蒸し物を扱うなら蒸し器や専用スペース、本格的な麺料理なら製麺・茹で設備など、メニューによって必要な厨房機器が変わり、費用にも反映されます。100坪を超える大型店は別途で、後述の大型店ガイドをご覧ください。なお、坪数を増やせば席数と売上の上限は上がりますが、その分、家賃・光熱費・人件費といった固定費も増えます。とくに中華は厨房の熱・油・ガスを多く使うため、規模が大きいほど光熱費の負担も大きくなります。席数と固定費のバランスを事業計画で見極めましょう。

内装費の費用配分

中華料理店の内装費は、他業態に比べて厨房機器・吸排気の比率が高くなる傾向があります。下図はあくまで目安ですが、費用がどこに集中するかのイメージをつかんでください。

内装費の費用配分イメージ(厨房・吸排気の比重が大きい)厨房機器・設備約35%吸排気・ダクト・ガス約20%内装造作・床壁約25%客席・什器ほか約20%※あくまで目安。火力・油煙対策を強化するほど厨房・吸排気の比率が高くなる。

このように、中華料理店では「厨房機器・設備」と「吸排気・ダクト・ガス」を合わせると、費用の半分以上を占めることも珍しくありません。だからこそ、客席のデザインで節約するより、厨房・吸排気の仕様を業態に合わせて適正化することが、費用最適化の本筋になります。火力や油煙対策を強化するほど、この比率はさらに高くなります。この特性を理解すると、コストダウンの優先順位も見えてきます。客席の内装グレードを少し落としても総額への影響は限定的ですが、厨房・吸排気を無理に削ると料理の質や安全、近隣との関係に直結します。費用を抑えるなら、まず居抜きの活用や厨房機器の調達方法(中古・リース)を検討するのが効果的です。逆に、内装の見た目だけを豪華にしても、中華料理店の費用の中心である厨房・吸排気が適切でなければ、開業後の運営で苦労します。お金をかけるべき順番を、この費用配分から逆算して考えることが大切です。

内装・設備は開業資金の約4割──「どこにいくら」が成否を分ける

日本政策金融公庫の「創業の手引+」によれば、飲食店の開業資金のうち内外装工事が占める割合はおよそ4割(41.7%)とされ、物件取得費や運転資金と並ぶ最大級の支出です。中華料理店は前述の厨房・吸排気・ガスの三本柱に費用が偏るため、内装費の中でも厨房まわりが半分以上を占めることも珍しくありません。だからこそ「総額がいくらか」だけでなく「どこにいくら配分するか」が重要になります。火力・排気・ガス・グリストラップといった料理の質と安全に直結する部分を確保し、客席の内装グレードや什器の調達で調整する——この配分の判断が、開業後の使い勝手と資金繰りを大きく左右します。

見積内訳の読み方

中華料理店の内装見積もりは、おおむね次の項目に分かれます。各項目が「一式」でまとめられている場合は、内訳を確認しましょう。

仮設・解体

  • 主な内容養生、既存撤去、原状回復
  • 確認ポイント居抜きは撤去範囲で変動

厨房設備

  • 主な内容中華レンジ・冷蔵冷凍・作業台
  • 確認ポイント火力・台数、ガス/IH

吸排気・ダクト

  • 主な内容大型フード・ダクト・給排気
  • 確認ポイント排気経路・能力・防火

ガス・給排水

  • 主な内容ガス配管、給排水、グリストラップ
  • 確認ポイント号数・配管径・条例

内装・造作

  • 主な内容床壁天井、客席、カウンター
  • 確認ポイント耐熱耐油・業態の演出

設計・諸経費

  • 主な内容設計監理、図面、現場管理費
  • 確認ポイント含まれる範囲

厨房機器は内装見積もりとは別に計上されることもあるため、内装と厨房・設備を合算した総額で資金計画を立ててください。複数社を比べるときは、総額だけでなく「同じ項目が入っているか」「排気・ガス・グリストラップなど中華に必要な工事が含まれているか」を突き合わせます。金額・仕様・含まれる範囲の3点をそろえて比較するのがコツで、比較の進め方は相見積もりの取り方ガイドで解説しています。とくに排気・ダクト・ガスの項目は、同じ「一式」でも能力や仕様によって金額が大きく変わります。各社に「どの火力を前提に、どんな排気能力・ガス号数で見積もっているか」を確認してもらうと、見かけの総額に惑わされず適正に比較できます。

「中華の実績」と排気・ガスの仕様を確認

排気能力やガスの号数・配管径は、中華の施工経験がないと過小に見積もられがちです。安い総額でも、火力に見合う排気・ガスでなければ、開業後に能力不足や追加工事につながります。金額の比較と同時に、中華料理店の施工実績がある会社かどうかを確認することが、手戻りと追加費用を防ぎます。

厨房機器の価格目安──内装の見積もりとは別に見込む

厨房機器は内装工事とは別に用意する費用で、中華料理店では特にここが大きくなります。目安として、中華レンジはガス式で10万〜200万円、IH式で80万〜170万円と、火力・口数・方式で幅があります。あわせて中華ゆで麺器が20万〜100万円、冷凍冷蔵庫が40万〜100万円、ガステーブルが10万〜80万円ほどが一つの目安です。ガス式は導入費を抑えやすい一方で日々の手入れに手間がかかり、IH式は導入費が高いぶん清掃性と安全性に優れます。前述のとおり中古やリースで初期負担を抑える手もありますが、冷凍冷蔵庫のようにモーターを使う機器は、故障時の保証を考えて新品やリースを選ぶ判断もあります。これらは内装の見積もりに含まれないことが多いため、機器費を別枠で見込んでおくと資金計画が崩れません。

見落としがちな追加費用

本体工事のほかに、中華料理店では次のような費用が後から発生しがちです。資金計画の段階で見込んでおきましょう。中華は厨房・吸排気・ガスに費用が集中するぶん、これらの「設備系の追加」で予算が膨らみやすいのが特徴です。物件の条件によって金額が大きく変わるため、契約前の確認が後悔を防ぎます。

  • ガス配管の増径・引き込み工事:高火力をまかなうため、配管を太くする追加工事が発生することがあります。
  • 排気ダクトの延長・能力強化:ビルの階数や近隣条件によって、屋上までの延長や能力アップが必要に。
  • グリストラップの設置:油を多用するため必須。条例で義務の地域もあります。
  • 厨房機器の購入費:中華レンジ・冷蔵冷凍など、内装費とは別枠で計上されることがあります。
  • 防火・防臭の強化:高温・油煙に対応する耐熱耐油の仕上げや防火対策。
  • 原状回復費の積立:賃貸は退去時に原状回復が必要です。範囲を契約時に確認しましょう。
  • 運転資金:開業初期は売上が安定しないため、数ヶ月分の備えが必要です。

物件を決める前に「ガス・排気・グリストラップ」を確認

高火力に見合うガス容量を引けるか、排気ダクトを外部(屋上など)に出せる経路があるか、グリストラップを設置できるか——これらは契約前に確認しておくと、後からの大きな追加工事を防げます。中華に向かない物件を選ぶと、ガス・排気の工事費が大きく膨らみます。

賢いコストダウンの考え方

中華料理店のコストダウンは「料理の質・安全に関わる厨房・吸排気・ガスは守り、それ以外で工夫する」のが基本です。火力や排気を削る節約は、味の低下や開業後のトラブルにつながります。コストダウンは「安い会社を探す」ことではなく、「守るべき厨房・設備は守りつつ、調達方法や客席の仕様で工夫する」ことだと考えると、無理のない削減ができます。

やるべきコストダウン

  • 中華の居抜き物件を活用:中華レンジ・排気・ガス・グリストラップが活かせれば大きく圧縮できる
  • 厨房機器は中古・リースも検討:状態を見極めつつ初期負担を抑える
  • 客席のメリハリ:厨房・吸排気は確保し、客席の内装グレードは業態に合わせて調整
  • 導線の最適化:厨房とホールの動線を効率化し、人件費・運営コストも下げる
  • 複数社の相見積もり:中華の実績がある会社を含め、同条件で比較する

削ってはいけない部分

中華レンジの火力、排気・油煙対策、ガス容量、グリストラップ、防火・耐熱の仕上げは削れません。これらを削ると、味・安全・近隣トラブルに直結します。コストダウンは客席の内装グレードや機器の調達方法(中古・リース)で行い、厨房の根幹に関わる部分は守るのが鉄則です。具体策は店舗内装のコストダウン術もあわせてご確認ください。

資金調達(融資を中心に)

中華料理店は内装・厨房機器・吸排気・ガス工事を合わせると、まとまった初期投資が必要です。資金調達の中心になるのは金融機関からの融資で、日本政策金融公庫の創業融資や、自治体・信用保証協会が関与する制度融資がよく使われます。審査では事業計画書の精度(立地・客層・客単価・回転・採算)と自己資金の比率が重視されます。開業初期は売上が安定しないため、運転資金に余裕を持たせた計画が欠かせません。自己資金は必要資金の3割程度を目安に準備できると、融資審査でも有利に働きやすくなります。中華は厨房・設備への初期投資が大きいぶん、内装に予算を使い切らず、開業後の家賃・人件費・仕入れをまかなう運転資金を厚めに確保しておくことが、息切れを防ぐ鍵になります。

補助金・助成金は対象や時期が限られ採択も不確実なため、当てにした資金計画は危険です。使えるものがあれば加点として検討する程度にとどめ、融資と自己資金で成立する計画を基本に据えてください。開業費用の全体像は店舗開業費用の内訳ガイド、中華に特化した流れは中華料理店の開業ガイドもあわせてご確認ください。

内装と厨房・ガス・排気を含む概算をつかむ最短ルートは、実際の見積もりを取ることです。中華料理店の事例を見て、気になれば無料で複数社にまとめて相談できます。

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工期と開業フロー

中華料理店の開業は、物件契約から開店まで約1.5〜3ヶ月が目安です。内装工事に加えて、厨房・ガス・排気の設備工事と、保健所・消防の確認が工程の要になります。ガスの増径や排気ダクトの延長が必要な物件では、さらに期間がかかることもあります。

開業フローと工期(約1.5〜3ヶ月)0123物件・コンセプト設計・レイアウト内装・厨房・ガス・排気工事保健所・消防の確認開業準備・開店経過月数(ヶ月) ※厨房・ガス・排気工事と保健所・消防の確認が工程の要

1物件・コンセプト立地・業態・坪数
2設計・レイアウト厨房動線・客席
3内装・厨房・ガス・排気設備工事・搬入
4保健所・消防営業許可・防火確認
5開店準備・プレオープン

工期を短縮するには、設計段階で厨房・ガス・排気の仕様と物件の対応可否を固めることが近道です。中華に慣れた施工会社なら、ガス・排気の見落としがなく、保健所・消防の確認もスムーズに進みます。また、厨房機器は内装工事と並行して選定・搬入する必要があり、中華レンジや大型機器の設置位置(ガス・電源・排気・スペース)を内装計画と合わせておかないと、後から配置変更や追加工事が発生します。内装会社と厨房機器の選定を早めに連携させることが、二度手間とコスト増を防ぎます。また、開店前にはメニュー開発やスタッフ採用・研修、看板・販促の準備も並行して進めるため、工事・許認可・開店準備のスケジュールをまとめて管理することが、スムーズな開店につながります。

必要な許認可・届出

中華料理店の開業には、飲食店共通の手続きに、中華特有の留意点が加わります。まず、保健所の飲食店営業許可と食品衛生責任者の設置が必要です。火を多く使うため、消防への防火対象物使用開始届や、火を使用する設備等の設置届も必要になります。油を多用するため、グリストラップの設置が条例で義務付けられている地域もあります。

深夜0時以降に酒類を提供する場合は、警察署へ深夜酒類提供飲食店営業の届出が必要です。高火力・大量の油を扱う中華では、防火・排気の基準適合と、開業後の定期的な清掃が特に重要になります。これらはいずれも内装・設備が基準を満たしていることが前提のため、設計段階で確認しておくことが、後の手戻りを防ぎます。許可・届出の具体的な運用は自治体(保健所)や所轄の消防署によって細部が異なることがあるため、早い段階で管轄窓口に相談し、求められる設備・図面・書類を把握しておくと、手続きがスムーズに進みます。

大型出店(100坪〜)はこちら

本ページは中小規模の中華料理店を中心に解説しています。100坪を超える大型店や宴会場を備えた本格中華、大箱の中華ファミレスなどは、厨房・吸排気・ガスの規模も総事業費も大きく変わります。大型出店の費用や類型別の考え方は、専用の大型店ガイドをご覧ください。100坪規模になると、複数の中華レンジや蒸し場を備えた大型厨房、宴会に対応する円卓や個室、大人数の同時調理に耐える排気・ガス容量が必要になり、総事業費も数千万円規模に達します。法人での出店や多店舗展開を見据えるなら、相場の把握に加えて、大型ならではの費用構造を押さえておくと意思決定の精度が上がります。

中華料理店に強い内装業者の選び方

中華料理店の内装は、高火力の厨房・大型排気・ガスを理解しているかで、費用も営業効率も大きく変わります。次の観点で見極めてください。

  • 中華・飲食の施工実績:高火力中華レンジ、大型排気、太いガス配管の経験があるか。
  • 排気・ガスの提案力:火力に見合う排気能力・ガス号数を、物件条件に合わせて設計できるか。
  • 厨房動線の設計:厨房とホールの動線を効率化し、回転と人件費を最適化できるか。
  • 見積もりの透明性:排気・ガス・グリストラップを含めて項目を明示し、「一式」でぼかさないか。
  • 許認可・防火への対応:保健所・消防の基準を見込んだ設計・工程を組めるか。

逆に注意したいのは、中華の実績を示せない、排気能力やガス号数の根拠を説明できない、見積もりが「一式」ばかりで内訳を出し渋る、といった会社です。中華は火力に見合う排気・ガスが抜けると、開業後の能力不足や近隣トラブル、追加工事に直結するため、価格の安さだけで選ぶと結局割高になります。実績・排気とガスの提案力・見積もりの透明性を、複数社の比較のなかで見極めてください。

中華料理店の内装は会社によって金額も提案も差が出やすいため、1社の見積もりだけで判断せず、複数社を同条件で比較することが、適正価格と確実な開業につながります。業者選びの基準は内装業者の選び方ガイドも参考にしてください。

中華料理店の見極め①──中華レンジの「火力」からガスと給気を引けるか

章のチェックを面談の質問に変えます。まず「導入する中華レンジの火力から、必要なガス供給量・給気量・レンジ前の耐熱仕様まで概算してください」。高火力は排気だけでなく給気が命——給気不足のレンジは本来の火力が出ません。※ガス容量は物件の供給条件との突き合わせを。

中華料理店の見極め②──大型ダクトを「清掃と近隣」まで設計できるか

次に「大型排気ダクトの経路と清掃口の位置、排気出口の位置と近隣への油煙・臭気対策を図面で示せますか」。清掃できないダクトは油が堆積し、火災リスクと清掃費が跳ねます。

中華料理店の見極め③──大卓・回転テーブルの搬入と宴会動線を描けるか

最後に「大卓・回転テーブルの搬入経路と、宴会と通常営業を切り替える動線・配膳ルートを提案できますか」。円卓は搬入で詰む定番——エレベーターと開口の寸法確認から始める会社を選んでください。

業種を問わない選定の共通基準(業者4タイプ分類・見積書チェック)は内装業者の選び方の実践ガイド(カフェ編)へ。中華料理店はこの共通基準の上に、上の3つを重ねてください。

中華の厨房・排気・ガスに慣れた会社を見極めるには、まず施工事例を確認しましょう。条件を入力すれば、対応できる複数社へ無料でまとめて見積もりを依頼できます。

中華料理店の施工事例を見る複数社の見積もりを取る(マッチング無料)

中華料理店の内装デザイン事例

実際の事例は、業態やグレードのイメージづくりと、中華の実績がある会社を見極める材料になります。たとえば北海道の中華料理店の事例兵庫県の中華料理店の事例神奈川県の中華料理屋の事例東京都の中華料理・火鍋・居酒屋の事例など、地域や設計会社によって仕上がりはさまざまです。中華料理店の事例一覧もあわせてご覧ください。

ありがちな失敗パターンと教訓

中華料理店の内装で起こりやすい典型的なつまずきと、その回避策をまとめます。いずれも業界で起こりうるシナリオで、知っておくだけで多くは防げます。中華の失敗は「ガス・排気の見落とし」と「厨房コストの過小評価」に集約されます。

  • ガス容量・配管が不足:高火力に対応できず、増径工事で予算超過。契約前にガス条件を確認する。
  • 排気能力の不足:油煙が客席に流れる・近隣トラブルに。火力に見合う排気を設計する。
  • グリストラップの未設置・容量不足:排水トラブルや条例違反に。設置と容量を確認する。
  • 厨房コストを内装費に含めず資金不足:中華レンジ等を見込まず予算が破綻。内装+厨房で計画する。
  • 中華に不慣れな業者に依頼:排気・ガスが過小で追加工事に。中華の実績で選ぶ。
  • 1社の言い値で発注:相場観のないまま割高に。中華の実績がある複数社で比較する。

これらに共通するのは、「坪単価だけ」「内装の見た目だけ」で判断してしまうことです。中華料理店は厨房・吸排気・ガスという前提があり、火力に見合う設備設計が成否を分けます。三本柱を押さえたうえで、中華の実績がある会社と進めることが、確実でコストの合った開業への近道です。

開業前チェックリスト

契約・着工前に確認したい項目

  • 業態(町中華/中華ダイニング/本格中華/ラーメン寄り)を決め、必要な厨房を固めたか
  • 高火力に見合うガス容量(号数・配管径)を引ける物件か
  • 排気ダクトを外部(屋上など)に出せる経路があるか
  • グリストラップを設置できるか(条例の確認も)
  • 厨房機器費(中華レンジ・冷蔵冷凍等)を内装費と合算したか
  • 耐熱・耐油・防汚の床壁、防火対策を見込んだか
  • 運転資金(開業初期の数ヶ月分)を確保したか
  • 飲食店営業許可・消防の届出・深夜酒類提供の要否を確認したか
  • 中華の実績がある複数社から同条件で見積もりを取り、比較したか

公開事例で見る費用感──施工会社の中華料理店

工事費の実額は各社が公開していないため載せていません。写真は施工会社の公開事例(各社公式サイトの公開事例・出典明記)です。外観の看板と、木×提灯の内装から「大衆中華・餃子業態」の設えを掴んでください。

北海道の餃子・中華料理店の外観(赤い看板・施工:株式会社サライデザインルーム)
北海道の中華料理店・外観(施工:株式会社サライデザインルーム)出典:当サイト事例ページ
静岡県の餃子・中華料理店の内装(木×提灯のカウンターと座席・施工:株式会社サライデザインルーム)
静岡県の中華料理店・内装(施工:株式会社サライデザインルーム)出典:当サイト事例ページ

中華料理店の事例一覧はこちら

よくある質問(FAQ)

中華料理店の内装費用は坪いくらが目安ですか?

坪単価で30〜60万円が目安です。前の飲食店の設備を活かせる居抜きで坪25〜45万円、テナント標準で坪35〜55万円、個室や高級感のある本格中華で坪50〜70万円が目安です。厨房機器・吸排気・ガス工事は火力と規模で変動し、これらを内装費と合算した総額で計画します。

なぜ中華料理店は一般の飲食店より厨房費用が高いのですか?

高火力の中華レンジ(最大45,000kcal/h級)、大量の油煙を処理する大型の排気ダクト、高火力をまかなう太いガス配管という三本柱があるためです。さらに油を多用するためグリストラップが必須で、これらは飲食店の中でも高額な部類です。

町中華と本格中華で費用はどれくらい違いますか?

町中華は坪25〜40万円、本格中華(個室)は坪50〜70万円が目安です。客席を庶民的にまとめるか、個室・円卓で高級感を出すかで内装の造作費が変わります。ただし厨房・吸排気・ガスはどちらも必要なため、客席を簡素にしても厨房コストは大きくは下がりません。

中華レンジはガス式とIH式どちらがよいですか?

ガス式は導入費用が比較的安いものの手入れに手間がかかり、IH式は導入費用が高めでも手入れがしやすく安全性が高い、という違いがあります。火力・予算・運用のしやすさを踏まえて選びます。火力ではガス式が先行する場面が多く、本格的な炒め物を重視するならガス式の高火力レンジが選ばれやすいです。

ガス工事や排気で追加費用が出ることはありますか?

あります。高火力をまかなうために配管を太くする増径工事や、ビルの階数・近隣条件によって排気ダクトを屋上まで延長する工事が発生することがあります。物件選びの段階でガス容量と排気経路を確認しておくと、追加費用を防げます。

グリストラップは必ず必要ですか?

中華は油の使用量が多いため、油や生ゴミが下水道へ流れ込むのを防ぐグリストラップの設置が必要です。地域の条例で義務付けられていることもあるため、物件と管轄の条例を確認しましょう。容量不足だと排水トラブルにつながるため、油の使用量に見合った容量を選びます。

25坪だと内装費はいくらくらいですか?

25坪で約750〜1,500万円が内装費の目安です(坪30〜60万円)。これに厨房機器・吸排気・ガス工事が火力と業態に応じて加わります。客席は35席前後が目安です。本格中華で個室を設ける場合は同じ坪数でも席数が減り、坪単価は上がります。

開業までどれくらいかかりますか?

物件契約から開店まで約1.5〜3ヶ月が目安です。内装に加えて厨房・ガス・排気の設備工事と、保健所・消防の確認が必要です。ガスの増径や排気ダクトの延長が必要な物件では、さらに期間がかかることがあります。

開業に必要な許可は何ですか?

保健所の飲食店営業許可と食品衛生責任者の設置、消防への防火対象物使用開始届などが必要です。深夜0時以降に酒類を提供する場合は深夜酒類提供飲食店営業の届出が要ります。油を多用するためグリストラップが条例で義務の地域もあります。

費用を抑えるコツはありますか?

中華の居抜き物件(中華レンジ・排気・ガス・グリストラップが残る物件)の活用、厨房機器の中古・リース、客席の内装グレードの調整が有効です。ただし火力・排気・ガス・グリストラップなど料理の質と安全に関わる部分は削れません。これらを削ると味や近隣トラブルに直結し、結局やり直しで高くつきます。

まとめ

中華料理店の内装費用は坪30〜60万円が目安ですが、本当のポイントは「厨房・吸排気・ガスの三本柱(高火力の中華レンジ・大型排気と油煙対策・太いガス配管)」が費用を押し上げること、そして油を多用するため「グリストラップ」が必須になることです。客席のデザインは業態に合わせて調整できても、厨房・吸排気・ガスは妥協できません。町中華か本格中華かで内装の造作費は変わりますが、厨房コストはどの業態でも基本的に必要です。

損をしないコツは、中華の実績がある会社を含む複数社から、同条件で見積もりを取ることです。火力に見合う排気・ガスの設計は、経験のある会社ほど見落とさず的確に提案できます。中華料理店の事例を見て、気になれば無料でまとめて相談してみてください。

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本ページの費用について:記載の金額は2026年時点の公開情報(日本政策金融公庫などの公的な開業資料や、内装・厨房の一般的な相場)をもとに編集部で整理した目安です。中華料理店は火力・排気・ガスの仕様で費用が大きく変わるため、実際の金額は物件・規模・設備のグレードによって幅があります。正確な費用は、中華料理店の実績がある会社に同条件で相見積もりを取って確認してください。

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